COLUMN

【グループ代表インタビュー】後藤 和寛(D-POPS GROUP 代表取締役)~前編~

  • INTERVIEW
2025.07.28

今回は、D-POPS GROUP の後藤代表にインタビューしました!D-POPS GROUPは社会になくてはならないベンチャーエコシステムの実現を目指し、ベンチャー企業の成長プラットフォームの創造に取り組んでいます。
ベンチャーエコシステムの実現や社会貢献活動に対する思いなどについてお伺いしました。
(こちらのインタビューは、2025年7月に実施しました。)

-杉原-
祖業であるD-POPSの創業から27年以上経ち、またD-POPS GROUPを設立してグループ経営に移行してから10月1日でちょうど10年経ちますね。そして5年ほど前からは、エコシステム経営を提唱されていますが、これまでの27年、またグループ経営の10年、エコシステム経営の5年はどんな道でしたか?

-後藤-
一言でお伝えすると、修行僧のような経営者人生だったと思います(笑)あらゆる逆境、逆風、谷底など苦難の連続でしたが、その一方、たくさんの感動や出会いがあり、本当に充実した27年だったと言えます。

最初は事業会社の社長として事業に集中し100億企業を実現しましたが、事業に集中することはすなわち、単一事業のみに依存することで、大きなリスクになりえることも経験し、そこから本格的なグループ会社経営に移行することを決めました。

グループ会社経営に移行し10社、15社と経営するようになった時に、講演依頼や勉強会の講師をしてもらえないかという話が非常に多くなり、出来る範囲でお受けしていくことにより、起業家や経営者の皆さん、私と同様に本当に苦労しながら経営されている実情を知り、その中でも最も手触り感のある(参加者の全ての顔と事業が覚えられる)勉強会の講師が、最終的に現在毎月のように開催している後藤塾として発展し、これまで累計約300名の起業家や経営者の方々に参加して頂きました。その結果、湧き出るようにインスピレーションが出て来たのが、人生を懸けて、ベンチャーのエコシステムを実現すること、つまり「エコシステム経営」の始まりです。

ベンチャーエコシステムと言うプラットフォームを創ることで、仲間を増やし、お互いがノウハウや情報、そしてネットワークなどシェアし、どこかの会社が突然の逆風で大赤字や谷底に落ちても、エコシステム全体で守り合い、助け合い、強固なリスクポートフォリオを実現する。仲間になるのは、グループ会社、投資会社、資本業務提携などどのような形態でも良く、もっと言うと資本関係が全くない会社も支援しているケースも多々ありますので、究極で言うと、私が実現したいことは「起業家や経営者に伴走しながら支援する社会的な仕組みの確立」とも言えます。

-杉原-
起業家として、世の一般会社員には想像を絶する険しい道を歩み続けてこられた原動力、情熱の源泉は何だったのでしょうか?

-後藤-
情熱に関しては、起業してから一度たりとも失ったことはありません。25歳から今までずっと、溢れ出ています。源泉は何かというと、起業のきっかけは、イギリスの大学への留学でした。

多くの世界中の学生が明確に将来の夢を持ち、そこに向かって猛勉強をしている。私は留学する前まで、正直、遊んでばかりの大学生活を送っていましたが(テニスサークルやインカレサークルの代表など)、未来の日本に対して大きな危惧を持つようになりました。

10年後、20年後に、日本の経済力が下がり、特に東南アジアやBRICSなどの国が大きく発展し、相対的に戦前戦後の諸先輩方が築き上げた恵まれた日本を維持出来なくなるのでは、ということでした。日本の若者を力強く育成し変革したいと思っていた時に、松下幸之助氏の書籍と巡り合い、会社経営を通して、若者育成をする道があるということに気付きました。

最初は若者を直接育成することに情熱を燃やし、人数が数百名と増えた時には幹部育成に力を入れ、社員数が数千名になってからは、起業家や社長の育成に尽力してきましたが、原点はずっと同じ、日本の未来を担う若者がしっかりと成長する環境、挑戦する環境を創りたいという想いです。それが私の中ではずっと情熱の源泉であり続けたと思います。

自分がこの世にいなくなった後でも、次の子供達の世代、そしてその先の世代とより良い社会を残していけるようにと常に思っています。究極で言うと日本だけでなく、地球上のあらゆる人々に対して、同じ気持ちを持っています。

-杉原-
その険しい道のりには数々の幸運、強運に救われたという経験がおありだと思いますが、後藤さんの考える”強運の掴み方”のコツのようなものを読者の方に公開していただけますか?

-後藤-
一言でいうと、神様が応援したくなるような人間であるか、ということを大切にしています。誰にも負けない情熱があり、誰にも負けない努力をしている。自分が成し遂げようとしているビジョンや目標は社会的な意義があることか、などをとても大切にしています。加えて誠実・謙虚・感謝の心を持っていることもとても大切だと思っています。

これらのことから少しでもズレていると強運が全く起きず、しっかりと出来ていると驚くほど強運が起きるのには、自分自身もとても驚いています。もう一つ加えると、運気が良い人と付き合う事もとても大切だと思っています。当社の会長の千本さんも顧問の藤崎さんも私の中では強運のパワースポットのような方々です。社外取締役の内藤さんやアドバイザーの石黒さんも同じように感じています。

-杉原-
また、後藤さんのお話の中には数々の”ご縁のおかげ”という話が出てきます。良縁をつなぐために日頃意識されていることは何でしょうか?

-後藤-
強運の質問に対してお答えしたことと、かなり近い回答になりますが、 自分自身からより良い気が溢れ出るようにしておくこと、つまり、利他的な心や愛を持つことなどが良縁に繋がると思っています。そしてチャンスが目の前を通った時に、自分が実現しようとしているビジョンや社会的な意義をきちんと伝えること。そこに賛同して頂けると、ご縁が深くなり、時に支援して頂いたり、助けて頂いたり、と最終的な良縁になることを感じています。

-杉原-
後藤さんは個人的にも、またD-POPS GROUPとしても、【公益財団法人 こどもたちと共に歩む会】や【特定非営利活動法人 BONDプロジェクト】への支援など、多くの社会貢献活動をされています。CSR活動に力を入れていることもそういう思いからなのでしょうか?

-後藤-
はい、その通りです。少しでも苦しんでいる子供達を支援したいという想いは純粋なものですが、そのような活動に力を入れていると、まだ自分に強運が戻ってくるような不思議な感覚があります。でも強運にならないとしても、目の前に苦しんでいる子供や人がいたら、純粋に何かが出来ないかと思うことは、人として自然な考えだと思います。

-杉原-
経営者としての実力と絶え間ない努力によって、そして幸運と良縁に恵まれて、グループをここまで大きくしてきたのですね。売上は300億越えとなり、既に新基準においても東証に上場できる規模になっていますが、非上場を維持している理由を教えていただけますか?

-後藤-
上場の良い点など当然理解していますが、私の経営はかなり独特ですから、全ての投資家の方々に理解して頂くのは厳しいと思っています。中長期ビジョンでどんどん投資をかけていきますし(短期の結果はあまり気にしていません)、虐待児童を支援する財団の活動にも15%ぐらいは自分の時間を割いています。ボランティアの一環として依頼を受けた際に開催している経営者の成長支援の後藤塾も20%ぐらいは時間を割いています。

上場企業の社長になったら、自社の実績を出すことに当然集中することがミッションですから、今の私にはフィットしないと感じています。ただ、ベンチャーエコシステムの中から上場企業は既に生まれていますし、これからはさらに続々と誕生していく予定です。

-杉原-
ご自身は上場が目標や目的とは全く考えていないということですね。一方で投資や経営相談に乗るなどして上場を目指すスタートアップの応援をされています。また、ユニコーンを多数輩出するプラットフォームを構築するというビジョンを描いています。D-POPS GROUPとして、また個人として、どのような支援活動をされているのでしょうか?

-後藤-
これも一言でお答えするのは正直難しいですね。
起業家や経営者の相談や質問に関しては、365日・24時間体制とも言えます。私のあらゆる知見、経験、ノウハウやネットワークなどをフルに動員して、特に本当に厳しい局面の経営者、または成長曲線に入っている成長企業の経営者に時間を割く事が多いですね。それもあらゆる角度からボールが飛んでくるため、私の27年間のデータベースをフルに活用して、支援をしています。

自分が現役の経営者でこれまでにたくさんの事業会社を経営してきて、現在までにグループ会社と投資会社で60社近く、後藤塾で300社、その他を入れると、同じような立ち位置の経営者は世の中に非常に少ないと思っています。だからこそ、自分が日本にベンチャーエコシステムを創り上げなければという気持ちで日々尽力しています。これまでに、倒産するかもしれないという局面の起業家・経営者をV字回復の実現に導けたときなどは、自分の仕事の社会的な意義を心から実感できます。

-杉原-
プライベートカンパニーであるのに、取締役会メンバーや顧問団は驚くような陣容です。また、私を含めてアドバイザーメンバーも徐々に増やしてこられました。この体制の意味、狙いなどについて、公開できる範囲でお考えを紹介いただけますか?

-後藤-
私は正直、経営戦略のプロですから、テクニカル的なことはその道のプロが担当することが一番だと思っています。その意味ではアドバイザー陣にスーパースペシャリストがたくさんいることはとても重要だと思っていますし、皆さんのことをとても頼もしく思っています。

支援する相手は起業家なので、「スーパー」と言える実力がある人でなければ起業家や経営者は耳を傾けてくれません。そのため、数年に1人でもそのような人が仲間としてジョインしてもらえるよう、常にアンテナを張っています。また取締役会メンバーや顧問の方々などは、私にとって、メンターであり、コーチであり、時に父であり、兄であり、お姉さんという感覚です。つまり私自身の成長においても、ベンチャーエコシステムが機能しており、いつも助けられているのです。

☆インタビューアー
D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太

【株式会社ディ・ポップスグループ】
代表者:代表取締役 後藤和寛
所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ32F
設 立:2015年10月1日(創業:1998年2月4日)
U R L:https://d-pops-group.co.jp/

 

次回後編のインタビューでは、
・エコシステムならではの成功例
・複雑化戦略
・理想とするベンチャーエコシステムの形
・「ベンチャーエコシステムサミット2025」
などについてお伺いしています。

後編もぜひご覧ください!

 

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  • INTERVIEW
2026.07.27
auプランに組み込まれた子どもの安全を守るアプリ「コドマモ」の挑戦|Adora株式会社・冨田社長インタビュー~Part2~
全3回にわたるインタビューの第2回となるPart2では、「コドマモ」がauだけにとどまらず、ドコモ・ソフトバンクを含む3大キャリア全てとの協業へと広がった経緯、さらには韓国・台湾への海外展開の現状、「コドマモ for School」という学校向けサービスの取り組み、そして大人の詐欺対策という新たなフロンティアへの挑戦を紹介します。(このインタビューは2026年6月に実施しました。) ◆ 「コドマモ」加入後の状況と反響 ―杉原― サービスプラン組み込み後の「コドマモ」の評判はいかがですか?加入状況や現場の声などを、差し支えない範囲でご紹介いただけますか? ―冨田― 店頭でご案内いただいた結果、コドマモを利用し始める率がコツコツと上がってきています。使ってくださったユーザーが使い続けてくださっているということも数字に表れてきています。良いものとして受け止めていただけているという実感がありますね。 まだ改善できる余地はたくさんあります。営業現場の方が売りやすくなるための新機能開発や改善も続けていますし、現場へのインタビューも今後どんどんやっていく予定です。より本格的なユーザーの声、営業現場の声はこれから届いてくる感じですが、数字面ではすでにかなり良い傾向が出ています。 U12バリュープランに加入した人の中でコドマモにきちんとログインID登録している人の割合が、サービスリリース直後よりもだんだん上がってきています。 ―杉原― それはおそらく、営業現場でだんだん説明に慣れてきたこと、個人として使っている営業担当者が現れてきたことで、勧めやすくなってきたという面もあるのでは? ―冨田― そのような側面はあると思います。また、微力ながら弊社側でも改善を行なってまいりました。最初は店頭でご案内いただいて加入しようとしたときに、間違って有料プランに加入してしまうというケースが初期にありました。プランに組み込まれているので本来は無料で使えるはずなのに、通常のアプリストアの有料プランに入ってしまうという混乱です。 そのユーザーの声を受けて、オンボーディングの中でどちらから来たのかを確認し、auから来たユーザー向けの独自の導線を用意して、わかりやすく整理しました。その改善の結果、そういった声はだいぶ減ってきました。走りながら改善を繰り返してきたということですね。 ―杉原― アプリの完成度だけでなく、オペレーションの改善が利用者数を増やすために重要ですよね。 ◆ 3大キャリア全てとの協業へ拡大 ―杉原― KDDI様のauショップ各店で紹介されていることはもちろん素晴らしいのですが、NTTドコモ様、ソフトバンク様の系列ショップでも取り次ぎが広がっているそうですね。他の2社との協業状況はいかがでしょうか? ―冨田― 我々は大きな社会課題を解決するという意識でやっているので、複数の通信キャリア様とご一緒できることは、最初から目指していたことでもあります。最初にドコモショップでのお取り扱いが始まり、次にauで料金プランに組み込んでいただき、その後ソフトバンク様のショップでも全店取り扱いいただいています。 もちろん始まるまでにはいろいろな運用の調整があり、現場の方々が大変頑張ってくださいました。今では利用者数もしっかり増えてきていて、本当にありがたいですね。 ―杉原― ソフトバンクさんの販売店の取り次ぎ数、急激に伸びていますよね。 ―冨田― ものすごく伸びています。ソフトバンクC&Sの皆様のご尽力と、代理店の皆さんの頑張りで、今年の頭からぐっと勢いが出てきました。 ―杉原― au様との取り組みで経験したオペレーション上の課題以外に、NTTドコモ様、ソフトバンク様特有の課題にぶつかったりはしましたか? ―冨田― それぞれのキャリアがすでに展開されているサービスと競合しないようにするという点は特に意識しました。例えばソフトバンクさんには独自のセキュリティサービスがあるので、そういったものと競合しないか、互いに悪影響を与えないかということをテストしながら進めました。ただ一方的に「売ってください」というのではなく、お互いのために細かな調整をしながら進めているという感じです。 現場でバグやトラブルが出てしまうと、忙しい店頭の皆さんが案内したくなくなってしまいますから、そういったことが起きないよう、何かあればすぐに対応できる体制は常に整えています。 ◆ 韓国・台湾への海外展開の現状 ―杉原― 昨年にはコドマモの海外展開も開始されています。どの国に進出済みで、どのような状況か、簡単にご紹介いただけますか? ―冨田― 韓国と台湾に展開しています。実際にやってみて難しいことも色々ありましたが、モバイルアプリの良いところは、翻訳して広告を打って小さく検証するということが50〜100万円程度の予算でできるという点です。 韓国については、出してみた上でしっかりニーズがあることが確認されてきました。危険なチャットの検知機能が思った以上に刺さっています。最初は位置情報機能のほうがメインかと思っていたのですが、蓋を開けてみると最初から危険チャットの検知が購入の最大の理由になっていました。ユーザーインタビューをしていると、韓国の親御さんが「子どもがドラッグに関わっていないか心配」とおっしゃるケースもあり、日本では聞かないような声もあって、ローカルな課題感の違いを感じます。 ただ韓国ではLINEよりカカオトークが主流なのですが、カカオトークへの本格対応がまだできていない部分があります。これをやれば伸びるという感触はあるので、もう少しバージョンアップしてから本格的に広告費などを投じていきたいと考えています。 台湾はLINEが広く使われているので、今出してみて非常に低いコストでユーザーを獲得できています。市場ニーズも高く、日本以上にしっかり使ってくれる方もいらっしゃいます。これからさらに力を入れていきたいと思っています。台湾の次はタイなど、アジア各国へも広げていきたいですし、WhatsAppに対応できればインドネシアやイギリスをはじめとする様々な国への展開も見えてきます。 ―杉原― 本当に積極的ですね。創業した時から世界を見ていらっしゃいますよね。 ―冨田― この事業はグローバルに共通するニーズを解決できるものだと思っています。最初からそこを見据えています。日本からグローバルに頑張る事業が出てくると、やはり応援したくなりますよね。そうなれればいいなと思ってやっています。 ◆ 「コドマモ for School」— 自治体・学校向けの取り組み ―杉原― 足は長いですが、とても興味深い活動として、全国の自治体と連携した学校向けプラン「コドマモ for School」について簡単にご紹介いただけますか? ―冨田― 「コドマモ for School」は、学校で使用されている学習用タブレット端末に入れるサービスです。通常の「コドマモ」が親子のスマホに入れるサービスであるのに対し、「for School」はお子さんたちのタブレット端末の安全な利活用を促進するものです。 機能としては、性的な自撮り写真のやり取りや、いわゆる「裸の画像のやりとり(グルーミング)」を検知してアラートを出す機能や、ウェブサイトの見守り機能などがあります。基本的な機能は通常版と大きくは変わりませんが、ステークホルダーが自治体・教育委員会になるという点が異なります。 ―杉原― これまで通信キャリア3社と折衝してこられたわけですから、会社としての信頼度も大きく上がってきていますね。 ―冨田― 本当にありがたいことだと思っています。 ◆ 次の挑戦 — 大人向け詐欺対策サービスの開発 ―杉原― 続いて、コドマモに続く現在開発中の新サービスや新機能についてご紹介いただけますか? ―冨田― 今作っているのは、より広く一般向けに、SNSを通じた詐欺対策のサービスです。日本のみならず世界中で、特に投資詐欺やロマンス詐欺など、SNSやチャットを通じた詐欺が深刻な社会問題になっています。毎日何億円もの被害が発生している状況です。 電話詐欺は有名ですが、チャット経由の詐欺も非常に大きな問題です。弊社であればSNSにおける詐欺を検知できるという強みがあります。コドマモが子どもを対象にしているのに対し、大人の詐欺被害を検知して守るというサービスを絶賛開発中です。1日でも早くリリースできるように取り組んでいます。 一方で、詐欺被害に遭う方は自分からアプリをインストールしようとはなかなかならないので、子ども以上にステークホルダーの皆さんと一緒に動くことが重要だと考えています。様々な方にご意見をうかがいながら進めているところです。 ―杉原― こういうサービスを考えると、ますます大手企業との連携・提携ができる会社作りが重要になってきますね。 ―冨田― そうですね。弊社は技術力のある小さな開発チームではありますが、大企業さんや自治体さんと一緒に我々ならではの特徴を出しながら社会実装していくことが、大きな社会問題を解決するために不可欠だと思っています。 ☆インタビューアー 株式会社ディ・ポップスグループ アドバイザー 杉原 眼太 【Adora株式会社】 会社名:Adora株式会社 代表者:代表取締役 冨田 直人 設 立:2023年7月 サービスサイト:https://corporate.kodomamo.com/ja Part 3では、 ・平均年齢26〜27歳 — 未来を作るチームの構成 ・「Sunny・System・Solid」 — 3つのバリューを策定 ・ベンチャーエコシステムの実現について などについてお伺いしています。 Part3もぜひご覧ください! Part1の記事はこちらからご確認ください。  
  • INTERVIEW
2026.07.23
auプランに組み込まれた子どもの安全を守るアプリ「コドマモ」の挑戦|Adora株式会社・冨田社長インタビュー~Part1~
全3回にわたるインタビューの第1回となるPart1では、子ども向けSNS見守りアプリ「コドマモ」を開発・運営するAdora株式会社・冨田社長が語る、創業から現在に至るまでの急成長の軌跡に迫ります。株式会社ディ・ポップスグループが2024年7月に出資して以来の約2年間で何が変わったのか。auの新料金プラン「U12バリュープラン」への組み込みという異例の快挙はどのような経緯で実現したのか。泥臭く走り続けてきたスタートアップのリアルな歩みをお伝えします。(このインタビューは2026年6月に実施しました。) ◆ 出資から2年、創業から3年を振り返って ―杉原― 本日は、2024年7月に出資をさせていただき、ベンチャーエコシステムの仲間になっていただいた、Adora株式会社の冨田社長にインタビューさせていただきます。冨田社長には2024年9月にもインタビュー記事の作成にご協力いただいておりますが、その後も急成長を続ける「コドマモ」などについてさらに深掘りをさせていただきます。(前回の記事はこちらをご参照ください。) 冨田社長とは、2024年の5月に出会いましたよね。あれから2年が経ちました。また、2023年7月の創業からは約3年ですね。弊社の出資と協業開始からの約2年、そして創業以来の3年を振り返って、いかがですか?感想をお聞かせください。 ―冨田― そうですね。ご出資いただいたことで、社内のメンバーだけではなく社外の方も含めて「みんなの事業、みんなの会社」だという意識が改めて強くなりました。責任感をより強く持って頑張らなければという気持ちが湧いてきましたし、苦しいときもありながら、一生懸命泥臭くやってきたなと思います。気づけばあっという間でしたね。 ―杉原― 3年って長いですか?短いですか? ―冨田― 短いですね。やばいな、もっと頑張らなきゃなって感じです。 もちろん、できる限りすべてにおいてベストを尽くし続けてきたという自負はあります。ただ、後から振り返ればもっとこうすればよかったということはたくさんあります。でも、その時々のベストを尽くしてきたのは事実なので、仕事していたらあっという間だったというのが率直な感想ですね。 ―杉原― 2年間の事業の進み具合を振り返ると、ちょうど弊社が出資させていただいた頃は、本田圭佑さんのファンドからの資本調達活動を始めたばかりのフェーズでしたよね。そこから加速した感じはありますか? ―冨田― ありますね。あの頃はドコモショップさんとの取り組みも始まった時期で、売り上げもほとんどない状態でした。夢は語っているけれど、まだトラクションが全然ついてきていないという段階で、これはいけるのかなという感じでした。そんな段階で信じてコミットしていただいたことはとても嬉しかったです。 そこからドコモショップとの提携や有料サブスクの販売も始まり、徐々にトラクションが出てきました。出資いただいた時点では売り上げがほぼゼロだったところから、最初の1年はサービスを磨き続けること、ショップとの提携関係を構築することに注力していました。その1年間の下積みがあって、2025年の夏から秋ごろにぐっと売り上げが伸び、一気に10倍どころではない成長を遂げました。 3年間を振り返ると、準備期・資本調達期・加速期という流れがあって、2025年から2026年にかけてグッと実績が出てきたんじゃないかなと思います。 ◆ auの新料金プラン「U12バリュープラン」への組み込みという快挙 ―杉原― この間の最大のイベントといえば、主力サービス「コドマモ」がKDDI様のauスマートフォン向け2025年夏の新料金プラン「U12バリュープラン」に組み込まれたことではないでしょうか。 ―冨田― そうですね。もともとディ・ポップスさんの店舗での取り扱いは走っていたんですが、通信キャリアの料金プランに正式に組み込ませていただくのはこれが初めてのことで、本当に大きなイベントでした。 ―杉原― 創業からまだ2年半ほどの会社のサービスをauが料金プランに組み込むのは、かなり異例のことだと思います。世間にまだ普及していないブランドを大企業が採用するのはリスクもあると思いますが、どのような経緯でこの大きな提携が実現したのでしょうか? ―冨田― KDDIさんのほうで「子どもたちの安全を守るサービス」を探されていた中で、弊社のサービスを発見していただいたのがきっかけです。KDDIさんの社内でも、従来のフィルタリングにとどまらず、「スマホを禁止するのではなく、使わせながら守る」という本質的なアプローチが必要だというディスカッションがあったそうで、その中で弊社のサービスに目を留めていただいたとのことです。(KDDI記事:https://mugenlabo-magazine.kddi.com/list/adora/) ―杉原― KDDIさんが他のサービスも調査した上でAdora社を選んだ要因は何だと思いますか? ―冨田― 利用時間の管理サービスは他にもあるかもしれませんが、LINEをはじめとするSNSのチャットの見守りにしっかり力を入れているのは、今も市場で弊社だけだと思っています。日本で最も普及しているSNSのセキュリティ対策ができるというのは大きなポイントだったと思います。 また、愛知県警と連携していたり、国内のパートナーとの実績も積み上げてきていたことも評価されたのではないかと思います。もちろんKDDIさんとしても、ブランドイメージに関わる話ですから慎重に、本当に任せられるかをじっくり検討していただいた上での提携でした。 ―杉原― 単にサービスを紹介するだけでなく、開発も伴いますよね。 ―冨田― そうです。auのIDでログインできる連携機能なども実装しました。KDDIのユーザーさんがスムーズに加入できる仕組みを開発したというところです。 ◆ 他社には真似できない技術的優位性 ―杉原― コドマモにはAI技術やセキュリティ技術が深く組み込まれていますが、この技術力の高さが評価されたのでしょうか?特に優れていると考える技術的な優位性や、開発において特に工夫・苦労されたポイントを教えてください。 ―冨田― チャットを見守るというのはシンプルに聞こえますが、実際にそれを実現するためには、裏側でさまざまな技術が必要です。従来は分析が難しかったSNSのチャット内容を解析できるようにしたこと自体に大きなイノベーションがあります。 自然言語で危険かどうかを判定するモデルや、画像が不適切かどうかを判定するモデル、それを端末上で軽量に動かす仕組みなども開発しています。チャット自体を分析可能にするという、これまで誰もやってこなかったことを実現したというところが、大きな技術的優位性だと思っています。 それと同時に、使いやすいUI・UXへのこだわりも重要です。私自身も開発チームの中でコミットして、みんなの努力で磨いてきました。どんなに優れた技術でも使いやすくなければ社会実装されないと思っているので、わかりやすく使いやすいアプリにすることを常に意識してきました。 ―杉原― LINEなどのSNSのやりとりを読み取り、分析して危険なチャットを検知するこの仕組みは、他のスタートアップがすぐに作れるものではないという自信がありますか? ―冨田― はい。今ではAIが既存のアプリをさっと作れるようになっていますが、世の中にすでにあるものを作るのとは違います。まだ誰も作っていないものを実現するのはAIだけに任せても難しい。そこに我々の技術チームの強みがあると自負しています。 また、ユーザーインタビューやユーザーデータの分析を細かく積み重ねてきたことで、継続率(リテンションレート)も毎月上がり続けています。 ―杉原― 最近は安定し始めましたね。 ―冨田― 一般的なCtoCのサービスはリテンションレートがどんどん下がっていくことが多いのですが、弊社の場合は6か月ほどでしっかり下げ止まっています。適切なユーザーに刺さっているという検証ができているという意味では、プロダクトマーケットフィットに近い状態に来ているかなと思っています。技術力だけでなく、UXや総合的なブランディングも含めて、親御さんにとって使えるアプリができているということだと思います。 ―杉原― 難しい技術を極めるだけでなく、ユーザー目線で使えるものをという意識が、冨田社長の総合プロデューサーとしての役割なんですね。 ☆インタビューアー 株式会社ディ・ポップスグループ アドバイザー 杉原 眼太 【Adora株式会社】 会社名:Adora株式会社 代表者:代表取締役 冨田 直人 設 立:2023年7月 サービスサイト:https://www.kodomamo.com/about-us Part 2では、 ・「コドマモ」加入後の状況と反響 ・3大キャリア全てとの協業へ拡大 ・「コドマモ for School」— 自治体・学校向けの取り組み などについてお伺いしています。 Part2もぜひご覧ください!
  • INTERVIEW
2026.07.17
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