COLUMN

【グループ会社インタビュー】 ㈱エー・アンド・ケー・コム 谷口 一也 社長 窪田 康之 専務

  • INTERVIEW
  • グループ企業
2024.12.03

D-POPS GROUPでは、現在約23社のグループ会社が仲間となっています。
今回は、2023年にグループ入りした株式会社 エーアンドケーコムの谷口 一也 社長・窪田 康之 専務へ、インタビューしました。

 

◆グループ入り・経営者就任の経緯

-杉原-
今回は、株式会社エー・アンド・ケー・コムの谷口社長と窪田専務にインタビューさせていただきます。宜しくお願い致します。
エー・アンド・ケー・コムは、2023年12月にディ・ポップスグループ入りされたんですよね。

もともとは創業者の方がいらっしゃって、グループ入りをきっかけにお二人に経営のバトンを回された。その経緯を教えていただけますか?

-谷口-
M&Aを考えているという話は聞いていました。というのも実は別のM&A案件が更に1年前にあったんですが、その案件はなくなったんです。しかしその後また同様の動きをされてるのはよく知りませんでしたね。

2023年9月頃のある時、M&Aの話が具体化してきて、候補何社かあるうちの1社でディ・ポップスグループの後藤社長と会ってほしいというお話を受け、谷口・窪田の2人でこの渋谷ヒカリエの本社に来たことがありました。ただ、そのときは数ある中の1社という感覚だったので、そのあと時が流れ11月頃、「ディ・ポップスグループにM&A決まったから」という話を受けました。我々としては正直「え!」という驚きでした。

そこからすぐ創業者が退任するとの話を受けました。「退任してその後の経営はどうされるんですか?」と伺ったら、「私が社長で、窪田を専務で今後の会社をお願いしたい」ということでした。驚きはありましたが、いずれにしろそれを聞いて「じゃあ私たちも辞めます」という考えはなかったので、「やります」とだけ伝えました。

ただ実際に社長と専務になるとしても、私たちは会社経営は一切やったことがなかったので、正直交代後の方がいろいろありましたね。。。

-杉原-
それは驚きも大きかったですよね。もともと前体制のとき、お二人は営業部門長と管理部門長で幹部だったわけじゃないですか。実質現場はお二人で回していたんですよね。

そこから、12月に社長と専務就任ということが決まり、そのお話を聞いてからの数ヶ月というのはどういう変化があったのでしょうか。

-谷口-
まず1番初めに取り組んだことは、財務数値の確認です。それまでは売上総利益まで私たちも把握していましたが、その先の営業損益は、創業者のみ把握している部分だったので、今まで見ていなかった部分まですべて開示してもらい細かい確認作業を行いました。

他にも銀行からの借入れも創業者に確認をしながら、何のために借りたのか、いつまでに返す必要があるのかなども把握、管理していきました。それでも実態がわからない部分も出てきたので、都度税理士さんに相談し教えていただきながら今に至ります。

-杉原-
窪田専務はいかがですか。M&Aや経営についてどのような心境だったのでしょうか。

-窪田-
そうですね、今谷口社長が言っていたような、お金のところが1番動きが見えてよかったというのはありますが、その全体像を理解するまでは時間が必要でした。

それと、契約締結後すぐ2023年12月6日に、ディ・ポップスグループのグループ総会があり、そこで挨拶をしてほしいと話がありました。私たちもまだ契約したばかり引継ぎもこれからという混乱した状態で、早速役員として挨拶と会社紹介をするという場面では正直戸惑いました(笑)

◆ディ・ポップスグループの印象

-杉原-
それ以降、グループにジョインして10か月ほど経ちますが、実際にジョインしてからのディ・ポップスグループの印象はどうでしたか?

-谷口-
グループにジョインして最初の頃は、勝手がわからずどうしたらいいのかなと思っていたところは正直あります。グループ会社もたくさんありますので、各社の社長さん含めていろいろな方とコミュニケーションをどう取っていくべきなのか初めはわからないところがありました。

ただ今は、いろいろなグループ会社の社長さんなど、いろいろな方とコミュニケーションを取らせていただいて関係値もできて来ました。

じゃあそれを今後ベンチャーエコシステムにどう活かすというか、どういうところに繋げていけるのかというところは次のステップかなと感じています。

それと、若いメンバーがたくさんいらっしゃるので、我々の世代よりも若い人たちの刺激を受けるという意味ではよかったなと。そして弊社の若いメンバーに関しても、M&Aをしたことでモチベーションが上がったなという実感もあります。

窪田さんはどうですか?

-窪田-
はい。今まで自己流でやってきたところも多くありましたので、視野が少し狭かった部分に気がつきました。そしていろいろな事業の会社の代表者、メンバーと話していてとても刺激を受けますし、話題も情報もたくさん教えてくれるので、そういった意味でも視野が広がりました。

今後は我流ではなく専門的に改善していかなくてはならない点もあるなという気づきがありましたね。

-杉原-
人材系など他のグループ会社と定期的にミーティングをされていると伺いましたが、ほかのグループ会社からするとお二人のほうが先輩なので、教える領域などあるのではないでしょうか?

-窪田-
そうですね。採用に関しては、弊社は広告媒体を使ってずっとやってきたんですが、 グループ会社さんはどちらかというと人材紹介会社を使って採用活動を行っていると聞きましたので、広告媒体での採用手法や利用媒体について共有しています。グループ会社の中でも広告媒体を強化したという会社さんがいらっしゃいました。

-杉原-
そうやって学びあえるのはいいですよね。そういう意味では、これから徐々にこのコラボが生まれていくといいですよね。

-谷口-
そうですね。ベンチャーエコシステムの流れを活用して、 例えば人材会社間で、人材をどうグループ内で共有できるかとか、グループの中で繋いでいけるか等考えられたらいいなと思います。あとは採用がグループ全体でどういうことが出来るかなど、コラボできていけたらと考えています。

◆エー・アンド・ケー・コムの事業概要

-杉原-
ありがとうございます。では次に、エー・アンド・ケー・コムの事業概要について教えてください。

-谷口-
人材ビジネスをやってる会社で、基本は人材派遣、人材紹介、業務請負、販促イベント、この4本柱で運営してる事業になります。取引先としては、大手の家電メーカー、家電量販店、通信キャリアなどになります。

もともと、量販店で家電を販売するスタッフをメインに行うところが最初のスタートだったんですが、それが広がって今の事業になりました。

-杉原-
実際会社を引き継いで経営をすることになり、この間10ヶ月で変えたこと、もしくは変えなかったことってどんなことがありますか。

-谷口-
私は、基本的には変わってないと思っています。今までと同じことをやってるだけなんですけれど、それでも経営者になったっていうことは、冒頭にお伝えしたように、 会社の運営・経営状況っていうのを、お金の部分含め細かく見るようになって、その先のどういうところをどう削減するべきなのかとかを深く捉えるようにはなったかなと思っています。

なのでこれからはお金の流れを注視しながら、今度は投資をするためにどういうことが必要なのかという点が今の段階です。

-杉原-
窪田さんは、いかがですか。

-窪田-
そうですね。私も基本変わってないんですが、逆に変えないように意識しているというか、実務に携わることや、 チェックは目を光らせることとか、従業員の顔を見て会話をすることとか、経営者だからといって態度が変わるようなことがないように意識はしてますね。

変えたこととしては、これまで朝1番に出社していたんですけど、それをちょっとやめました。あまり圧にならないよう、 時間的に余裕を持った方がいいかななど、あえて意識してやっていますね。

-杉原-
エー・アンド・ケー・コムのコアメンバーというのは何人ぐらいなんですか。

-窪田-
40名です。

-杉原-
この新体制で一緒にやっていきましょうとなったときに、ある程度減る可能性はあると思うんですが、 これが何人ぐらいが自分たちから見たら一緒にやっていこうと思うメンバーなんですか。

-窪田-
全員です。

-谷口-
その40名というのは、正社員という意味では、現場にも正社員がいますので、 現場を含めて一緒にやっていこうっていうところは変わらないと思います。本部で言うと20名弱いるので、まずはこのメンバーがよりモチベーションを上げていかなきゃいけない点があります。この10月から組織編成をしましたので、すっきり落ち着いてきました。

-杉原-
M&A後って一般的には何かしら変わることがあると思うんですよね。体制が変わって翌月から、100%でスタートだとはならないので、 10か月ぐらいかかったって感じですよね。これからに期待したいと思います。

◆人材派遣業界の動向

-杉原-
人材派遣、人材紹介、業務請負、販促イベントの業界のトレンドって何かありますか。実際今人材業界は追い風・向かい風などありますか。

-谷口-
向かい風ですかね。ご存じの通り人材不足といわれていて、 やっぱり需要はあるんですけど、なかなか供給ができないっていうところはあります。採用も、良い人材の取り合いっていうところで、リファラルで人を集めてるような感じがちょっと強い状況にあるんですけど、 なかなか厳しいなと感じています。仕事(需要)はたくさんあるんですけど供給(人材)が足りてません。

-杉原-
そこも聞きたかったところです。仕事はあるんですよね、ニーズがあるので。イベントで考えると、今の時代何でもオンラインで買える一方で、やっぱリアルでも買うとか、その説明を受けながら買うという体験っはなくならないと私は思うんですけども、そういう意味でのニーズとして、メーカーさんからの要望というのは続いているんですか。

-谷口-
そうですね、続いています。リアルで購入したいというニーズは基本的に変わらないと思います。

-窪田-
あと、家電量販店も結構変わってきていて、 ライフスタイル提案とか、飲食店やアパレルとの共同出店とかで変わってきてるんで、そういった意味でも、人が集まるところがどんどん特化・集約している気がするんですよね。家電、通信は比較的落ち着いてますけど、今後もニーズは続くという点は、各取引先の情報からは感じます。

-杉原-
コロナ中はやっぱり厳しかったですか。

-谷口-
それがそうでもなかったんです。お店の一時閉店などいろいろありましたけど、コロナ渦の支援や施策もあったので、乗り切れました。

今や家電量販店はライフライン全般を扱うお店なので途絶えさせてはいけないという感じでした。

-杉原-
エー・アンド・ケー・コムさんの採用の部分の向かい風はどういったところで感じていましたか。

-窪田-
働くメンバーは、ベテランもいれば、中堅・若手もいて、家電では40代以上の中高年や60代以上の高齢の方も多いです。やはり通信も家電も商品・サービスが複雑化してますし、時代の流れとしても 営業とか販売の仕事はちょっと・・っといわれることが増えてきていますかね。

-谷口-
逆に登録型派遣では人がなかなか集まってこないとなると、どういった事業で売上を作ろうかなという課題もあります。派遣ではなく委託という選択肢をすると、再委託でいろんな協力会社さんにお願いをして、そこから人材をあげてもらって売上をつくる傾向もありますね。
それだと売上は立つけど利益が薄くなるので、本来の人材ビジネスの姿に戻さないといけないという課題はありますよね。

-窪田-
あとは、外国籍の方の活用ですよね。外国籍の方はネットワークをすごいもってるんですね。コミュニケーションと就業サポートをすれば、紹介で人材も増えていくような仕組みはできるかなと思います。

-杉原-
採用が難しいというところで、御社なりの今の取り組みとか工夫などありますか。

-窪田-
強化している点が3点あります。
まず、自社採用ホームページを作り、高額な広告媒体に頼らず採用できる仕組みを構築しています。

次に、先ほどの外国籍の方の話じゃないですけど、お仕事を探している方を紹介してもらうという制度を強化しているという点です。

あとは、新卒採用です。弊社では現時点で2025年4月に7名が入社予定なので、まず現場に入って業界や実務を経験してもらい、そこから本社配属に上がってくる仕組みで現場力を強化していきます。

◆世代ギャップについて

-杉原-
さっき触れたような話なんですけども、若手が多いこのディ・ポップスグループの中で、世代の時代のギャップを感じることありますか。工夫されていること等あれば教えてください。

-谷口-
そうですね、世代のギャップは当然持って当たり前とは思っているんですけど、指導の仕方には気を付けていますね。教え方とか指摘の仕方1つにしてもですけど、昔と同じやり方ではダメというところはもう体感してるので(笑)、どうやってやっていくのがいいのか。全く何も言わないのは良くないというのもありますし、そういった部分でのギャップを感じながらやってるというのが結構メインテーマかなと思います。

-窪田-
そういった意味では、その人がどうしたいのか、どうしてほしいのかという点には気づけるようにしたいと思います。例えば、厳しく指導してほしいタイプなのか、それだと耐えられないのでソフトな方がいいタイプなのかっていうのを察しながら接するようにしています。比較的後者の方が多いんですけど、ただ中には成り上がりたいという若手もいると思うので、 そのコミュニケーションを間違えないようにしています。

-杉原-
あとお2人が、突然引き継ぐことが発表されて、社長や専務として 失敗することもあるかもしれないけど、挑戦している姿を見せてるだけでも、メンバーは感じるところがあるんじゃないでしょうかね。

-谷口-
そう思ってくれていたらありがたいですけどね。ただ正直複雑だったんじゃないのかなと、勝手に思ったこともありますけどね。やっぱりメンバーにしてみれば、 突然M&Aによって会社が変わって、創業者や社長が退任していくことを、私たちとは別の立場でメンバーも「え?」と思ったことはあるんじゃなかったのかな。後日話してみてやっぱりそう感じてるメンバーは多かったので。

-杉原-
では別の聞き方をすると、ディ・ポップスグループは、ベンチャー魂に溢れて、若くて、起業したいって思う人もいたりする。そんな環境のグループに入ったことで、メンバーの皆さんの変化などを感じることはありましたか。

-窪田-
そうですね。例えば採用ミーティングでいうと、「負けたくない」というか、ライバルを意識しているなあと感じた点はありますね。また、グループ内でもしかしたらFA制度を活用して転籍ができるという制度があることもそうですよね。

他にも、持株会の話では何人か積極的な参加者がいたりとか、新しい発見もありましたね。

◆「ベンチャーエコシステムの実現」について

-杉原-
なるほど、様々な変化のあった約1年でしたね。続いて大事な質問です。ディ・ポップスグループが目指している「ベンチャーエコシステムの実現」に対して、まずどんな風に感じていらっしゃいますか。

-谷口-
そうですね、非常に良いものだと思っています。じゃあ私たちに何ができるかっていうところで言うと、当然グループ内でのエコシステムなので、 例えば、我々の社員を、グループ会社さんに提供しながらやっていくとか。例えばディ・ポップスの携帯ショップでは研修システムがあるというお話も聞いたので、我々の新入社員や社員研修として参加させてもらうとか、逆も然りですが、そういったところもエコシステムの1つになるのではと思います。

あとは、DXの部分です。。。弊社はDXに弱いので、それをこう、どういったところで、どういったグループ会社さんにお願いをしてできるのか等相談させていただきたいと思います。

-窪田-
私は、逆の意味で言えば、ベンチャーってやっぱり失敗するリスクもあるという中で、何かトラブルや良くない場合に助け合うみたいな部分も裏メニューとしてあるのかなと感じています。いい時だけじゃないので悪い時には支えあえるような。

-杉原-
ありがたいコメントですね。さて、ではエー・アンド・ケー・コムさんの10年後の理想の姿を教えてください。

-谷口-
やはり人材の育成が必要ですよね。新しい主力メンバーを今以上に増やしていきたいいと思いますので、その人材の育成が一つあります。

それと10年後の家電業界がどうなっているかも正直わからないですし、通信業界も今後も堅調に続いていくとは思うんですけど、どうなっていくかは見えないという流れで、これまではこの2本柱でずっとやってきましたので、それだけだと厳しいのは永遠の課題でした。もう1、2本大きい柱を立てていかないと、 これ以上の成長はないと思っていますので、10年後はそういう柱を増やし、 売上も3年以内に30億を目指してやっているので、それ以上に売上を増やしていけるような10年後であってほしいと思いますね。

-杉原-
素晴らしい。それに向けての課題はありますか。

-谷口-
やっぱり採用力であったり、営業力もそうですし、さっき言ったような人材の育成っていう、どうしていくかというところを課題としてあげたいと思いますね。

あとは今多様性の時代の中で、エー・アンド・ケー・コムを選んでくれたからには愛社精神を持ってもらえるような会社にして行けたらなと思います。当然グループ内転籍などもいいですが、エー・アンド・ケー・コムへの思いを持ったメンバーが増えていけばいいなと考えています。

◆ホームページを訪れた読者の方へ一言

-杉原-
最後に、このホームページを訪れた読者の方へ一言お願いします。

-谷口-
それではせっかくなのでエー・アンド・ケー・コムのメンバーに対して伝えたいと思います。私は現在54歳ですが、この年でも気持ちを切らさず頑張っています。若いみんなに負けじと頑張るので、これを見て、さらに頑張ってもらえる気持ちになってもらえたらありがたいと思います。

-窪田-
そうですね、ディ・ポップスグループの仲間になったので、メンバーにはこの機会をチャンスととらえてどんどん挑戦をして何かをつかんでほしいなあと思います。あと、ディ・ポップスグループのみなさんって笑顔で明るいですよね。本当は大変な苦労もされていると思いますが、ポジティブで、悪口とかもきかなくて、みんな笑顔で接してくれるというところはすごく見習いたいです。そういう雰囲気が私自身好きですし、A&Kもそうしていきます。

☆インタビューアー
D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太

 

◆追記 グループ社長合宿での学びや気づきについて

先日、D-POPS GROUP 代表 後藤の主催で、グループ会社社長合宿が行われました。海の見える素晴らしい環境での合宿で、経営戦略を明確に描けるようになることや経営者の人間的な成長を実現することを目的として実施しました。

◎谷口社長の感想
この度は、グループ社長合宿に参加させて頂き本当に有難うございました。
M&A後、経営者という立場で初めてこの様な貴重な刺激ある学びを受けることが出来、感謝しております。それで終わらせることなく行動に移し形に出来るよう日々精進して参ります。

また、その環境も素晴らしい天候に恵まれ最高の場所、最高の景色、食事、空気・・
何から何まで感動の連続でした。そして何よりも最高の運気を体中に染み込ませ帰宅する事が出来たこと、その運気を減らすことなく今後に生かしていき更に気を高めていきたいと思います!

今回の合宿では、特に経営者としての人間的な成長の実現、経営戦略を明確に描くこと、その為の3つの杭を打ち込む事の重要性、強運の引き寄せ方、それ以外にもたくさんの刺激ある学びを受けることが出来ました。

一つ一つ自分の中で整理をし実現に向けて尽力する所存です。グループのエコシステムサークルを更に大きくする為にその1歯車として加速させるべく尽力して参ります。

また、各グループ社長の色々な考え方や課題、悩みも聞くことが出来、そこでのディスカッション、アドバイザーの皆様からの沢山のアドバイス、今後の学びになり最高の合宿でした。有難うございました!

2025年1月20日

 

【株式会社エー・アンド・ケー・コム】
代表者:代表取締役社長 谷口 一也
所在地:東京都新宿区新宿5-16-11 新宿光ビル3F/4F
設 立:2001年1月
サイト:https://www.a-kcom.co.jp/

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【グループ会社インタビュー】株式会社プラスト 山下 友由 社長 真崎 二郎 専務 ~後編~
D-POPS GROUPでは、現在約24社のグループ会社が仲間となっています。 今回は、2024年9月にグループジョインした株式会社プラストの山下 友由 社長と真崎 二郎 専務へ、インタビューしました。 (こちらのインタビューは、2025年7月に実施しました。) 前編の記事は、こちらからご確認ください。 ◆導入事例のインタビュービデオについて -杉原- プラストのHP上に公開されている導入事例のインタビュービデオを拝見したのですが、あるお客様が、「社員の方が女性の方も男性の方も皆いい人柄で、なんか、会社の良さが、なんなら社長の良さがすごいよく分かって・・」とおっしゃっている姿がとても印象的でした。営業の方の誠実な姿勢が会社のブランドそのものになっている感じがしました。 -山下- ありがとうございます。お客様は商品やサービスを導入する前は『プラストに任せて大丈夫だろうか?』『同業種の経営者は導入して実際にどう感じているんだろう。』と心配をされる方も少なくはありません。そんな不安を少しでも解消していただくためにはお客様の声だと考えました。最初は、当たり前ですが0からお客様の声を1社1社にお願いして集めていきました。 徐々にそういったインタビューの件数が増えてくると、自社を客観視できるといいますか、例えば、なぜ当社とお付き合いをしていただけたのかとか、具体的にどのようにサポートをすればお客様が喜んでくださるとか今後のお客様へのサポートの方法の参考になってきました。「このように対応したらお客様は助かるよと言ってくださるんだ。」「こんな感じで一緒にお店のことを考えたらオーナーに喜んでいただけるんだ。」というような気づきがありました。 そしてインタビュー動画を視聴してみると、自分たちの強みとかも改めてお客様に教えていただけたりするので、「あ、ここがうちの強みなんだ」ということを理解できるし、じゃあここをもっとチームの強みとして出していこうと思えるなと感じています。 -杉原- 日本マーケティングリサーチ機構(JMRO)では『店舗アプリ制作部門 導入して良かったお客様の声公開インタビュー数』、『ホームページ制作部門 導入して良かったお客様の声公開インタビュー数』の2部門でNO.1を獲得されていましたね。 これだけのインタビューをされているのはすごいことだと思います。どうやってインタビューをされているんですか。 -山下- 実は契約の段階で、「もし導入して成果が出て満足したと感じていただけた場合、導入後のお客様のインタビューに後日ご協力をお願いしてもよろしいでしょうか?」というようなお話をさせていただいたり、契約書にそのお願いの内容も入れているんです。 お客様からは、『いい作品に仕上がったらいいよ』『効果が出たらうちも嬉しいし、その時はバンバン営業で使ってくれていいよ!』とおっしゃっていただけることが多いですね。正直恥ずかしいからちょっと遠慮するよと言われることが無いとは言えないですけどね。インタビュー動画に関してもほぼ当社のメディア制作課の映像チームで作っています。 -杉原- 素晴らしいですね。その動画を見たお客様や社員の皆さんはどんな反応をされるんですか。 -山下- まず社員については、社内のslackで、導入事例インタビューチャンネルのようなものを作っていて、インタビューが出た時は全社にインタビューが共有されます。 オフィスにあるモニターでも流れているものはあると思うんですけど、インタビューを全社で共有して、このサポートをしてくれているのは誰で、アポイントのご縁を繋げたのは誰で、営業担当は誰だということをみんなが知ることができて、この人のサポートはこんな風にしてくれてるんだ、とかがお客様が語ってくださることでわかるんです。 普段はは部署が違う人や営業職の人達はサポートチームがどれだけお客様に寄り添って仕事をしてくれているかというのをそこまで詳しくは知らないんです。 サポートについて触れてくれているお客様だと名指しで話してくれることがあるので、サポート担当やいい営業をしている担当にもスポットライトが当たるんですよね。 また、商談時に動画を視聴していただいたお客様の場合は、視聴後に『わかりました。御社に任せますよ』とおっしゃっていただけるケースもあったり、後日やっぱり導入しますとお電話をいただくことも少なくはないので、そういうお客様は導入後にいいお付き合いが出来るイメージが沸いてくださったんだと思います。 -杉原- そういう意味では、獲得に行く営業だけじゃなく、サポートの人も、社内の営業の人も、みんなに光が当たるように仕組み化していらっしゃるんですね。 -山下- そうですね。営業職だけでなく、普段数値化されないけれど大事な仕事をしてくれている従業員に光が当たるような仕組みづくりをすることにおいては、真崎と一緒に常に意識をしているかもしれないです。 もちろん営業会社だと営業が評価されやすいという面はあるとは思います。でも営業職だけが光が当たるよりはそれぞれの任された大事なポジションで頑張ってる人たちにしっかりと光が当たるようにした方が、全社がより一層盛り上がるなとは思っています。 -杉原- 経理とか人事とか、お客様と接点のないバックオフィスの人たちも重要ですよね。そういう方たちにも社内で光をあてる取り組みをされているんですか? -山下- 月間MVPというものをやっていまして、各事業部や部署から今月1番輝いていた人を選出しています。 月間MVPは、大体会社全体で15名程候補者が選出されます。その中からトップセールス賞、事業部MVP、そしてプラスト月間MVPを1名決定しています。最終的に受賞者については表彰状や副賞を授与していて、その結果をinstagramなど社外にも公開しています。公開する際にも本人やご家族、友人がそのSNSをみて『いい仕事をして活躍しているんだな』と思えるような取り上げ方も意識して広報担当が作成をしてくれています。 6月は日々みんなのシステム周りの相談にのってくれたり、今回の本社移転の時に土日も返上して対応してくれた情報システムチームのリーダーが全社のMVPでした。 時には営業成績がぶっちぎりのトップ営業マンがMVPをとったり、お客様から評価が高かったサポート担当がMVPをとったりなど、いろいろあります。 ◆社名の由来 -杉原- とても良い取り組みを聞くことができて良かったです。 続いての質問です。ミッション・バリューのページで、社名の由来としてPlan、Unique、Solution、これら全ての円を包括する形でTrustの円が覆っていることが印象的です。先のお客様の声にあるように、Plust社の皆さんとお客様との間に強い信頼関係が築かれているように思えます。 この理念のあたりを詳しくご説明いただけますか? -山下- Planは、お客様に対して目線合わせたプランを提供することで全力で取り組む。Uniqueは、お客様に対しての提案も我々独自のユニークな視点で提案していく。Solutionは、お客様の抱える問題を解決する。この3つの言葉の頭文字であるPLUS(プラス)というものを全力で取り組むことによって、最終的にお客さんからのTrust=信頼を勝ち取る。そんな意味を込めて社名を作っています。 これは設立からずっとそうで、先ほど理念を深く浸透させずに日々の経営をしていたというお話をさせていただきましたが、実は理念そのものはちゃんとあったんです。 ただ、その理念を日頃の事業に落とすと、掲げた理念と当時の現場との間にに大きなギャップが差があって、私が経営者として今よりももっと未熟で、それをうまく連動させられなかったんですよね。 -杉原- 社名の意味は設立時に決めていらっしゃったんですね。ミッションや理念は設立時と今も変わらないのですか? -山下- 基本的な理念の大元の部分は変わっていないんですけど、ミッションとか言語化とかビジョン・バリューなどは、3年くらい前に真崎と各事業部責任者たちが一緒に話し合って、半年がかりぐらいで完成させてくれました。バリューまで実現できるようなものを作るために、それぞれ立場が違う責任者たちが集まってそれを作って、一冊の本にしたんです。 バリューを決めるときも、「なんかプラストとしてこういう言葉をよくみんな使ってるよね」とか、「これってうちっぽくていいよね」とかいう感じのことを文字にしていきましたね。 -真崎- そうですね。理念も、最初はふわっと理念があったとしても、誰もそこを見たり、目指したりはしていなかったんです。 でも人も増えてきて、それではいけないよねという話で、山下からそういう機会を設けていただいて、理念屋ミッションなどを作るプロジェクトをやりました。 プラストとして大事にしなきゃいけないものは何なのか、プラストというみんなの幸せの基盤を続けていくにはどうしたらいいのかというのを、もう永遠のテーマにしたというところで理念を作って、ブランドブックという形で残しました。 ブランドブックができてからは、新しく入ってきた人にも伝えやすくなりました。ブランドブックを見せて「これを目指してます」と、これに共感できる人だけプラストで働いてほしいという風に伝えられるようになりました。採用の面でも、プラストの理念やミッション、ビジョン、5つのバリューなどを見て共感してくれて応募してくれる方もいらっしゃいます。 ◆地域貢献継続支援プロジェクト -杉原- HP上では広範囲の社会貢献活動の歴史を見ることができるのですが(過去累計約4千万円)、どういった想いで、これらの寄付や支援活動をされてきたのでしょうか? -山下- この活動は【地域貢献継続支援プロジェクト】という名称のプロジェクトなんですが、実は私達の日々の仕事というのは、言い方がよくないかもしれませんが、【究極のワンパターン】の仕事とも言えるんですよね。 営業活動して、丁寧にアポイントを取って、熱意をもって商談して、しっかりサポートをする、お客様のHPをご満足いただけるように制作するなど。 その日々の仕事に、もっと大義といいますか、自分たちが日々取り組んでいる仕事は世の中の役に立っていたり、誰かの幸せに繋がっているんだという風に思えた方が、より真剣に目の前の仕事に向き合えるんじゃないかなと思うんです。 あと、気持ち的にも、自分の仕事が誰かから『ありがとう』と言われると嬉しかったりするじゃないですか。ですので私達がやっていることはとても微力かもしれませんが、寄付や活動を通じて少しは困っている人たちの役に立っている実感があるといいなと思っています。 だから、純粋なボランティアに取り組んでいる方々のマインドとは少し違うかもしれないですね。 そういう意味では、少しでも誰かが喜んでくれたらいいなと感じられる。ただ、それを誰かが喜んでくれるからといって、自分たちのビジネスで利益を減らして、自分たちのビジネスがうまくいかなくなることはちょっと違うな、あまり格好よくないなと思うんです。 だからしっかり利益を上げて、普通は片方しかできないようなことを両方できたら、それは格好いいんじゃないかと。そう考えたらこれは絶対両方やることに意味があって、利益をしっかり出して、従業員の給与を還元して、会社としてはビジネスを成長させながら世の中に貢献することをやるという、これだったら誰も文句ないでしょっていうものをやりたいなと思っています。 これは可能な限り限りずっと続けていきたい活動です。 -杉原- 素晴らしい活動ですね。 続いての質問です。今年の5月に本社を移転しましたね。どんなコンセプトで新オフィスはデザインされたのでしょうか? -山下- 今回は同じビル内で11年ぶりの本社拡大リニューアルなんですが、各地域に営業所がある中で『ここが本社だ!』と思えるオフィスにしたいなと思ったんですよね。 内装もとことん業者の方と話し合ってこだわりましたが、ただ、おしゃれにしたい、かっこよくしたいというわけではなく、理念やブランドブックを反映させたものにさせたいなと考えました。 いろんな業者さんと色々話し合ったりして作って、今後長く使うものだと思ったので、派手ではなく、やっぱり出社したくなるような気がいい明るいオフィスにしたい。落ち着いてて、なんだか信頼がにじみ出ている。日々ストレスが溜まる仕事もたくさんあるので、せめて本社にいると少しでも癒される時間があったりとか、よりアイデアが出てくるような環境であったりなど、長く飽きないデザインにしたいと思って作りました。 ◆成長のための決断 -杉原- ありがとうございます。ところで、昨年秋にディ・ポップスグループ入りするご決断をされましたが、優良企業のプラスト社さんには当時多数の企業からM&Aのオファーがあったのではと容易に想像ができます。ディ・ポップスグループ入りをご決断された一番の要因は何だったのでしょうか? -山下- やっぱり後藤社長じゃないですかね。他にもいろいろな上場企業の社長や役員の方とお会いして本当に素晴らしい方がたくさんいらっしゃったんですけど、うちのグループをこうしてほしいとか、こういう分野で活躍してほしいみたいなお話はされますが、私やプラストがどうしていきたいかという質問はあんまりされなかったんです。 真崎にも話はしてるんですけど、会社を立ち上げた創業者である自分にとって、たとえ大企業であろうとどこかのグループに入るということは、実は簡単な決断ではなくて。 それに、もしその決断をするのであれば、本当にプラストや会社で働く従業員のみんなにとって明るい未来に繋がっていくようなグループ入りじゃないと意味がないなと考えていたんです。 その中で後藤社長は唯一、「山下さんは今後どうされていきたいんですか。」ということをメインで聞いてくださって、その私の想いをまず先に聞いてくださったことがとても嬉しくて、自分自身も経営者として更に成長していきたいし、理念を実現できるように会社ももっともっと発展させていきたい、その上で実はこういうことを考えてて、こういうことが今後将来的に悩むと思ったので、なんてお話をしました。 その中で何回かお会いしてお食事もさせていただいたりする中で、後藤社長から『今後も山下さん主導でプラストの経営はお任せします。ディ・ポップスグループは山下さんや皆さんが目指すプラストの発展と飛躍を後方から支援する強力な応援団としてありたいと思っています。』ということをおっしゃっていただけて、その言葉は私の中で凄く大きく、今後一緒にお仕事させていただくイメージがすごく湧きました。 それもあってほぼほぼ気持ち的にも後藤社長と、ディ・ポップスグループと共に会社を発展させていく決断をしかけた時に、真崎と2人で食事に行って、グループ入りを考えていること、今後考えていることを色々と伝え、相談したところ、真崎も賛成してくれました。 社内に展開したのは、9月の決算が終わって10月くらいから、社員に説明しました。段階を追って7回ぐらい説明しましたね。 -杉原- 真崎さんは、山下社長からグループジョインの話を聞かれてどう思われましたか? -真崎- 最初に山下から聞いた時は、会社も人が増えてきて、我々だけでこのままずっと何年も続けていくには考えなきゃいけないねというところに差し掛かってきて、山下も色々考えていたときでした。そんな時に話を突然聞かされて、今後出てくる様々な問題を解決するには、やっぱりグループ入りが最善の策なんだなと思いました。いろいろとお話を聞かせていただいて、納得はしていたので。 それと、今までもそうなんですけど、山下が認めたというか、惚れた方っていうのは、大体素晴らしい方たちだったので、そこは間違いないなっていう信頼がありました。私はその時後藤社長とは面識が全然なかったんですけど、そのあたりは全く心配していませんでした。 -杉原- グループ入りの調印の日の夜に千本会長主催のチャリティパーティーがあって、その日に山下社長と真崎さんも参加されたんですよね。 -真崎- そうでしたね。私が埼玉のオフィスで仕事していたら電話がかかってきて、今からすぐに日本橋に来てくれといわれました。(笑)そんなすごい人のパーティがあるのかと思って即日本橋に行って参加させていただきましたけど、行ったら参加者の方もすごい方ばかりでしたね。でも素晴らしい会に参加して、貴重なお話をお聞きすることができてとても良かったです。 ◆「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて -杉原- D-POPS GROUPでは、「ベンチャーエコシステムの実現を目指す」をスローガンにしていますがその目標に共感する部分はどんなところですか?共にベンチャーエコシステム作りを目指す上での意識や活動などはありますか? -山下- ベンチャーエコシステムに関しては、我々プラストとしてのグループ会社が今3社ある中で、ある意味小さいベンチャーシステムがうちのグループ内でもあるので、協力しながら仕事することによって、事業部の垣根を超えてシナジーが生まれることを実感しています。 ホームページのサポートメンバーがOA機器であるセキュリティ商材を販売したりとか、ホームページを作りたいという企業さんでいらっしゃった時に紹介が生まれたりとか、そういったことが事業部の垣根を超えて起こってること考えると、グループがやろうとしてるベンチャーエコシステムが、外に請求書が出てるものを、グループ内で請求書が回るようになったりするだけでもお金が回ってもきますし、新たなビジネスが生まれるかもしれないしということはすごく共感はできるので、この仕組みが会社が倒産せずに生き残っていける1つの方法としていいんだろうなということを自分たちの経営の中でも感じてますね。 ◆5年後の理想の姿 -杉原- ありがとうございます。プラスト社の5年後の理想の姿を教えていただけますか? -山下- 理想はやっぱり今以上に多くの人にプラストで働いてて良かったなって思える人が増えていることが理想です。 売上はあくまでも目的ではなく手段と考えていますので、これぐらいの売上になってたいとか、こうなってたいってのは正直そこまで意識をしていないかもしれません。 ただ、自分自身も一緒に働くみんなにとっても自分たちのバリューである「最新が最高」であり続けたいなということにはこだわっていたので、『あの頃は良かった』『あの時は私は凄かったのよ。』と過去の栄光やいい思い出話でお酒を飲むより、チャレンジを沢山して失敗も重ねつつ、今よりも多くの従業員のみんなと共に、今の自分達が過去最高のプラストだよねっていうことを5年後も笑って話していたいなと思います。 -杉原- では、従業員や関わる人たちみんなが幸せと思える未来に向けての課題と取り組みを挙げていただけますか。 -真崎- 今まで20年やってこられたっていうことと共通するんですけど、あまり未来っていうのを考えてこなかったというか、いい意味で、過去の未来ではなくて、今現在がどうなのか、今現在が1番じゃないとダメだよねという考え方なんですよね。 なので、あんまり先を見すぎるのも良くないし、過去は絶対に振り返ってはいけないと思うんですけど、今現在幸せなのか、過去最高なのかというのを意識しながら、1年1年積み重ねてきた結果が今なんじゃないかなと思っています。 この5年後というと、もちろん経営側としては考えていかなきゃいけないんですけど、数字的な目標はあまりなくて、ひとつだけ言えることは、業績は可能な限り毎年過去を更新し続けていきたいなっていうのがありますね。 -山下- 実は5年計画、10年計画を立てていた時期もあったんですけど、リーマンショック、東日本大震災が発生したり、コロナ渦があったりとか、また能登半島地震があったり、数年ごとに予期せぬことが起こっていて計画通りにいかないんですよね。その経験から、地味ではありますが、ベストを尽くし毎日を積み重ねていく、そんなことを地味に継続し続けることが結局は明るい未来に繋がっていく最短の方法なのではないかとこの21年で感じています。 ◆ホームページを訪問した読者に向けて一言 -杉原- では最後に、このホームページを訪問した読者の方に一言お願いいたします。 -山下- じゃあ、私はグループにジョインすることを少し検討している創業社長に向けてお話します。私のような創業社長は長年自分たちでやってきて途中でグループに入ることになると、結構抵抗ある方もいらっしゃると思います。 私もその抵抗があって、いろんな葛藤があったんですけど、D-POPS GROUPは本当に経営を任せてもらえる。 かつその応援団としてバックでしっかり支えてくれるっていう、そういう風な意識を持ちながら、より自分たちのこの会社が成長することを支えてくれるようなグループだと思ってるので、もし検討をしてる人がいたら1回話聞いてみてもいいんじゃないかなとは思いますし、もしそういった素晴らしい方がグループに加わってくれるとこちらも刺激になるので、ますますちょっと面白くなるかなと思ってますので、もしご縁があったらぜひよろしくお願いします。 -真崎- D-POPS GROUPに入って、素晴らしい経営者の方やアドバイザーの方たちがいらっしゃるので、そういった方たちから貴重なアドバイスをいただけるっていうのが、今までになかったプラスの強みになってくるんじゃないかなと思います。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太   【株式会社プラスト】 代表者:代表取締役 山下 友由 所在地:埼玉県さいたま市中央区新都心11-2 明治安田生命さいたま新都心ビル20階・23階 設 立:平成16年10月22日 U R L:https://www.plust.jp/
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2025.09.25
【グループ会社インタビュー】株式会社プラスト 山下 友由 社長 真崎 二郎 専務 ~前編~
D-POPS GROUPでは、現在約24社のグループ会社が仲間となっています。 今回は、2024年9月にグループジョインした株式会社プラストの山下 友由 社長と真崎 二郎 専務へ、インタビューしました。 (こちらのインタビューは、2025年7月に実施しました。) ◆創業のきっかけ -杉原- 今回は、プラスト 代表取締役の山下社長と、真崎専務にインタビューさせていただきます。宜しくお願い致します! まず最初に、山下さんはいつお会いしても素敵な笑顔でいらっしゃるなと感じていますが、経営者って苦しいことが多いと思うんです。山下さんは根っから明るいのか、よっぽど苦労してきたから今朗らかでいられるのか、1回聞いてみたいなと思ってたんです。 -山下- いえいえ、とんでもないです。苦労は色々ありすぎますね。(笑) 色々あることはもう通常モードですね。 会社の立ち上げの頃は厳しい表情をしていた時もありました。売り上げが伸びない時とか、経営がうまくいかない時は機嫌が悪そうな顔も無意識でしていたんじゃないかなとは思います。ただ、明るくいようと意識して笑ってはいた気がします。 -杉原- 前職・立ち上げ当時から一緒にいる真崎さんから見ていかがですか? -真崎- 最近では人も増えて女性も増えてきたことで、全体に対しての発信の仕方などは昔とは変わってきました。 ただ、幹部が集まる会議では、昔と変わらず厳しいです。 それは厳しさと愛をもって言っていただけるので、そこは我々幹部はちゃんとわかってることです。 -杉原- まだ付き合いが浅い私は、山下さんの本当の厳しい表情を知らないんですね。 では、本題の質問に移らせていただきます。まず最初に、プラスト社を創業したきっかけを教えてください。 -山下- 元々いつか社長にはなりたかったという思いもあったんですが、当時の私には勇気も実行力もなく、社長のなり方も正直わからなかったので、高校を卒業して4年間航空自衛隊に行き、そのあとITのベンチャー企業で会社員をしました。前職で専務の真崎とも出会いました。 前職でOA機器の事業などを任せていただく中で、営業マンからマネージャー、所長、営業所の立ち上げを二度経験させていただいたことで、少しづつ自分の中では小さい会社の経営者をやっている感覚になっていきました。これだったら自分でビジネスとしてやっていけるんじゃないかなと考えるようになり、昔漠然と考えた社長になる夢を実行するタイミングを最初は1人でやってみようと思って自宅でスタートしたのが始まりです。 最初の半年は個人事業主としてスタートして、OA機器の卸をやっている会社にお世話になって、そこの営業所の名前を名乗らせていただいてました。その後会社登記をして有限会社プラストを作りました。 前職で営業所を立ち上げたのが埼玉県で、蕨と大宮で二度立ち上げを経験したこともあり、埼玉県の土地勘があったので、埼玉で起業することになりました。 ◆山下社長、真崎専務の出会い -杉原- 真崎さんとはどういった出会いだったんですか? -山下- そうですね。出会いは前職で、僕が面接したところから始まりました。 入社してからは真崎は少し離れたところにいたのですが、ずっとトップセールスでした。 ある時面接以来、一緒に仕事するようになって、人となりもなんとなく分かってきて結構仲良くしていました。そのあと僕は埼玉営業所の立ち上げをして、彼が東京で仕事をして離れた後、もう1回僕が東京に戻るタイミングでまた一緒に仕事したんです。その時は、営業所長とマネージャーという立場で仕事をする中で、今までの営業マン時代よりも、より深くいろんな話をするようになりました。 あるとき、二人の共通の知人から、別々に「一緒に会社をやらないか」と誘われていました。 私は取締役で、真崎は営業マンとして。 だけど、「このことは誰にも言わないで」と誘っていただいた方から言われていたこともあって、お互いに言い出せずにいたんです。 でも僕としては、真崎にも声を掛けているんだろうなと思って聞いてみたんです。その時真崎に「行くんですか」と聞かれて、「いや、行かない。自分でやる。」と。 「じゃあ一緒にやろうか?」と真崎と一緒に会社を立ち上げる話になりました。 最初、厳密に言うと当時の前職の部下で、今は執行役員で事業部長をやってくれている小野と、先に始めたんですけど、真崎には1年後から合流してもらいました。 -杉原- 運命の分かれ道ですね。 真崎さんは、山下社長に会社の立ち上げに誘われて、全く未来はわからない中で即、決断できたんですか。 -真崎- 実は、上司と部下との関係で働かせていただいて、私の方から「ぜひ会社を立ち上げてください」という話をしてたんです。 前職が、本当にバリバリの営業会社で、すごい勢いで伸びていた会社だったんですけど、ごりごりの営業の方たちがいる中で、山下は今と変わらずスマートな感じだったので、ほかの人とちょっと違うなと感じていたんです。管理者としてもかなりの実績をだされていたので、ぜひ一緒にやってみたいなっていうのは思っていました。 -杉原- 真崎さんから見て、出会った当時の山下さんの印象はいかがでしたか。 -真崎- 面接で初めて出会ったという話もありましたが、それこそ前職の会社に面接に行く時、私が20代後半だったと思うんですけど、普通面接官といえばある程度の年齢の方が面接してくれるのかなと思ったんですけど、山下が面接官だったんですね。当時山下が20代前半だったと思います。 今よりも髪も長くて色黒くて、イケイケな感じでした。(笑) ◆これまでの道のり -杉原- 2004年の創業から数えて今期で22期目になりますが、(21期は2月決算へ変更に伴い5ヶ月の変則決算)これまでの月日はどんな道でしたか? -山下- いや~、波乱万丈でしたね。1度も安定したことはないです。でも、あっという間でした。振り返ったらなんか面白かったなって思います。 -杉原- 経営の指標を拝見すると、めちゃくちゃ安定して伸びてるように見えますけどね。 -山下- 一見そうかもしれないんですけど、成功よりも失敗の方が圧倒的に多いですし、たまたまいろんな人に助けていただいたので、それでなんとかなっているという、本当に運が良かったというところはありますね。 努力もしてきたという風にあんまり自分でも思っていなくて、最低限当たり前のことはやるじゃないですか。 ただ別にそれはそれで、「社長だったらやるよな」とか、「会社立ち上げてるんだから、会社員じゃないからそれはやらなきゃいけないよな」みたいなことは普通にあるので、それなりにはやってきたかもしれないですね。 最初の頃は売り上げが上がっているように見えてるかもしれないですけど、本当に数年間は売上が上がっているといっても数千万円とかなんです。1ヶ月こけたらもう前年割れするようなものでした。 最初は明確なビジョンがあるわけじゃなくて、稼ぐとか、会社員時代よりお金を稼ごうとか成功しようとか、そんな感じでした。社会に貢献したいという志があったかというと、別にそんなことはみんなにも言ってないですし、正直に言うと自分も今ほどは深く考えてなかったと思います。 ただ、どうやって利益を出そうかとか、どうやったらもっと受注が上がるかとか、そういうことを結構考えていましたね。日々いろんなこと一生懸命やっていたんですけど、ビジョンもないままストイックに朝から夜遅くまであまり休みなくやっていたので結構限界が来るというか。なので最初の頃は右肩上がりになっているように見えますが、結構紙一重でしたね。 会社が軌道に乗ってきたきっかけは、2011年の東日本大震災かなと思います。 それまでは普通に受注を上げる、先の利益を上げることがメインだったのが、目の前の仕事が、ちゃんとした仕事ができなくなりました。 計画停電で電気が入らない時間帯があったり、インターネットが繋がらずウェブデザイナーの仕事ができないなど。もちろんテレアポもできませんでした。 じゃあ何をしたらいいんだって必死で考えて、飛び込みをやるとか、政府より早く発電機を買って、なんとか発電機をつないで、部屋中ガソリン臭い中仕事をしたりとか。とにかく生き残らなきゃいけないということを経験しましたね。それだけじゃなく、震災で困っている人たちに対しても何かしたいと思うようになって、最初は、働いている従業員の家族に対しての見舞い金をだしたりとか、東日本大震災の義援金に協力したりだとか、そうやって社会貢献意識もそのころ芽生えてきました。 それに加えて、年始に今年の目標を明確に数字で設定するようになってから、それを超えなきゃいけないというミッションというか、1つの目標として設定するようになって、みんなで協力もあってクリアした。それを毎年言い続けたいなっていうのがあったら、結果的に毎年昨年を超えていたんです。 目標をみんなで共有し合う習慣ができたことも大きかったですね。 -杉原- 素晴らしいですね。 前年より1円でも向上しようと積み上げていったら20年経っていたということですね。 -山下- そうです。「ビジョナリーカンパニー2」の本の中で出てくる、バスに乗る人がいて、降りる人がいて、また次のバス停で・・・ということを繰り返していく中で、最初はなんか目的地もないんだけど、それが徐々に、こっちに行ったら面白そうだなとか、こうしたら良さそうだな、その中でだんだん乗ってる人も変わってたりして、当然変わらない人もいて、それを積み重ねていったら22期目になって、今こういうことを考えてる、こういうことやってるという、それが変わってきただけだなと思いますね。 ◆会社概要・事業の強み -杉原- さて、この21期もの間成長を続けてこられた、プラスト社の現在の事業の概要と、その分野における他社さんとの違い、特徴などを教えていただけますか? -山下- はい。事業の柱は3つあります。まず1つ目の柱は設立時からやっているOA機器の販売と保守です。2つ目の柱が中小企業向けのホームページの制作と運営サポートで、3つ目の柱がアプリと連動した顧客管理システムを販売してサポートするという、この3つを事業として行ってます。 -杉原- プラストさんの事業の強みはどういうところにありますか? -山下- 手前みそですが、商談時の提案力と同じ位、お客様に対してのサポート力だと思います。 販売したらそれまでではなくて、販売した後もずっと長いお付き合いを意識したサポート体制を整えています。そこまでやるような会社さんがなかなか少ない中で、安心してずっと使っていただける、またリピーターになってくれるお客さんを意識してやっています。これが先ほどの話と繋がってくることもあるんですけれども、最初立ち上げた当時は、もうとにかく売りたい、とにかく売って売って売りまくるみたいなところはあったんですけど、やっぱりそれだけじゃ続いていかないよね、売った後もしっかりサポートして、より長くお付き合いしていかないと淘汰されてしまうよねという思いがありました。 -杉原- サポートって地味なところがありますが、そこをちゃんと注力しようとされてるんですね。サポートの方たちに対してどのような意識づけをされているんでしょうか。 -山下- サポートって、確かに営業マンみたいに成績がわかりやすい仕事ではないですよね。でもサポートの人がスポットライトが当たらないからやる気が出ないとなっちゃうと、やっぱりお客様の満足度も上がらない。 じゃあサポートの人にスポットを当てるためにはどうしたらいいかなとか、サポートがしっかりしてると、営業マンはもっとお客様に販売しやすくなるんじゃないかなと思って。 そこで考えて実行していたのが、お客様から直接生の声をいただく取り組みです。 お客様のインタビューをホームページ上で紹介したりとかで、お客様の声を映像にしたりしています。それを社員が見たら、実はサポートの人ってこういう仕事してくれてたんだとか、こういうことをやってくれてるんだったら、他よりも絶対うちの方がいいよねって思ってもらえる。日々縁の下の力持ちとしてお客様のサポートをしているメンバーにスポットライトを当てることは、マイナスなことは全然ないしむしろプラスだと思いましたね。 -杉原- そういう経緯があったんですね。ちなみに先ほど事業の柱が3つあるとお聞きしましたが、その3つを柱にしたきっかけを教えてください。 -山下- その3つとも、僕らが今まで会社を経営する上で、ある意味助けられたものではあるんですよね。 最初設立して日が浅い頃は、当然ビジネスフォンとか複合機とかOA機器を自分たちの会社でも使っていますし、最適なOA機器を入れることによって、業務がすごくしやすくなります。 そしてホームページは、無名のプラストという会社をより多くの取引先やお客様、求職者の方にに知ってもらうために使用するもの。実際に当社の社員は95%以上はホームページを見て入社してくれていますし、ホームページに投資をしていなければ今のみんなとであえてないですし。 アプリに関しては少し意味が違うんですが、顧客管理システムという意味では、震災の時も含めて、顧客管理システムをちゃんと使ってなければあの時売上は上がらなかったなということもすごく体験して、自分たちが会社として生き残れた、救ってもらったものではあるんです。 その我々の経営を救ってくれた商品やサービスを、日々懸命に経営に取り組んでいる世の経営者のみなさんに対して提供していきたいという思いがあります。 なのでターゲットは一般家庭ではなくて、あくまでも事業者に絞って、その事業者の助けになるビジネスをして、かつ自分たちも業績を上げていける。多分これはお互いにとっていいんじゃないかと考えています。 -杉原- 今は大きな会社になりましたが、もともと小さな自宅から始めた会社ですね。ご自身が中小企業として必要なプロダクトを採用して、それをお客様に販売しようという意味で順番に発展してきたんですね。 -山下- そうですね。OA機器をビジネスフォン中心に販売していく中で、お客さんがどんどん増えてきたんですよね。でも、OA機器も結構大変な時代があったんです。 ビジネスフォンのリースが社会問題と言われるようになって、テレビや新聞を使っての販売ができなくなり、リース会社が撤退するなど。そんなとき何社かのお客さんから、「ホームページ作れないの?」というニーズをいただいて、ホームページって結構ニーズがあるんだなと思って、中小企業向けにホームページの事業を立ち上げようかなと。そしてお客様が増えていけば増えていくほど、リピーター対策が大事で、ホームページ以外に顧客管理も考えていこうと。当時は、まだアプリではなくメルマガなどの顧客管理連動のメールシステムから始まり、それが時代とともにアプリに変わってきて、今は結果的に店舗向けのアプリの事業も行っています。 時代によって扱う商材も変わっていきますが、よりそのお客様が会社が発展する、あるいは会社の抱える問題を解決するお手伝いができるようなサービスや商品を提供していきたいなと考えています。 それは不変のテーマかもしれないです。 -杉原- そのような経緯でビジネスを展開されてきたのですね。 ちなみに、全国に6000もの法人のお客様に契約いただき、そして提供サービスも多用ですよね。お客様に対する営業体制やサポート体制の工夫などをご紹介いただけますか? -真崎- やっぱり親身にこまめに継続して丁寧に連絡をしていくことでしょうか。まだまだ出来ていないこともありますが、営業担当やサポート担当から電話だけでもいいので、御用聞きというか、今の状況を確認するようにはしていますね。 ~後編に続く~ ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太   【株式会社プラスト】 代表者:代表取締役 山下 友由 所在地:埼玉県さいたま市中央区新都心11-2 明治安田生命さいたま新都心ビル20階・23階 設 立:平成16年10月22日 U R L:https://www.plust.jp/   次回後編のインタビューでは、 ・導入事例のインタビュービデオについて ・社名の由来 ・「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて ・5年後の理想の姿 などについてお伺いしています。 後編もぜひご覧ください!
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  • グループ企業
2025.09.17
【グループ代表インタビュー】後藤 和寛(D-POPS GROUP 代表取締役)~後編~
今回は、D-POPS GROUP の後藤代表にインタビューしました!D-POPS GROUPは社会になくてはならないベンチャーエコシステムの実現を目指し、ベンチャー企業の成長プラットフォームの創造に取り組んでいます。 ベンチャーエコシステムの実現や社会貢献活動に対する思いなどについてお伺いしました。 (こちらのインタビューは、2025年7月に実施しました。) 前編の記事は、こちらからご確認ください。 -杉原- あらゆる準備や活動が、後藤さんのビジョンである「ベンチャーエコシステムを実現する」ためなのですね。現在グループ企業25社、投資先35社ですが、エコシステムならではの成功例とかメリットがあった、という企業や事象の例などをご紹介いただけますか? -後藤- この質問もあらゆるパターンがあるので、お伝えしきれませんが、また当然、個別の社名もお答えできませんが、資金ショートをどう免れるかに関しては、当然あらゆる方法を経験シェアします。 資金調達と言っても、ものすごい数の方法があります。それを期限内に同時に怒涛の勢いで行えば、ほとんどのケースでは大きな調達が実現しています。V字回復においても同様に、ビジネスモデルや組織、営業手法など全てを同時に一気に変革すれば、大赤字の会社もほとんどは黒字に転換します。 私自身、思いっきり挑戦しますし、ここぞという時には大勝負をするタイプの経営者なので、その分、過去に修羅場は数え切れないほど経験してきました。いつも笑顔で仕事をしているので皆さん気付いていないようですが(笑)究極で言うと、経営者自身が飛躍的に自己成長し、明確に戦略を描けるようになると、業績は大きく伸びますし、赤字に陥るようなこともほぼなくなるというのが、私の持論です。経営者育成は、そこに重点を置いています。経営者が成長を実現すると、その後の業績も飛躍的に伸びていくことが非常に多いです。 -杉原- 後藤さんは複雑化戦略として、”韜光養晦”(とうこうようかい)という言葉を時々お使いになりますが、このHPもその一つだったんですね。D-POPS GROUPで行った、韜光養晦の例を他にも今回少し公開していただけますか? -後藤- 複雑化戦略は昔から言い続けていますが、シンプルに言うと、競合企業を煙に巻く戦略を意味します。真似をしようとしても複雑すぎて真似が出来ない状態を指します。 ”韜光養晦”と言う言葉は、顧問である元駐米大使の藤崎さんに教えて頂きました。1990年代に中国の最高指導者であった鄧小平氏「才能を隠して、内に力を蓄える」という中国の外交・安保の方針をそのように表現したそうです。D-POPS GROUPでも、昔、携帯ショップが10店舗になるまで、全て違う店名で出店をしたり、KDDIやイー・アクセスの創業者である千本さんが会長としてジョインして頂いた時も最初の3年は非公開にしていました。 それでいうと以前のホームページも情報を3割程度に抑えていましたし、今も売上でいうと、合計100億分以上のグループ会社の社名を掲載していません。 -杉原- また、「理想とするベンチャーエコシステムの形まではまだ3割だ」ということもよくおっしゃっていますが、10割の姿というのはどんなものなのか、そのイメージや具体的な数字を少しだけでも明かしていただけますか?まだ非公開でしょうか?(笑) -後藤- 日本でスタートアップやベンチャーの起業家が、投資や支援を受けるなら「D-POPS GROUP」と第一想起されるポジションまで、ベンチャーエコシステムを進化させたいというのがゴールです。 その時には、グループ会社や投資会社など支援をしている会社の総合計売上が1兆円を超えていて、連結決算の対象になる企業に絞ると売上1000億を実現していることがシンプルなイメージです。日本トップクラスの顧問の方々、そしてスーパープロフェッショナル人材も今の数倍は在籍して頂いているイメージです。私が支援している または 応援していると認識している企業数で言うと、500社程度のイメージです。 当然それを私一人でサポートするのは不可能ですから、驚くような支援体制を整えていくことになります。私も起業する前、情熱と戦略があれば、優秀人財はいくらでも採用出来る、仲間になってもらえると思っていました。 実際は、ほぼ売上がないような会社には誰も見向きもしないし、ちゃんとした報酬さえ支払えないという厳しい現実でした。つまり、スタートアップやベンチャー企業の経営者の代わりに、ベンチャーエコシステムとして人財、資金力、ノウハウ、情報、ネットワークなど、あらゆる経営資源を我々が持つことにより、必要な時にニーズに応じて、支援出来るようにしておくことをイメージしています。 それを活用するか否かは、それぞれの企業の経営者次第だと思っています。D-POPS GROUPの支援は上から指示を出していくようなものではなく、必要に応じて行う後方支援型ですから。また将来は資金的な支援の面においても、ユニコーン級のグループ会社や支援会社が出てきたときには、数十億~数百億を支援出来るような財務的な力を持つことも出来なければと思っています。 また、今、力を入れているAI系企業への投資も、たくさんの優秀なエンジニアが仲間に加わることで、最先端のデジタル戦略を支援出来る体制創りだと思っています。このように、あらゆることにおいて、支援出来る体制を究極まで持っていくことを考えると、ゴールはどんどん先に先へとなるので、ずっと理想を追いかける感じになるかと思います。 -杉原- この10月に「ベンチャーエコシステムサミット2025」を開催することを公開しましたが、どんなイベントに仕上げていこうとされていますか?招待した方々、すなわち起業家や経営者の皆さん、一部大企業の方々など、反響はいかがですか? -後藤- もの凄い反響を頂き、1週間足らずで満席となり、正直自分でも驚いています。一方、もしこのようなサミットを開催するなら、今私がプロデュース出来る最大出力で企画し開催するイメージで1年前からずっと準備をしてきました。 毎年、弊社グループの総会では、千本会長、藤崎顧問など錚々たる方々の講演を聞かせて頂く事が出来ます。しかし昨年度、突如私の頭の中でインスピレーションが舞い降りました。「これは我々グループの中だけで留めておくことは社会的な損失だ」と。そこで将来性溢れる起業家・経営者を集めたベンチャーエコシステムサミットを開催することをその場で宣言しました。 ご案内を流した経営者の方々に私の想いが伝わったのかと思いますが、本来は500名ぐらいの起業家・経営者に声をかけて、250名程度の申し込みを頂く想定でしたが、実際は90%以上の方々が参加表明を頂いたため、即満席となりました。今現在、参加想定が250名程度の参加になっていますが、会場側とも交渉し、あと数十名参加可能なように(MAX270名)調整する予定です。 私からまだまだお声がけしたい起業家・経営者がいましたが、もし「なんで私を誘ってくれなかったの?」と、この記事を読んで頂いた方で、ご納得がいかない方がいれば(笑)、ご連絡を頂ければと思っています。なんとか席を確保出来るように動きますので。 いづれにしても、一部の講演会やパネルディスカッションだけでなく、書道家やアーティストの方々のライブパフォーマンスまで、これでもかというぐらい、刺激と学びを詰め込んだイベントになりました。私の中では、もうこれ以上はないイベントに仕上がると思っていますので、参加者の皆さんの人生のターニングポイントになるような1日になればと思っています。 -杉原- すごいイベントになりそうですね。経産省を中心に、日本政府として、スタートアップの支援にようやく力が入ってきた感がありますが、そういう意味では、民間企業によるベンチャーエコシステム作りというのは、正に時流に沿った取り組みですね。追い風のようなものは感じますか? -後藤- 非常に感じています。最近は、CVCも資本業務提携もM&Aも、どの案件に関しても問い合わせが殺到しています。まだまだ私の中でベンチャーエコシステムは完成形に至っていないにも関わらず、エコシステムの仲間入りをしたいとたくさんのお問い合わせを頂いています。志が高く、ポテンシャルがあり、社会貢献意識の高い起業家を、今後もしっかりと支援していければと思っています。 日本で最も必要とされるベンチャーのエコシステムとは何なのか、もっともっと試行錯誤して、ブラッシュアップしていきたいと思っています。我々だからこそ出来るエコシステムを、残りの人生で必ず完成させたいと思っています。 -杉原- 今後、日本におけるベンチャーエコシステム作りがある程度成功したら、世界にも目を向けられるビジョンはありますか? -後藤- もちろんです。既にアメリカ、インド、イスラエルなど投資をしていますが、まだグローバルでのベンチャーエコシステムとしては、足りないものだらけです。グローバルでも当たり前のように仕事が出来る仲間をもっと増やし、体制を整えていく予定です。 -杉原- 後藤社長個人と、D-POPS GROUPの5年後の理想の姿とは? -後藤- 私の個人の理想も経営者としての理想も、ベンチャーエコシステムの実現、そこに集約しています。自分がこの世に生まれて大きな役に立てたと、死ぬ瞬間に自信を持って言えるものを残さなければと、大きな志と強い意志を持っています。執念でやり遂げる予定です。5年後、ベンチャー支援なら、ベンチャーエコシステムのD-POPS GROUPと当たり前のように言われるようになりたいと思っています。もちろん、グループ会社数、投資会社数、売上、利益なども、明確に意識しているKPIを持っていますが、何よりも、「ベンチャーエコシステム」というビジョンを実現すること、そこに尽きます。 -杉原- 最後に、このHPを訪問した読者の方に一言お願いします。 -後藤- 人生は誰にとっても一度きりなので、人生、後悔がないように生きることが大切だと思っています。大きなビジョンを持てば持つほど、必ず仲間が必要になります。このインタビュー記事をご覧頂いた方々の中にも、もし将来の仲間になる方がいたら、最高に嬉しく思います。また何かしら、このインタビューが経営のヒントになったなら、とても嬉しく思います。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太   【株式会社ディ・ポップスグループ】 代表者:代表取締役 後藤和寛 所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ32F 設 立:2015年10月1日(創業:1998年2月4日) U R L:https://d-pops-group.co.jp/
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2025.08.05
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