COLUMN

【グループ会社インタビュー】㈱STAR CAREER / ㈱graphD 保坂 龍政 社長 ~後編~

  • INTERVIEW
  • グループ企業
2024.11.08

D-POPS GROUPでは、現在約23社のグループ会社が仲間となっています。
今回は、2016年に株式会社 STAR CAREERを創業した保坂 龍政 社長へ、インタビューしました。

前編の記事は、以下のリンクからご確認ください。
https://d-pops-group.co.jp/column/star-career-interview-first-part/

 

◆市場環境

-杉原-
ありがとうございます。では次の質問ですが、STAR CAREERの場合は新卒が多いということなんですが、採用のトレンドとしてはいかがですか?

-保坂-
今後も売り手市場は基本的に継続するのは間違いありませんが、特に来年4月と再来年4月入社の方々の採用は、企業はとても苦労すると思います。

大手を含めてコロナで採用数を絞っていた会社が多く、人財が足りていない企業が多いので、新卒採用の需要がものすごく高まっている状態です。この状況は26年卒の採用まで続きそうです。

◆「キャリポ」のリリースについて

-杉原-
そんな中、7月1日に、就活をしながらポイ活ができるアプリ、「キャリポ」というアプリをリリースされましたよね。まず『キャリポ』についてご紹介いただけますか。

-保坂-
『キャリポ』というアプリは、いろいろな就活イベントが、このアプリの中に入っていて、就活生の方がアプリの中の就活イベントに参加すると電子マネーがポイントでもらえるという、ポイ活と就活を掛け算した今までにありそうでなかったアプリをリリースしました。

リリース後、学生側の反響もクライアント側の反響も非常に高いです。26年の卒業となる学生向けから対象となるので、ここからの動き出しに合わせていくといったところです。

-杉原-
今から本格的にプロモーションが開始ということですね。『キャリポ』の目標はあるんですか?

-保坂-
2025年度の計画としては、『キャリポ』は1万ダウンロードを目指しています。

毎年就活する層というのは、日本国内には45万人いるといわれているので、まずは1万ダウンロード、3年で15万ダウンロードというところを1つ目標にしています。

◆産学連携イベントについて

-杉原-
この『キャリポ』に関連してのつながりで、産学連携の活動であったり、大学で講演をされるというお話を伺ったのですが、詳しく教えていただけますか?

-保坂-
はい、ある大学の商学部の授業の一環として、肉フェスなどのイベント会場で縁日のブースを出し、ビジネスとしてどのように収益を上げていくのかを学ぶため、協賛活動も積極的に行っています。実際には、射的やヨーヨー釣りといったアトラクションの機材発注や景品選び、人員の手配、納期のスケジュール管理、当日の運営など多岐にわたる作業がありますが、学生の皆さんにとって貴重な実践経験になることを期待しています。

また、就活生に向けた講演なども積極的に行っていく予定ですが既に大学やハローワークからのご依頼もいただいている状況です。

私はもともと教員を志し教員免許を持っているので、ある意味夢が一つかなったことになります。

-杉原-
この活動を行う狙いというのはどんなところにあるんですか?

-保坂-
そもそも起業したことや、その後に就活カフェやキャリポというアプリを立ち上げたことも、社会で活躍する人財を事業を通して生み出していきたいという思いから始まりました。ありがたいことに、こうした活動に共感してくださる仲間が増え続けています。

まず『キャリポ』に関してで言うと、情報格差によって生じる就職の不平等を解消したいというコンセプトなのですが、色々な大学の教授や講師の方々から応援の声を頂戴しています。いち企業目線で物事を進めるのではなく、学生や学生団体、大学関係者まで広く指示してもらえるようなプロダクトを目指しています。多方面から『キャリポ』が便利で役に立つものになって欲しいですね。

-杉原-
それはすごいですね。努力しない人は広告にひたすらお金かければある程度取れるんですけど、そのお金に変わるものとしては、いろんな工夫だとか自分の汗というか足と汗で稼ぐというか、これは広告よりはるかに価値が高いですからね。サステナブルですしね。

-保坂-
はい。大学やハローワークで講師をする事は肩書きやブランディングではなく、単純に知ってもらいたいし、その活動の中で応援してくれる人も増えている実感があるためです。

あと、『情報格差で生じる就活の不平等の解消』これはメディアリリースしたものなんですけど、ある大学の学部長から、実際に地方大学では切実な問題で向き合わないといけない課題でもあるという言葉をもらいました。

例えば関東の場合、就活イベントやセミナーが開催されるとすれば東京のどこかで開催される事が多いのが実状です。栃木県在住の学生と東京都在住の学生が就活しよう・企業の説明会に行こう・就活イベントに行こうとなったときに、栃木県の学生も行こうと思ったら、当然行けるんですが、少なからず段取りが必要になってしまいます。東京に行ってる間に何件も回ろうとかって、そのアレンジしなきゃいけないというのはまず不便ですよね。

つまりその就活という短い時間の中で出会える企業数も、同時にその企業と面接などを通して会える機会が減れば、経験値も大きく差が出るんです。であれば、このアプリを通してオンラインでも参加ができるとか、オフラインに関しては我々の就活カフェのアドバイザーに、それぞれの学生さんにあったイベントの情報提供が出来るので、効率よくコスパ・タイパよく就活ができるという事も情報格差で生じる不平等解消にもつながると考えています。

-杉原-
首都圏と地方の情報格差は、どんな分野でもなんとかしなくちゃいけないという課題意識がみんなありますよね。その意識の浸透が大事で、とても素晴らしい事業ですね。

◆STAR CAREERの社風について

-杉原-
ガラッと話が変わるんですが、STAR CAREERはグループの中でも、性別関係なく、年齢も関係なく、いろんな人が活躍しているなという印象があります。ホームページや社内報などを見ると、みんなすごく笑顔がキラキラしていて魅力的なんですよね。ホームページのメッセージにも、「自分らしく輝ける」「お互いを受け入れて尊重する」というメッセージがありますが、保坂社長の中で意識している方針があるのか、「自分らしく輝ける」というメッセージを送るようになった背景等あればお聞かせ下さい。

-保坂-
そうですね、STAR CAREERのホームページに載っている本部のメンバーも現場のメンバーも、弊社のメンバーは基本的にみんなあの感じで間違いないと思います(笑)

でもそれは、後藤社長が築いてきた文化だと僕は思っています。

元々教師を目指していた私が、ディ・ポップスに入社した1番の決め手というのは、後藤社長から「これから30億円・100億円、そこからさらに300億円・1000億の会社を作っていく中で、若い人たちがとにかくチャレンジできる環境を作りたいと思っていて、そこに教師みたいな人がいたらとてもいいと思う。」というお言葉をいただいたことなんですね。

そういうのが基盤にあるので、今、後藤社長はグループ全体を率いていらっしゃって、ベンチャーエコシステムというところから起業家の社会貢献というと次なる大きな領域に行かれていらっしゃいます。

僕が意識してるのは後藤社長のその若い人たちがチャレンジして壁にぶつかりながら乗り越えていくステージを提供するという思いを、僕は伝承したいと思ってるんです。そしてこのスターキャリアで伝承したものを継続していくぞという思いでやってるので、若い人たちに向けてどんどんチャレンジできる環境を作る、壁にぶつかることの素晴らしさ伝える、と後藤社長がこう私に言ってくれたことをスターキャリアで実践してるだけなんですよね。

 

~D-POPS GROUP 後藤社長 インタビュー~
エコシステムにたどり着くまで、そしてこれから
https://d-pops-group.co.jp/philosophy/

 

-杉原-
なるほど、たしかにディ・ポップスから巣立っていった社長たちの会社のメンバーは、自然な笑顔の人が多い会社がほとんどですね。最近はディ・ポップス生え抜きではなくジョインしてくださった会社も多いですが、他のグループ会社の社長と語る機会とかもあるんですか?

-保坂-
あります!ディ・ポップスグループにジョインしてくれたいろんな会社の社長さんと仲良く交流させてもらっています。単純に僕は、ディ・ポップスグループに入ってくれた社長や会社の皆さんに興味があるんです。僕自身、ずっとディポップスの中にいるので、これから同じ仲間として、グループにジョインする前と後では、どのように見えるのかという事も知りたいです。

-杉原-
保坂社長のように、興味を持ってどんどん輪を広げていってくれる方がいるというのも重要ですよね。

 

◆「ベンチャーエコシステムの実現」について

-杉原-
先ほどお話にも合ったように、後藤社長を含めてディ・ポップスグループのメンバーとして、これからベンチャーエコシステムというキーワードを日本にどんどんどんどん広げていきたいと思ってるんですが、ベンチャーエコシステムの実現に対して共感できること、そして意識して活動してることなどございますか?

-保坂-
そうですね。ディ・ポップスグループは今ベンチャーエコシステムの実現に向けて動いていますが、元々私が入社したディ・ポップスから、若い人たちがチャレンジできるステージがありました。今のディ・ポップスグループでは、ディ・ポップスでのビジョンがもっと大きな世界観になったと思っています。基盤にあったディ・ポップスでの考えが、ディ・ポップスグループでもっと大きな世界観になったということなのも、心から共感をしています。

私が今目指しているものというのは、例えばディ・ポップスグループの本社がある渋谷ヒカリエという場所もそうですし、ディ・ポップスグループの中に様々な業種の会社があるので、渋谷ヒカリエという場所の提供やノウハウの提供だけではなくて、やっぱり各社のこれから中核になってくる社員の採用などをこのグループに入るとこういう場所が活用できる・ノウハウを得られる・採用難の市場感でも採用力が増す、みたいなものが伝えられるような形になってほしいので、そこまでしっかり確立したいと思っています。

-杉原-
今グループ会社23社あるので、「採用力はうちの会社がピカイチだ」とか「人の教育に関してはうちの会社がピカイチだ」とか「このバックエンドのシステムは任せてください」とか、各社苦手な部分も頼れる会社があるってベンチャーエコシステムならではですよね。

◆STAR CAREER・graphDの10年後の理想の姿

-杉原-
そんな保坂社長、そしてSTAR CAREER・graphDの10年後の理想の姿を教えてください。

-保坂-
シンプルに僕自身は、STAR CAREERとgraphDという会社、そしてこのディ・ポップスグループが目指してる世界観の実現にむけて、この2社の領域が僕自身に任せられた担当だと思ってやっています。例えばディ・ポップスグループがまた成長していく中でこういうことに困ってる、こういうことをやるやつがいないってなった時に、いつでもそこに対してやる準備ができる人間でありたいと思ってます。

-杉原-
その未来に向けて今取り組んでることや、課題などはありますか?

-保坂-
その課題について、この下期の10月から解消する動きを今取っているんです。

実はスターキャリアの各事業の責任者をやっていた部長以上のメンバーが全員、次世代に権限委譲を行いました。そして今まで部長の下で働いていたメンバーが実務の最終責任者で、それぞれクライアントにも動いて、メンバーフォローも自立してやっていくことにしました。

コア事業20年の企業生存率がどうしても低いのは、登りのエスカレーターの時に事業を立てても、それが安定期や停滞期に入ったときに先の波を乗り継いでいけないからだと思っているんです。なので、既存事業とコア事業とサブ事業を3つ作りつつ、モバイルからコールセンターやカスタマーサポート、バックオフィス事務とステージのバリエーションを広げる事ができたので、この今の波は既存事業としてこれからまだまだ育てていきます。

アップトレンドであったモバイルは今は安定期となりましたが、コールセンターやカスタマーサポートはDX化の波もあり今後も伸びていく事が予想されます。その既存事業の成長を今の若手に一気に任せることにしました。そして、次なる事業であるRPO事業やキャリポや就活カフェ事業を、これまでの役職者が行っていく。こういった事業を3年計画で、売上を目標値まで持ってってくださいという流れにして、今までの役職者が新事業の立ち上げ責任者・実務責任者としてやる体制に今回切り替わりました。

-杉原-
なるほど。会社の立ち上げの時にジョインした人たちが養ってきたものは、派遣事業を通してアントレプレナーシップを身につけてきたというか、新規事業開拓を勉強してきた・経験してきたということなんですよね。まさにベンチャーですよね。

-保坂-
そうですね。最近では、コロナで事業の転換を図るときに、新たな事業領域の拡大や人財育成、そこに紐づく評価制度をメンバー総力戦で作る事で形になってきたので、ここからは次世代のメンバーに事業を動していってもらうという判断をしました。

次は、キャリポやRPO事業のところをしっかり立ち上げることに注力していこうと思っています。そして3年間で現在派遣事業の粗利のシェア90%のところを50%にすることを目標にしています。新規事業と派遣事業の粗利シェアを半分ずつにするイメージです。

 

◆ホームページを訪問した読者の方へ、メッセージ

-杉原-
素晴らしい目標ですね。
では最後にこのホームページを訪問した読者の方に一言メッセージをいただけますでしょうか。

-保坂-
はい。ディ・ポップスグループの色々な方と話ていると、いつも感じる事があるんです。

例えば「俺は海賊王になる!」というセリフが有名な漫画があると思うんですが、その主人公は宝の島にたどり着いて、海賊王という称号を得るために目指していますよね。でも同じ船に乗ってるメンバーの中で実は海賊王になりたいと思ってるのはその主人公だけなんです。

あるメンバーは世界一の剣豪になるとか、また違うメンバーは世界中の海図を作れるようになるとか、実はそこにたどり着くという一つの目標に向けて頑張るんですけど、たどり着いて得たいものってみんな違うんですよね。僕はこのディ・ポップスグループってそういう場所だと思っているんです。

ベンチャーエコシステムのなかで、自分の実現したい夢をかなえる。そこにはたくさんの仲間がいるので、協力し合いながらお互いの夢をかなえていくことが出来る。これからもいろんなメンバーがベンチャーエコシステムの仲間になってくれることをとても楽しみにしています。

☆インタビューアー
D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太

 

【株式会社STAR CAREER】
代表者:代表取締役 保坂 龍政
所在地:東京都渋谷区渋谷2-15-1渋谷クロスタワー25F
設 立:2016年 5月
サイト:https://star-career.co.jp/

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-西川- まずは非常にありがたい環境にいさせていただいてるなと、日々思っています。特に財務の部分では、ディ・ポップスグループに大変心強いサポートをいただいております。 本来であれば、財務面に関しては経営において非常に重要な部分だと思っているのですが、サポートしていただいているおかげで、本業に専念できています。グループとしてその環境を用意していただけてるのはとてもありがたいことだなと感じています。 たぶんこの環境になければ、そもそも採用をどうしようかなどの議論もできていませんし、戦略的にどういうところに投資をしていきたいみたいな話もできません。本当に助けていただいてると思ってます。 -松谷- 私も西川さんとほとんど一緒の感想ではありますが、こんなに面白い環境というか仕組みはなかなかないと思っています。ベンチャーエコシステムというものが目指している座組・人物像って、とにかくチャレンジャーで、でも人はすごく優しくて温和というか。同志という感じもしますし、戦ってる感じもしますし、そういう文化が根付いているのってなかなかないと思います。 その中でいろんなものに挑戦できるし、挑戦するための仕組みもありますよね。例えばアドバイザーさんが皆さんいらっしゃって気軽に相談できることも大きいです。とにかくこういう環境にいることをすごいありがたいなと実感しています。 -杉原- そうですね。ディ・ポップスグループは挑戦に関して二つ大事にしていますよね。 まず、挑戦した人の成功確率を上げる。完璧じゃないにしても、仕組みや環境づくりに努めています。 そして挑戦してうまくいかなくても、またそのエコシステムの中で再挑戦できる。実際に再挑戦した事例がいっぱいあります。 -松谷- そうですね。グループ内での競争もあるし、助け合いもある。グループシナジーを生むという場面もいっぱいあるのでありがたいです。 大体M&Aというと、本部から厳しく指導されるイメージがどこでもあると思いますが、ディ・ポップスグループはほとんどないです。本当の意味でのサポート体制はありますが、厳しく指導されるということはまずないです。 ◆グループシナジー(IT3社の連携) -杉原- 代表の後藤さんが経営者の気持ちが1番わかるからこそ、経営者の意思を尊重しながら一緒になって会社を作っていくということを大事にしているんでしょうね。 そんなベンチャーエコシステムの一環として見えるんですけども、アットマーク・ソリューション×テックビーンズ×アイデアランプで最近事業をされていると伺いました。どういった流れで3社で提携することになったのでしょうか?現在の状況などお伺いしてもいいですか? -松谷- 元々はIT系エンジニアを抱えている会社はアットマーク・ソリューションと、テックビーンズの2社で、以前から連携はしていてテックビーンズで受けた案件に我々も入るとか、逆もまたしかりという形でやっていました。去年ぐらいにアイデアランプさんがジョインしてちょうど3社になったので、より具体化することになりました。 なので、実際に3社一緒に入ってる案件もあったり、一緒に提案しに行ったり、お互い2社同士でやっていたりなど様々な形で連携しています。 メンバー同士も顔見知りになれるような機会をつくったり、勉強会を3社合同開催したりなども考えていて、これからどんどん進めていこうと考えています。 -杉原- 勉強会といえば、先日ディ・ポップスグループの投資先であるBLUEISHさんによる事業説明と質疑応答の場がありましたよね。その時の懇親会で、BLUEISHの為藤社長と西川さんが、すごく盛り上がっていた印象がありますが、ベンチャーエコシステムメンバーからの学びというのはありましたか? -西川- 盛り上がりましたね!私の中では、結構為藤社長が衝撃的でした。プレゼンの仕方も印象的でしたが、実際の事業内容も、元々は受託事業をされていたところから、業界動向を組んだ上でAIに舵を切られて、その中でも、AIエージェントに注力しているという発表をされていたのが本当に衝撃的でした。 AI活用、最近ですとAI駆動開発などいわれたりするんですが、正直私自身知識が少なかったなと思うのですが、為藤社長がおっしゃっている言葉もある程度わかるけれども、ちょっと調べないとなと強く思ったんです。 そこから自分の中でインプットする内容をちょっと変えていきました。 BLUEISHの勉強会をきっかけにして、AIを活用したコンサルテーションをやっていきたいという発想に繋がってきているなと思っていますので、大変勉強になりました。 ◆5年後の理想の姿・それに向けての課題 -杉原- 勉強になったとのこと、開催してよかったです。これからもベンチャーエコシステム内で連携できるような場を作っていきたいと思います。 それではアットマーク・ソリューションさんの5年後の理想の姿・それに向けての課題をそれぞれ教えてください。 -西川- まず数字の観点で言うと売上も大事だと思っていまして、今のアットマーク・ソリューションは3億円ぐらいの会社ですが、それを30億円にしたいなと思っています。 そのためには、私も含めてもっとメンバーがスキルアップをしていかないといけないと思っていますので、AI活用やラボ型開発に注力していき、クライアントのプロジェクト伴走支援させていただきながらもっとスキルアップに努めていくように取り組んでいきたいです。 課題としては、私が本当に強く思ってるんですが、私たち自体の成長が1番課題だろうなと思っています。 なんでそう思ったのかというと、2年ほど前に後藤代表からお声がけいただいて、ファインドスターグループの総会に出席させていただいたことがきっかけです。 その時に、ファインドスターグループの代表であり、ディ・ポップスグループの社外取締役でもある内藤社長が、「会社の成長とかこの先どこまで飛躍できるのかは、その組織のリーダーやトップにかかっているんだよ」というお話をされていました。 それが私の中ですごく残っていまして、従業員の成長に目を向けてしまいがちですが、そんなことよりも、まず最初に自分たちの天井を上げないことには会社としての天井が上がんないんだろうなと感じておりますので、まずは自分たちが成長していこうと思います。 -松谷- 私は、ディ・ポップスグループの中でデジタル人材のハブになりたいです。弊社も含めて、アイデアランプやテックビーンズも含めて、デジタルに関連するものをやろうと思った時に、とりあえずここに相談しようと集まれる場所になっていきたいなとを強く思っています。 それに向けての課題は、このエコシステムって特に経営者にとって学べる場所がたくさんあるので、学んで吸収しながらより多くのアウトプットをしていくことだとおもっています。 そして私自身はコミュニティをどんどん作っていきたいなと思っているので、とにかく行動しまくるというのが課題かなと思っています。 ◆ホームページを訪問した読者に向けて一言 -杉原- それでは最後に、ホームページ訪問した読者の方にそれぞれ一言お願いします。 -西川- お読みいただいてありがとうございました。私たちはシステムやITの専門家集団でありますので、ITに関するご相談があれば、まずは思い出していただけたらと思いますし、いつでも飲みに行きましょう!(笑) -松谷- ディ・ポップスグループはすごく面白いグループなので、興味持たれた方はぜひ一度ヒカリエに来ていただけたらと思います。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太   【株式会社アットマーク・ソリューション】 代表者:代表取締役CEO 増田 勝人 代表取締役COO 西川 明夫 代表取締役CFO 松谷 頼人 所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ32F 設 立:2005年7月 サイト:https://atmarksol.jp/
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2025.06.09
【グループ会社インタビュー】 株式会社アットマーク・ソリューション 代表取締役COO 西川 明夫さん 代表取締役CFO 松谷 頼人さん ~前編~
D-POPS GROUPでは、現在約23社のグループ会社が仲間となっています。 今回は、2021年にグループ入りした株式会社アットマーク・ソリューションの代表取締役COO 西川 明夫さんと代表取締役CFO 松谷 頼人さんへ、インタビューしました。 (こちらのインタビューは、2025年4月に実施しました。) ◆事業概要 -杉原- 今回は、アットマーク・ソリューション 代表取締役COOの西川さん、代表取締役CFOの松谷さんにインタビューさせていただきます。宜しくお願い致します! まず最初に、 アットマーク・ソリューションの事業の概要を教えてください。 -西川- 弊社はシステム開発会社になります。受託開発事業と、SES事業を行っています。 細かく説明すると、モバイルアプリの開発や、ウェブシステムの開発、インフラ基盤の構築などをご提案しています。 -杉原- では、お二人のそれぞれの役割を教えて下さい。 -西川- まず私は、営業全般を担当しています。既存事業の軸である受託開発や、SES全般をうまく回していくところを主に行っています。 -杉原- 松谷さんはどんな役割なんでしょうか。 -松谷- 私は、基本的にバックオフィス全般を担当しています。管理側の業務や採用をメインでやっています。あとは新規事業開発や戦略、経営数値の管理なども行っています。 -杉原- なるほど、攻めと守りですね。お二人の入社の経緯を教えてください。 -西川- はい、私は2006年に入社しました。入社してからはずっとプログラムを書いていました。 アットマーク・ソリューションの設立が2005年の7月なので、設立して間もない頃に入社しました。 -松谷- 私は2022年の2月に入社したので、今年で4年目になります。 -杉原- ちなみにアットマーク・ソリューションがディ・ポップスグループ入りしたのはいつ頃でしょうか。 -松谷- 2021年の6月ですね。 -杉原- じゃあ松谷さんはディ・ポップスグループ入りしてすぐのころに入社されたんですね。 お二人は2023年9月にCOOとCFOに就任されたとのことですが、グループ入り後、そして現在の役職就任後の変化について教えてください。 -西川- まずはディ・ポップスグループにジョインしてから、もう4年経ったんだなって素直に思っています。 この4年間の中でも、社内的にもプロジェクトの問題など色々な課題がある中で、本当に10年くらい経ったんじゃないかという気持ちの4年間だったなと思うくらい、本当に色々経験させていただきました。 -松谷- 私はあっという間で、もう4年経ったんだなと感じます。 私は新卒で入った会社で3年塾の先生をしていて、その後リクルートに転職したのちアットマーク・ソリューションに入社しました。今までで一番長く在籍していますが、あっという間の4年でした。 ◆設立当初について -杉原- 西川さんはアットマーク・ソリューションに入社して約20年になるとのことですが、もともとはどんな会社だったんですか。 -西川- 今とそんなに変わっていないなと思っています。 元々会社の設立は、増田社長と、取締役の谷口さん、そして社員の楠木さんの3人で設立しました。本当に人数の少ない中でやっていたので、当初はSESのみでプロジェクトごとに人を集めていました。 -杉原- 創業当時の方々が今も会社にいらっしゃって、しっかり支えられているんですね。 現在は創業者で代表取締役CEOの増田さんと一緒に、お二人も代表をされているんですよね。増田さんとの信頼関係はもちろんですが、西川さんと松谷さんもそれぞれをとても信頼しているように見受けられます。どんな思いで代表制を敷いて経営しているのでしょうか?役割分担などあるのでしょうか。 -西川- 得意・不得意みたいなところが役割分担に出ているのかなと思うんですが、それぞれがお互いの持っていないものを持ってるなっていうところはすごく思っています。それに加えて、あんまり言葉にしなくても考えてることが大体近かったりするので、それはすごくいい部分かなと感じます。 特に私は、エンジニア出身なのに数字がめっちゃ苦手なタイプなんです。(笑) 松谷さんは数字にとても強いので、すごく信頼感がありますね。 -松谷- 私は後から入社しているので、増田社長が立ち上げて、そこについてきたメンバーがいるからこそ、既存のものを立てないといけないという思いが強くあります。 西川さんは新卒で入社してからずっと会社を支えてきているからこそ、基本的には西川さんの会社になっていくと思っている中で、私はサポート役というか、それをうまく軌道に乗せる・大きくするというところをやれたらなと考えています。 なので、アイデアはもちろん出しますが、会社を大きく方針転換するなどの意見は全部西川さんに決めてもらうということを自分のルールにしてます。 あとは、販管費の部分をちょっとコントロールするなどをやっています。 -杉原- それぞれ役割分担がしっかりされているんですね。ちなみに西川さんは強いリーダータイプなんですか? -西川- いや、それもどうなんだろうと思います。(笑) どちらかというと人付き合いが好きなタイプで、飲みながらコミュニケーションをとったりするのが好きなんです。なので飲み会の場でご縁をいただくことも多く本当に周りに感謝してるんですが、それがお仕事に繋がっているのかなと思ってます。 飲み会の場で頂いたご縁で今も続いてるのが、代理店さん関係で言うと、博報堂グループのお仕事は長期にいただけていますね。 -松谷- でもそれだけじゃなくて、受託などの社内でやっている案件のほとんどが、西川さんの紹介なんです。純粋な売上の4割ぐらいは、西川さんが紹介や繋がりで取ってきたものなんです。 ◆経営理念である「次世代生成」について -杉原- どんなに技術力があったとしても最後はやはり人を好きになってもらうことが大切ですよね。 では、少し事業についてお伺いしたいんですけども、「次世代生成」という経営理念について説明していただけますか。 -西川- 元々代表でもある増田社長が考案された内容になります。 2005年の7月設立当初、業界的なことで言いますと、ITバブルを終えて少し時間が経ちweb2.0といわれ始めて、世の中的にも、サービスと人が繋がり始めた時代です。 今でこそプログラマーと言えばキラキラした仕事と思われるかもしれませんが、当時はどちらかというと、オタクっぽい仕事のイメージがとても強かったと思います。 そういった中で、当時の増田社長の思いで言えば、これからはITの時代であるのは間違いないというところと、それに向けて手に職が必要であると。究極はアットマーク・ソリューションという会社だけではなくて他の会社に行くことになったとしても、ITというベーシックな部分をしっかり育てていたらどこに行っても通用する。そういう人財教育の観点も含めて人を育てたいなという思いがあって「次世代生成」という経営理念になっています。 ◆現在最も注力している事業 -杉原- 次世代を担うというか、次世代のプロフェッショナルを育てるということですね。 現在最も注力されている事業領域はどの事業ですか? -西川- 今ちょうど転換期だなと思っていまして、我々としてはAI活用においてもリードをしていきたい、AIに関する事業をつくっていきたい、伴走支援していきたいというところは強く思っております。今後はクライアントの要望があって受託をして作るとか、SESで人材をアウトソースするというところだったものから、AIを利活用しながらどういうものを仕組みとして作っていくのかというところに注力していけたらなと思っています。 -松谷- 私も同じなんですけれども、今1番メインで注力してるのは、受託(ラボ型開発)という形で、既存のアプリやサービスをお持ちのお客様が、最初にベンダーに依頼していたところから、弊社にベンダースイッチいただく形で、運用保守や開発というのをスムーズに行うというところを、去年から注力してやってきています。 そこから次に、AI活用という話になってきてる潮流の中で、我々がまずAIを活用して社内業務を効率化したり、仕組みを理解し、それをお客様に、アプリの中でどう実装したらいいのかとか、そのアプリを活用されてるお客様だけじゃなく、会社全体の業務効率化にAIが活用できますよね、というような提案をこちらからしていく形で提供価値を高めることにもどんどん注力していきたいと考えています。 -杉原- 生成AIがどんどん高度化する中で、エンジニアという職種はいらなくなるんじゃないかという声もありますが、そのあたりはどうお考えでしょうか。 -西川- ChatGPTが出たのが2年半ぐらい前ですかね。あの時は正直とてもネガティブな気持ちになりました。業界もそうだし、私個人の仕事も結局なくなるかもしれないとめちゃくちゃ悲観的だったんです。 でも、最近ちょっと考え方が変わってきていて、逆にそういうものがあるんだったら、エンジニアリングの観点でどう活用できるんだ、どううまく使えるんだということを考えています。 なんだかんだ生成AIを使うにしても、使い慣れないとうまく使えないと思っています。使い慣れない方々に対して伴走支援できるのはやっぱり私たちだと思っていますので、工夫していきたいと考えています。 ~後編に続く~ ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太   【株式会社アットマーク・ソリューション】 代表者:代表取締役CEO 増田 勝人 代表取締役COO 西川 明夫 代表取締役CFO 松谷 頼人 所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ32F 設 立:2005年7月 サイト:https://atmarksol.jp/ 次回後編のインタビューでは、 ・最大の強み・特徴 ・採用について ・「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて ・5年後の理想の姿・それに向けての課題 などについてお伺いしています。 後編もぜひご覧ください!
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2025.05.28
【グループ会社インタビュー】 株式会社ディ・ポップス 増田 将人 社長 ~後編~
D-POPS GROUPでは、現在約23社のグループ会社が仲間となっています。 今回は、ディ・ポップスグループの祖業である株式会社ディ・ポップスの増田 将人 社長へ、インタビューしました。 (こちらのインタビューは、2025年3月に実施しました。) 前編の記事は、こちらからご確認ください。 ◆マーケット状況における戦略 -杉原- キャリアやメーカーのEC直販や異業種からの中古端末の売買市場の増加などで、スマホの実店舗での販売という業態には逆風な時代と思われますが、そのマーケット状況における戦略の一端をご紹介いただけますか? -増田- ちょうどこの1年ぐらい、今後の戦略について結構議論しています。今やっている既存事業も素晴らしいものがたくさんあるんですよね。というのも、人々の生活に直結するので、扱ってる商品とかサービスというのは非常に魅力的だなという風に思います。ただ一方で、代理店という立ち位置になると、コントロールや経営がすごく難しいので、やっぱりそのバランスが非常に難しいなと感じます。 ここからの戦略で言うと、やはり通信です。通信全般というと結構幅広いんですが、もっと我々が取り扱うべき商品があるんです。自分たちで開発するものもあれば、仕入れるものもあるので、商品を増やしていきます。メイン商品とかクロスできるような商品を取り扱っていくっていうのがまず1つの方針です。 もう1個は、ユーザーのライフデザインです。要は生活に必要なもの、かつ課題解決が必要なものは何かを重点において議論しています。我々の店舗もそうですし、店舗がなくても何か我々が介入できるものはないかを今考えてやっています。 -杉原- ちなみに「スマホ相談窓口」の事業はいかがですか? -増田- 順調に伸びています。元々ガラケーやスマートフォンの普及期というのがずっとあって、現時点でもう普及し終わってるんですね。ただこれから製品として出てくるものが、5Gはもちろん6G、今だとAIを搭載してるスマホなどもあり、複雑になりすぎて使い方がわからない方も多いと思います。 そもそもLINEの使い方がわからない、マイナンバーの連携ってどうするんだろう、家の家電とつなげるIot製品を使いたいんだけど接続の仕方がわからないなどありますよね。 物は広がったけど使い方がわからないっていうのを、我々はリアルとオンライン含めてできるというのがニーズとしてはめちゃくちゃあるんです。 -杉原- インターネットに弱い方、特にシニアの方などは、どこにも相談できないという方が増えてきていますよね。そういう方はTOP1のお店に駆け込めばお悩みを相談できる。有料でも、お金を払ってでも相談したい方はいらっしゃいますよね。 -増田- そうですね。以前はボランティアでやってたんですけども、メリハリをつけなきゃいけないということもありますし、働いてるスタッフの技術などを向上させる中で賃金もアップしていく必要がありますから、プロとしてお客様に接客できるように有料のほうがいいだろうと考えています。我々もそのサービスを開発して、とにかく品質を上げていく・クオリティを上げていくということに注力しています。 最後3つ目は教育です。創業から考えたときに1番何がしたかったんだっけ、今も強みになっているものってなんだっけって考えた時に、やっぱり「人への教育」なんですよね。 創業者の後藤さんの思いとして「若者にチャンスを」から始まっているんです。私が代表を交代しましたけど、今もずっとそれが続いていて、結局人への教育がベースにあるんですよね。最後は人を残すと決めているんで、事業が発展し進化する中で当社の人財育成方針でもある「誠実さと技術を兼ね備えた指導者」を育てることが当社のDNAだと思うんですよね。 私は2024年の1年間ぐらいでグループ会長の千本さんと一緒に海外に行かせてもらえる中で、海外では人口は増えている国がある中、様々な面で日本のクオリティが高いなと思うことがあります。例えば、日本人のクオリティの高い教育や文化、サービス精神などは伝えていけるなという風に思ってる部分もあると思っています。 我々ディ・ポップスは何をする会社かというと、「人財教育する会社」だよねというのが、最近いろんなアイデアを出す中で原点回帰しました。 ディ・ポップスに入りたいとか、ディ・ポップスで仕事したいと心からわくわくして思うために、事業領域も成長し、自分自身を成長させたい、ディ・ポップスに入ったら成長できると思ってもらえるようにすることが必要だと思いました。 ◆TOP1の販売・積極方針について -杉原- 個人的に、昔の携帯電話代理店のイメージって「完全歩合制の実力主義だ!」というイメージがあるのですが、ディ・ポップスの自社ブランドショップTOP1ではどのような販売、接客方針なのですか? -増田- 実力主義で勝負するのか、とにかく丁寧な販売をするのか、やっぱりここは1番難しいですね。というのも、やはり数を求めるとどうしても品質が下がるんですよね。そのため業界全体としても多くのコンプライアンス違反事案がありました。ただ、いくら良いことを言っても、結果が出なかったら支援されないじゃないですか。 なので強い営業組織を作ることと、心の教育を掛け合わせることが大切だと思います。理念やビジョンを伝えること。我々はちゃんと人を教育するし、その縁ある大切な人に対してちゃんと貢献する会社なんだから、ちゃんとクオリティあげてかなきゃいけないと思っています。要は人間関係の信頼土台があり、その上に専門スキルや事業環境をのせていけるかかどうかってことですね。 土台がない会社がたくさん昔ありましたよね。そういう会社は数をめっちゃ売ってました。一過性の収益が高く、我々よりも数字の面で貢献していたがいっぱいありましたけど、今では存続していないんです。 だけど品質をあげていきながら、顧客数や販売数も増やしていく必要があるので、ここを組織全体で強化して成長を目指して取り組んでいます。。 ◆新商品「OTHEBES(アザベス)」について -杉原- だから理念経営・理念研修っていうのが生きてくるんですね。その販売方法だけでなく理念研修を経たそのスタッフさんがサービスをやってるから、生活、ライフサポート、ライフデザインの支援ができるようになるんですね。 今後戦略として「OTHEBES(アザベス)」というブランドを立ち上げて顧客基盤を強化していくと伺いましたが、具体的にOTHEBESついて教えてください。 -増田- 「OTHEBES」は3月にローンチしました。執行役員 営業本部長、そして商品開発・事業開発を行っている坂巻を中心に、まず第1弾として、Wi-Fiのレンタルと販売を行っています。OTHEBESとは「others(その他)」+「best(最高)」の造語です。 我々も店舗や商品がありますけど、今ある既存商品でもなかなかエンドユーザーに刺さらない、貢献できない部分ってまだありまして、そこの穴を埋めるのがこのOTHEBESなんですね。 今は第1弾で、Wi-Fiを取り扱っているんですが、今後は例えば、電話しか使わないという人も中にはいるので、電話だけの携帯を自社ブランドにしていく、プラス、いいとこどりできる組み合わせを作っていきたいと思います。 最近でも我々の中で合言葉のようになっているのですが「既存×既存は新規だ!」と。なのでこれを今とにかく現場の要望とお客様の要望を我々が分析する中で、これとこれを掛け合わせたらいけるんじゃないかなど検討しています。 -杉原- 企画もそうですし、現場でもそうですけど、これだけ扱う商品、キャリア、ハードウェア、ブランドが増えて、自社サービスも登場するとなったら、主体性を持った販売員じゃないと、お客様に何を提案しようかわからなくなってしまう危険性もあると思いますが、そこは大丈夫ですか? -増田- なので、ベースとしての教育を大事にしています。実はディ・ポップスって、今まで仕組みがそんなに無かったんです。なので、ここからはちゃんと仕組みを作って、人は忘れる生き物だということを前提に、覚えさせるんじゃなくて、もっとシンプルに伝えられるような仕組みを作るっていうのが今年のテーマでもあります。 人材教育×仕組み化。適材適所、役割分担も含めてやっていければ、もういけるイメージしかないですね!!(笑) ◆サッカーの活動について -杉原- いけるイメージしかない!いいですね!! 話は変わりますが、増田社長はサッカーうまいらしいですね!会社のフットサルクラブで汗をかいていらっしゃるとか。活動をご紹介いただけますか? -増田- 元々はずっとサッカーを学生時代にやっていて、社会人になってからも趣味でずっとやっていました。 最初はディ・ポップスの社内のサークル活動としてやっていたんです。社内は月1回ぐらいやっていて、あとは僕もいろんな交流があるので、外部のメンバーともやっています。多分所属してるのは、メインは3、4個ぐらいあります。 社内だけに目を向けてると、毎回人数がギリギリだったんです。やりたいのにやれない。そんな時にふと考えたんです。どうせなら社内外ミックスしたらどうなんだろうと思って、ミックスしてやり始めたんです。主催は我々がやらせてもらって、うちの社員とディ・ポップスグループのメンバーにも声をかけて来てもらって、プラス、僕の知り合い、その中には元プロの方もいます。 あと、ディ・ポップスグループで投資したBLUEISHさんとのご縁もサッカーつながりだったので、スポーツってそういうご縁もあるんだなと思いました。 ※ディ・ポップスグループは増田社長のサッカー仲間のご紹介で、BLUEISHに投資しました。 D-POPS GROUP、業界特化型AIワークフロー「Omni Workspace」を運営する株式会社BLUEISHへ出資 今までの人生も大体そういうことが多かったんです。 僕は千本さんが開催する千本経営塾に通っていて、その千本経営塾でお会いしたその理事の方がサッカーをやっていて、その方が僕が北京時代にお世話になったドイツ人のマネージャーと高校生の同級生だったんです。 その理事の方と意気投合して、その方が参加しているサッカーの練習に僕が参加するようになって、そこでBLUEISHの方に出会ったんです。 だけどこれって運もタイミングもあるなと思ってて、これが5年早かったら、多分出資とかの話にはならなかったと思うので。僕自身も今までいろんな経験をしてきて、今経営者という立場にもなっているのでいろんな会話ができて、ディ・ポップスグループにトスアップできたんですよね。 先ほど外部の方とやっていると話しましたが、知り合いの経営者の方とか、その社員さんの中でも役員の方や若手の方でも上手い人がいるんですよ。そして大体そういう人って仕事でも活躍している。なんか繋がるんですよね。これがめちゃくちゃいいですよね。 人間性が良くて、仲良くなれる共通点があって、専門分野やスキル、人脈は異なるものをもっているからいろんなつながりに発展しますね。 ◆入社していただきたい学生について -杉原- 来年度卒業の学生さんの就職活動が始まっている時期ですが、どのようなタイプの学生さんにディ・ポップスに入社していただきたいですか?新卒の学生さんにとって、ディ・ポップスの魅力ってどんなとこにありますか? -増田- うちの会社は、とにかく人がいいですね。自己肯定感が高いですし、行動力もあります。あとは周りに対しても手を差し伸べるというか、貢献心が強いんですよね。 プラスして、今のディ・ポップスとかディ・ポップスグループで言うと、経験や技術、人脈などをサポートしたりコーチングしたりできる環境を活用できるので、これ以上にいい環境ってそうそうないぞと思っています。なので、とにかく早く自分は挑戦して、知識だけじゃなく技術を得る、そして、人間力を磨いていく。最終的にはやっぱりマネージメントまでやってもらいたいですね。 我々は学歴はあんまり求めてないんです。ただ、自己肯定感が絶対高くないとダメですね。ネガティブな人はお互い厳しいかなと思います。自分はこんなことできませんみたいなふうに思われちゃうと、何もできなくなってしまうので。 ◆「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて -杉原- さて、D-POPS GROUPでは「ベンチャーエコシステムの実現を目指す」をスローガンにしていますがその目標に共感する部分はどんなところですか?ベンチャーエコシステム作りを意識した上での活動などはありますか? -増田- このエコシステムっていうのは、生きていく上で必要なものだと思うんですよね。というのも、やっぱり人間一人じゃ生きていけないですし、やっぱり誰と過ごすかとか、気づきの違いによって人生が絶対に変わるじゃないですか。それに加えて、できる限り早い方がいい。別に遅くても変わると思うんですけども、できる限り早く気づけた方が正しい選択に繋がると思うんです。 なので私自身も、ベンチャーエコシステムというのは必要不可欠だなと思います。自分の時間やお金を使ってでもお会いしたい人がこのエコシステムにはたくさんいるんで、このグループに入ることで、お金をもらいながら、仕事をしながら、そのコミュニティに属するって、普通じゃないと思うんですよ。 そこにいるだけじゃダメだということをしっかり認識してもらいたいなと思います。どうやって行動に移すかは自分次第なので。そのコミュニティにいるだけじゃなく、結局自分発信で、何か教えてもらうでもいいし、何か自分ができることに貢献するみたいな、そういう集団ができるといいんじゃないかなと思うんです。 ◆5年後の理想の姿 -杉原- 素晴らしいですね!それではディ・ポップスという会社及び増田社長の5年後の理想の姿について教えてください。 -増田- まずは会社がちゃんと成長している。そして顧客のライフデザイン、そして社員の自己実現をよりできるようなステージというのは、5年間で確実にできていると思うんです。それを国内外に展開していくことを目指します。 これが増田将人の生きている使命というかメッセージだと思っていて、自分自身がもっと大きくグローバルな視点で見た時に、じゃあどういったことをしなきゃいけないのかっていうのが、今そこを考えながらいろんな協議ができているんで、そこの実行フェーズがもう今年・来年だったりとかになってくると思うんで、多分会社が大きく変わってんじゃないですかね。 -杉原- いいですね。では、その未来に向けての今後の課題を1つ挙げてください。 -増田- 日本でいうと強烈な人手不足ですよね。私も今子供が3人いますが、この子供たちが大きくなった時、20年後とか30年後って言ったら、かなり人口が減りますよね。8000万人とかなってしまうってなった時に、この日本の今までの文化だったり思いっていうのがどこまで継承できて、これから伝えていけるのかっていうことだと思うんですよね。 なので、やっぱり教育っていうものを自分たちが伝えていって、日本国民だけじゃなくて外国人に対してやっていけるのかみたいな。 あとは、明確に今わからないことではあるんですけど、もう1個は自然ですね。 今僕の中でも挑戦していくことの中で、既存事業とか情報とか通信と、1個はその人に対するパーソナルなところと、最後は自然環境保護だと思っているんです。今は何ができるのか明確にはなっていないですが、情報収集している感じなんです。 ◆ホームページを訪問した読者に向けて一言 -杉原- では最後に、このホームページを訪問した読者の方、一言お願いします。 -増田- このベンチャーエコシステムというは、とにかくベンチャーエコシステムの中だけじゃなくて、強烈な利他精神が働いてるプロフェッショナル集団のエコシステムだと思ってるので、まず見て感じられる部分ってもうすでにあると思うんですよね。 そこから何か自分がいいなとか興味あるなと思ったら、ぜひ進んでみてもらって、何か直接お会いできるような機会を我々も望んでますし、ぜひ何かコンタクトいただけると嬉しいなと思いますね。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太   【株式会社 ディ・ポップス】 代表者:代表取締役社長 増田 将人 所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ32F 設 立:1998年2月 サイト:https://d-pops.co.jp/
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2025.05.07
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