COLUMN

【グループ会社インタビュー】 ㈱エー・アンド・ケー・コム 谷口 一也 社長 窪田 康之 専務

  • INTERVIEW
  • グループ企業
2024.12.03

D-POPS GROUPでは、現在約23社のグループ会社が仲間となっています。
今回は、2023年にグループ入りした株式会社 エーアンドケーコムの谷口 一也 社長・窪田 康之 専務へ、インタビューしました。

 

◆グループ入り・経営者就任の経緯

-杉原-
今回は、株式会社エー・アンド・ケー・コムの谷口社長と窪田専務にインタビューさせていただきます。宜しくお願い致します。
エー・アンド・ケー・コムは、2023年12月にディ・ポップスグループ入りされたんですよね。

もともとは創業者の方がいらっしゃって、グループ入りをきっかけにお二人に経営のバトンを回された。その経緯を教えていただけますか?

-谷口-
M&Aを考えているという話は聞いていました。というのも実は別のM&A案件が更に1年前にあったんですが、その案件はなくなったんです。しかしその後また同様の動きをされてるのはよく知りませんでしたね。

2023年9月頃のある時、M&Aの話が具体化してきて、候補何社かあるうちの1社でディ・ポップスグループの後藤社長と会ってほしいというお話を受け、谷口・窪田の2人でこの渋谷ヒカリエの本社に来たことがありました。ただ、そのときは数ある中の1社という感覚だったので、そのあと時が流れ11月頃、「ディ・ポップスグループにM&A決まったから」という話を受けました。我々としては正直「え!」という驚きでした。

そこからすぐ創業者が退任するとの話を受けました。「退任してその後の経営はどうされるんですか?」と伺ったら、「私が社長で、窪田を専務で今後の会社をお願いしたい」ということでした。驚きはありましたが、いずれにしろそれを聞いて「じゃあ私たちも辞めます」という考えはなかったので、「やります」とだけ伝えました。

ただ実際に社長と専務になるとしても、私たちは会社経営は一切やったことがなかったので、正直交代後の方がいろいろありましたね。。。

-杉原-
それは驚きも大きかったですよね。もともと前体制のとき、お二人は営業部門長と管理部門長で幹部だったわけじゃないですか。実質現場はお二人で回していたんですよね。

そこから、12月に社長と専務就任ということが決まり、そのお話を聞いてからの数ヶ月というのはどういう変化があったのでしょうか。

-谷口-
まず1番初めに取り組んだことは、財務数値の確認です。それまでは売上総利益まで私たちも把握していましたが、その先の営業損益は、創業者のみ把握している部分だったので、今まで見ていなかった部分まですべて開示してもらい細かい確認作業を行いました。

他にも銀行からの借入れも創業者に確認をしながら、何のために借りたのか、いつまでに返す必要があるのかなども把握、管理していきました。それでも実態がわからない部分も出てきたので、都度税理士さんに相談し教えていただきながら今に至ります。

-杉原-
窪田専務はいかがですか。M&Aや経営についてどのような心境だったのでしょうか。

-窪田-
そうですね、今谷口社長が言っていたような、お金のところが1番動きが見えてよかったというのはありますが、その全体像を理解するまでは時間が必要でした。

それと、契約締結後すぐ2023年12月6日に、ディ・ポップスグループのグループ総会があり、そこで挨拶をしてほしいと話がありました。私たちもまだ契約したばかり引継ぎもこれからという混乱した状態で、早速役員として挨拶と会社紹介をするという場面では正直戸惑いました(笑)

◆ディ・ポップスグループの印象

-杉原-
それ以降、グループにジョインして10か月ほど経ちますが、実際にジョインしてからのディ・ポップスグループの印象はどうでしたか?

-谷口-
グループにジョインして最初の頃は、勝手がわからずどうしたらいいのかなと思っていたところは正直あります。グループ会社もたくさんありますので、各社の社長さん含めていろいろな方とコミュニケーションをどう取っていくべきなのか初めはわからないところがありました。

ただ今は、いろいろなグループ会社の社長さんなど、いろいろな方とコミュニケーションを取らせていただいて関係値もできて来ました。

じゃあそれを今後ベンチャーエコシステムにどう活かすというか、どういうところに繋げていけるのかというところは次のステップかなと感じています。

それと、若いメンバーがたくさんいらっしゃるので、我々の世代よりも若い人たちの刺激を受けるという意味ではよかったなと。そして弊社の若いメンバーに関しても、M&Aをしたことでモチベーションが上がったなという実感もあります。

窪田さんはどうですか?

-窪田-
はい。今まで自己流でやってきたところも多くありましたので、視野が少し狭かった部分に気がつきました。そしていろいろな事業の会社の代表者、メンバーと話していてとても刺激を受けますし、話題も情報もたくさん教えてくれるので、そういった意味でも視野が広がりました。

今後は我流ではなく専門的に改善していかなくてはならない点もあるなという気づきがありましたね。

-杉原-
人材系など他のグループ会社と定期的にミーティングをされていると伺いましたが、ほかのグループ会社からするとお二人のほうが先輩なので、教える領域などあるのではないでしょうか?

-窪田-
そうですね。採用に関しては、弊社は広告媒体を使ってずっとやってきたんですが、 グループ会社さんはどちらかというと人材紹介会社を使って採用活動を行っていると聞きましたので、広告媒体での採用手法や利用媒体について共有しています。グループ会社の中でも広告媒体を強化したという会社さんがいらっしゃいました。

-杉原-
そうやって学びあえるのはいいですよね。そういう意味では、これから徐々にこのコラボが生まれていくといいですよね。

-谷口-
そうですね。ベンチャーエコシステムの流れを活用して、 例えば人材会社間で、人材をどうグループ内で共有できるかとか、グループの中で繋いでいけるか等考えられたらいいなと思います。あとは採用がグループ全体でどういうことが出来るかなど、コラボできていけたらと考えています。

◆エー・アンド・ケー・コムの事業概要

-杉原-
ありがとうございます。では次に、エー・アンド・ケー・コムの事業概要について教えてください。

-谷口-
人材ビジネスをやってる会社で、基本は人材派遣、人材紹介、業務請負、販促イベント、この4本柱で運営してる事業になります。取引先としては、大手の家電メーカー、家電量販店、通信キャリアなどになります。

もともと、量販店で家電を販売するスタッフをメインに行うところが最初のスタートだったんですが、それが広がって今の事業になりました。

-杉原-
実際会社を引き継いで経営をすることになり、この間10ヶ月で変えたこと、もしくは変えなかったことってどんなことがありますか。

-谷口-
私は、基本的には変わってないと思っています。今までと同じことをやってるだけなんですけれど、それでも経営者になったっていうことは、冒頭にお伝えしたように、 会社の運営・経営状況っていうのを、お金の部分含め細かく見るようになって、その先のどういうところをどう削減するべきなのかとかを深く捉えるようにはなったかなと思っています。

なのでこれからはお金の流れを注視しながら、今度は投資をするためにどういうことが必要なのかという点が今の段階です。

-杉原-
窪田さんは、いかがですか。

-窪田-
そうですね。私も基本変わってないんですが、逆に変えないように意識しているというか、実務に携わることや、 チェックは目を光らせることとか、従業員の顔を見て会話をすることとか、経営者だからといって態度が変わるようなことがないように意識はしてますね。

変えたこととしては、これまで朝1番に出社していたんですけど、それをちょっとやめました。あまり圧にならないよう、 時間的に余裕を持った方がいいかななど、あえて意識してやっていますね。

-杉原-
エー・アンド・ケー・コムのコアメンバーというのは何人ぐらいなんですか。

-窪田-
40名です。

-杉原-
この新体制で一緒にやっていきましょうとなったときに、ある程度減る可能性はあると思うんですが、 これが何人ぐらいが自分たちから見たら一緒にやっていこうと思うメンバーなんですか。

-窪田-
全員です。

-谷口-
その40名というのは、正社員という意味では、現場にも正社員がいますので、 現場を含めて一緒にやっていこうっていうところは変わらないと思います。本部で言うと20名弱いるので、まずはこのメンバーがよりモチベーションを上げていかなきゃいけない点があります。この10月から組織編成をしましたので、すっきり落ち着いてきました。

-杉原-
M&A後って一般的には何かしら変わることがあると思うんですよね。体制が変わって翌月から、100%でスタートだとはならないので、 10か月ぐらいかかったって感じですよね。これからに期待したいと思います。

◆人材派遣業界の動向

-杉原-
人材派遣、人材紹介、業務請負、販促イベントの業界のトレンドって何かありますか。実際今人材業界は追い風・向かい風などありますか。

-谷口-
向かい風ですかね。ご存じの通り人材不足といわれていて、 やっぱり需要はあるんですけど、なかなか供給ができないっていうところはあります。採用も、良い人材の取り合いっていうところで、リファラルで人を集めてるような感じがちょっと強い状況にあるんですけど、 なかなか厳しいなと感じています。仕事(需要)はたくさんあるんですけど供給(人材)が足りてません。

-杉原-
そこも聞きたかったところです。仕事はあるんですよね、ニーズがあるので。イベントで考えると、今の時代何でもオンラインで買える一方で、やっぱリアルでも買うとか、その説明を受けながら買うといういう体験っはなくならないと私は思うんですけども、そういう意味でのニーズとして、メーカーさんからの要望というのは続いているんですか。

-谷口-
そうですね、続いています。リアルで購入したいというニーズは基本的に変わらないと思います。

-窪田-
あと、家電量販店も結構変わってきていて、 ライフスタイル提案とか、飲食店やアパレルとの共同出店とかで変わってきてるんで、そういった意味でも、人が集まるところがどんどん特化・集約している気がするんですよね。家電、通信は比較的落ち着いてますけど、今後もニーズは続くという点は、各取引先の情報からは感じます。

-杉原-
コロナ中はやっぱり厳しかったですか。

-谷口-
それがそうでもなかったんです。お店の一時閉店などいろいろありましたけど、コロナ渦の支援や施策もあったので、乗り切れました。

今や家電量販店はライフライン全般を扱うお店なので途絶えさせてはいけないという感じでした。

-杉原-
エー・アンド・ケー・コムさんの採用の部分の向かい風はどういったところで感じていましたか。

-窪田-
働くメンバーは、ベテランもいれば、中堅・若手もいて、家電では40代以上の中高年や60代以上の高齢の方も多いです。やはり通信も家電も商品・サービスが複雑化してますし、時代の流れとしても 営業とか販売の仕事はちょっと・・っといわれることが増えてきていますかね。

-谷口-
逆に登録型派遣では人がなかなか集まってこないとなると、どういった事業で売上を作ろうかなという課題もあります。派遣ではなく委託という選択肢をすると、再委託でいろんな協力会社さんにお願いをして、そこから人材をあげてもらって売上をつくる傾向もありますね。
それだと売上は立つけど利益が薄くなるので、本来の人材ビジネスの姿に戻さないといけないという課題はありますよね。

-窪田-
あとは、外国籍の方の活用ですよね。外国籍の方はネットワークをすごいもってるんですね。コミュニケーションと就業サポートをすれば、紹介で人材も増えていくような仕組みはできるかなと思います。

-杉原-
採用が難しいというところで、御社なりの今の取り組みとか工夫などありますか。

-窪田-
強化している点が3点あります。
まず、自社採用ホームページを作り、高額な広告媒体に頼らず採用できる仕組みを構築しています。

次に、先ほどの外国籍の方の話じゃないですけど、お仕事を探している方を紹介してもらうという制度を強化しているという点です。

あとは、新卒採用です。弊社では現時点で2025年4月に7名が入社予定なので、まず現場に入って業界や実務を経験してもらい、そこから本社配属に上がってくる仕組みで現場力を強化していきます。

◆世代ギャップについて

-杉原-
さっき触れたような話なんですけども、若手が多いこのディ・ポップスグループの中で、世代の時代のギャップを感じることありますか。工夫されていること等あれば教えてください。

-谷口-
そうですね、世代のギャップは当然持って当たり前とは思っているんですけど、指導の仕方には気を付けていますね。教え方とか指摘の仕方1つにしてもですけど、昔と同じやり方ではダメというところはもう体感してるので(笑)、どうやってやっていくのがいいのか。全く何も言わないのは良くないというのもありますし、そういった部分でのギャップを感じながらやってるというのが結構メインテーマかなと思います。

-窪田-
そういった意味では、その人がどうしたいのか、どうしてほしいのかという点には気づけるようにしたいと思います。例えば、厳しく指導してほしいタイプなのか、それだと耐えられないのでソフトな方がいいタイプなのかっていうのを察しながら接するようにしています。比較的後者の方が多いんですけど、ただ中には成り上がりたいという若手もいると思うので、 そのコミュニケーションを間違えないようにしています。

-杉原-
あとお2人が、突然引き継ぐことが発表されて、社長や専務として 失敗することもあるかもしれないけど、挑戦している姿を見せてるだけでも、メンバーは感じるところがあるんじゃないでしょうかね。

-谷口-
そう思ってくれていたらありがたいですけどね。ただ正直複雑だったんじゃないのかなと、勝手に思ったこともありますけどね。やっぱりメンバーにしてみれば、 突然M&Aによって会社が変わって、創業者や社長が退任していくことを、私たちとは別の立場でメンバーも「え?」と思ったことはあるんじゃなかったのかな。後日話してみてやっぱりそう感じてるメンバーは多かったので。

-杉原-
では別の聞き方をすると、ディ・ポップスグループは、ベンチャー魂に溢れて、若くて、起業したいって思う人もいたりする。そんな環境のグループに入ったことで、メンバーの皆さんの変化などを感じることはありましたか。

-窪田-
そうですね。例えば採用ミーティングでいうと、「負けたくない」というか、ライバルを意識しているなあと感じた点はありますね。また、グループ内でもしかしたらFA制度を活用して転籍ができるという制度があることもそうですよね。

他にも、持株会の話では何人か積極的な参加者がいたりとか、新しい発見もありましたね。

◆「ベンチャーエコシステムの実現」について

-杉原-
なるほど、様々な変化のあった約1年でしたね。続いて大事な質問です。ディ・ポップスグループが目指している「ベンチャーエコシステムの実現」に対して、まずどんな風に感じていらっしゃいますか。

-谷口-
そうですね、非常に良いものだと思っています。じゃあ私たちに何ができるかっていうところで言うと、当然グループ内でのエコシステムなので、 例えば、我々の社員を、グループ会社さんに提供しながらやっていくとか。例えばディ・ポップスの携帯ショップでは研修システムがあるというお話も聞いたので、我々の新入社員や社員研修として参加させてもらうとか、逆も然りですが、そういったところもエコシステムの1つになるのではと思います。

あとは、DXの部分です。。。弊社はDXに弱いので、それをこう、どういったところで、どういったグループ会社さんにお願いをしてできるのか等相談させていただきたいと思います。

-窪田-
私は、逆の意味で言えば、ベンチャーってやっぱり失敗するリスクもあるという中で、何かトラブルや良くない場合に助け合うみたいな部分も裏メニューとしてあるのかなと感じています。いい時だけじゃないので悪い時には支えあえるような。

-杉原-
ありがたいコメントですね。さて、ではエー・アンド・ケー・コムさんの10年後の理想の姿を教えてください。

-谷口-
やはり人材の育成が必要ですよね。新しい主力メンバーを今以上に増やしていきたいいと思いますので、その人材の育成が一つあります。

それと10年後の家電業界がどうなっているかも正直わからないですし、通信業界も今後も堅調に続いていくとは思うんですけど、どうなっていくかは見えないという流れで、これまではこの2本柱でずっとやってきましたので、それだけだと厳しいのは永遠の課題でした。もう1、2本大きい柱を立てていかないと、 これ以上の成長はないと思っていますので、10年後はそういう柱を増やし、 売上も3年以内に30億を目指してやっているので、それ以上に売上を増やしていけるような10年後であってほしいと思いますね。

-杉原-
素晴らしい。それに向けての課題はありますか。

-谷口-
やっぱり採用力であったり、営業力もそうですし、さっき言ったような人材の育成っていう、どうしていくかというところを課題としてあげたいと思いますね。

あとは今多様性の時代の中で、エー・アンド・ケー・コムを選んでくれたからには愛社精神を持ってもらえるような会社にして行けたらなと思います。当然グループ内転籍などもいいですが、エー・アンド・ケー・コムへの思いを持ったメンバーが増えていけばいいなと考えています。

◆ホームページを訪れた読者の方へ一言

-杉原-
最後に、このホームページを訪れた読者の方へ一言お願いします。

-谷口-
それではせっかくなのでエー・アンド・ケー・コムのメンバーに対して伝えたいと思います。私は現在54歳ですが、この年でも気持ちを切らさず頑張っています。若いみんなに負けじと頑張るので、これを見て、さらに頑張ってもらえる気持ちになってもらえたらありがたいと思います。

-窪田-
そうですね、ディ・ポップスグループの仲間になったので、メンバーにはこの機会をチャンスととらえてどんどん挑戦をして何かをつかんでほしいなあと思います。あと、ディ・ポップスグループのみなさんって笑顔で明るいですよね。本当は大変な苦労もされていると思いますが、ポジティブで、悪口とかもきかなくて、みんな笑顔で接してくれるというところはすごく見習いたいです。そういう雰囲気が私自身好きですし、A&Kもそうしていきます。

☆インタビューアー
D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太

 

◆追記 グループ社長合宿での学びや気づきについて

先日、D-POPS GROUP 代表 後藤の主催で、グループ会社社長合宿が行われました。海の見える素晴らしい環境での合宿で、経営戦略を明確に描けるようになることや経営者の人間的な成長を実現することを目的として実施しました。

◎谷口社長の感想
この度は、グループ社長合宿に参加させて頂き本当に有難うございました。
M&A後、経営者という立場で初めてこの様な貴重な刺激ある学びを受けることが出来、感謝しております。それで終わらせることなく行動に移し形に出来るよう日々精進して参ります。

また、その環境も素晴らしい天候に恵まれ最高の場所、最高の景色、食事、空気・・
何から何まで感動の連続でした。そして何よりも最高の運気を体中に染み込ませ帰宅する事が出来たこと、その運気を減らすことなく今後に生かしていき更に気を高めていきたいと思います!

今回の合宿では、特に経営者としての人間的な成長の実現、経営戦略を明確に描くこと、その為の3つの杭を打ち込む事の重要性、強運の引き寄せ方、それ以外にもたくさんの刺激ある学びを受けることが出来ました。

一つ一つ自分の中で整理をし実現に向けて尽力する所存です。グループのエコシステムサークルを更に大きくする為にその1歯車として加速させるべく尽力して参ります。

また、各グループ社長の色々な考え方や課題、悩みも聞くことが出来、そこでのディスカッション、アドバイザーの皆様からの沢山のアドバイス、今後の学びになり最高の合宿でした。有難うございました!

2025年1月20日

 

【株式会社エー・アンド・ケー・コム】
代表者:代表取締役社長 谷口 一也
所在地:東京都新宿区新宿5-16-11 新宿光ビル3F/4F
設 立:2001年1月
サイト:https://www.a-kcom.co.jp/

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-増田- 実力主義で勝負するのか、とにかく丁寧な販売をするのか、やっぱりここは1番難しいですね。というのも、やはり数を求めるとどうしても品質が下がるんですよね。そのため業界全体としても多くのコンプライアンス違反事案がありました。ただ、いくら良いことを言っても、結果が出なかったら支援されないじゃないですか。 なので強い営業組織を作ることと、心の教育を掛け合わせることが大切だと思います。理念やビジョンを伝えること。我々はちゃんと人を教育するし、その縁ある大切な人に対してちゃんと貢献する会社なんだから、ちゃんとクオリティあげてかなきゃいけないと思っています。要は人間関係の信頼土台があり、その上に専門スキルや事業環境をのせていけるかかどうかってことですね。 土台がない会社がたくさん昔ありましたよね。そういう会社は数をめっちゃ売ってました。一過性の収益が高く、我々よりも数字の面で貢献していたがいっぱいありましたけど、今では存続していないんです。 だけど品質をあげていきながら、顧客数や販売数も増やしていく必要があるので、ここを組織全体で強化して成長を目指して取り組んでいます。。 ◆新商品「OTHEBES(アザベス)」について -杉原- だから理念経営・理念研修っていうのが生きてくるんですね。その販売方法だけでなく理念研修を経たそのスタッフさんがサービスをやってるから、生活、ライフサポート、ライフデザインの支援ができるようになるんですね。 今後戦略として「OTHEBES(アザベス)」というブランドを立ち上げて顧客基盤を強化していくと伺いましたが、具体的にOTHEBESついて教えてください。 -増田- 「OTHEBES」は3月にローンチしました。執行役員 営業本部長、そして商品開発・事業開発を行っている坂巻を中心に、まず第1弾として、Wi-Fiのレンタルと販売を行っています。OTHEBESとは「others(その他)」+「best(最高)」の造語です。 我々も店舗や商品がありますけど、今ある既存商品でもなかなかエンドユーザーに刺さらない、貢献できない部分ってまだありまして、そこの穴を埋めるのがこのOTHEBESなんですね。 今は第1弾で、Wi-Fiを取り扱っているんですが、今後は例えば、電話しか使わないという人も中にはいるので、電話だけの携帯を自社ブランドにしていく、プラス、いいとこどりできる組み合わせを作っていきたいと思います。 最近でも我々の中で合言葉のようになっているのですが「既存×既存は新規だ!」と。なのでこれを今とにかく現場の要望とお客様の要望を我々が分析する中で、これとこれを掛け合わせたらいけるんじゃないかなど検討しています。 -杉原- 企画もそうですし、現場でもそうですけど、これだけ扱う商品、キャリア、ハードウェア、ブランドが増えて、自社サービスも登場するとなったら、主体性を持った販売員じゃないと、お客様に何を提案しようかわからなくなってしまう危険性もあると思いますが、そこは大丈夫ですか? -増田- なので、ベースとしての教育を大事にしています。実はディ・ポップスって、今まで仕組みがそんなに無かったんです。なので、ここからはちゃんと仕組みを作って、人は忘れる生き物だということを前提に、覚えさせるんじゃなくて、もっとシンプルに伝えられるような仕組みを作るっていうのが今年のテーマでもあります。 人材教育×仕組み化。適材適所、役割分担も含めてやっていければ、もういけるイメージしかないですね!!(笑) ◆サッカーの活動について -杉原- いけるイメージしかない!いいですね!! 話は変わりますが、増田社長はサッカーうまいらしいですね!会社のフットサルクラブで汗をかいていらっしゃるとか。活動をご紹介いただけますか? -増田- 元々はずっとサッカーを学生時代にやっていて、社会人になってからも趣味でずっとやっていました。 最初はディ・ポップスの社内のサークル活動としてやっていたんです。社内は月1回ぐらいやっていて、あとは僕もいろんな交流があるので、外部のメンバーともやっています。多分所属してるのは、メインは3、4個ぐらいあります。 社内だけに目を向けてると、毎回人数がギリギリだったんです。やりたいのにやれない。そんな時にふと考えたんです。どうせなら社内外ミックスしたらどうなんだろうと思って、ミックスしてやり始めたんです。主催は我々がやらせてもらって、うちの社員とディ・ポップスグループのメンバーにも声をかけて来てもらって、プラス、僕の知り合い、その中には元プロの方もいます。 あと、ディ・ポップスグループで投資したBLUEISHさんとのご縁もサッカーつながりだったので、スポーツってそういうご縁もあるんだなと思いました。 ※ディ・ポップスグループは増田社長のサッカー仲間のご紹介で、BLUEISHに投資しました。 D-POPS GROUP、業界特化型AIワークフロー「Omni Workspace」を運営する株式会社BLUEISHへ出資 今までの人生も大体そういうことが多かったんです。 僕は千本さんが開催する千本経営塾に通っていて、その千本経営塾でお会いしたその理事の方がサッカーをやっていて、その方が僕が北京時代にお世話になったドイツ人のマネージャーと高校生の同級生だったんです。 その理事の方と意気投合して、その方が参加しているサッカーの練習に僕が参加するようになって、そこでBLUEISHの方に出会ったんです。 だけどこれって運もタイミングもあるなと思ってて、これが5年早かったら、多分出資とかの話にはならなかったと思うので。僕自身も今までいろんな経験をしてきて、今経営者という立場にもなっているのでいろんな会話ができて、ディ・ポップスグループにトスアップできたんですよね。 先ほど外部の方とやっていると話しましたが、知り合いの経営者の方とか、その社員さんの中でも役員の方や若手の方でも上手い人がいるんですよ。そして大体そういう人って仕事でも活躍している。なんか繋がるんですよね。これがめちゃくちゃいいですよね。 人間性が良くて、仲良くなれる共通点があって、専門分野やスキル、人脈は異なるものをもっているからいろんなつながりに発展しますね。 ◆入社していただきたい学生について -杉原- 来年度卒業の学生さんの就職活動が始まっている時期ですが、どのようなタイプの学生さんにディ・ポップスに入社していただきたいですか?新卒の学生さんにとって、ディ・ポップスの魅力ってどんなとこにありますか? -増田- うちの会社は、とにかく人がいいですね。自己肯定感が高いですし、行動力もあります。あとは周りに対しても手を差し伸べるというか、貢献心が強いんですよね。 プラスして、今のディ・ポップスとかディ・ポップスグループで言うと、経験や技術、人脈などをサポートしたりコーチングしたりできる環境を活用できるので、これ以上にいい環境ってそうそうないぞと思っています。なので、とにかく早く自分は挑戦して、知識だけじゃなく技術を得る、そして、人間力を磨いていく。最終的にはやっぱりマネージメントまでやってもらいたいですね。 我々は学歴はあんまり求めてないんです。ただ、自己肯定感が絶対高くないとダメですね。ネガティブな人はお互い厳しいかなと思います。自分はこんなことできませんみたいなふうに思われちゃうと、何もできなくなってしまうので。 ◆「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて -杉原- さて、D-POPS GROUPでは「ベンチャーエコシステムの実現を目指す」をスローガンにしていますがその目標に共感する部分はどんなところですか?ベンチャーエコシステム作りを意識した上での活動などはありますか? -増田- このエコシステムっていうのは、生きていく上で必要なものだと思うんですよね。というのも、やっぱり人間一人じゃ生きていけないですし、やっぱり誰と過ごすかとか、気づきの違いによって人生が絶対に変わるじゃないですか。それに加えて、できる限り早い方がいい。別に遅くても変わると思うんですけども、できる限り早く気づけた方が正しい選択に繋がると思うんです。 なので私自身も、ベンチャーエコシステムというのは必要不可欠だなと思います。自分の時間やお金を使ってでもお会いしたい人がこのエコシステムにはたくさんいるんで、このグループに入ることで、お金をもらいながら、仕事をしながら、そのコミュニティに属するって、普通じゃないと思うんですよ。 そこにいるだけじゃダメだということをしっかり認識してもらいたいなと思います。どうやって行動に移すかは自分次第なので。そのコミュニティにいるだけじゃなく、結局自分発信で、何か教えてもらうでもいいし、何か自分ができることに貢献するみたいな、そういう集団ができるといいんじゃないかなと思うんです。 ◆5年後の理想の姿 -杉原- 素晴らしいですね!それではディ・ポップスという会社及び増田社長の5年後の理想の姿について教えてください。 -増田- まずは会社がちゃんと成長している。そして顧客のライフデザイン、そして社員の自己実現をよりできるようなステージというのは、5年間で確実にできていると思うんです。それを国内外に展開していくことを目指します。 これが増田将人の生きている使命というかメッセージだと思っていて、自分自身がもっと大きくグローバルな視点で見た時に、じゃあどういったことをしなきゃいけないのかっていうのが、今そこを考えながらいろんな協議ができているんで、そこの実行フェーズがもう今年・来年だったりとかになってくると思うんで、多分会社が大きく変わってんじゃないですかね。 -杉原- いいですね。では、その未来に向けての今後の課題を1つ挙げてください。 -増田- 日本でいうと強烈な人手不足ですよね。私も今子供が3人いますが、この子供たちが大きくなった時、20年後とか30年後って言ったら、かなり人口が減りますよね。8000万人とかなってしまうってなった時に、この日本の今までの文化だったり思いっていうのがどこまで継承できて、これから伝えていけるのかっていうことだと思うんですよね。 なので、やっぱり教育っていうものを自分たちが伝えていって、日本国民だけじゃなくて外国人に対してやっていけるのかみたいな。 あとは、明確に今わからないことではあるんですけど、もう1個は自然ですね。 今僕の中でも挑戦していくことの中で、既存事業とか情報とか通信と、1個はその人に対するパーソナルなところと、最後は自然環境保護だと思っているんです。今は何ができるのか明確にはなっていないですが、情報収集している感じなんです。 ◆ホームページを訪問した読者に向けて一言 -杉原- では最後に、このホームページを訪問した読者の方、一言お願いします。 -増田- このベンチャーエコシステムというは、とにかくベンチャーエコシステムの中だけじゃなくて、強烈な利他精神が働いてるプロフェッショナル集団のエコシステムだと思ってるので、まず見て感じられる部分ってもうすでにあると思うんですよね。 そこから何か自分がいいなとか興味あるなと思ったら、ぜひ進んでみてもらって、何か直接お会いできるような機会を我々も望んでますし、ぜひ何かコンタクトいただけると嬉しいなと思いますね。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太   【株式会社 ディ・ポップス】 代表者:代表取締役社長 増田 将人 所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ32F 設 立:1998年2月 サイト:https://d-pops.co.jp/
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2025.05.07
【グループ会社インタビュー】 株式会社ディ・ポップス 増田 将人 社長 ~前編~
D-POPS GROUPでは、現在約23社のグループ会社が仲間となっています。 今回は、ディ・ポップスグループの祖業である株式会社ディ・ポップスの増田 将人 社長へ、インタビューしました。 (こちらのインタビューは、2025年3月に実施しました。) ◆入社の経緯 -杉原- 今回は、ディ・ポップスの増田社長にインタビューさせていただきます。宜しくお願い致します! 増田社長がディ・ポップスに新卒で入社したのは2012年の4月ですよね。入社の経緯を教えていただけますか? -増田- 大学時代、私は留学で北京に行っていました。北京の大学に4年半行ったんですけれども、就職活動というもののやり方自体を知らなかったんです。それで、大学4年の前期が終わった夏休み、7月と8月の2ヶ月間が休みだったので、この期間で就職活動を始めました。 実際に受けたのは、5社ぐらいだったと思います。大手商社などを受けたんですけど、結局ダメで。それで、内定をもらったのが、ディ・ポップスと一部上場している大企業でした。 先に内定をいただいたのはその大企業だったんですが、ディ・ポップスの面接を受ける中で気持ちが変わっていきました。ディ・ポップスの面接を受けてみて、会社の雰囲気がなんか明るく見えたんですよね。未来の発展というのがすごくイメージできました。 あとは、後藤さんと直接お話していて、この会社に入ったらなんか人生変わりそうだなとか、人生にとってすごい大きなプラスの機会に出会えそうだなみたいな、直感が働いたんです。なので、途中から「この会社入りたいな」というマインドに切り替わって、どうにか落とさないでくれと思っていました。(笑) ちなみに、後藤さんとの最終面接は3時間くらいお話しさせて頂きました。 -杉原- 当時、ディ・ポップスの会社規模はどのくらいだったんですか。 -増田- たぶん会社としては15期くらいとかじゃないですかね。 まだ売上も100億円なく、7~80億円とかだったと思います。 当時は「売上100億円行くぞ!」みたいな、そういうのが全体の号令としては強かったイメージですね。 ◆社長就任の経緯 -杉原- ディ・ポップスはグループの代表である後藤さんが1998年設立した祖業ですが、増田さんは2024年3月に、若干30台半ばでその会社の社長になられたのですよね。 この12年の間に部長や本部長、役員等、異例のスピードで出世されたと聞いています。 振り返るといかがですか? -増田- そうですね。「運とタイミング」というのは、もちろんあったと思います。それに加えて、ちょうど会社が大きく変わろうとしていたというのは、外的要因で大きなポイントだったと思うんですね。 というのも、私が入社して翌年くらいにはもうディ・ポップスとグッド・クルーで売上100億円いっていました。そこから後藤さんが、さらに成長戦略を描くときにディ・ポップスだけで成長するということではなくて、徐々にグループ構想になっていったんです。当時私の上司だった藤田さんがアドバンサー創業のために抜けて、次は保坂さんがSTAR CAREER創業のために抜けました。 上司が独立したりいい意味での卒業が訪れたりして、そのタイミングで、これも外的要因・内的要因あると思うんですけど、会社の業績が落ちた時があって、そのときに組織がおおきく変わりました。 当時私が3年目で、まだ現場のマネージャーをやっていたんですけれども、そこでもともと大きなピラミッド組織だったところを一旦フラットにして、ほぼ全員社長直下のような組織になったんです。 3年目のマネージャーって若手じゃないですか。そこに対しても、いろんな裁量をもたせてもらって、今までは上層部だけでやっていた会議を、選ばれし20名ぐらいが午前中に熱い議論を交わすようになり、学びの場を頂きました。当時3年目ぐらいのメンバーがチャンスを掴めるきっかけになったんですね。そこでどんどん挑戦していって、上からポスト与えてもらったっていうよりも、「自分たちで掴みに行くぞ」みたいな感じでした。 平等にチャンスがあったというのは運がよかったんですが、そのチャンスを掴みにいく行動力はすごい大事だったと思います。 -杉原- チャンスをつかみ取ってどんどん上がっていくにあたって、1番努力したポイントってなんですか。 -増田- 努力したのは、目上の方に飛び込み続けることです。ちょうど千本さんがジョインしてくださったタイミングでもありましたし、後藤さんをはじめ周りの経営者の方や、アドバイザーの方、我々からするとものすごい目上の方々に対して、食事会や勉強会の機会があれば隣に座って学ぶようにしました。なかなかみんなやりたくない。だけど、飛び込んだら必ず得られるものがそこにはあるということはわかっていました。 あと仕事でいうと、会社からすると、業績が悪いところって誰かに任せたいじゃないですか。そんなポジションも自分からどんどん引き受けて、どうにかしても早く回復させたいという思いでやっていました。そこで業績が改善したら注目されるし、そもそも難しいポジションなのですぐに結果が出なくても「頑張ってんじゃん」みたいな言葉をかけてもらえる。どんなことも飛び込んでやってみるというのは意識をしていました。 -杉原- 社長就任の時の打診っていうのは、どういうふうに後藤さんから言われたんですか?その時どう思われましたか。 -増田- これがちょっと曖昧な部分もありまして。 後藤さんに呼ばれて「じゃあ社長就任な」っていう感じじゃなかったんですよ。 というのも数年前から後藤さんは、組織上はディ・ポップスの社長としていらっしゃいましたが、ディ・ポップスグループの経営に専念され、ディ・ポップスの経営はほぼ幹部層に権限委譲している状態でした。 その中で、ディ・ポップスが業績的にも組織的にもどんどん悪くなっていったんです。 すごいふわふわした時代があって、当時私は営業本部長がメインの担当だったんですけれども、そこで執行役員になったりとか、常務・専務になったりする中で、やっぱり会社がどうしても良くならない。急激に悪くなっていってる感覚もありますし、回復がなかなか見えないという悩みを抱えていました。 後藤さんとは、年に2回ぐらい2人で食事をする機会をいただいてて、その時に後藤さんに「僕に社長をやらせてください」と伝えました。 自分の中ではもう変わるしかないと思っていました。今更、後藤さんが事業会社に戻ることはグループ全体の判断として効果的ではありません。だったらもうやるしかないんだと自分の中で腹をくくったんです。 -杉原- 増田さんから見て、当時、社長候補は複数人いたりしたんですか。 それとも自分だけしかいないと思っていたんですか。 -増田- 後者ですね。私しかいないと思っていました。もしかしたら違うと考えていた方もいるかもしれませんが、事実上の後継者という意識ではいました。 -杉原- 何年ぐらい前から、社長の後継者という意識で働いてきたんですか。 -増田- 感覚としては、30歳ぐらいだったと思いますね。当時執行役員になっていたんですけど、見ていたのが営業本部だけだったので、会社全体を見られているかというとそうではなかったんです。ただ、後藤さんがグループ経営に専念されている状況ではあったんで、やっぱり自分が見なきゃなと感じてきました。 そこからいろいろと学ぶようになって、千本さんを通しての出会いだったりとか、後藤さんのご紹介だったりとか、自分でも20代後半ぐらいから経営者コミュニティに入ったりとか、周りの刺激が大きかったですね。 なかなか自分の実力も足りてなかったので最初は全然相手にされなかったんですけど、なんとか食らいついていくみたいな。それがようやくここ数年で知り合いも増えましたし、やってきたことが徐々に芽が出てきてるなっていう感覚があります。 ◆事業概要 -杉原- 準備期間も含めるともうベテランですね。 そんな増田さんが正式に社長になってから1年ですけれども、まずはディ・ポップスの会社概要、現在の事業概要を簡単にご紹介いただけますか。 -増田- ディ・ポップスはもう27期目になるんですけれども、元々祖業で始めた通信の代理店事業が、今でもメインではあります。 事業としては、1つが併売店事業です。独自ブランドの「スマホ相談窓口TOP1」というブランド名でやらせていただいてまして、通信の店舗運営をしてるんですけども、様々なメーカーさんや通信キャリアさんの主要商品・サービスが全部入っています。 それに加えて独自ブランドの商品、セキュリティや保険等、あらゆる商品があるんですけども、そこもまるっと包括的にエンドユーザー様に対して、コンサルティングや小売の販売、アフターサポートなどができます。現在、関東を中心に30店舗強運営しております。 もう1つは、専売店事業です。こちらも通信の代理店として、ドコモショップ、auショップ、UQスポット、楽天モバイルの店舗を運営しています。 あとは、メディア運営で、通信に特化した「フォンシェルジュ」というオウンドメディアを展開しています。 そして別会社になりますが、ディ・ポップスを一緒に引っ張ってきた平井が代表を務める『株式会社PlusPass』で、格安SIM/格安スマホに特化したWebメディア「すまっぴー」というメディアを運営しています。なので全体的には、通信専門の、リアルとオンラインを掛け合わせたプラットフォーム、そしてユーザーに対して支援できるようなサービス事業をやっています。 -杉原- ここのところ通信業界、特にショップの運営って変化してきていると思うんですけども、通信業界の波ってどんな感じなんですか。 -増田- 毎年いろんな変化があります。通信キャリアだけでなく、総務省なども含めてですね。そこでいろんな法律が変わることが、1番の大きな要因になると思います。でもその中で、我々も20年以上生き残ってこれたのは、本当に変化に対応してきたからですね。 ◆社長就任で変えたこと・変えなかったこと -杉原- この20年くらい、激動ですよね。 名実ともに社長になってから1年経ったわけですけれども、この間に大きく変えたことと変えなかったことを教えてください。 -増田- この1年は、本当に激動であっという間でした。そもそもまだ社長に就任するかどうかも決まってない時に、1つ決意をしていたものがありました。やっぱりディ・ポップスのいいところって、理念やビジョン、そして人財教育というものが、創業の礎として先代の後藤さんからめちゃくちゃ入っていて、僕自身も教育されましたし、だからこそ生き残れたというところがあるんですよね。 対お客様、対社員、スタッフ、最終的に社会に対しての部分がちゃんと出来上がっていたので、これをもっともっと磨いていかなきゃいけないなと思っていました。 あとはやはり数年間、後藤さんがグループ経営に専念されると覚悟を決めた時期に、実質指揮官不在のような状態だったので、上位レイヤーがふわふわしている、中間層も離職が止まらない、若手も入っては辞めるみたいな負の連鎖があったので、もう1回基礎から徹底しなきゃいけないなと思っていました。 離職率を下げるという短期的なことではなく、そもそも働き甲斐があり、個人も組織も成長できる環境を創るためにまず変えたことは、「毎月1回は全社員をリアルで集めて対話すること」でした。 コロナ期間があったこともそうですが、そもそも我々の拠点が50を超えているので、なかなか全員がリアルで集まる機会というのが、年に数回ぐらいしかなかったんですね。今オンラインでいろんな話をするんですけど、それがメインになってしまったことにすごい違和感を覚えていたのと、ディ・ポップスにはすごくいいものがたくさんあるので、それをちゃんと伝える必要があるなと感じていました。あとは、自分自身ちゃんと教育できている自信がなかったんですよね。 なので、就任するのが3月でしたから、その前の10月ぐらいに自分の中でも決意をして、月1回、全社員をリアルで集めようと決めました。 -杉原- これはすごいことですよね。 -増田- はい。月に1回集まって、とにかく理念とかビジョンとか、そこだけでもいいから1日かけて話そうと決めました。それを10月ぐらいに決意して、そこからいろんな準備をして、実際は2月ぐらいから順次やっていったんですね。 それがうちの月一全体集合研修に繋がっているんですけども、全体集合研修の目的は、1つはリアルで社員同士がちゃんと対話をする。そして自分の理念と会社の理念を、どうやって融合するかなど、その時のテーマに沿って議論を深めていきます。 もう、仕事って人生の一部じゃないですか。それが面白くなかったり、自分の人生の理念とかけ離れていたら、そもそもこのコミュニティにいる理由がなくなってしまうので、リアルで対話をしながらわくわくする未来を一緒にデザインをしていく。 そしてこれは社長が変わったタイミングでもあるので、誰か外部の講師に委託するんじゃなくて、自分の口から言うと決めました。その前までは増田塾というのを3年ぐらいやっていました。その時は有志で、全社員じゃないけどリアルでやっていたんで、それをもうやめて全社員に変えたというのもあります。 あとは会社のロゴとか、ホームページをリニューアルしました。 -杉原- 素晴らしいですね。1日分の稼働を止めてでもやろうというのは勇気がいることだと思います。変えなかったことはありますか? -増田- ディ・ポップスの歴史ある「クレド」は変えませんでした。 僕が就任してから変えたこともたくさんあるんですけど、この行動指針は人として大切なものを教えてくれるので、現時点では変えずに残そうと思っています。 渋谷ヒカリエ本社の会議室内に掲載されている「クレド」 ◆変更したロゴへの思い -杉原- ちなみに、変更したホームページとロゴへの思いについて紹介していただけますか。 -増田- 今回リニューアルした新しいロゴデザインの思いというのは、何かやるんだったらナンバーワンになるという思いを込めています。我々の企業ビジョンでもある、対顧客に貢献するとか、対社員に対して、自分の人生をコントロールできるような自己実現の舞台を整える・与える、最終的に利益を出していって、社会貢献を続けるという思いがあるので、やっているビジネスの中で、ニッチでもいいから、ナンバーワンになる「1番」って思いが強いんですね。 なのでロゴを見ていただくと、1番の1っていう風に見える部分と、D-POPSの「D」と見える部分をつくっています。 あとは、我々のコーポレートカラーってブルーやスカイブルーなど、青が強いんですよね。やっぱり青って晴れやかな気持ちになったり、爽やかな気持ちになったりとかしますよね。 でもそれだけじゃなくて、青い炎の熱い心と冷静さも、コーポレートカラーへの想いとして入っています。 その青色の「1」に見える部分を実はグレーで支えてるんですね。というのも、人生も組織も一緒で、必ずしも前線の人たちだけが成果を作ってるわけじゃなくて、支えてもらってる、支える立場でもあるよと。 なので、この持ちつ持たれつの環境をちゃんと作っていくこと、そして我々はどっちかっていうとしっかり支えていこうよ。会社としても支えられる器をどんどんどんどん大きくする。その中で、自分たちが信じた道とか、やるべきミッションを信じて、この1番を目指していく。 そういう想いでロゴを作成しました。 ディ・ポップス ロゴ ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太 【株式会社 ディ・ポップス】 代表者:代表取締役社長 増田 将人 所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ32F 設 立:1998年2月 サイト:https://d-pops.co.jp/   次回後編のインタビューでは、 ・マーケット状況における戦略 ・TOP1の販売・積極方針について ・新商品「OTHEBES(アザベス)」について ・サッカーの活動について ・「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて などについてお伺いしています。 後編もぜひご覧ください!  
  • INTERVIEW
  • グループ企業
2025.04.30
【投資先インタビュー】バーコードを通して外国人観光客に商品情報を伝える!株式会社Payke 古田 奎輔 社長
先日弊社は、訪日外国人向けショッピングサポートアプリを運営する株式会社Paykeへ出資を行い、ベンチャーエコシステムの仲間として歩み始めました。 ☆株式会社Paykeへの出資に関するプレスリリースはこちら https://d-pops-group.co.jp/column/payke/ 今回は、株式会社Paykeの創業者である古田 奎輔社長へ、創業の秘話やショッピングサポートアプリ「Payke」に対する想い等についてお伺いしました。 ①創業のきっかけは? 一社目の起業である貿易業時代に、海外で商品を売るには「価値」を伝えることが重要だと実感しました。商品の情報がうまく伝わらないことが課題だと気づき、その障壁は言語の壁だと考えました。 この経験から、商品に貼られたバーコードが情報伝達に活用できると考え、バーコードをメディア化し、商品情報を多言語で提供する仕組みを作ろうと決心して、そのアイデアがPaykeの起業につながりました。 ②サービスの概要を読者に分かるよう簡単にご紹介ください 商品についているバーコードを読み取るだけで商品情報を多言語で伝達できるアプリです。 インバウンド向けのショッピングガイドアプリとして(もうすぐ)600万人を超えるユーザーに利用されています。 パッケージだけではわからない訴求情報やコンテンツを多言語で確認することができます。現在は、繁体字・簡体字・韓国語・タイ語・ベトナム語・英語・日本語の7ヶ国語に対応しています。 ③ここがどんな類似会社よりも優れている、というポイントは? Paykeは、商品をスキャンすると、その商品の詳細情報を多言語で提供するサービスを展開しています。これにより、外国人観光客や在住者が日本で買い物をする際に、言葉の壁を感じずに商品情報を確認できる点が魅力的です。また、Paykeのアプリはユーザーフレンドリーで、簡単に商品をスキャンしたり、お得なクーポンを獲得したりすることができます。 これにより、技術に不慣れな外国人でも利用しやすくなっています。 ④起業以来、最も苦労したことは? 一番苦労したのは、最初の段階でのユーザー獲得とコロナ渦によるインバウンド消失時代です。 ⑤株主に対して最も期待することは? 株主様には、一番のサービスの応援団として、見守り、支援していただきたいと考えています。特に、事業の拡大や新サービスの展開において、積極的な意見交換やネットワークの提供を通じて、Paykeの成長を加速させるために協力していただけることを期待しています。 ⑥D-POPS GROUPからの出資を受けて良かったことは? D-POPS GROUPからの出資を受けて、間もないですが、既に多くの企業さま等をご紹介、お繋ぎ頂いております。 実際に案件として動き出しているものもあり、その際もD-POPS GROUPの皆さんが同席/並走してくれる姿勢が非常に心強いです。 ⑦ベンチャーエコシステムの実現に対して共感する部分はどんなところですか? 様々なアイデアやリソースを持った企業が、互いに支え合い、共に成長することです。 “「ベンチャーエコシステム」についてはこちらをお読み下さい。” ⑧理想とする10年後の会社とは? 10年後には、Paykeが日本国内にとどまらず、アジアを中心にグローバルに展開し、海外製品の購入を手軽に楽しむことができることが当たり前となっているような世界を目指しています。 ⑨その未来に向けての今後の課題は? 今後の課題は、海外市場への拡大と、さらに多くの消費者にとって使いやすいサービスを提供することです。 人的資本の増強も必要です。 ⑩最後に一言何でも Paykeを支えてくださる皆様に感謝の気持ちを込めて、これからも成長し続ける企業として、挑戦を続けていきます。グローバルな買い物をより便利に、そして楽しくするために邁進します。応援よろしくお願いします!   【株式会社Payke】 代表者:代表取締役CEO 古田 奎輔 所在地:沖縄県那覇市真嘉比2-5-16 クラリオンハウス203 設 立:2014年11月26日 コーポレートサイト:https://payke.co.jp/  
  • INTERVIEW
2025.04.10
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