COLUMN

【グループ会社インタビュー】㈱STAR CAREER / ㈱graphD 保坂 龍政 社長 ~後編~

  • INTERVIEW
  • グループ企業
2024.11.08

D-POPS GROUPでは、現在約23社のグループ会社が仲間となっています。
今回は、2016年に株式会社 STAR CAREERを創業した保坂 龍政 社長へ、インタビューしました。

前編の記事は、以下のリンクからご確認ください。
https://d-pops-group.co.jp/column/star-career-interview-first-part/

 

◆市場環境

-杉原-
ありがとうございます。では次の質問ですが、STAR CAREERの場合は新卒が多いということなんですが、採用のトレンドとしてはいかがですか?

-保坂-
今後も売り手市場は基本的に継続するのは間違いありませんが、特に来年4月と再来年4月入社の方々の採用は、企業はとても苦労すると思います。

大手を含めてコロナで採用数を絞っていた会社が多く、人財が足りていない企業が多いので、新卒採用の需要がものすごく高まっている状態です。この状況は26年卒の採用まで続きそうです。

◆「キャリポ」のリリースについて

-杉原-
そんな中、7月1日に、就活をしながらポイ活ができるアプリ、「キャリポ」というアプリをリリースされましたよね。まず『キャリポ』についてご紹介いただけますか。

-保坂-
『キャリポ』というアプリは、いろいろな就活イベントが、このアプリの中に入っていて、就活生の方がアプリの中の就活イベントに参加すると電子マネーがポイントでもらえるという、ポイ活と就活を掛け算した今までにありそうでなかったアプリをリリースしました。

リリース後、学生側の反響もクライアント側の反響も非常に高いです。26年の卒業となる学生向けから対象となるので、ここからの動き出しに合わせていくといったところです。

-杉原-
今から本格的にプロモーションが開始ということですね。『キャリポ』の目標はあるんですか?

-保坂-
2025年度の計画としては、『キャリポ』は1万ダウンロードを目指しています。

毎年就活する層というのは、日本国内には45万人いるといわれているので、まずは1万ダウンロード、3年で15万ダウンロードというところを1つ目標にしています。

◆産学連携イベントについて

-杉原-
この『キャリポ』に関連してのつながりで、産学連携の活動であったり、大学で講演をされるというお話を伺ったのですが、詳しく教えていただけますか?

-保坂-
はい、ある大学の商学部の授業の一環として、肉フェスなどのイベント会場で縁日のブースを出し、ビジネスとしてどのように収益を上げていくのかを学ぶため、協賛活動も積極的に行っています。実際には、射的やヨーヨー釣りといったアトラクションの機材発注や景品選び、人員の手配、納期のスケジュール管理、当日の運営など多岐にわたる作業がありますが、学生の皆さんにとって貴重な実践経験になることを期待しています。

また、就活生に向けた講演なども積極的に行っていく予定ですが既に大学やハローワークからのご依頼もいただいている状況です。

私はもともと教員を志し教員免許を持っているので、ある意味夢が一つかなったことになります。

-杉原-
この活動を行う狙いというのはどんなところにあるんですか?

-保坂-
そもそも起業したことや、その後に就活カフェやキャリポというアプリを立ち上げたことも、社会で活躍する人財を事業を通して生み出していきたいという思いから始まりました。ありがたいことに、こうした活動に共感してくださる仲間が増え続けています。

まず『キャリポ』に関してで言うと、情報格差によって生じる就職の不平等を解消したいというコンセプトなのですが、色々な大学の教授や講師の方々から応援の声を頂戴しています。いち企業目線で物事を進めるのではなく、学生や学生団体、大学関係者まで広く指示してもらえるようなプロダクトを目指しています。多方面から『キャリポ』が便利で役に立つものになって欲しいですね。

-杉原-
それはすごいですね。努力しない人は広告にひたすらお金かければある程度取れるんですけど、そのお金に変わるものとしては、いろんな工夫だとか自分の汗というか足と汗で稼ぐというか、これは広告よりはるかに価値が高いですからね。サステナブルですしね。

-保坂-
はい。大学やハローワークで講師をする事は肩書きやブランディングではなく、単純に知ってもらいたいし、その活動の中で応援してくれる人も増えている実感があるためです。

あと、『情報格差で生じる就活の不平等の解消』これはメディアリリースしたものなんですけど、ある大学の学部長から、実際に地方大学では切実な問題で向き合わないといけない課題でもあるという言葉をもらいました。

例えば関東の場合、就活イベントやセミナーが開催されるとすれば東京のどこかで開催される事が多いのが実状です。栃木県在住の学生と東京都在住の学生が就活しよう・企業の説明会に行こう・就活イベントに行こうとなったときに、栃木県の学生も行こうと思ったら、当然行けるんですが、少なからず段取りが必要になってしまいます。東京に行ってる間に何件も回ろうとかって、そのアレンジしなきゃいけないというのはまず不便ですよね。

つまりその就活という短い時間の中で出会える企業数も、同時にその企業と面接などを通して会える機会が減れば、経験値も大きく差が出るんです。であれば、このアプリを通してオンラインでも参加ができるとか、オフラインに関しては我々の就活カフェのアドバイザーに、それぞれの学生さんにあったイベントの情報提供が出来るので、効率よくコスパ・タイパよく就活ができるという事も情報格差で生じる不平等解消にもつながると考えています。

-杉原-
首都圏と地方の情報格差は、どんな分野でもなんとかしなくちゃいけないという課題意識がみんなありますよね。その意識の浸透が大事で、とても素晴らしい事業ですね。

◆STAR CAREERの社風について

-杉原-
ガラッと話が変わるんですが、STAR CAREERはグループの中でも、性別関係なく、年齢も関係なく、いろんな人が活躍しているなという印象があります。ホームページや社内報などを見ると、みんなすごく笑顔がキラキラしていて魅力的なんですよね。ホームページのメッセージにも、「自分らしく輝ける」「お互いを受け入れて尊重する」というメッセージがありますが、保坂社長の中で意識している方針があるのか、「自分らしく輝ける」というメッセージを送るようになった背景等あればお聞かせ下さい。

-保坂-
そうですね、STAR CAREERのホームページに載っている本部のメンバーも現場のメンバーも、弊社のメンバーは基本的にみんなあの感じで間違いないと思います(笑)

でもそれは、後藤社長が築いてきた文化だと僕は思っています。

元々教師を目指していた私が、ディ・ポップスに入社した1番の決め手というのは、後藤社長から「これから30億円・100億円、そこからさらに300億円・1000億の会社を作っていく中で、若い人たちがとにかくチャレンジできる環境を作りたいと思っていて、そこに教師みたいな人がいたらとてもいいと思う。」というお言葉をいただいたことなんですね。

そういうのが基盤にあるので、今、後藤社長はグループ全体を率いていらっしゃって、ベンチャーエコシステムというところから起業家の社会貢献というと次なる大きな領域に行かれていらっしゃいます。

僕が意識してるのは後藤社長のその若い人たちがチャレンジして壁にぶつかりながら乗り越えていくステージを提供するという思いを、僕は伝承したいと思ってるんです。そしてこのスターキャリアで伝承したものを継続していくぞという思いでやってるので、若い人たちに向けてどんどんチャレンジできる環境を作る、壁にぶつかることの素晴らしさ伝える、と後藤社長がこう私に言ってくれたことをスターキャリアで実践してるだけなんですよね。

 

~D-POPS GROUP 後藤社長 インタビュー~
エコシステムにたどり着くまで、そしてこれから
https://d-pops-group.co.jp/philosophy/

 

-杉原-
なるほど、たしかにディ・ポップスから巣立っていった社長たちの会社のメンバーは、自然な笑顔の人が多い会社がほとんどですね。最近はディ・ポップス生え抜きではなくジョインしてくださった会社も多いですが、他のグループ会社の社長と語る機会とかもあるんですか?

-保坂-
あります!ディ・ポップスグループにジョインしてくれたいろんな会社の社長さんと仲良く交流させてもらっています。単純に僕は、ディ・ポップスグループに入ってくれた社長や会社の皆さんに興味があるんです。僕自身、ずっとディポップスの中にいるので、これから同じ仲間として、グループにジョインする前と後では、どのように見えるのかという事も知りたいです。

-杉原-
保坂社長のように、興味を持ってどんどん輪を広げていってくれる方がいるというのも重要ですよね。

 

◆「ベンチャーエコシステムの実現」について

-杉原-
先ほどお話にも合ったように、後藤社長を含めてディ・ポップスグループのメンバーとして、これからベンチャーエコシステムというキーワードを日本にどんどんどんどん広げていきたいと思ってるんですが、ベンチャーエコシステムの実現に対して共感できること、そして意識して活動してることなどございますか?

-保坂-
そうですね。ディ・ポップスグループは今ベンチャーエコシステムの実現に向けて動いていますが、元々私が入社したディ・ポップスから、若い人たちがチャレンジできるステージがありました。今のディ・ポップスグループでは、ディ・ポップスでのビジョンがもっと大きな世界観になったと思っています。基盤にあったディ・ポップスでの考えが、ディ・ポップスグループでもっと大きな世界観になったということなのも、心から共感をしています。

私が今目指しているものというのは、例えばディ・ポップスグループの本社がある渋谷ヒカリエという場所もそうですし、ディ・ポップスグループの中に様々な業種の会社があるので、渋谷ヒカリエという場所の提供やノウハウの提供だけではなくて、やっぱり各社のこれから中核になってくる社員の採用などをこのグループに入るとこういう場所が活用できる・ノウハウを得られる・採用難の市場感でも採用力が増す、みたいなものが伝えられるような形になってほしいので、そこまでしっかり確立したいと思っています。

-杉原-
今グループ会社23社あるので、「採用力はうちの会社がピカイチだ」とか「人の教育に関してはうちの会社がピカイチだ」とか「このバックエンドのシステムは任せてください」とか、各社苦手な部分も頼れる会社があるってベンチャーエコシステムならではですよね。

◆STAR CAREER・graphDの10年後の理想の姿

-杉原-
そんな保坂社長、そしてSTAR CAREER・graphDの10年後の理想の姿を教えてください。

-保坂-
シンプルに僕自身は、STAR CAREERとgraphDという会社、そしてこのディ・ポップスグループが目指してる世界観の実現にむけて、この2社の領域が僕自身に任せられた担当だと思ってやっています。例えばディ・ポップスグループがまた成長していく中でこういうことに困ってる、こういうことをやるやつがいないってなった時に、いつでもそこに対してやる準備ができる人間でありたいと思ってます。

-杉原-
その未来に向けて今取り組んでることや、課題などはありますか?

-保坂-
その課題について、この下期の10月から解消する動きを今取っているんです。

実はスターキャリアの各事業の責任者をやっていた部長以上のメンバーが全員、次世代に権限委譲を行いました。そして今まで部長の下で働いていたメンバーが実務の最終責任者で、それぞれクライアントにも動いて、メンバーフォローも自立してやっていくことにしました。

コア事業20年の企業生存率がどうしても低いのは、登りのエスカレーターの時に事業を立てても、それが安定期や停滞期に入ったときに先の波を乗り継いでいけないからだと思っているんです。なので、既存事業とコア事業とサブ事業を3つ作りつつ、モバイルからコールセンターやカスタマーサポート、バックオフィス事務とステージのバリエーションを広げる事ができたので、この今の波は既存事業としてこれからまだまだ育てていきます。

アップトレンドであったモバイルは今は安定期となりましたが、コールセンターやカスタマーサポートはDX化の波もあり今後も伸びていく事が予想されます。その既存事業の成長を今の若手に一気に任せることにしました。そして、次なる事業であるRPO事業やキャリポや就活カフェ事業を、これまでの役職者が行っていく。こういった事業を3年計画で、売上を目標値まで持ってってくださいという流れにして、今までの役職者が新事業の立ち上げ責任者・実務責任者としてやる体制に今回切り替わりました。

-杉原-
なるほど。会社の立ち上げの時にジョインした人たちが養ってきたものは、派遣事業を通してアントレプレナーシップを身につけてきたというか、新規事業開拓を勉強してきた・経験してきたということなんですよね。まさにベンチャーですよね。

-保坂-
そうですね。最近では、コロナで事業の転換を図るときに、新たな事業領域の拡大や人財育成、そこに紐づく評価制度をメンバー総力戦で作る事で形になってきたので、ここからは次世代のメンバーに事業を動していってもらうという判断をしました。

次は、キャリポやRPO事業のところをしっかり立ち上げることに注力していこうと思っています。そして3年間で現在派遣事業の粗利のシェア90%のところを50%にすることを目標にしています。新規事業と派遣事業の粗利シェアを半分ずつにするイメージです。

 

◆ホームページを訪問した読者の方へ、メッセージ

-杉原-
素晴らしい目標ですね。
では最後にこのホームページを訪問した読者の方に一言メッセージをいただけますでしょうか。

-保坂-
はい。ディ・ポップスグループの色々な方と話ていると、いつも感じる事があるんです。

例えば「俺は海賊王になる!」というセリフが有名な漫画があると思うんですが、その主人公は宝の島にたどり着いて、海賊王という称号を得るために目指していますよね。でも同じ船に乗ってるメンバーの中で実は海賊王になりたいと思ってるのはその主人公だけなんです。

あるメンバーは世界一の剣豪になるとか、また違うメンバーは世界中の海図を作れるようになるとか、実はそこにたどり着くという一つの目標に向けて頑張るんですけど、たどり着いて得たいものってみんな違うんですよね。僕はこのディ・ポップスグループってそういう場所だと思っているんです。

ベンチャーエコシステムのなかで、自分の実現したい夢をかなえる。そこにはたくさんの仲間がいるので、協力し合いながらお互いの夢をかなえていくことが出来る。これからもいろんなメンバーがベンチャーエコシステムの仲間になってくれることをとても楽しみにしています。

☆インタビューアー
D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太

 

【株式会社STAR CAREER】
代表者:代表取締役 保坂 龍政
所在地:東京都渋谷区渋谷2-15-1渋谷クロスタワー25F
設 立:2016年 5月
サイト:https://star-career.co.jp/

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D-POPS GROUPでは、現在約23社のグループ会社が仲間となっています。 今回は、2018年にグループ入りした株式会社TFNの長岡 守 社長へ、インタビューしました。 前編の記事は、こちらからご確認ください。 ◆事業売却について -杉原- そうだったんですね。 では、その通信事業の売却について、詳しく教えていただけますか? -長岡- 通信事業の売却について考え始めたのが今年(2024年)の1月ぐらいでした。自社の事業を見つめ直して、 この後どうグロースさせるかというのは考えてたんですけど、先ほど言った通信の事業売却というのが頭の中によぎりました。 実際に動き始めたのが今年の6月です。実は 一旦コロナで通信事業が思いっきり悪くなった時に、一度後藤社長に打診してるんです。もう通信事業自体がこれだけ悪く、いつ世の中が元に戻るかわからないので、持ってること自体がリスクだと伝えたんです。その時は否定的な意見でした。なので僕も、やっぱり良くないよなと思って持ち帰ってるんですね。 それで今回6月に改めて打診しました。今回はもう自分の中で決めていたので、後藤社長がどうであれ、 自分の考えとしてもう1回伝えたら、後藤社長からいいんじゃないのといわれました。当然僕の考え的には別にこの事業がダメだから売ってるわけではなくて、あくまでも今回の譲渡先であればグロースできるかなと思える会社さんと巡り会えたので、譲渡を決めました。 -杉原- 今回の事業売却は、選択と集中ということですよね。今集中することを決めた事業というのは何でしょうか。 -長岡- 通販のモバイルアクセサリーの事業だけです。今は自転車やスーツケースなどいろいろと売っていますが、最終的にはモバイルアクセサリーに集約するっていう考えで、自社の製品であったりとか、他社の仕入れがあったりとか、もうフル活用して望んで行こうと思っています。 今、通販事業の中で僕が1番重要視しているのは、カスタマーサクセスです。早く作るとか、いいものを作るというのは当たり前のことであって、やっぱり最終的にはエンドユーザーの手元に届いて、うちの商品のファンになってくれるかだと思ってます。なのでモノづくりをするのであれば、売上が1位になるとか、市場で1位になるのも重要なんですけど、よりいいものを届けるという概念の方に進んでいきたいと思っています。 -杉原- TFN社の事業を見ていて特徴的だなと思うのが、有名どころのデザインを作る権利を取得されていますよね。 -長岡- そうですね。それは今仕入れ先として協力していただいてるところが、基本的には販権元なんですが、そことどうやって製品を開発していくかなどを一緒に考えているので、 別に全て自社で囲い込むというよりは、いろんなメーカーさんとか仕入れ先さんと協力しつつやっています。 そして、先ほどの話に戻るんですけど、我々は、その市場を調査するツールや売上を分析するツールなどは自社で内製しているので、それでメーカーさんの方により良いフィードバックができる。そうすると、多分、普通の販売先や業者よりも丁寧というか、違う形でしっかり報告ができる。 それができるので、いい相乗効果になると感じています。 ◆社風、文化について -杉原- ありがとうございます。では続いての質問です。 TFN社の文化、社風はどんな感じなのでしょうか? -長岡- 以前、TFNの顧問をやっていただいていた元ソフトバンクの常務を務められた後藤誠二さんに最初に言われたことは、「これから共感と共創の部分が必ず必要になってくる。 やっぱりお客様がいいと思っていただけるものとか共感してくれるものとか、そこがないとこの先ないよね」みたいなことを言っていただいたんです。 実はその当時は、本当にユーザーレビューがあんまり良くなかったんです。そこから、じゃあどうやってお客様に対して向きあっていこうか、どうやって良くしていこうかという「共感と共創」を大事にすると決めてから、すごく会社が変わっていったんですよね。なのでTFNの文化としては、お客様を見るということを今1番大事にしてます。 だから、例えば法人の販売先だったら、直接会いに行って商談をすることだし、憶測で決めない、そういうことっていうのはすごく重要視しています。さっきお話しした、システムで出したデータというのは当然見てるんですけど、データと、 直接会って商談する事実をちゃんと判断した上で動くっていうことはすごく気にしてます。 -杉原- 素晴らしい文化ですね。 では続いての質問です。ディ・ポップスグループに入ってから行った取り組みや、その中でグループにジョインをしていたからこそのメリットなどあれば教えてください。 -長岡- 多分これは人によって違うとは思うんですけど、僕の中で1番は考え方を学べたことです。 これは社内の中でもそう思うんですけど、人ってやるかやらないかとか、どういうことをやるかって、結局自分の意思次第かなと僕は思っているんです。 例えば、ディ・ポップスグループに入るのも僕が決めたことです。人から決められてディ・ポップスグループに入ったわけではないので。 やっぱこれって自分の会社でもすごく大切にしている概念です。ディ・ポップスグループに入ったことでその判断する考えの幅が広がりました。例えば先ほどお話ししたように、赤字に陥ったときに考える発想とかが、全然根底が違う。 でもそれも別に間違った根底じゃなくて、こういう概念ですねっていうところ。それをどう解釈するかって人次第だと僕は思うんです。 後藤社長ってEO(Entrepreneurs' Organization 起業家機構)の中で結構有名な方なんですけど、後藤社長を悪く言ってる人って僕は見たことがないです。 普通、人間って1人くらいは悪く言っている人がいると思うんです。でも僕は会ったことがないです、1回も。 これって結構奇跡だと思うんですよ。そんな方から考え方を学べる環境があることがありがたいです。 後藤社長は、僕の会社が赤字になろうが、信頼してくれる。でも信頼してくれているからやらなきゃいけないみたいな圧もあるし(笑)後藤社長がいるから、やっぱり背筋は伸びますよね。 あと、グループ会社のことは各代表に全て委ねているというやり方なので、そこもメリットですよね。グループ会社にはびっくりするほど来ないんです(笑) だけど、数字はすごいしっかり見られてるんですよね。 ◆ベンチャーエコシステムの実現について -杉原- 見られてますねー(笑)。 さて、ディ・ポップスグループは、ベンチャーエコシステムの実現を目指していますが、グループの中でコラボしたり取引した会社ってありますか? -長岡- 僕はほぼないです。ただ、最近だとあるグループ会社の方が1人で通販を学びに来ていました。その会社の社長から突然連絡があって、「いつか通販をやってみたいと思っていて、一人預けるから、教えるとかではなく丁稚奉公させてくれないか」と。それで一人うちの会社に来たんですが、その方が本当に自分で頑張って、うちの社員に聞きまくって、当然僕もアドバイスしてました。 最後には、100万円ぐらい売上を出したはずです。事業PLが出たとかではないですが、社長も喜んでくれました。グループという関係がない会社同士だったら、じゃあ業務委託費はいくらにするか等の交渉が必要になりますが、グループだからできることですよね。 あと僕は、あんまり人に教えてもらうタイプじゃなくて、どちらかというと盗む方かなと思います。だから経営会議の報告を聞いているだけでも勉強になりますし、基本的に後藤社長がウォッチしてる会社は僕も見るようにしてるんです。 結局ビジネスモデルが良くないとM&AもCVCも成立しないと思うんですよね。 それを四六時中考えている後藤社長が何を考えているかを逆算していくと、多分その出資先が答えなんだと思うんです。 そういう観点で見ていると、後藤社長が今どんなビジネスモデルに注目しているのかがわかりますよね。 僕がこういうタイプだからかもしれないですが、 後藤社長と会うといつも本をいただくんです。すごいなと思うのが、多分僕が今欲してるであろう本をチョイスしてくださるんです。そして僕は必ず本を読んだ後に感想を言うんです。やっぱり後藤社長の経験の中で、多分僕がこう困ってるだろうとかっていうのは察知してくれて、そういう本をくださったり的確なアドバイスをいただけますね。 ◆10年後の理想の姿 -杉原- ありがとうございます。 では、TFN社の10年後の理想の姿を教えてください。 -長岡- そうですね、いつかやってみたいこととしては、僕もグループ経営みたいなことはやってみたいなと思いますし、多分そこに行き着くんだろうなと感じているんです。 いろんな経営者を見て、例えば1事業だけで伸ばしてる人もいますが、本当に単一事業だけで何千億も作っていくって多分すごく難しいと思うんですよね。例えば飲食店でも、ラーメン屋さんで1兆円企業、多分作れないんですね。 僕がジョインした時はディ・ポップスという携帯ショップ事業がメインだったところから、今ではベンチャーエコシステムという、全然違うところにいるんです。でもやっぱりディ・ポップスグループの動きを見てると、多分後藤社長がやってる動きというのは、経営者としてその会社をグロースしていく上で1番グロースできる方法なのかなと思ってます。 なので、僕もそれが3社なのか2社なのか5社なのかわからないですけど、例えば今TFNでやってる通販、 その次にもし、じゃあこのスマートフォンの法人販売をする・システム開発を独立する・通販の代行業をするというような形ができたら、例えば通販でうまくいかなくなったとしてもシステム開発ではうまくいっているとか、通販の代行業の会社では事業利益が出てて助け合えるみたいな、 そういうところは自分の中でも作っていきたいなっていうのはありますね。それが10年かけてやりたいことかなと思います。 実際にこれ、今本当に絵を描きはじめたところなんです。先日経営陣で合宿を行ったんですが、その時も全部お題にして、ミッション・ビジョン・バリューを再度考えて認識合わせをしたり、報酬体系や待遇面についても考えてみたり。例えば今僕についてきてくれている役員もいつか別に事業会社を作ってTFN独自のグループ体になっていったらそれはそれでいいのかなと思っています。 別にディ・ポップスグループを真似したいわけでもないんです。正直、今回の事業譲渡の時なんて、売る側であっても着金した2日前ぐらいはまともに寝られないですからね。(笑) 10月は本当に元気がなかったんですが、昨日後藤社長の顔を見たらやっぱり気持ちが晴れました。後藤社長って強運を持ってるじゃないですか。もうなんか一緒にいるだけで相当元気になれるので、エネルギーをもらっていました。 -杉原- 後藤社長は本当に、いい気が流れている感じがしますよね。 -長岡- 本当にそうですね。それで昨日いただいた本のタイトル『運』という本だったのでやっぱり面白いなあと。こういう巡り合わせってあるんだなと思えます。 引き寄せの法則じゃないですけど、後藤社長は本当に強運を持っていると思える方ですね。 ◆ホームページを訪問した読者に向けて一言 -杉原- では最後に、このホームページを訪問した読者の方に向けて一言いただけますか。 -長岡- 今僕が目指してるものは、やっぱりいい会社を作ることだと思ってるんです。いい会社の定義って自分の中ではまだ見えてないんですけど、 こうやってグループ入りして、いろんなものから吸収して、いい会社をどう作っていくかというのが、今、僕のミッションなんです。 でも、そこにたどり着けたのは、グループ入りして、物事の考え方とか、人格形成の部分を学べたことが、僕はすごく大きかったんです。なので、後藤社長はめちゃくちゃお忙しいんですが、ぜひ街で見かけたら声をかけてみてください!もうポケモンかのようにゲットした方が絶対いいっすよ。捕まえないと絶対話してくれないんで!(笑)     ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太 【株式会社TFN】 代表者:代表取締役 長岡 守 所在地:東京都中央区東日本橋2丁目27番8号 アサノ東日本橋ビル1階 設 立:2015年11月25日 サイト:https://tfnmobile.com/
  • INTERVIEW
2024.12.17
【グループ会社インタビュー】 株式会社TFN 長岡 守 社長 ~前編~
D-POPS GROUPでは、現在約23社のグループ会社が仲間となっています。 今回は、2018年にグループ入りした株式会社TFNの長岡 守 社長へ、インタビューしました。 ◆設立経緯 -杉原- 今回は、TFNの長岡社長にインタビューさせていただきます。宜しくお願いします。 TFN社は設立から9年が経ちますね。まず最初に、長岡社長がTFNを設立された経緯や、それまでの経歴などを簡単に教えていただけますか? -長岡- はい。TFNを創業したのが2015年です。ソフトバンクC&S社に勤めていた2011年ぐらいに初めてクラウドSIMの技術を見ました。そのときに、 なんとか社内ベンチャーの立ち上げなどで事業ができないか色々検討をさせてもらっていたんですが、1度は諦めました。 その後2013年か2014年ぐらいに、もう1回そのクラウドSIMに出会うことがあって、 どうしてもクラウドSIMを事業としてやってみたいっていうのが強くありました。 あと、やっぱり起業家になりたいという思いの2つが合わさって、サラリーマンをやめて、自分で立ち上げたのが創業のきっかけです。 なので、今は通販をメインに事業をやっていますが、当時は通販をやりたいという考えではなく、クラウドSIM事業をやりたいという想いで、会社を辞めたのが1番です。 -杉原- そうなんですね。ディ・ポップスグループにグループ入りしたのはいつ頃なんでしょうか。 -長岡- 2018年です。 -杉原- 創業当時はクラウドSIMから始まったとのことでしたが、いつ頃から通販事業等を始められたんでしょうか。 -長岡- もともとなぜクラウドSIMに出会ったかというと、ソフトバンクC&Sの流通を担当していて、サラリーマン時代は結構長く、いろんな物販をやる上での商社的な役割をしてたので、とにかくたくさんのメーカーさんが提案に来るんです。 その一環として、クラウドSIMに出会ったというところなんですけど、あわせてスマートフォンのケースやPCサプライなどいろんなメーカーさんとも取引をしていたので、クラウドSIMがメインだったんですけど、プラスアルファ、通販も流行るかなという想いもあったので、じゃあこの事業もやっちゃえ!と思い、クラウドSIMとあわせて立ち上げました。 -杉原- なるほど、ではソフトバンク時代の付き合いのある方たちが応援してくれたんですね。 -長岡- そうです。独立してみたら、クラウドSIM以外にもたくさんの取引先が応援してくれて、その中には、9年前起業したとき以前からお付き合いの会社が、今もあるんです。 当然自分で中国に行ってものを作ったりとか、直接やり取りをしたりもできました。なので、もちろん新しいベンダーさんもたくさんいらっしゃいますが、国内の仕入れもそうなんですが、海外から直接買い付けるなど、その当時に知り合ってたところから紹介いただくこともあります。 ◆事業概要 -杉原- それはすごく大きな資産ですね。 では続いて、TFN社の事業概要を簡単にご紹介いただけますか? -長岡- 今現在は、ほぼ通販事業1本になっています。商材としてはスマートフォンのアクセサリーをターゲットとしてやっています。 冒頭でお話していたクラウドSIM事業をやっていた累計期間は6~7年でしたが現在はピポットして通販事業に注力しています。 創業当時は、クラウドSIMと通販の事業で会社を立ち上げました。通信事業をやるのって、莫大なお金がかかります。ただ僕も起業家としてかなり若かったので、 1番最初の資本政策がうまくいかなかったんです。その時、 現在ディ・ポップスグループで常務取締役を務める渡辺さんに、個人的にTFNに取締役としてジョインしていただき、事業のコンサルをお願いしていました。その一環で、この通信事業をよりグロースさせるために、ディ・ポップスグループに入らないかという打診があったんです。 当時はディ・ポップスグループのグループ会社もほとんどなく、生え抜きの社長たちはいましたが、外部でのグループ入りはほぼ初めてでした。 -杉原- そうだったんですね。現在、ディ・ポップスグループが目指す、ベンチャーエコシステム構想のきっかけだったのかもしれないですね。 -長岡- そうですね。そうやってディ・ポップスグループのグループ会社としてクラウドSIM事業を行っていたんですけど、今後どうやってグロースさせていこうかとなったときに、後藤社長からレンタルWiFiを取り扱う会社のM&Aを提案されました。その時印象的だったのが、本を3冊くださって、その本がPMIに関する本などだったんですね。そのあとM&A先の会社の社長と会って、あとは自分で判断しなさいという雰囲気でした。 当時は正直無茶ぶりだなと思ったんですが、本をすべて読んで、自分で交渉をし契約書も作成して、グループからの借り入れではありますが資金調達も自社で行って、無事に契約となりました。 そして、その半年後ぐらいに、 元々ディ・ポップスグループにあったレンタルWiFi事業のany-fiを引き継いで、渋谷の宮益坂でレンタルルーターの店舗をやっていました。そこからだんだん、WiFi事業を加えていきました。 逆に通販の方は、創業のころから着々と商品ラインナップを増やしていました。 うちの会社の特徴としては、企業文化としてDXやITを率先して取り入れていたので、早い段階から通販のシステム開発を自社で行っていました。それが成長の支えになっていたなと感じます。 -杉原- そのあとコロナになるのでしょうか。買い取り事業はコロナ中に始められたと伺いました。 -長岡- そうです。コロナ前までは、通信と通販が順調に成長してくれて、通信事業をM&Aして、まあまあ数字も良かったという時に、コロナになりました。 M&Aして1年経たない頃だったので、コロナになって1ヶ月で4000万~5000万くらいPLが赤字になって、もう、本当にどうしていいのかわかんなかったですね。 今でも覚えていますが、後藤社長に電話して、会社が大きく赤字になってもうリストラも含めて考えなきゃいけないという相談をしたんです。そのとき後藤社長に言われたのが、「人を切る社長なんだね、 それしかできないんだね。」というようなことを言われたんです。 いや、僕はグループのためにという概念で、 どうやってPLを黒字にするのか考えた一環のリストラでしたが、 後藤社長は多分見てる視点がちょっと違ったんでしょうね。リストラをすることは多分簡単だし、PLをすぐに黒字にすることも簡単ではあるとは思うんです。 ただ、どちらかというと、一度リストラをしたら、リストラした社長にしかならない。 それが一生ついてまわるけど大丈夫なんだよね、という。社員からもリストラした社長だと思われる。なので、逆にどうやってグロースさせるかということを考えた方がいいんじゃないかという風に言っていただいたんです。 幸い通販事業の方は、コロナの時の巣ごもり需要でそれなりに売れたんです。なので通信事業が本当にほぼ0になった状況ではあったんですが、なんとか食いつなぐことができたという状況でした。ただ、相当苦しかったです。 とにかくもう何か新しいことを始めるしかなかったんですけど、 1番早いのは、通販で思いっきり製品を増やしていくという選択肢だったんですよ。 当時、渡辺さんと仕入れ先をどうにか増やしていこうとか、仕入れ先を増やす=家電を取り扱ったり、やっぱり有名メーカーの製品をどうやって引っ張るかというのに注力していくんですけど、やっぱりいろんな人に紹介してもらっても、口座なんか一切開かないんですよ。やばいなと。 でも、世の中で家電を売ってる人って結構いるんですよ。だからなにかあるんだろうなと思っていたんです。 そんなときに、本当にたまたまお酒の席で、相手の人が「ポイ活やってるんだよね。」という言葉が僕の耳に入ってきたんです。「ポイ活って何?」ときいたら、「物を買ってポイントを得て、それをメルカリなどで売るということをやっている」と聞きました。「すごいね。それで月いくら儲けてるの?」ときいたら、「50万円ぐらいですかね」みたいなことをぽっというんです。この子が10人いたら、俺の会社復活できんじゃんと思って、そこから調べたんですよ。 そこで今のお取引先様であるとか、通販会社で家電を取り扱っているいろんなとこに直接現地を回って、何時間か張り付いてずっと見てて、どこから納品されてるんだろうとずっと見ていたら、通常の仕入れ先じゃないなということに気がついたんです。そこからSNSなどでいろんな情報を掘り下げていってたら、これ買い取りじゃんっていうところにたどり着いちゃったんです。 ここからは早かったですね。1週間後にはウェブサイトが完成してました。そこでやるぞー!となりました。 そこからオンライン版の買い取りをはじめて、もう当時、店舗を借りるお金もないんで、そのまま本社でやり始めたんです。それで一気に人気になったんですが、本社のオーナーさんから普通借家の事務所は店舗にしてはいけないので、このまま続けるなら出ていくか店舗を借りるかにしてくださいと言われて、すぐに店舗を借りました。 店舗を借りたあとから、買取事業が一気に1年間で18億円ぐらいにグロースしたので、 ディ・ポップスグループの支援もあって、 なんとか黒字化しました。 ただ結果的には、買取事業も実は今年の2月でもう閉じるんです。そもそも薄利だったので。ただ、一旦コロナを脱するための事業としては、運が良かったと言うしかないでしょうね。 -杉原- 運だけで片付けちゃいけないと思いますよ。なんとしてもこの逆風を乗り越えるために、脳みそがちぎれるほど考えて考えて、観察して、素早く実行して 立ち上げた事業で、何とかして乗り越えられた。素晴らしいですね。 そして、軌道に乗った買取事業をこれからも続けていけばいいじゃん、と考え てしまうのかなと思いきや、思い切ってやめる決断をした。 -長岡- そうですね。これは後藤社長から紹介していただいた他の経営者の方を見ていても、やっぱり最後は、売上よりも利益だし、それで社員に還元していい会社にしていかなきゃいけないと考えた時に、やっぱり買い取りとかも、結局は自社のサービスではないんですよね。例えば取引先の状況が変わってくると、当然その変化に自社もあおりをくらってしまう。やっぱり最終的には自社のサービスであるとか自社の製品というのに寄せていきたいという想いが自分の中でも願望としてありました。なので、どんどんピポットすることを決めていくという形です。 ◆自社開発について -杉原- その頃からなんでしょうか。自転車やスーツケースなど、 いろんなものを自社で開発、制作されていましたが、いつ頃から通販の商品を作り始めたのでしょうか。 -長岡- 実は創業当時からやっていました。過去には体重計や美容ローラーなど、ほんとにずっと商品開発をしていて、もともと何かを作ることは大好きだったので、 今でも続けています。自転車を作ったきっかけは、何の製品を作ろうかとなったときに、社内でたまたま自転車が欲しいという人がいただけなんです。それで作ってみたら当たったという感じでした。 -杉原- そうだったんですね。実際いろいろな事業をやる中で、TFN社はたくさんの経験とノウハウを積み上げてきたんですね。そんなTFN社の強みはどういうところでしょうか。 -長岡- 運用やフローの構築ですかね。フローを構築してシステムに落とすということをとにかく徹底してやっているので、やっぱそこが1番強いと思っています。 -杉原- 通販のシステムを自社で開発されているとのことでしたが、その特徴について教えていただけますか? -長岡- そうですね。今通販の店舗数が、もう12店舗ぐらいになっているんです。それを運用上、売上を即時に集計したりとか、 スピーディーに商品登録をしたりできるシステムって、確かに世の中にはあるんですけど、やっぱり使い勝手がいい部分・悪い部分と、いい部分が、すごくあったんですよね。例えば、その外部システムだと、使えはするんだけど、どうしても80点しか取れないという状況だったんです。だったら自社で全部作り上げた方が早い。 それを創業の時から、1番最初はシステムを開発するというよりは、MicrosoftのAccessベースで自分で作ってたんですけど、やっぱりもうこれが追いつかなくなってきたので、システム開発を自社でやっていこうと決めました。システムに投資して自動化した方が、絶対伸びていく過程の中で得だなと。 そして、将来的には会社にたまった自社開発のノウハウをソフトウェアとして売るのか、もしくはコンサルとして他社に入るのかなど、いろんなことに繋がるかなと思ったので、システム開発にも注力してきました。 -杉原- 強みを活かして事業を広げてきたんですね。それで紆余曲折があって、コロナ禍の荒波を乗り越えて、 やっとこの嵐が収まった。そこで深く考えて今年戦略をバシッと定めて通販事業のみという形になったんですね。 -長岡- はい。僕自身アイデアを出すことが好きだし、 やると決めたら実行も早いんです。ただ、やっぱり事業があまりにも分散しすぎだなということは自分の中でずっと考えていました。 僕はどちらかというと、20億円の事業を3つ作って60億円にするよりも、やっぱり1個の事業でどうやって60億円になるかということをもっと考えていきたい、ランチェスターでやっていきたいと考えていました。その考えがより濃くなって、 元々1番得意なものってなんだろうと考えると、通販・物販だったんです。 それに集中するために、今回通信事業の売却を決めました。   ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太 【株式会社TFN】 代表者:代表取締役 長岡 守 所在地:東京都中央区東日本橋2丁目27番8号 アサノ東日本橋ビル1階 設 立:2015年11月25日 サイト:https://tfnmobile.com/     次回後編のインタビューでは、 ・事業売却について ・社風、文化について ・ベンチャーエコシステムの実現について ・「ベンチャーエコシステムの実現」について ・10年後の理想の姿 などについてお伺いしています。 後編もぜひご覧ください!    
  • INTERVIEW
2024.12.13
【グループ会社インタビュー】 ㈱エー・アンド・ケー・コム 谷口 一也 社長 窪田 康之 専務
D-POPS GROUPでは、現在約23社のグループ会社が仲間となっています。 今回は、2023年にグループ入りした株式会社 エーアンドケーコムの谷口 一也 社長・窪田 康之 専務へ、インタビューしました。   ◆グループ入り・経営者就任の経緯 -杉原- 今回は、株式会社エー・アンド・ケー・コムの谷口社長と窪田専務にインタビューさせていただきます。宜しくお願い致します。 エー・アンド・ケー・コムは、2023年12月にディ・ポップスグループ入りされたんですよね。 もともとは創業者の方がいらっしゃって、グループ入りをきっかけにお二人に経営のバトンを回された。その経緯を教えていただけますか? -谷口- M&Aを考えているという話は聞いていました。というのも実は別のM&A案件が更に1年前にあったんですが、その案件はなくなったんです。しかしその後また同様の動きをされてるのはよく知りませんでしたね。 2023年9月頃のある時、M&Aの話が具体化してきて、候補何社かあるうちの1社でディ・ポップスグループの後藤社長と会ってほしいというお話を受け、谷口・窪田の2人でこの渋谷ヒカリエの本社に来たことがありました。ただ、そのときは数ある中の1社という感覚だったので、そのあと時が流れ11月頃、「ディ・ポップスグループにM&A決まったから」という話を受けました。我々としては正直「え!」という驚きでした。 そこからすぐ創業者が退任するとの話を受けました。「退任してその後の経営はどうされるんですか?」と伺ったら、「私が社長で、窪田を専務で今後の会社をお願いしたい」ということでした。驚きはありましたが、いずれにしろそれを聞いて「じゃあ私たちも辞めます」という考えはなかったので、「やります」とだけ伝えました。 ただ実際に社長と専務になるとしても、私たちは会社経営は一切やったことがなかったので、正直交代後の方がいろいろありましたね。。。 -杉原- それは驚きも大きかったですよね。もともと前体制のとき、お二人は営業部門長と管理部門長で幹部だったわけじゃないですか。実質現場はお二人で回していたんですよね。 そこから、12月に社長と専務就任ということが決まり、そのお話を聞いてからの数ヶ月というのはどういう変化があったのでしょうか。 -谷口- まず1番初めに取り組んだことは、財務数値の確認です。それまでは売上総利益まで私たちも把握していましたが、その先の営業損益は、創業者のみ把握している部分だったので、今まで見ていなかった部分まですべて開示してもらい細かい確認作業を行いました。 他にも銀行からの借入れも創業者に確認をしながら、何のために借りたのか、いつまでに返す必要があるのかなども把握、管理していきました。それでも実態がわからない部分も出てきたので、都度税理士さんに相談し教えていただきながら今に至ります。 -杉原- 窪田専務はいかがですか。M&Aや経営についてどのような心境だったのでしょうか。 -窪田- そうですね、今谷口社長が言っていたような、お金のところが1番動きが見えてよかったというのはありますが、その全体像を理解するまでは時間が必要でした。 それと、契約締結後すぐ2023年12月6日に、ディ・ポップスグループのグループ総会があり、そこで挨拶をしてほしいと話がありました。私たちもまだ契約したばかり引継ぎもこれからという混乱した状態で、早速役員として挨拶と会社紹介をするという場面では正直戸惑いました(笑) ◆ディ・ポップスグループの印象 -杉原- それ以降、グループにジョインして10か月ほど経ちますが、実際にジョインしてからのディ・ポップスグループの印象はどうでしたか? -谷口- グループにジョインして最初の頃は、勝手がわからずどうしたらいいのかなと思っていたところは正直あります。グループ会社もたくさんありますので、各社の社長さん含めていろいろな方とコミュニケーションをどう取っていくべきなのか初めはわからないところがありました。 ただ今は、いろいろなグループ会社の社長さんなど、いろいろな方とコミュニケーションを取らせていただいて関係値もできて来ました。 じゃあそれを今後ベンチャーエコシステムにどう活かすというか、どういうところに繋げていけるのかというところは次のステップかなと感じています。 それと、若いメンバーがたくさんいらっしゃるので、我々の世代よりも若い人たちの刺激を受けるという意味ではよかったなと。そして弊社の若いメンバーに関しても、M&Aをしたことでモチベーションが上がったなという実感もあります。 窪田さんはどうですか? -窪田- はい。今まで自己流でやってきたところも多くありましたので、視野が少し狭かった部分に気がつきました。そしていろいろな事業の会社の代表者、メンバーと話していてとても刺激を受けますし、話題も情報もたくさん教えてくれるので、そういった意味でも視野が広がりました。 今後は我流ではなく専門的に改善していかなくてはならない点もあるなという気づきがありましたね。 -杉原- 人材系など他のグループ会社と定期的にミーティングをされていると伺いましたが、ほかのグループ会社からするとお二人のほうが先輩なので、教える領域などあるのではないでしょうか? -窪田- そうですね。採用に関しては、弊社は広告媒体を使ってずっとやってきたんですが、 グループ会社さんはどちらかというと人材紹介会社を使って採用活動を行っていると聞きましたので、広告媒体での採用手法や利用媒体について共有しています。グループ会社の中でも広告媒体を強化したという会社さんがいらっしゃいました。 -杉原- そうやって学びあえるのはいいですよね。そういう意味では、これから徐々にこのコラボが生まれていくといいですよね。 -谷口- そうですね。ベンチャーエコシステムの流れを活用して、 例えば人材会社間で、人材をどうグループ内で共有できるかとか、グループの中で繋いでいけるか等考えられたらいいなと思います。あとは採用がグループ全体でどういうことが出来るかなど、コラボできていけたらと考えています。 ◆エー・アンド・ケー・コムの事業概要 -杉原- ありがとうございます。では次に、エー・アンド・ケー・コムの事業概要について教えてください。 -谷口- 人材ビジネスをやってる会社で、基本は人材派遣、人材紹介、業務請負、販促イベント、この4本柱で運営してる事業になります。取引先としては、大手の家電メーカー、家電量販店、通信キャリアなどになります。 もともと、量販店で家電を販売するスタッフをメインに行うところが最初のスタートだったんですが、それが広がって今の事業になりました。 -杉原- 実際会社を引き継いで経営をすることになり、この間10ヶ月で変えたこと、もしくは変えなかったことってどんなことがありますか。 -谷口- 私は、基本的には変わってないと思っています。今までと同じことをやってるだけなんですけれど、それでも経営者になったっていうことは、冒頭にお伝えしたように、 会社の運営・経営状況っていうのを、お金の部分含め細かく見るようになって、その先のどういうところをどう削減するべきなのかとかを深く捉えるようにはなったかなと思っています。 なのでこれからはお金の流れを注視しながら、今度は投資をするためにどういうことが必要なのかという点が今の段階です。 -杉原- 窪田さんは、いかがですか。 -窪田- そうですね。私も基本変わってないんですが、逆に変えないように意識しているというか、実務に携わることや、 チェックは目を光らせることとか、従業員の顔を見て会話をすることとか、経営者だからといって態度が変わるようなことがないように意識はしてますね。 変えたこととしては、これまで朝1番に出社していたんですけど、それをちょっとやめました。あまり圧にならないよう、 時間的に余裕を持った方がいいかななど、あえて意識してやっていますね。 -杉原- エー・アンド・ケー・コムのコアメンバーというのは何人ぐらいなんですか。 -窪田- 40名です。 -杉原- この新体制で一緒にやっていきましょうとなったときに、ある程度減る可能性はあると思うんですが、 これが何人ぐらいが自分たちから見たら一緒にやっていこうと思うメンバーなんですか。 -窪田- 全員です。 -谷口- その40名というのは、正社員という意味では、現場にも正社員がいますので、 現場を含めて一緒にやっていこうっていうところは変わらないと思います。本部で言うと20名弱いるので、まずはこのメンバーがよりモチベーションを上げていかなきゃいけない点があります。この10月から組織編成をしましたので、すっきり落ち着いてきました。 -杉原- M&A後って一般的には何かしら変わることがあると思うんですよね。体制が変わって翌月から、100%でスタートだとはならないので、 10か月ぐらいかかったって感じですよね。これからに期待したいと思います。 ◆人材派遣業界の動向 -杉原- 人材派遣、人材紹介、業務請負、販促イベントの業界のトレンドって何かありますか。実際今人材業界は追い風・向かい風などありますか。 -谷口- 向かい風ですかね。ご存じの通り人材不足といわれていて、 やっぱり需要はあるんですけど、なかなか供給ができないっていうところはあります。採用も、良い人材の取り合いっていうところで、リファラルで人を集めてるような感じがちょっと強い状況にあるんですけど、 なかなか厳しいなと感じています。仕事(需要)はたくさんあるんですけど供給(人材)が足りてません。 -杉原- そこも聞きたかったところです。仕事はあるんですよね、ニーズがあるので。イベントで考えると、今の時代何でもオンラインで買える一方で、やっぱリアルでも買うとか、その説明を受けながら買うといういう体験っはなくならないと私は思うんですけども、そういう意味でのニーズとして、メーカーさんからの要望というのは続いているんですか。 -谷口- そうですね、続いています。リアルで購入したいというニーズは基本的に変わらないと思います。 -窪田- あと、家電量販店も結構変わってきていて、 ライフスタイル提案とか、飲食店やアパレルとの共同出店とかで変わってきてるんで、そういった意味でも、人が集まるところがどんどん特化・集約している気がするんですよね。家電、通信は比較的落ち着いてますけど、今後もニーズは続くという点は、各取引先の情報からは感じます。 -杉原- コロナ中はやっぱり厳しかったですか。 -谷口- それがそうでもなかったんです。お店の一時閉店などいろいろありましたけど、コロナ渦の支援や施策もあったので、乗り切れました。 今や家電量販店はライフライン全般を扱うお店なので途絶えさせてはいけないという感じでした。 -杉原- エー・アンド・ケー・コムさんの採用の部分の向かい風はどういったところで感じていましたか。 -窪田- 働くメンバーは、ベテランもいれば、中堅・若手もいて、家電では40代以上の中高年や60代以上の高齢の方も多いです。やはり通信も家電も商品・サービスが複雑化してますし、時代の流れとしても 営業とか販売の仕事はちょっと・・っといわれることが増えてきていますかね。 -谷口- 逆に登録型派遣では人がなかなか集まってこないとなると、どういった事業で売上を作ろうかなという課題もあります。派遣ではなく委託という選択肢をすると、再委託でいろんな協力会社さんにお願いをして、そこから人材をあげてもらって売上をつくる傾向もありますね。 それだと売上は立つけど利益が薄くなるので、本来の人材ビジネスの姿に戻さないといけないという課題はありますよね。 -窪田- あとは、外国籍の方の活用ですよね。外国籍の方はネットワークをすごいもってるんですね。コミュニケーションと就業サポートをすれば、紹介で人材も増えていくような仕組みはできるかなと思います。 -杉原- 採用が難しいというところで、御社なりの今の取り組みとか工夫などありますか。 -窪田- 強化している点が3点あります。 まず、自社採用ホームページを作り、高額な広告媒体に頼らず採用できる仕組みを構築しています。 次に、先ほどの外国籍の方の話じゃないですけど、お仕事を探している方を紹介してもらうという制度を強化しているという点です。 あとは、新卒採用です。弊社では現時点で2025年4月に7名が入社予定なので、まず現場に入って業界や実務を経験してもらい、そこから本社配属に上がってくる仕組みで現場力を強化していきます。 ◆世代ギャップについて -杉原- さっき触れたような話なんですけども、若手が多いこのディ・ポップスグループの中で、世代の時代のギャップを感じることありますか。工夫されていること等あれば教えてください。 -谷口- そうですね、世代のギャップは当然持って当たり前とは思っているんですけど、指導の仕方には気を付けていますね。教え方とか指摘の仕方1つにしてもですけど、昔と同じやり方ではダメというところはもう体感してるので(笑)、どうやってやっていくのがいいのか。全く何も言わないのは良くないというのもありますし、そういった部分でのギャップを感じながらやってるというのが結構メインテーマかなと思います。 -窪田- そういった意味では、その人がどうしたいのか、どうしてほしいのかという点には気づけるようにしたいと思います。例えば、厳しく指導してほしいタイプなのか、それだと耐えられないのでソフトな方がいいタイプなのかっていうのを察しながら接するようにしています。比較的後者の方が多いんですけど、ただ中には成り上がりたいという若手もいると思うので、 そのコミュニケーションを間違えないようにしています。 -杉原- あとお2人が、突然引き継ぐことが発表されて、社長や専務として 失敗することもあるかもしれないけど、挑戦している姿を見せてるだけでも、メンバーは感じるところがあるんじゃないでしょうかね。 -谷口- そう思ってくれていたらありがたいですけどね。ただ正直複雑だったんじゃないのかなと、勝手に思ったこともありますけどね。やっぱりメンバーにしてみれば、 突然M&Aによって会社が変わって、創業者や社長が退任していくことを、私たちとは別の立場でメンバーも「え?」と思ったことはあるんじゃなかったのかな。後日話してみてやっぱりそう感じてるメンバーは多かったので。 -杉原- では別の聞き方をすると、ディ・ポップスグループは、ベンチャー魂に溢れて、若くて、起業したいって思う人もいたりする。そんな環境のグループに入ったことで、メンバーの皆さんの変化などを感じることはありましたか。 -窪田- そうですね。例えば採用ミーティングでいうと、「負けたくない」というか、ライバルを意識しているなあと感じた点はありますね。また、グループ内でもしかしたらFA制度を活用して転籍ができるという制度があることもそうですよね。 他にも、持株会の話では何人か積極的な参加者がいたりとか、新しい発見もありましたね。 ◆「ベンチャーエコシステムの実現」について -杉原- なるほど、様々な変化のあった約1年でしたね。続いて大事な質問です。ディ・ポップスグループが目指している「ベンチャーエコシステムの実現」に対して、まずどんな風に感じていらっしゃいますか。 -谷口- そうですね、非常に良いものだと思っています。じゃあ私たちに何ができるかっていうところで言うと、当然グループ内でのエコシステムなので、 例えば、我々の社員を、グループ会社さんに提供しながらやっていくとか。例えばディ・ポップスの携帯ショップでは研修システムがあるというお話も聞いたので、我々の新入社員や社員研修として参加させてもらうとか、逆も然りですが、そういったところもエコシステムの1つになるのではと思います。 あとは、DXの部分です。。。弊社はDXに弱いので、それをこう、どういったところで、どういったグループ会社さんにお願いをしてできるのか等相談させていただきたいと思います。 -窪田- 私は、逆の意味で言えば、ベンチャーってやっぱり失敗するリスクもあるという中で、何かトラブルや良くない場合に助け合うみたいな部分も裏メニューとしてあるのかなと感じています。いい時だけじゃないので悪い時には支えあえるような。 -杉原- ありがたいコメントですね。さて、ではエー・アンド・ケー・コムさんの10年後の理想の姿を教えてください。 -谷口- やはり人材の育成が必要ですよね。新しい主力メンバーを今以上に増やしていきたいいと思いますので、その人材の育成が一つあります。 それと10年後の家電業界がどうなっているかも正直わからないですし、通信業界も今後も堅調に続いていくとは思うんですけど、どうなっていくかは見えないという流れで、これまではこの2本柱でずっとやってきましたので、それだけだと厳しいのは永遠の課題でした。もう1、2本大きい柱を立てていかないと、 これ以上の成長はないと思っていますので、10年後はそういう柱を増やし、 売上も3年以内に30億を目指してやっているので、それ以上に売上を増やしていけるような10年後であってほしいと思いますね。 -杉原- 素晴らしい。それに向けての課題はありますか。 -谷口- やっぱり採用力であったり、営業力もそうですし、さっき言ったような人材の育成っていう、どうしていくかというところを課題としてあげたいと思いますね。 あとは今多様性の時代の中で、エー・アンド・ケー・コムを選んでくれたからには愛社精神を持ってもらえるような会社にして行けたらなと思います。当然グループ内転籍などもいいですが、エー・アンド・ケー・コムへの思いを持ったメンバーが増えていけばいいなと考えています。 ◆ホームページを訪れた読者の方へ一言 -杉原- 最後に、このホームページを訪れた読者の方へ一言お願いします。 -谷口- それではせっかくなのでエー・アンド・ケー・コムのメンバーに対して伝えたいと思います。私は現在54歳ですが、この年でも気持ちを切らさず頑張っています。若いみんなに負けじと頑張るので、これを見て、さらに頑張ってもらえる気持ちになってもらえたらありがたいと思います。 -窪田- そうですね、ディ・ポップスグループの仲間になったので、メンバーにはこの機会をチャンスととらえてどんどん挑戦をして何かをつかんでほしいなあと思います。あと、ディ・ポップスグループのみなさんって笑顔で明るいですよね。本当は大変な苦労もされていると思いますが、ポジティブで、悪口とかもきかなくて、みんな笑顔で接してくれるというところはすごく見習いたいです。そういう雰囲気が私自身好きですし、A&Kもそうしていきます。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太 【株式会社エー・アンド・ケー・コム】 代表者:代表取締役社長 谷口 一也 所在地:東京都新宿区新宿5-16-11 新宿光ビル3F/4F 設 立:2001年1月 サイト:https://www.a-kcom.co.jp/
  • INTERVIEW
2024.12.03
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