D-POPS GROUPでは、現在約23社のグループ会社が仲間となっています。
今回は、2023年12月にグループ入りした株式会社アイデアランプの宮原 秀文 社長へ、インタビューしました。
◆設立経緯
-杉原-
今回は、アイデアランプの宮原社長にインタビューさせていただきます。宜しくお願いします。
まず先日のグループ総会では、特別賞を受賞されたということで、おめでとうございます!
-宮原-
ありがとうございます!
-杉原-
業績はもちろんですが、ディ・ポップスグループやその他グループ会社のホームページリニューアル、グループにジョインして1年以内に様々なコラボをしているなど、いろいろな活動が評価されたのだと思います。
それでは早速ですが、アイデアランプ社を創業した経緯を教えていただけますか?
-宮原-
アイデアランプは、2008年に創業しました。2006年頃から個人事業主として活動をしていて、最初は実は売れないミュージシャンをしていました。作曲業をやってまして、アイドルやラジオのジングルの楽曲制作などをやっていました。その当時は1日3・4時間しか寝ない生活を3年ぐらいやっていたらうつ病気味になってしまって…。
これはまずいなと思い、それでも音楽の仕事をやっていこう!としたんですけど、やっぱり社会経験もそんなにないので、ことごとく仕事がなくなっていき、ついに月収3万円になってしまったんです。これはもう食べていけないと思って、なにか初めようと思って始めたのが、企画屋さんだったんです。
じゃあ、企画をなんか立てて、 提案して、案件を取るというところから、はじめないといけないと。「企画屋」として漠然としていたので、イベントの企画や店舗の内装、看板・パンフレット・チラシ・ホームページ制作などいろいろあったんです。そしたら、1番可能性を感じることができたのがホームページ制作だったんです。
2008年はちょうどリーマンショックで、yahooとかはもうありつつもガラケーの時代だったんです。ちょっとずつIT系がベンチャーとして出始めた頃だったんですけど、その頃になぜか始めちゃったんです。とにかく案件を取るためにWEBディレクションの本を1冊だけ読んで、あとはドアノックをひたすらやる、みたいな。(笑)その本をボロボロになるまで3周読んで、それを全部頭に叩き込んで営業活動をしていました。
お恥ずかしい話なんですが、お客さんの方が知識があるんですよね。「SEO対策どうするんだ」とか聞かれても、 わかんないんですよ。でもとりあえず「頑張ります!」って、やっていくうちに身につけていったんです。
-杉原-
めちゃくちゃベンチャーですね!
-宮原-
そうですね、割と最近のITで起業する方たちって 大手のIT系の会社に就職してそのあとで独立されて起業される方が多いと思うんですけど、全然セオリーがない状態でした。
なので、当時IT系の友人知人が全然いなくて、むしろ土建屋さんとか、ガーデニングの社長さんとか、飲食店さんとか、そういう系ばっかりの知り合いが多くいました。
◆ディ・ポップスグループへジョインした経緯
-杉原-
地道に一歩ずつ始めてこられたんですね。そこから約16年やってこられて、社員も増えて売上も増えてきた中で、約1年前に、D-POPS GROUPへジョインしましたよね。その経緯、その決断をされた理由などを教えていただけますか?
-宮原-
1番大きかったのは、独学での経営の限界を感じたということです。コロナの前ぐらいに、ちょうど弊社が官公庁系のお仕事をさせてもらうことが多くありました。その時期の案件は、ちょうど3月末に納品するものが多く、売上も伸ばす予定でいたんです。そんな折、2月ぐらいにコロナが起きたんです。 一気にほとんどの案件がストップしてしまい、数千万単位のプロジェクトがすべてキャンセルになって売り上げも一気に下がってしまったんです。
そこから4月・5月ってもう何もないので、暇だからどうしようかなという時に事業をピボットしようと思ったんです。
それまでは、広告代理店さんとか、メディア関係とかの、デジタルキャンペーンやプロモーションとかのお仕事が多かったんです。いかに面白くするかみたいな。でもそれって結構売上的には浮き沈みが激しすぎるんですよね。なので、もともとやりたかったモノづくりとか、そこに根ざしたことっていうことで考え始めたのが、システムを使うとか、もっとテクノロジーを使ったサービスやソリューションを作ろうとおもって今の会社の形の基盤が生まれました。
コロナ禍にそういった経験を得たことで、もっと経営を学びたい、本質的な事業に向きあいたい、という欲求が出てきました。 そんな中で、どうしても自分の限界とか我流の限界を感じて、これからの時代を生き抜くこととか、残された人生を考えた時に、もっと面白いこと、もっと本質的なこと、もっと大きなことやりたいと思ったんです。それができそうな人たちと一緒になれたらなと思いがあって、いろんな方とお会いさせていただいた中で、後藤代表との出会いが一番印象的だったんです。
たくさんの会社の代表の方とお会いしたのですが、最初は皆さん、数字の話と規模の話、あと事業計画の話などから入るんですけど、後藤代表だけは、マインドの話やフィロソフィーの話など、そこから話が始まったんです。10人いる中で、そのような話をしてくださったのは1人だけ。それがとても強く印象に残り惹かれていったんです。だから、「あ、この会社と一緒にやりたい!」「経営を学ばせて欲しい!」と強く思いました。
◆事業概要
-杉原-
そうだったんですね。そんなD-POPS GROUPには様々な会社がありますが、アイデアランプ社の事業について教えて下さい。
-宮原-
そうですね、「デジタルでのモノづくり」というのがベースになっています。そしてその中でも、自己満足で作るのではなく、お客様が求めるものを作って、サービスやソリューションを提供して、お客様の価値を高めていくということを大切にしております。
後藤代表がよく言う、陸・海・空・宇宙戦略の中で言うと、アイデアランプって武器製造工場というか、 グループのいろいろな会社が戦略を進める中で必要な武器を作って、新たな事業を一緒に創造していく、そういう側面があるのかなと思っています。
-杉原-
この1年間で、グループ内だけでもデジタルの企画やホームページ制作などをお願いしましたが、事業としてカテゴリー分けをされているなどございますか?
-宮原-
正直、デジタル領域は割と幅広くやらせていただいています。
ですので、デジタル領域での多様性を膨らませて事業を絞っていなかったところはメリットでもあるんですけれど、その分一つに特化できていないところは、経営課題でもあります。
-杉原-
要は、「これしかできない」じゃなくて、あくまでも顧客の課題をヒアリングして、それをデジタルで解決しましょうという提案ができるということですね。
-宮原-
そうですね。やっぱりITは特に流行の移り変わりが早いじゃないですか。例えば、 ガラケーからスマホになって、次はスマホのアプリに注目が集まりアプリの業者がいっぱい出来上がるとか。 その次はSNSが主流になりSNSの業者がいっぱい出来て、次はゲーム。というように、かなり移り変わりのスピードが早いので、毎回これを追いかけるっていうよりかは、その時々に、お客様の課題解決に必要な提案を行うという感じです。
◆コロナ禍での会社の状況について
-杉原-
それは素晴らしいですね。 2020年から始まったコロナ禍は、経営にインパクトはありましたか?
-宮原-
わかりやすいところとして、先ほど申し上げたことでもあるのですが、当時、広告代理店さんから頂戴するお仕事って、どうしてもクリエイティブ寄りなものが多かったんです。その中で、システム的な対応ができると重宝される。一方で、SIerさんなど大手のシステム会社さんはシステムに強くて、クリエイティブがあまり得意ではない。だから、UI・UXの領域は結構重宝される。
ですので、アイデアランプ社としては、その両方の側面を持つ=クリエイティブとシステムの両面を持つことで、コロナ禍を生き抜いたというところがありました。
-杉原-
大手のシステム会社さんたちは、コロナ中でもビジネスは動いていらっしゃったんですね。
-宮原-
そうですね。大きな基幹システムの開発などをやられてる会社さんって、3年計画・5年計画で動かれているので、コロナ禍でも長期案件が動いている印象でした。
◆市場について
-杉原-
コロナが明けた今の市場観を教えてください。世の中全体的に上向いてるというか、これはまた風が戻ったのか、もうずっと変わらずなのか。コロナ明けの追い風はありますか。
-宮原-
ちょっと戻っていますけど、ITにおいては、2025年はまた少しだけ市場が沈むような気がしています。今以上に、準委任やSESの領域が結構増えてくるかなと思っています。なので、ちょっと仕事の取り方を間違えると大変なことになるかなっていうのと同時に、質の高いサービスができることでチャンスもあるのかなって考えています。
◆強みについて
-杉原-
なるほど。それではアイデアランプの強みについて教えてください。
-宮原-
10年以上、ワンストップでデジタルなものづくりを続けてきた歴史があることは1つの強みであると考えています。 エンタメ系から金融系まで、業種・業界問わず幅広いデジタルソリューションを構築してきて、現在では、1000プロジェクト以上の実績と経験があります。その実績とノウハウがもう1つの強みかなと感じています。
あとは、システムとクリエイティブを、いい意味で両方が混ぜこぜになってワンストップで質の高いWEBサービスを創れる会社っていうのがこの規模感であまり多くないと思いますので、その点もやっぱり強みかなと思います。
また、グローバルのメンバーが結構いるので、日本語、英語、フランス語、アラビア語等、言語に強く、これまでもグローバル案件の成功事例が多々あることも特異な点かと思っています。
-杉原-
すごくグロ-バルですね!それは偶然なんですか?それとも意図的にやってこられたんですか?
-宮原-
実は、創業時2、3人から始まったような小さなスタートアップ会社に誰が入社するんだ?という課題を解決するところから、実はグローバル化が始まっているんです。当時、10年以上前ですが、優秀な日本人の方はなかなか採用できない状況でして、それであれば、優秀な外国人、優秀なグローバル人を採用しようってなったのがきっかけでした。
-杉原-
現在、社員は何名なんですか?
-宮原-
今、大体日本国内で約50人ぐらいです。50人中2、3割はグローバルな方々です。
-杉原-
宮原社長って、仕事の仕方がだれよりもきちっとされている印象があって理論型の方なのかなと勝手に思っていたんですが、しっかりお話してみると意外と人間味あふれる方だなということを感じました。宮原社長ご自身は、自分のことをどんなリーダーだなという風に感じていらっしゃいますか?
-宮原-
どうなんですかね...でも、あんまり表に出るのは得意じゃないから、みんなを支えていこうというリーダーかもしれないですね。あとは楽しくできればなと考えているぐらいですかね。
~後編に続く~
☆インタビューアー
D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太
【株式会社アイデアランプ】
代表者:代表取締役 宮原 秀文
所在地:東京都渋谷区神宮前6-18-13 神宮前浅間ビル4F
設 立:2008年8月1日
株式会社アイデアランプ HP:https://idealump.com/
WEBサイト無料診断:https://idealump.com/webshindan/
定額制ウェブ運用サービス「ウェブ担さん」:https://web-tantou.com/
次回後編のインタビューでは、
・定額制WEB運用サービス「ウェブ担さん」について
・社風、文化について
・ディ・ポップスグループの印象
・「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて
・10年後の理想の姿
などについてお伺いしています。
後編もぜひご覧ください!