COLUMN

【エグゼクティブインタビュー】藤崎 一郎 顧問(元在アメリカ合衆国日本大使)~前編~

  • INTERVIEW
2024.10.03

今回は、ベンチャーエコシステムの実現のため2023年4月よりディ・ポップスグループの顧問に就任していただいた藤崎 一郎 顧問(元在アメリカ合衆国特命全権大使)へ、弊社代表取締役の後藤がインタビューいたしました。

藤崎 一郎 顧問のご経歴はこちらからご覧いただけます。
https://d-pops-group.co.jp/company/board-member/

 

-後藤-
今回は、藤崎さんと対談をさせて頂く機会をいただきありがとうございます。

藤崎さんの著書「まだ間に合う」や産経新聞の連載記事「話の肖像画」を一通り読ませていただいて、改めて大使のご経験や知見、見識の深さを感じております。今回外交の話や国際関係の話などの質問を少し入れさせていただいたんですけど、浅はかな知識で質問するのが恐れ多いところもありましたし、改めて、やはり経営者は経営に集中すべきだなと思いました。連載記事を読ませていただきながら、こんなに深いところからのインタビューのお答えがあるんだなという部分に驚きました。

-藤崎-
例えばどういうところですか?

-後藤-
様々な点でありますが、直近の産経新聞の連載でいうと、鄧小平さんの韜光養晦についての記事を読んで考えさせられるところがありました。

我々も今年、ディ・ポップスグループのコーポレートサイトを本格的なものにリニューアルしました。各社のコーポレートサイトはあったのですが、やはり成長の過程において、どこから圧力が来るかもわからないので、ディ・ポップスグループのウェブサイトは簡略化した内容のものしかなかったんですね。グループ全体を大きく見せてるっていうのはなく、水面下でグループを拡大させていたんです。

今年、グループ会社が20社、投資会社を入れると50社近くなってきたので、初めてコーポレートサイトにディ・ポップスグループの今の動きを大きく打ち出しました。 ほとんどの方はいつの間にここまで拡大したのかと驚かれています。

その他にもなるほどと思ったのが、よく日本国内だと、日本がアメリカに対してものを申す力が弱いのではないかという話もありますが、たしかにそれは北朝鮮があって、ロシアがあって、中国があってとなったら、やはり日米は常に蜜月関係を維持することがいいのかもしれませんね。

-藤崎-
だってね、世界中にこのような国はほかにないんですから。オーストラリアやフィリピンだって違うし、イギリスやフランスとも違うし。そして日本を守ろうと言ってくれてる国は1つだけなんですから。どうしても喧嘩するわけにいかないですよね。ただね、みんな遠慮しすぎてる面も正直言ってあるんですよ。だから私は、外務省の中でもあまり遠慮するなという意見を持っていましたから、「アメリカ担当がそんなこと言うの?」とも言われました。

-後藤-
それはそうですよね。やはりアメリカとはしっかりとグリップしてるっていうのが表向きで、あとは何か交渉したいとか話したいことがあったら、裏でしっかり話せばいいですもんね。

-藤崎-
そうですね。それはおそらく民間会社だってそうで、あるいは銀行さんともそうですよね。

-後藤-
はい。そのインタビューを拝読しながら、例えば駐米大使という職務って、相当な人間力だとか、信頼感とか安心感がある人じゃないとできないものだなと思うんです。

まず最初の質問ですが、過去の重職はどれをとっても、大きなリーダーシップが必要とされることが多かったと思います。藤崎大使のリーダーシップ論をお聞かせ頂けますか?

-藤崎-
率直に言うと私は本当のトップではなく、つまり社長ではなく、総理大臣や大臣でもなくて、 外務省の局長とか審議官とか、あるいは、大使は日本という旗を立ててますけども、 最終的な意思決定者は東京にいて、それが総理大臣であったり、大臣であったりするわけです。なのでリーダーという意味で私は、本当は特命全権ではないんですよね。

ですから、 そういう組織の代表として何を考えていたかという点でお話いたします。

まず1つは、そのチームをうまく使っていかなきゃいけないということです。これがなかなか難しいのは、大使館というところは財務省や経産省・農水省など、外務省だけじゃなくいろいろな人がいます。自分が人事権を持ってない中でグループをまとめていかなきゃいけない。全部必ずしも自分で人を選んでるわけではないわけですね。

だからその中でどうやって輪を保ち、職務にあたっていくかということで、1番大事にしていたことがあります。私は外務省出身なんですが、外務省の人間だけで話をすることは絶対しないようにして経産省や財務省など、必ずみんな入れて会話をするように心がけました。
そして、やはり大事なのは適材適所でキーマンを持ってくることで、自分がお願いしたいポストには、自分自身が安心できる人を持ってくるというようにはしていました。

というのも、組織の中ではやはり、情報の勝負でもあるわけですね。意思決定がピラミッドのようにきちんとなってるわけではないんです。なので、自分を飛び越していろんな情報が行き来しないように、自分が信頼できる人を持ってくるということは考えてました。

2つ目に、私が思う立派なリーダーというのは、後継者を育てていくということができる人です。偉いリーダーでも後継者を育てないで辞めるときよそから人を連れてきて失敗しちゃうとか、そのような状況を見てると、あれはまずいんだろうなという風に思いますね。

それから3つ目、 リーダーは、他の人が「えっ!」と思うぐらい少し先のことを考えて手を打つことが重要です。そのためには、おそらく後藤さんもそうでしょうけど、いろんな業界の人と会ったり、いろんなものに目を通したりして、「勘」を養っていくことが大切ですよね。
「勘」というとなんとなくいい加減に聞こえますけど、いろんな情報や経験や人脈から湧き上がるもので、何が浮かんでくるかが重要ですね。人はデータブックではないので、たくさんデータを持ってることがいいわけじゃない。このデータの中からにじみ上がってくるものは何かっていうことを掴む。そういう勘や先見性というところがリーダーには必要ですね。

それから4つ目、リーダーで大事なことは、もうこれはどんな組織でもそうですけど、 タイミングを見計らっての決断ができるということですね。じっくり考えすぎちゃってタイミングを失ってしまったらしょうがないし、しかし、あんまり勇み足すぎてもしょうがない。赤信号ではなくて、黄色信号ぐらいでわたる。どのくらいの信号なら渡れるかな、緑信号ならみんな渡るけど、それでは意味がない。そこの見極めの決断が重要ですね。

そして最後は、レビューです。一度成功したら大丈夫だということじゃなくて、常に進捗を確認して、何かおかしなところがないだろうかということを見る。 これもおそらく、人によってタイプが違います。

-後藤-
私もよく「人間コンピューター」という言葉使うんですが、 それだけの情報とか、いろんなデータとか、様々なものが頭に入っていて、何気なく決断してるわけじゃなくて、あらゆる莫大な情報から適切な答えを出そうとしています。

-藤崎-
本当にそうだと思いますね。だから、おそらく人によってうまくいかない方は、データの詰め込みだけは得意だという方がいらっしゃいますよね。受験勉強はものすごく得意だったのに、データの取り出しの方がうまくいかないと。そんな方に何か質問すると、「第1章には1から10項目あります。第2章には・・・」と。そんなこと聞いていなくて、何が答えかって聞きたいんだ。というように、あまりにも図書館みたいになっちゃってる方もいらっしゃいます。そうじゃなくて、後藤さんがおっしゃったように、 入れることも大事なんだけど、取り出すところなんですよね。おそらくそこは勘に近いものだと思いますよね。

-後藤-
経営の面白さって多分そこにあるかもしれなくて、単純に、例えば本当に頭がいいとか、ただ単にリーダーシップがあるとか、何か1つに特定された人がずば抜けると、もうその人に勝ち目がなくなる。ですが経営は総合力で、 あらゆるものの集大成としての結果なので、逆に言うと、その総合力的なところに自信があればだれにでもチャンスがあります。

-藤崎-
おそらく、常に勉強したり、 本を読んで吸収しようとしなくても、歩きながらとかお風呂でとか、なんかぼーっとしているときにはっと思いついたりするものですよね。もちろん何も考えていないと何も浮かんでこないですけど。一定の量を入れといたら、今度は浮かんでくるのを待つっていう方がいいのかもしれないですよね。

-後藤-
そうですね。私も経営者になって初めのころ、全然経営というものがわからなかった時はものすごいインプットをしましたけど、 今は逆にインプットの量は調整したりしていますね。

-後藤-
では、次の質問です。

駐米大使やジュネーブ国際機関日本政府代表部大使など、各国との調整や交渉が必要な場面が多々あったと思います。どのように舵取りをされていたのか、お聞かせ頂けますか?藤崎大使ならではの、交渉術や調整の仕方など、意識されていることがあれば、是非ご教授下さい。

-藤崎-
交渉においては、トップとして前面に出て、ワンボイスを心がけていました。
外務審議官として交渉したのが1番多かったんですが、自由貿易協定の交渉で経産省や農水省などたくさんの人を連れて行ったときには、「とにかく喋るのは私だけだから、一切口を出すな」と言い、その代わりしょっちゅう休憩を取るようにして、朝や昼にみんなで相談しながらやるから、交渉の場ではとにかく喋るのは私だけにさせろということを全体の会議で伝えていました。そのあとの個別会議は彼らに任せて、個別分科会には一切私は行きませんでした。

それからもう1つは、相手のトップとの関係性を作ることです。まず初めの朝食は補佐なども連れて行かず2人だけで取り、やっぱりなんとなく感じを掴む。それから、日本に彼らが来た時は、2人だけで酒を飲みに行くなどして、個人的関係をつくるのが大切ですね。それはおそらく会社でも同じですよね。3人対3人のときと、1対1ではやっぱり違いますもんね。

-後藤-
もうその通りですね。ご回答いただく内容は、かなり多くのことが経営と相通じていきますよね。

-後藤-
それでは次の質問に移らせていただきます。

人間性や人間力は、どのように鍛錬し、磨き上げて、身に付けられたのでしょうか?次世代の人に伝えたいと思う事があれば、是非アドバイスをお願いします。

-藤崎-
本当にこれは謙遜じゃなく、未熟で道遠しです。ただ人と会う時、相手に関心を持ち、上から目線で自分の話ばかりしないようにはしています。

例えば私の父はね、一生懸命人間力の鍛錬について考えて、なんかいろんなことをやったり、人間力を磨くような本をたくさん読んだりしてましたけど、 私は正直言ってなかなかそういうところに至らず、日々もがいていたんです。

父は美学があってですね、細かいことにこだわらない、そして 自分からは何かをやりたいと手を挙げないという人だったんです。父の仕事であった最高裁判事は70歳で終わるんですけど、70歳で終わると大体みんな弁護士になれるんですよ。しかし、一切弁護士もやらない。彼はね、散歩と テレビばかり見て、あとはその仏教の本を読んだりして、なんかそういう感じでしたね。私は全然そういうところに、日々遠くて。今でも学校に行って授業したり、そんなことばかりしています。

-後藤-
でも、本来人間力がある方が自ら人間性を磨いてますって言わないですよね。自然体でやりながら、いつの間にかすごい人間力を身につけるものですよね。

 

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次回後編のインタビューでは、
・日本の大企業と外務省との違い
・世界的な複数の大国と付き合う場合のパワーバランスの取り方
・アメリカの歴代大統領で印象に残っている方
などについてお伺いしています。

後編もぜひご覧ください!

 

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昨年弊社は、完全個室型のビューティーモール®️を運営するThe Salons Japan株式会社と資本業務提携を行い、ベンチャーエコシステムの仲間として歩み始めました。 ☆The Salons Japan株式会社との資本業務提携に関するプレスリリースはこちら https://d-pops-group.co.jp/column/the-salons-japan/ 今回は、The Salons Japan株式会社で社員1号として創業者のお二人を支える大木さんへ、インタビューしました。 (こちらのインタビューは、2025年1月に実施しました。) 前編の記事は、こちらからご確認ください。   ◆創業時からの変化 -杉原- 最も古い社員として見てきたわけですが、サロンズの立ち上げ期からこれまでどんな変化がありましたか? -大木- これは、創業者の清水と窪島も話していたことではあるんですが、少し前は若干停滞期と言いますか、何も変わらずにただやっていた期間っていうのがどうしてもあったと思っています。 人を増やすということをしてこなかったので最低限でやってきたというのもありますし、追随するサービスがそんなに出てきてなかったということもあり、そんなに変わってなかった期間もありました。ここ最近で人が増えたことが、本当に私としては大きな変化ですね。 人が増えたことで、今までちょっと手が届かなかったところに手が届くようになったと感じることがすごく増えました。まだ皆さん入ったばっかりなので、ぜひ続けてくれたらうれしいなと思っています。 停滞していた時期は少しあったんですけど、先ほど少しお話ししたように、1店舗作るごとに問題解決は常にしてきたかなというところはあります。この店舗でここがダメだったから次はこうしようっていうのは、 ゆっくりながら1店舗1店舗を消してきたかなっていうのはありました。ゆるやかに、着実にやってきました。 去年の資金調達のお話から人が増えたタイミングがほぼ一緒で、そこからは一気に取り組み方も、こちらの気持ちとしても少し変わった部分があります。 ◆資本業務提携後の変化 -杉原- 2024年6月に、D-POPS GROUPとThe Salons Japanは資本業務提携を行いましたね。出資後は何か変化を感じましたか? -大木- そうですね、出資をきっかけに反響があったというのはもちろんですが、 今まで自社だけでやってきたところから、初めての出資だったので、ついに!という思いもありましたし、皆さん期待してくださってるのかなと思う部分もありました。 あとは、私は一般社員ながらも書記として取締役会に参加させていただいて、今までなんとなく内々で変化がなくやってきた部分を、 他の業界から見てくださりご意見をいただけて有難いですし、ここは評価ができると言ってくださることは自信になります。なので、参加させていただいて本当にいい経験になるなと感じることが多いです。 あとは、 銀行さんとのお付き合いにも参加させていただくんですけど、銀行さんの評価も変わったんだろうなと感じる部分が実際にありました。また、後藤社長から不動産会社さんをご紹介いただいて、物件をご紹介いただいた際に内見にも同行させてもらってるので、 違う角度からも探していただけて物件の母数も増えたので、事業成長に対して見る角度が変化したなと感じています。 -杉原- 反響という話でいくと、 出資した我々は業界が違うのであまり反響って感じる機会がなかったんですが、美容業界では反響がありましたか? -大木- そうですね、プレスリリースを出した後、美容業界で結構有名な方などいろいろな方がおめでとうと言ってくださいました。むしろ今まで自社だけでやってきたことを知らずびっくりされていた方もいらっしゃいました。 あとは、ディ・ポップスグループからの出資であるというところも反響があり、清水には経営者仲間から後藤社長のことを紹介してほしいといわれたこともあったそうです。 ◆創業者の清水さん・窪島さんについて -杉原- 創業者のお二人、美容師でありボクサーであり宅建士でもある清水さんや、私の長年の友人の窪島さん、二人とも個性豊かなんですが、大木さんから見てどんな感じですか? -大木- 雰囲気と考え方が違いますね。清水は目の前のトラブルに対してまずすぐに動いてテンポよくクリアしていくタイプなんですけど、窪島は普段穏やかなんですがすごく冷静な視点を持っていて長期的に物事を考えているイメージというか。そういった部分で違う思考を持つ2人だからこそうまくいってるんだろうなと思う瞬間がすごく多いです。 ただ、仕事ではない場面になると、例えば普通に飲みに行く時は2人ともとても楽しそうです。仕事では衝突することもあるけれども、友人関係としてはしっかり繋がれているっていうところがうまくいく秘訣なのかなと感じています。 清水が「お金の管理は窪島に任せてるんで」って他の打ち合わせで言っているところ、 窪島が「美容師のことは清水が1番よくわかってるから清水に任せるよ」って言ってるところの両方直接聞いてるので、 同じ思いをそこで持っているのがすごいなと思います。 ◆チームメンバーの雰囲気 -杉原- 最近ではチームメンバーが増えたと伺いましたが、その後チームの雰囲気はいかがですか? -大木- 私が創業間もないころから入社しているので、必要な場面で意見を伝える役割だなと感じているのですが、最近入社したメンバーは全体的にクッション材のような穏やかな方々が入ってきてくださってありがたいです。 ただ穏やかで優しいだけではなくて、皆さんそれぞれやることに対して自分がやるべきことだと思って、責任持って全うしてくれるので、揃ってそういう方が入ってきてくれたっていうのはありがたいなと思います。 -杉原- 確かに皆さん穏やかで平和な空気を持ってる人ばっかりですが、みんなそれぞれプロ意識高いなと感じますね。 -大木- はい、自分が担当している業務はしっかり巻き取ってくれるような感じなので、もう安心してお任せしています。SNS担当の方は、ちょっと話してたことを問題ととらえてくれて、こちらが何も言わなくてもすぐにSNSに反映させてくれますし、別の方は私の負荷が多いなと感じた時は「ここは自分ができるのでもらいます」と声かけて頂いたりもしているので、チーム力が上がっています。 -杉原- ますます拡大の可能性が高まってきていますね。創業者のお2人が個性豊かという話を先ほどしましたが、大木さん自身もマルチですよね。仕事がお忙しいはずなのにフレスコボールの選手だと伺いました。 -大木- そうなんです。フレスコボールをやっています。フレスコボールについてご存知ない方が多いと思うんですけれども、 ブラジル発祥のビーチスポーツで、球技で向かい合ってるにも関わらず、相手が敵じゃなく、味方同士でラリーを続けるというなんとも平和なスポーツになってます。採点競技なので、協議の美しさも評価基準なんです。 -杉原- 素晴らしい競技ですね。練習もビーチでされるんですか? -大木- ビーチがないところは、公園や体育館で練習してます。 ただ大会はビーチで行われます。 -杉原- 大会もあるんですか? -大木- はい!国際大会がありまして、今年は日本で開催されます!フレスコボール協会の会長は、弊社の窪島です。 窪島が代表を務める凌芸舎という会社が、ITカルチャー企業として、本当にいろんなことをやっています。いろんなことをやってると言いつつ、分散してるわけではなく、それぞれにしっかり注力して、それぞれの事業に人が集まってきています。 ◆2025年1月にオープンしたTHE SALONS 新宿店について -杉原- さて、2025年1月に新宿店がオープンしました。入居の申し込みは入ってきていますか? -大木- そうですね。全17区画中、現状8区画(2025年2月17日時点)が埋まっています。実際の内覧は昨日開始したばかりですが、見る前に入居を決めてくださいました。 -杉原- 実際の店舗を見る前に入居を決めた方がそんなにいらっしゃるんですね。 -大木- はい、そうですね。契約がもう確定する形になりまして、昨日、内覧を開始したんですけれども、すでに 2、3組来てくださって検討状況にあります。やっぱり最近の傾向として、 できる前に決めてくださる方も多くてすごいありがたいんですけれども、おそらく実際の店舗を見てから決めたい方がほとんどじゃないかなと思います。内覧会を通して、営業開始2月頃までにもう少し決めていきたいなと思っております。 ちなみに今回からネイル専用区画を2つご用意しておりまして、こちらは2区画とも埋まっています。 -杉原- THE SALONSの美容モールの中には、今あったネイルのほかにも美容室ではないサロンがあるんですか? -大木- ほかには、 アイブロウ、アイラッシュ。あとはエステはもちろんですし、美容整体やコルギなど、そういう美容に通ずるものに関しては入っているサロンがあります。 同じフロアの中に美容室に限らず色々なサロンがあるので、来ていただいたお客様にとっては、お店を見たり看板を見たりするだけでも見たことないような空間で面白いだろうなと思います。 ◆今年の春から夏にかけてオープンするTHE SALONS 心斎橋店について -杉原- 新宿店の次は、初の関東圏外に進出する、大阪心斎橋店が今年の春から夏にかけてオープンしますね。こちらはどんな立地でどんな客層をターゲットにしているのでしょうか? -大木- もともと関東以外に出店するときは、もちろん栄えている都市、九州だったら福岡、 関西や東海であれば名古屋、大阪あたりを考えてはいたので、その中で大阪のいい場所に出店できることになったのははすごい良かったかなと思っております。 心斎橋はもともと美容室は多いところではあるのと、すでにオープン前からお問い合わせいただいてた方がいらっしゃるエリアなので、 その方たちにリリースを知っていただいて、まずお問い合わせをいただくことでご案内できたらいいなと思っています。 また、御堂筋や高級ブランド街からも近いエリアで、関西に出店されている方からも心斎橋はいい町だっていうのを聞いてはいるので、立地としてもすごくいい場所なんじゃないかなと思います。大通りに面してますし、駅からも2つの駅から近いというところと、3階で大きく看板を出せるのもポイントでした。 心斎橋店では、新宿と同様ネイル区画もオープンする予定なので、ぜひお問い合わせいただきたいなと思います。 -杉原- さて、将来こんなサービスを出してみたいとかありますか? -大木- もともと私がThe Salons Japanに入社した経緯として、 美容業界で問題を抱えている美容師さんたちの問題が解決できるサービスに魅力を感じて入ってきた部分があるので、その問題解決をするためのより良いサービスにしていくというのが前提としてあります。 よくあるお悩みで言うと、 経営面や路面店に出店する時のご相談というのは多いです。美容師をされてきた方なので当然、不動産や経営の知識は皆さん最初はお持ちではないので、ご相談を受け付けられる仕組み作りをしていきたいなと私個人としては考えてます。 THE SALONSで力をつけて路面店を出したときに、「THE SALONSを出てよかった」「THE SALONSを出たからこういうところで仕事できた」と言っていただけるようなサービスに発展していったらいいのかなと考えています。 実際にTHE SALONSを出てお店を出すことが決まったときに、不動産トラブルにあった方もいらっしゃるので、トラブルにあわないようにサポートできるようなサービスができたらいいなとも思いますね。 ◆「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて -杉原- D-POPS GROUPは、「社会に変革をもたらす多数の成長ベンチャーを輩出する」をビジョンに掲げています。一言で言えば、「ベンチャーエコシステム」の実現を目指していますが、このベンチャーエコシステム作りに対してどんな感想を持たれますか? -大木- そうですね、出資のお話が始まるまで、「ベンチャーエコシステム」という言葉を私自身知らなくて、 このお話いただいて、ホームページで拝見して初めて知りました。 今回出資していただいたことで、先ほどお話した通り、 まずすでにその影響を感じている部分はあるので、頂いたご意見をしっかり取り入れることによっていい循環に持っていければいいかなと思っているところです。 あとは今のところまだほかのグループ会社さんとあまり関わりがないので、The Salons Japanとディ・ポップスグループの皆さんとつながりを作れるような取り組みを作って、グループとしては異質な存在ではありながらかかわりを持てる機会があったらいいのかなと感じています。 ◆5年後・10年後の目標 -杉原- これからいろいろな取り組みをしていきましょう!では、サロンズジャパン及び、大木さんの10年後の目標を聞かせて下さい。 -大木- そうですね。私自身THE SALONSというサービスがいいものだなと思っていて、入居してくださっている美容師さんにとってもいいものであると思っています。 私自身がいいサービスだと思えないとお勧めできないと思っているので、10年後には、このTHE SALONSとしてのサービスがより良いものになって、美容業界の問題解決に繋がるシステムにしていきたいと思っています。 10年後で考えると難しいんですけど、清水が目指している5年で30店舗出店するという目標があるので、そこは一緒にチームとして目指していけたらいいのかなと思っています。出資をしていただいたことで力も増えてると思いますし、よりお客様から求めてもらえるようなサービスにするよう努力を続けていきたいです。 ◆ホームページを訪問した読者に向けて一言 -杉原- 5年で30店舗。アグレッシブな目標ではありますが、とてもいいですね。 最後に、ホームページを訪問した読者の方に、一言お願いします。 -大木- このインタビューを見てくださる方は、THE SALONSを知らない方も多いと思うんですけれども、THE SALONSは、今の美容業界が過酷で環境が悪いと思われているところの問題解決をしていけるようなサービスになっています。 あとは、入居している美容師さんが皆さん本当にいい方が多くて、トラブルが本当に少ないんです。自立心があって、売上を持ってらっしゃる。そして先ほど勉強家だってお伝えしたんですけど、 すごくお人柄としてもいい方が多いなっていうのを個人的に思っています。 ぜひ一度THE SALONSを検索して、お店に来ていただけたら嬉しいです。どのサロンに来ていただいても素晴らしい美容師さんがいらっしゃいます!   ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太 【The Salons Japan株式会社】 代表者:代表取締役社長/CEO 清水 秀仁 所在地:東京都世田谷区松原2-43-11 キッドアイラックビルヂング 2F 設 立:2018年11月30日 サイト:https://www.thesalons.co/
  • INTERVIEW
2025.02.17
【投資先インタビュー】 The Salons Japan株式会社 大木 結女さん ~前編~
昨年弊社は、完全個室型のビューティーモール®️を運営するThe Salons Japan株式会社と資本業務提携を行い、ベンチャーエコシステムの仲間として歩み始めました。 ☆The Salons Japan株式会社との資本業務提携に関するプレスリリースはこちら https://d-pops-group.co.jp/column/the-salons-japan/ 今回は、The Salons Japan株式会社で社員1号として創業者のお二人を支える大木さんへ、インタビューしました。 (こちらのインタビューは、2025年1月に実施しました。)   ◆入社の経緯 -杉原- 今回は、The Salons Japanの社員第1号である大木さんにインタビューさせていただきます。宜しくお願いします。 まず始めに、大木さんがThe Salons Japanに入社した経緯を教えていただけますか。 -大木- まず1番最初に出会ったのが取締役の窪島でした。 私は以前に美容室のレセプションをしていたのですが、その経歴を知った窪島が「実はThe Salons Japanという会社で美容モールという事業をしているんだ」という話をしてくれて。その美容モールは私が以前その美容室のレセプションで働いてた時に課題だと思っていたところを解決してくれるサービスだと感じたんです。 なので、The Salons Japanにすごく興味が湧いて、入社を希望しました。 -杉原- それはいつぐらいの話なんですか? -大木- 2019年に初めてお会いして、 入社したのが2020年の4月ですね。ちょうどコロナ禍でした。 -杉原- 2018年11月にThe Salons Japanを設立して、1店舗目のオープンが2019年とのことなので、創業者2人に次ぐ従業員第1号だったわけですね。 では、現在のThe Salons Japanにおける役割を教えて下さい。 -大木- 基本的な内容としては、まず美容師さんからのお問い合わせの対応で、それに伴う店舗の内覧対応ですね。内覧は代表の清水と一緒に活動しており、申し込み・契約までのお手続きの手配をしています。 あとは店舗オープンに伴う各種手配や契約書の作成、あとは通信機器の設置など、店舗管理に関する様々なことをやっています。その他業者さんの対応やトラブル対応なども行っています。 -杉原- 契約書の対応もされているんですね。たくさんの美容師さんが入居されていると思いますが、今までどのくらいの契約書を作成されてきたんですか。 -大木- そうですね…数えきれないですね(笑) もともと契約や不動産に関する知識はなかったのですが、弊社にかかわる契約書であれば、契約書に書かれている大事なポイントについてはお伝えできるようになりました。 私は仕事をするうえで、コミュニケーションを一番大切にしています。普段のコミュニケーションはもちろんですが、相手の気持ちに沿いながら大事なことはきちんとお伝えすることを大事にしています。 ここは本当に最初の美容室のレセプションの経験が生かされているなと思う部分ですね。一方的なコミュニケーションにならないようにするとか、相手の気持ちに寄り添うとか。レセプションの仕事の中でカスタマーサポートやクレーム対応というところも含めてやってきたので、頂いたご意見を通じて問題解決をしていくというのが、今後さらに良くなっていくステップでもあるので、大事にしています。 -杉原- 素晴らしいですね。THE SALONSでの契約や内覧の担当をするには、美容業界での経験が必要だなと感じることはありますか。 -大木- そうですね、不動産を経験してきた方よりも、美容業界にかかわってきた方のほうがスムーズに話が進むというのはあるかもしれません。 ただこれに関しては私が1番歯痒い部分なんですけど、私は美容業界に関わってきた人間ではあるものの、美容師ではないんです。美容師さんとお会いして感じるのは、美容師さん同士ならではのわかりあえる感覚というのもあるので。内覧の時に話が一気に進んだりすると、「美容師さんですか?」って聞かれるんです。そう聞かれるたびに、美容師さんだったらよりよかったんだろうなって思うところは少しあります。 代表の清水は、内覧の時によく「僕も美容師なんです!」と言っています(笑) ◆THE SALONSとシェアサロンのモデルの違い -杉原- さて、”シェアサロン”っていう言葉をよく耳にするようになったと思うんですけど、THE SALONSのモデルと、よく聞く”シェアサロン”との違いを説明していただけますか? -大木- そうですね。明確な違いとしては、一般的なシェアサロンは席貸しだったり、半個室のスペース貸しとなっていますが、THE SALONSに関しては完全に区分けされてる中で、区画1つ1つを店舗オーナーさんとして利用することができるというところが1番大きな違いかなと思います。 先ほどの席貸しと言ったのは、このTHE SALONSと同じように、ワンフロアはその会社が貸し切っているけれども、全ての売上や営業の管理は、その借りているところに付属してしまうんですね。 ただ、THE SALONSはビル側に許可を取りながらすべての個室を店舗として応援していただけるようにお願いしておりますので、フロアの個室であっても店舗オーナーとして営業できる・店舗を持つ事業者として実績を積むことができるというのは、1番大きな違いかなと思います。 -杉原- 自分のお店のオーナーになれるわけですね。シェアサロンとTHE SALONSのモデルを比較検討した結果、THE SALONSに入居しますっていう美容師さんもいらっしゃるんですか? -大木- もちろんいらっしゃいます。そしてシェアサロンからTHE SALONSに移る方も結構います。というのも、独立したいと思ってもすぐにはTHE SALONSに入れない方っていうのもいらっしゃるかもしれないなと想定しています。 今はプランを多数用意してるのでハードルを少し下げてはいるんですけれども、そこまで気持ちが決まってない方には、お店が持てますよというよりかは、 自分で一旦独立してシェアサロンや席貸しで給料が増えますよと言われたほうがいい方もいらっしゃると思うんです。 ただ、検討した結果THE SALONSに入られる方は、ゆくゆく路面で店舗を出したいと思われてる方が多い印象です。 -杉原- THE SALONSのそれぞれのお店は表で宣伝などされていないと思うのですが、利用者の方は固定の方が多いのでしょうか。 -大木- 基本的にはそうです。新規集客を目指してる方もいらっしゃるものの、お客様がある程度ついているサロンが圧倒的に多いです。理由としては、例えば、さっきのシェアサロンモデルと比較すると、シェアサロンモデルは売り上げの何パーセントかをバックする。そして席の利用料は数万円くらいなんですね。 例えば、50万円の売上であれば、その10%である5万円と席の利用料数万円のお支払いで済むんですね。THE SALONSのモデルは、店舗を借りる時点で30万円~40万円ぐらいかかるとなると、売上を持ってない方は入居が難しいモデルになるので、自分の売上を考えた時に、お客さんが確実についてきてくれるという自信のある方が多いなという印象です。 ◆入居されている美容師さんの特徴 -杉原- 入居されているオーナー美容師さんたちは、どんな方が多いんですか? -大木- 美容師さんという職種自体なんですけれども、やっぱり「より良くしたい」っていう気持ちも強いですし、こだわりのある方が全体的に多いなという印象はあります。ただ、 ぶつかったり店舗でトラブルになったりなどはほとんどないです。そのトラブルにしないように、プライス表やメニュー表を表に出さないというルールを設けてます。 あとは個室空間なので、完全に予約制のサロンが多く、お客様は直接サロンに向かわれてると思うんです。そうなると、わざわざTHE SALONSの中を歩きながら見て回って、ここのサロンがどういうサロンなのかとかを調べたりすることもないのかなと想定しています。 お客様の取り合いもないですし、スタッフの取り合いもないです。 -杉原- THE SALONSに入居して従業員美容師さんからオーナー美容師になったからこそのサクセスストーリーはありますか? -大木- あります!美容業界って、給料が低いイメージがあると思うんです。労働時間は長いけれども、給与や待遇がそんなに良くない状況でも1人前になるまで長い。その状況でずっと働いていらっしゃった美容師さんがTHE SALONSに入られてから、収入が7倍になったというのを伺いました。 -杉原- 収入が7倍!!それはすごいですね!! -大木- そうなんです!それを聞いた時は本当に衝撃でした。細かく今までの給料とかさすがに聞けなかったんですけれども、 7倍になったということに衝撃を受けたっていうのが1点と、 どこまでも可能性があるんだなっていうのをすごく感じたところもあります。 あと、THE SALONSの区画の利用方法は様々で、1区画でやってみたけど、思ったより売り上げが伸びて従業員も集まってきたから、隣も借りちゃおうということで1オーナーさんで最大で4区画まで増やしたサロンもありました。 また、すごくありがたいなと思った話なんですが、オーナー美容師さんとアシスタント美容師さんお二人で入居された方が、お二人とも売上を伸ばされて、アシスタント美容師として入られていた方も卒業して他の店舗を借りてくださったことがありました。 THE SALONSをもともと利用されていた方が次も借りたいって思ってくださるということは、THE SALONSのサービスをいいと思ってくれていたということなので、そんな独立の形があったことはすごく嬉しかったです。 -杉原- 美容師さん側からすると、シェアサロンモデルの場合は売上が上がるにつれて、そのシェアサロンのオーナーへの支払いも比例して大きくなる。THE SALONSの支払いは固定だから、固定費を超えたものは自分のサロンの資金にできる。 本当に1人のオーナーですよね。 ちなみに、皆さん経営ってできるんですか。 -大木- 経営に関しては、皆さん1番最初に不安に思われます。内覧案内時に「経営とか全然わからないんです。」っていう方がすごく多いんですよね。 ただし、ここはもうご自身のサロンになる以上やっていくしかないので、皆さんここで学んでいくようなイメージです。わからないことがある場合には、弊社でもサポートしています。 ただ、美容師さんたちのすごいところは、勉強家の方が本当に多いことです。税理士さんにご自身で相談されたりとか、 最初は自分でやってみて、法人化する時に税理士さんに頼まれている方とかもいらっしゃいます。 -杉原- THE SALONSでは税理士さんを紹介するサービスなどもされているんですか? -大木- やっています。THE SALONSの枠として特価でやっていただいてます。 あと社労士さんと弁護士さんに関しては、何かあった時にトラブル対応としてはご相談いただけるような方を用意してます。ただ、もちろんパックとかではないので、THE SALONSのサービスを知ってくれている弁護士さんや社労士さんを紹介できるけれども、直接契約という形になります。 -杉原- 代表の清水さんから聞いた話だと、すごく人気の美容師さんが、入居してからしばらく段ボールにお金を入れていたと(笑) -大木- そんな方もいらっしゃいますね(笑) オープンしたばかりだとやることも多くて、どうしようどうしようと余裕がなくなってしまうんですよね。 その点でいうと、THE SALONSへの賃料に光熱費も含まれているんです。支払先が多いと忙しくて支払いを忘れてしまうこともあると思うのですが、支払いする手間は減らせているかなと思います。そのくらい最初は余裕がない方もいらっしゃいます。 ◆店舗の特徴 -杉原- 支払いが一括で済むというのはとてもありがたいですね。 さて話は変わりますが、昨年までに7つのビルの店舗がオープンしていますが、それぞれに特徴はあるのですか? -大木- まず全体のコンセプトで一貫しているものとしては、 それぞれのサロンを邪魔しない、どちらかというと共用部は華美なものではなくて、 シンプルにおしゃれで嫌がる人が少ないような作りにしていることが多いです。 ただ、表参道店は本当にシンプルな白を基調とした作りだったんですけれども、だんだん進化してきています。清水がよく言ってるのが、ニューヴィンテージやアメリカのホテルのイメージで、 それぞれのサロンを邪魔しない程度にちょっと淡いグレーを入れてみたりとか、より共用部でも満足していただけるようなデザインにアップグレードしてます。 また、原宿Cat St.店では2点ほど今までの課題点を活かしてアップグレードしました。 THE SALONSはサロンがいっぱい入っている関係で、共用部を歩く方が多く足音が気になるときがあるので、原宿Cat St.店からはそれをカーペットタイルにして、足音が響かないようにしてみたりとか、真っ白の床だと汚れが目立ちやすいから、ちょっと暗めの色にしてみたりなど、前の店舗での改善点を活かして、次の店舗でアップグレードしています。 あとは雰囲気ですね。青山店は地下なので、地下に見えにくいようにちょっとライトを多くするとか、鉄扉がついてるんですけど、それを活かしてちょっと倉庫っぽい雰囲気にしてみたりとか、清水のこだわりが結構詰まっています。 原宿Cat St.店に関しては初めて清水が私に任せてくれまして、私も床材などを選ばせていただきました!そして今月オープンする新宿店は、新しく入ってきてくれたメンバーもいるので、みんなで選びました。 -杉原- 東京都だけで8店舗ありますが、それぞれの店舗ごとに美容師さんの特徴などあるんですか? -大木- 原宿Cat St.店でいうと、原宿にはカラーやブリーチ特化にするサロンが周りに多いので、ブリーチやハイトーンカラーを行うお店、若いお客様、 そして若い美容師さんが多いです。 一方で、銀座の店舗はお客様と美容師さんの年齢層も少し上がりますし、単価の高い髪質改善ストレートのサロンなどが多いです。 少し郊外にある吉祥寺店で言うと、地域密着型の美容師さんたちが多いです。店舗の近くに住んでらっしゃる方がとても多くて、 美容師さんたち皆さんおっしゃるのが、吉祥寺で働き続けたい方が多いです。アットホームな空間作りというのを大切にされてる方が多いなと感じています。 -杉原- 店舗の空き状況はいかがですか? -大木- どの店舗もほとんど埋まっています。今現状(2025年1月時点)だと、すぐに入ることができるのが青山店に1区画、原宿店に2区画のみですね。 吉祥寺店はもう満室で、ありがたいことに、内覧に来てくださった方が、「誰かが出たらすぐに入りたい」と言ってくださっています。 ◆苦労したこと・やりがい -杉原- 大木さん自身が5年やってきて、苦労したことややりがいを感じたってエピソードなどはありますか? -大木- 苦労したことは、青山店のオープン時に通信機器が間に合わないということがありました。発注はしていたんですけれども、半導体不足で機器が間に合わないと言われまして・・・。 青山店は地下階もあるので、Wi-Fiを繋がないと何もできないんです。ポケットWi-Fiとかでつなぐしかないという話になった時が1番ピンチでした。小型の機械なのでみんなで使うと熱くなっちゃうんですけど、機械の前で扇風機を回して冷ましながら、過度な利用にならないように騙し騙し繋がるまで使いました。 通信が繋がらないと予約も取れないし、売上も反映されない。お客様からの連絡も来ないとなってしまうと本当に困ってしまうので、本当にピンチでした。 やりがいとしては、先ほどお話しした給与から7倍の報酬になった話ももちろんなんですけど、 皆さんの話を聞く中で、働く環境が良くなったんだろうなっていう話を聞ける機会がたまにあります。例えば 土日祝日に休めるとか。 通常のサロンだと、企業側が土日祝日休みな分、繁忙日なんですよね。一方で、自分の指名のお客さんが来てくれるとなると、土日休みにすることにもご理解があったりとか、旅行に行けるようになったなどのお話を聞くととても嬉しいです。 あとは、 以前ある店舗の忘年会に呼んでいただいたんですけど、「本当に入ってよかったです!」って言ってくださった時はすごい良かったなと、思わずちょっとうるっと来てしまいました。 美容師さんの人生を変えられるようなサービスになってきたのかなって思った時はすごく嬉しかったですね。 個人的に言うと、自分自身で契約を決められた時も大きかったです。自分自身の手でこの方が未来を想像できる、問題解決ができたということだと思うので、それもやりがいの1つだったかなと思います。   ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太 【The Salons Japan株式会社】 代表者:代表取締役社長/CEO 清水 秀仁 所在地:東京都世田谷区松原2-43-11 キッドアイラックビルヂング 2F 設 立:2018年11月30日 サイト:https://www.thesalons.co/   次回後編のインタビューでは、 ・創業時からの変化 ・資本業務提携後の変化 ・創業者の清水さん・窪島さんについて ・新店舗オープンの状況 ・「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて などについてお伺いしています。 後編もぜひご覧ください!
  • INTERVIEW
2025.02.13
【グループ会社インタビュー】株式会社アイデアランプ 宮原 秀文 社長 ~後編~
D-POPS GROUPでは、現在約23社のグループ会社が仲間となっています。 今回は、2023年12月にグループ入りした株式会社アイデアランプの宮原 秀文 社長へ、インタビューしました。 (こちらのインタビューは、2024年12月に実施しました。) 前編の記事は、こちらからご確認ください。 ◆定額制WEB運用サービス「ウェブ担さん」について -杉原- 素晴らしいですね。ところで、2024年の4月には定額制WEB運用サービス「ウェブ担さん」をリリースされましたね。このサービスを企画した狙い、リリース後現在までの状況などについて教えて下さい。 -宮原- 「ウェブ担さん」は、本当にお客様のニーズや課題から生まれているっていうのがあります。 今って日本全国、どんな企業でも採用が大変だっていう時期じゃないですか。 そうすると、中小企業さんとかで、デジタルの担当者ってなかなか採用が難しくなっていますよね。例えば優秀な子が入社しました。給料30万円払って3年が経ちました。そうするともうここで、経験を積んだんでやめますとなり、いなくなる。 それを3回繰り返すと、嫌になる。皆さんとてもそのあたりのことを嘆いていて、もうちょっとやけになってるご担当者さんとかも見てるんです。そうすると、これって別に社内にいる必要ないんじゃないですか?っていうところで、給料30万円で採用するよりかは、月5万円、10万円とかで十分じゃないですか?というところから始まっています。 -杉原- そうですよね。大企業ではないスタートアップだと、例えば法務担当を1人抱えられない。それで、外部の弁護士事務所に委託という話になりますからね。仕事内容としても、中小企業からしたら、1人月分の仕事内容はなくて0.2人月くらいしかないのに1人を雇うのは難しいですよね。 -宮原- そうなんですよ。それで、また世の中には新しい技術やサービスがどんどん出てくるし、それを覚えていく。そうすると、気づいたらなんかID・PWを忘れちゃってるけど誰が知ってるんだ、誰が担当なんだ?という問題にもなりますよね。社員5000人ぐらいの入退社を繰り返されると、きちんとアカウント管理していないとアカウントのサブスクリプション費用がどんどんかさんでいくとか結構あるんですよね。その雑務を本業の片手間にやってる人たちはものすごく多くて、このデジタル雑務を0にしたいという思いでやってますね。 -杉原- このサービスってすごくニーズがあると思っているんですけど、じゃあなんで元々世の中になかったんでしょうか。もしくはあったんですか? -宮原- 似たようなものは当然あると思っているんですけれど、今やっぱりSaaSとかいろんなサービスが世の中に溢れ始めている中で言うと、それら全部をまとめてきちんと管理してという担当者たちって意外にいなかったんです。 その雑務をやりながら、担当者さんがもしいらっしゃったとしても、別で本業をやっているんで、結構工数取られてしまうんですよね。だったらもうウェブ担さんでいいんじゃないのか!って考えているんです。 -杉原- そうすると中小企業もしくは中小だけじゃなく幅広くニーズがあると思うんですけど、リリースした後の反響とか手応えってありますか。 -宮原- 手応えは非常に感じておりますし、まだリリースしてそこまで経っていないんですけれど、 おかげ様で着実にお客様が増えているという状況です。意外に面白かったのは中小企業様だけかなと思ったら、大企業様とかがご依頼してくださることもありまして。 大企業の部署を再編成するタイミングとか、事業整理のタイミングがあったりとか。あとは、ひたすらECの商品登録って結構、 別にITプロじゃなくても大丈夫というか、雑務っぽい部分がちょっとあったりするところとか。そういったことってBPOで外部に頼んだほうがいいということもあるので、やっぱりそういったところでウェブ担さんがはまってる感じがしますね。 ◆社風、文化について -杉原- じゃあ、ウェブ担さんは今後期待できますね! また、ディ・ポップスグループとしてはホームページ作りを一緒に行いました。今まで会ったメンバーみんなしっかりしてるなという印象があるんですけど、企業文化として根付いているのでしょうか? -宮原- ありがとうございます。でも実は文化ではないと思っていて、文化としては本当にめちゃくちゃなんですよ(笑) メンバーも、国籍も、宗教も、年齢も、性別も、慣習さえ違う人たちが集まっているので良い意味で多様性のあるというかカオスさを許容しているのが文化なんです。 その中で、個々の個性をちゃんと活かすために、 「仕組み化」で底上げしていったというのがあるかもしれないですね。「きちっとやる」ということもフォーマットを作っていて、そのフォーマットに沿ってある程度やればできるというようにしています。 -杉原- 宮原社長らしいですね。 -宮原- このフォーマットづくりをやったのも3年前ぐらいです。それまではもう自由闊達に、それぞれがそれぞれに頑張ると。だけど、やっぱり限界を感じて。 「きちっとしている」というお話をいただいてありがたい話だと思うんですけど、社内でも伝えていることですが「マクドナルドのごとく仕組み化しよう」といっています。 -杉原- 素晴らしいですね。ホームページづくりの際に、無茶ぶりでTシャツのデザインもお願いしたところ、素晴らしいデザインを作ってくださいましたよね。 このTシャツのデザインに込めた思いや制作の舞台裏等を教えてください。 -宮原- そうですね、はじめにクリエイティブチームに投げたときに、よくあるパターンではあるんですが、忙しいと最初はたらい回しにあったんです(笑) でも、そこで1人女性のクリエイティブのメンバーが、ちゃんと先陣切ってまとめに行ってくれて、きちっとやり切ってくれました。 -杉原- ありがたいですね。出来上がったTシャツの評判もものすごく良くて、グループ企業やエコシステム内で申し込みが殺到しているんです。本当に素敵なTシャツを制作してくださってありがとうございました! ◆ディ・ポップスグループの印象 -杉原- この1年で各社のホームページを製作したりグループ会社ともコラボしていただいたりする中で、ディ・ポップスグループ全体の印象を教えていただけますか。 -宮原- そうですね。ジョインする前より、ジョインした後の方が圧倒的に面白いと思ってます。逆に今までも、その魅力をもうちょっと発信してきた方がよかったんじゃないかなって思ったぐらいですけど。(笑) 元々経営を勉強したかったという想いがあったので、勉強させていただく機会が多かったり、あとは助け合いもそうですし、ものすごい勢いで日々いろいろな機会をいただいていることがありがたいというか、感謝をしている点です。 あとは、本当に1つ1つの言葉・言動含めてヒントになることって非常に多いので、 そういったところから感銘受けたり刺激を受けるってことは多いかなと思っています。 ◆「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて -杉原- ディ・ポップスグループは、一緒に作っていただいたホームページのタグラインにもある通り、ベンチャーエコシステムの実現を目指しています。 ベンチャーエコシステム実現のために、アイデアランプさんがこれから進めていきたいことなどはありますか? -宮原- いっぱいあって、どうしてもデジタル領域の活用になるんですけど、 まずはディ・ポップスグループのコミュニケーションの活性化のために、とにかくポータルサイトを作りたいと思っています。 後藤代表はもちろん、アドバイザーチームの皆さんの言葉が流れていってしまうことだけは、とても勿体ないなと感じています。メッセージなどをアーカイブしておいて、何かあった時にそこに戻れる場所を作りたいなと考えています。さらに、そこから生まれる2次的なコミュニケーションやディスカッションなどができる場所が欲しいと思っています。 -杉原- 確かに、それがあるととてもありがたいですね。 よくフロービジネスよりもストックビジネスで事業運営をしましょうとかで飛び交うけども、社内の貴重な情報やコメントがフローしてますね。 -宮原- はい、そうなんです。大量にフローしていてもったいないなと思っていて、ディ・ポップスグループにとって絶対に価値がありますし、次の時代の起業家さんなどにも、ものすごい価値があると思ってるんで、まずこれを実現したいなというところがあります。 あとは良い部分でもあるんですけど、コミュニケーションに関してです。グループ会社各社がそれぞれの個性を持ってやられてるから、例えばコミュニケーションツール(メールやLINE、Slackなど)がめちゃくちゃたくさんあるんです。これは各社それぞれのツールを使って良いなと思っています。それでいいんですけど、そこからハブになるものがあれば、そこを介していろんなデバイスに対応できるコミュニケーションの仕組みを作りたいと考えています。 でも、結構この課題は面白いんですよ。他の大企業さんやメーカーさん、その他いろいろなサプライチェーンさんを実現している企業さんとかでも課題になっていたりしたので、皆そこに困っているような問題ですね。 -杉原- ディ・ポップスグループのベンチャーエコシステムの特徴として、各社が自由に独立して運営できることがありますよね。グループ入りした後にシステム統一の強制は全く行わないし、それぞれのやり方で経営できることがいいところですよね。 一方で、違うツールを使いながらも情報の流れが早くなる仕組みができるとしたら、さらにいいですよね。 -宮原- 先ほどのウェブ担さんの話の課題と全く同じなんですよね。ツールは多いし、SaaSは多いし、コミュニケーション手段も多いし。 多分1人何個使ってるんだっていう状態になった時に、実は結構な情報の分断が起きている。それがいい部分も多少はあるんですけど、やっぱりベンチャーエコシステムを実現するためには、必要なコミュニケーションを円滑にしてくれるプラットフォームが必要になってくるんじゃないかなと考えています。 -杉原- いいですね。まだまだ発展の余地がありますね。 ◆10年後の理想の姿 -杉原- それではアイデアランプさんの10年後の未来や理想の姿を教えてください。 -宮原- 正直10年後は読みづらい時代だし、10年後を決めきっちゃうことは難しいんですが、先日千本会長のお話にもあったとおり半導体やAIが次に来るってわかっている訳で、多分次に来ることっていくつか答えは出てると思っているんです。 なので我々としてはAIの活用と、フィジカルとデジタルの繋ぎ目ですかね。他にもいろいろあるんですけれど、 そういったところのデジタルでの担い手になっていくこと。誰もが当たり前にAIを使っていられる時代になっていくときに、 アイデアランプの力として、デジタルソリューションとかサービス開発の力は必ず生きるのかなと思っております。 -杉原- 素晴らしいです。それに向けての課題はありますか? -宮原- 課題だらけですね(笑) 直近では自社サイトのブランディングリニューアルをしていこうと思っています。 今のアイデアランプのサイトって8年前に作ったもので、結構古いんです。会社としての中身も昔からだいぶ変わってるので、自社ブランディングを来年、再来年ともっと強めていくとか、あとは教育の仕組みも再構築していこうかなと思っています。 ◆ホームページを訪問した読者に向けて一言 -杉原- では最後に、このホームページを訪問した読者に一言お願い致します。 -宮原- 「一緒に頑張っていきましょう!」というところです。やっぱり物作りが大好きな人はたぶんグループ会社にたくさんいらっしゃるし、 次の価値を作るのがベンチャーの面白さだったりするから、それをどんどんコラボしながら、 次の文化や価値、仕組みやサービスなどなんでもいいんですけど、作っていけるようにしたいなと思っています。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太   ◆追記 グループ社長合宿での学びや気づきについて 先日、D-POPS GROUP 代表 後藤の主催で、グループ会社社長合宿が行われました。海の見える素晴らしい環境での合宿で、経営戦略を明確に描けるようになることや経営者の人間的な成長を実現することを目的として実施しました。 ◎宮原社長の感想 最高のロケーション、美味しいご飯、そして、後藤代表を筆頭に、百戦錬磨のプロフェッショナルの方々からの値千金の学びの機会を頂きまして、本当にありがとうございました。素晴らしい環境での運気を浴びながらの本質をついた学びは、ネットにも、そして本を読んでも得られない貴重な体験ばかりで、私にとっては一生の宝物となりました。 特に、後藤代表からの教えである ①経営者の成長、人間的な成長 ②経営戦略を明確に考えることができる ことの重要性のお話から、3つの杭のお話、戦略、戦術、戦闘の3段階のお話まで、たくさんの衝撃を受けっぱなしでした。 悔しさと成長したい欲とで、溢れて、帰宅してからしばらくの間、ずっと昼夜を問わずにビジネスモデルを考え続けていました。この学びで得たものを血肉として、次のステージにいくべく、頑張っていきたいと考えています。 ベンチャーエコシステムをデジタルの力で一部担わせていただくことは、僕にとっても、アイデアランプ社にとっても、大切なターニングポイントになると感じていますので、引き続き、全力で駆け上がっていきたいと考えています。 【株式会社アイデアランプ】 代表者:代表取締役 宮原 秀文 所在地:東京都渋谷区神宮前6-18-13 神宮前浅間ビル4F 設 立:2008年8月1日 株式会社アイデアランプ HP:https://idealump.com/ WEBサイト無料診断:https://idealump.com/webshindan/ 定額制ウェブ運用サービス「ウェブ担さん」:https://web-tantou.com/
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2025.01.28
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