COLUMN

【グループ会社インタビュー】 株式会社TFN 長岡 守 社長 ~前編~

  • INTERVIEW
  • グループ企業
2024.12.13

D-POPS GROUPでは、現在約23社のグループ会社が仲間となっています。
今回は、2018年にグループ入りした株式会社TFNの長岡 守 社長へ、インタビューしました。

◆設立経緯

-杉原-
今回は、TFNの長岡社長にインタビューさせていただきます。宜しくお願いします。

TFN社は設立から9年が経ちますね。まず最初に、長岡社長がTFNを設立された経緯や、それまでの経歴などを簡単に教えていただけますか?

-長岡-
はい。TFNを創業したのが2015年です。ソフトバンクC&S社に勤めていた2011年ぐらいに初めてクラウドSIMの技術を見ました。そのときに、 なんとか社内ベンチャーの立ち上げなどで事業ができないか色々検討をさせてもらっていたんですが、1度は諦めました。

その後2013年か2014年ぐらいに、もう1回そのクラウドSIMに出会うことがあって、 どうしてもクラウドSIMを事業としてやってみたいっていうのが強くありました。 あと、やっぱり起業家になりたいという思いの2つが合わさって、サラリーマンをやめて、自分で立ち上げたのが創業のきっかけです。

なので、今は通販をメインに事業をやっていますが、当時は通販をやりたいという考えではなく、クラウドSIM事業をやりたいという想いで、会社を辞めたのが1番です。

-杉原-
そうなんですね。ディ・ポップスグループにグループ入りしたのはいつ頃なんでしょうか。

-長岡-
2018年です。

-杉原-
創業当時はクラウドSIMから始まったとのことでしたが、いつ頃から通販事業等を始められたんでしょうか。

-長岡-
もともとなぜクラウドSIMに出会ったかというと、ソフトバンクC&Sの流通を担当していて、サラリーマン時代は結構長く、いろんな物販をやる上での商社的な役割をしてたので、とにかくたくさんのメーカーさんが提案に来るんです。

その一環として、クラウドSIMに出会ったというところなんですけど、あわせてスマートフォンのケースやPCサプライなどいろんなメーカーさんとも取引をしていたので、クラウドSIMがメインだったんですけど、プラスアルファ、通販も流行るかなという想いもあったので、じゃあこの事業もやっちゃえ!と思い、クラウドSIMとあわせて立ち上げました。

-杉原-
なるほど、ではソフトバンク時代の付き合いのある方たちが応援してくれたんですね。

-長岡-
そうです。独立してみたら、クラウドSIM以外にもたくさんの取引先が応援してくれて、その中には、9年前起業したとき以前からお付き合いの会社が、今もあるんです。

当然自分で中国に行ってものを作ったりとか、直接やり取りをしたりもできました。なので、もちろん新しいベンダーさんもたくさんいらっしゃいますが、国内の仕入れもそうなんですが、海外から直接買い付けるなど、その当時に知り合ってたところから紹介いただくこともあります。

◆事業概要

-杉原-
それはすごく大きな資産ですね。
では続いて、TFN社の事業概要を簡単にご紹介いただけますか?

-長岡-
今現在は、ほぼ通販事業1本になっています。商材としてはスマートフォンのアクセサリーをターゲットとしてやっています。

冒頭でお話していたクラウドSIM事業をやっていた累計期間は6~7年でしたが現在はピポットして通販事業に注力しています。

創業当時は、クラウドSIMと通販の事業で会社を立ち上げました。通信事業をやるのって、莫大なお金がかかります。ただ僕も起業家としてかなり若かったので、 1番最初の資本政策がうまくいかなかったんです。その時、 現在ディ・ポップスグループで常務取締役を務める渡辺さんに、個人的にTFNに取締役としてジョインしていただき、事業のコンサルをお願いしていました。その一環で、この通信事業をよりグロースさせるために、ディ・ポップスグループに入らないかという打診があったんです。

当時はディ・ポップスグループのグループ会社もほとんどなく、生え抜きの社長たちはいましたが、外部でのグループ入りはほぼ初めてでした。

-杉原-
そうだったんですね。現在、ディ・ポップスグループが目指す、ベンチャーエコシステム構想のきっかけだったのかもしれないですね。

-長岡-
そうですね。そうやってディ・ポップスグループのグループ会社としてクラウドSIM事業を行っていたんですけど、今後どうやってグロースさせていこうかとなったときに、後藤社長からレンタルWiFiを取り扱う会社のM&Aを提案されました。その時印象的だったのが、本を3冊くださって、その本がPMIに関する本などだったんですね。そのあとM&A先の会社の社長と会って、あとは自分で判断しなさいという雰囲気でした。

当時は正直無茶ぶりだなと思ったんですが、本をすべて読んで、自分で交渉をし契約書も作成して、グループからの借り入れではありますが資金調達も自社で行って、無事に契約となりました。

そして、その半年後ぐらいに、 元々ディ・ポップスグループにあったレンタルWiFi事業のany-fiを引き継いで、渋谷の宮益坂でレンタルルーターの店舗をやっていました。そこからだんだん、WiFi事業を加えていきました。

逆に通販の方は、創業のころから着々と商品ラインナップを増やしていました。

うちの会社の特徴としては、企業文化としてDXやITを率先して取り入れていたので、早い段階から通販のシステム開発を自社で行っていました。それが成長の支えになっていたなと感じます。

-杉原-
そのあとコロナになるのでしょうか。買い取り事業はコロナ中に始められたと伺いました。

-長岡-
そうです。コロナ前までは、通信と通販が順調に成長してくれて、通信事業をM&Aして、まあまあ数字も良かったという時に、コロナになりました。

M&Aして1年経たない頃だったので、コロナになって1ヶ月で4000万~5000万くらいPLが赤字になって、もう、本当にどうしていいのかわかんなかったですね。

今でも覚えていますが、後藤社長に電話して、会社が大きく赤字になってもうリストラも含めて考えなきゃいけないという相談をしたんです。そのとき後藤社長に言われたのが、「人を切る社長なんだね、 それしかできないんだね。」というようなことを言われたんです。

いや、僕はグループのためにという概念で、 どうやってPLを黒字にするのか考えた一環のリストラでしたが、 後藤社長は多分見てる視点がちょっと違ったんでしょうね。リストラをすることは多分簡単だし、PLをすぐに黒字にすることも簡単ではあるとは思うんです。

ただ、どちらかというと、一度リストラをしたら、リストラした社長にしかならない。 それが一生ついてまわるけど大丈夫なんだよね、という。社員からもリストラした社長だと思われる。なので、逆にどうやってグロースさせるかということを考えた方がいいんじゃないかという風に言っていただいたんです。

幸い通販事業の方は、コロナの時の巣ごもり需要でそれなりに売れたんです。なので通信事業が本当にほぼ0になった状況ではあったんですが、なんとか食いつなぐことができたという状況でした。ただ、相当苦しかったです。

とにかくもう何か新しいことを始めるしかなかったんですけど、 1番早いのは、通販で思いっきり製品を増やしていくという選択肢だったんですよ。 当時、渡辺さんと仕入れ先をどうにか増やしていこうとか、仕入れ先を増やす=家電を取り扱ったり、やっぱり有名メーカーの製品をどうやって引っ張るかというのに注力していくんですけど、やっぱりいろんな人に紹介してもらっても、口座なんか一切開かないんですよ。やばいなと。

でも、世の中で家電を売ってる人って結構いるんですよ。だからなにかあるんだろうなと思っていたんです。

そんなときに、本当にたまたまお酒の席で、相手の人が「ポイ活やってるんだよね。」という言葉が僕の耳に入ってきたんです。「ポイ活って何?」ときいたら、「物を買ってポイントを得て、それをメルカリなどで売るということをやっている」と聞きました。「すごいね。それで月いくら儲けてるの?」ときいたら、「50万円ぐらいですかね」みたいなことをぽっというんです。この子が10人いたら、俺の会社復活できんじゃんと思って、そこから調べたんですよ。

そこで今のお取引先様であるとか、通販会社で家電を取り扱っているいろんなとこに直接現地を回って、何時間か張り付いてずっと見てて、どこから納品されてるんだろうとずっと見ていたら、通常の仕入れ先じゃないなということに気がついたんです。そこからSNSなどでいろんな情報を掘り下げていってたら、これ買い取りじゃんっていうところにたどり着いちゃったんです。

ここからは早かったですね。1週間後にはウェブサイトが完成してました。そこでやるぞー!となりました。

そこからオンライン版の買い取りをはじめて、もう当時、店舗を借りるお金もないんで、そのまま本社でやり始めたんです。それで一気に人気になったんですが、本社のオーナーさんから普通借家の事務所は店舗にしてはいけないので、このまま続けるなら出ていくか店舗を借りるかにしてくださいと言われて、すぐに店舗を借りました。

店舗を借りたあとから、買取事業が一気に1年間で18億円ぐらいにグロースしたので、 ディ・ポップスグループの支援もあって、 なんとか黒字化しました。

ただ結果的には、買取事業も実は今年の2月でもう閉じるんです。そもそも薄利だったので。ただ、一旦コロナを脱するための事業としては、運が良かったと言うしかないでしょうね。

-杉原-
運だけで片付けちゃいけないと思いますよ。なんとしてもこの逆風を乗り越えるために、脳みそがちぎれるほど考えて考えて、観察して、素早く実行して 立ち上げた事業で、何とかして乗り越えられた。素晴らしいですね。

そして、軌道に乗った買取事業をこれからも続けていけばいいじゃん、と考え てしまうのかなと思いきや、思い切ってやめる決断をした。

-長岡-
そうですね。これは後藤社長から紹介していただいた他の経営者の方を見ていても、やっぱり最後は、売上よりも利益だし、それで社員に還元していい会社にしていかなきゃいけないと考えた時に、やっぱり買い取りとかも、結局は自社のサービスではないんですよね。例えば取引先の状況が変わってくると、当然その変化に自社もあおりをくらってしまう。やっぱり最終的には自社のサービスであるとか自社の製品というのに寄せていきたいという想いが自分の中でも願望としてありました。なので、どんどんピポットすることを決めていくという形です。

◆自社開発について

-杉原-
その頃からなんでしょうか。自転車やスーツケースなど、 いろんなものを自社で開発、制作されていましたが、いつ頃から通販の商品を作り始めたのでしょうか。

-長岡-
実は創業当時からやっていました。過去には体重計や美容ローラーなど、ほんとにずっと商品開発をしていて、もともと何かを作ることは大好きだったので、 今でも続けています。自転車を作ったきっかけは、何の製品を作ろうかとなったときに、社内でたまたま自転車が欲しいという人がいただけなんです。それで作ってみたら当たったという感じでした。

-杉原-
そうだったんですね。実際いろいろな事業をやる中で、TFN社はたくさんの経験とノウハウを積み上げてきたんですね。そんなTFN社の強みはどういうところでしょうか。

-長岡-
運用やフローの構築ですかね。フローを構築してシステムに落とすということをとにかく徹底してやっているので、やっぱそこが1番強いと思っています。

-杉原-
通販のシステムを自社で開発されているとのことでしたが、その特徴について教えていただけますか?

-長岡-
そうですね。今通販の店舗数が、もう12店舗ぐらいになっているんです。それを運用上、売上を即時に集計したりとか、 スピーディーに商品登録をしたりできるシステムって、確かに世の中にはあるんですけど、やっぱり使い勝手がいい部分・悪い部分と、いい部分が、すごくあったんですよね。例えば、その外部システムだと、使えはするんだけど、どうしても80点しか取れないという状況だったんです。だったら自社で全部作り上げた方が早い。

それを創業の時から、1番最初はシステムを開発するというよりは、MicrosoftのAccessベースで自分で作ってたんですけど、やっぱりもうこれが追いつかなくなってきたので、システム開発を自社でやっていこうと決めました。システムに投資して自動化した方が、絶対伸びていく過程の中で得だなと。

そして、将来的には会社にたまった自社開発のノウハウをソフトウェアとして売るのか、もしくはコンサルとして他社に入るのかなど、いろんなことに繋がるかなと思ったので、システム開発にも注力してきました。

-杉原-
強みを活かして事業を広げてきたんですね。それで紆余曲折があって、コロナ禍の荒波を乗り越えて、 やっとこの嵐が収まった。そこで深く考えて今年戦略をバシッと定めて通販事業のみという形になったんですね。

-長岡-
はい。僕自身アイデアを出すことが好きだし、 やると決めたら実行も早いんです。ただ、やっぱり事業があまりにも分散しすぎだなということは自分の中でずっと考えていました。

僕はどちらかというと、20億円の事業を3つ作って60億円にするよりも、やっぱり1個の事業でどうやって60億円になるかということをもっと考えていきたい、ランチェスターでやっていきたいと考えていました。その考えがより濃くなって、 元々1番得意なものってなんだろうと考えると、通販・物販だったんです。

それに集中するために、今回通信事業の売却を決めました。

 

☆インタビューアー
D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太

【株式会社TFN】
代表者:代表取締役 長岡 守
所在地:東京都中央区東日本橋2丁目27番8号 アサノ東日本橋ビル1階
設 立:2015年11月25日
サイト:https://tfnmobile.com/

 

 

次回後編のインタビューでは、
・事業売却について
・社風、文化について
・ベンチャーエコシステムの実現について
・「ベンチャーエコシステムの実現」について
・10年後の理想の姿
などについてお伺いしています。

後編もぜひご覧ください!

 

 

関連記事

【エグゼクティブインタビュー】後藤 和寛(D-POPS GROUP 代表取締役)~後編~
今回は、D-POPS GROUP の後藤代表にインタビューしました!D-POPS GROUPは社会になくてはならないベンチャーエコシステムの実現を目指し、ベンチャー企業の成長プラットフォームの創造に取り組んでいます。 ベンチャーエコシステムの実現や社会貢献活動に対する思いなどについてお伺いしました。 (こちらのインタビューは、2025年7月に実施しました。) 前編の記事は、こちらからご確認ください。 -杉原- あらゆる準備や活動が、後藤さんのビジョンである「ベンチャーエコシステムを実現する」ためなのですね。現在グループ企業25社、投資先35社ですが、エコシステムならではの成功例とかメリットがあった、という企業や事象の例などをご紹介いただけますか? -後藤- この質問もあらゆるパターンがあるので、お伝えしきれませんが、また当然、個別の社名もお答えできませんが、資金ショートをどう免れるかに関しては、当然あらゆる方法を経験シェアします。 資金調達と言っても、ものすごい数の方法があります。それを期限内に同時に怒涛の勢いで行えば、ほとんどのケースでは大きな調達が実現しています。V字回復においても同様に、ビジネスモデルや組織、営業手法など全てを同時に一気に変革すれば、大赤字の会社もほとんどは黒字に転換します。 私自身、思いっきり挑戦しますし、ここぞという時には大勝負をするタイプの経営者なので、その分、過去に修羅場は数え切れないほど経験してきました。いつも笑顔で仕事をしているので皆さん気付いていないようですが(笑)究極で言うと、経営者自身が飛躍的に自己成長し、明確に戦略を描けるようになると、業績は大きく伸びますし、赤字に陥るようなこともほぼなくなるというのが、私の持論です。経営者育成は、そこに重点を置いています。経営者が成長を実現すると、その後の業績も飛躍的に伸びていくことが非常に多いです。 -杉原- 後藤さんは複雑化戦略として、”韜光養晦”(とうこうようかい)という言葉を時々お使いになりますが、このHPもその一つだったんですね。D-POPS GROUPで行った、韜光養晦の例を他にも今回少し公開していただけますか? -後藤- 複雑化戦略は昔から言い続けていますが、シンプルに言うと、競合企業を煙に巻く戦略を意味します。真似をしようとしても複雑すぎて真似が出来ない状態を指します。 ”韜光養晦”と言う言葉は、顧問である元駐米大使の藤崎さんに教えて頂きました。1990年代に中国の最高指導者であった鄧小平氏「才能を隠して、内に力を蓄える」という中国の外交・安保の方針をそのように表現したそうです。D-POPS GROUPでも、昔、携帯ショップが10店舗になるまで、全て違う店名で出店をしたり、KDDIやイー・アクセスの創業者である千本さんが会長としてジョインして頂いた時も最初の3年は非公開にしていました。 それでいうと以前のホームページも情報を3割程度に抑えていましたし、今も売上でいうと、合計100億分以上のグループ会社の社名を掲載していません。 -杉原- また、「理想とするベンチャーエコシステムの形まではまだ3割だ」ということもよくおっしゃっていますが、10割の姿というのはどんなものなのか、そのイメージや具体的な数字を少しだけでも明かしていただけますか?まだ非公開でしょうか?(笑) -後藤- 日本でスタートアップやベンチャーの起業家が、投資や支援を受けるなら「D-POPS GROUP」と第一想起されるポジションまで、ベンチャーエコシステムを進化させたいというのがゴールです。 その時には、グループ会社や投資会社など支援をしている会社の総合計売上が1兆円を超えていて、連結決算の対象になる企業に絞ると売上1000億を実現していることがシンプルなイメージです。日本トップクラスの顧問の方々、そしてスーパープロフェッショナル人材も今の数倍は在籍して頂いているイメージです。私が支援している または 応援していると認識している企業数で言うと、500社程度のイメージです。 当然それを私一人でサポートするのは不可能ですから、驚くような支援体制を整えていくことになります。私も起業する前、情熱と戦略があれば、優秀人財はいくらでも採用出来る、仲間になってもらえると思っていました。 実際は、ほぼ売上がないような会社には誰も見向きもしないし、ちゃんとした報酬さえ支払えないという厳しい現実でした。つまり、スタートアップやベンチャー企業の経営者の代わりに、ベンチャーエコシステムとして人財、資金力、ノウハウ、情報、ネットワークなど、あらゆる経営資源を我々が持つことにより、必要な時にニーズに応じて、支援出来るようにしておくことをイメージしています。 それを活用するか否かは、それぞれの企業の経営者次第だと思っています。D-POPS GROUPの支援は上から指示を出していくようなものではなく、必要に応じて行う後方支援型ですから。また将来は資金的な支援の面においても、ユニコーン級のグループ会社や支援会社が出てきたときには、数十億~数百億を支援出来るような財務的な力を持つことも出来なければと思っています。 また、今、力を入れているAI系企業への投資も、たくさんの優秀なエンジニアが仲間に加わることで、最先端のデジタル戦略を支援出来る体制創りだと思っています。このように、あらゆることにおいて、支援出来る体制を究極まで持っていくことを考えると、ゴールはどんどん先に先へとなるので、ずっと理想を追いかける感じになるかと思います。 -杉原- この10月に「ベンチャーエコシステムサミット2025」を開催することを公開しましたが、どんなイベントに仕上げていこうとされていますか?招待した方々、すなわち起業家や経営者の皆さん、一部大企業の方々など、反響はいかがですか? -後藤- もの凄い反響を頂き、1週間足らずで満席となり、正直自分でも驚いています。一方、もしこのようなサミットを開催するなら、今私がプロデュース出来る最大出力で企画し開催するイメージで1年前からずっと準備をしてきました。 毎年、弊社グループの総会では、千本会長、藤崎顧問など錚々たる方々の講演を聞かせて頂く事が出来ます。しかし昨年度、突如私の頭の中でインスピレーションが舞い降りました。「これは我々グループの中だけで留めておくことは社会的な損失だ」と。そこで将来性溢れる起業家・経営者を集めたベンチャーエコシステムサミットを開催することをその場で宣言しました。 ご案内を流した経営者の方々に私の想いが伝わったのかと思いますが、本来は500名ぐらいの起業家・経営者に声をかけて、250名程度の申し込みを頂く想定でしたが、実際は90%以上の方々が参加表明を頂いたため、即満席となりました。今現在、参加想定が250名程度の参加になっていますが、会場側とも交渉し、あと数十名参加可能なように(MAX270名)調整する予定です。 私からまだまだお声がけしたい起業家・経営者がいましたが、もし「なんで私を誘ってくれなかったの?」と、この記事を読んで頂いた方で、ご納得がいかない方がいれば(笑)、ご連絡を頂ければと思っています。なんとか席を確保出来るように動きますので。 いづれにしても、一部の講演会やパネルディスカッションだけでなく、書道家やアーティストの方々のライブパフォーマンスまで、これでもかというぐらい、刺激と学びを詰め込んだイベントになりました。私の中では、もうこれ以上はないイベントに仕上がると思っていますので、参加者の皆さんの人生のターニングポイントになるような1日になればと思っています。 -杉原- すごいイベントになりそうですね。経産省を中心に、日本政府として、スタートアップの支援にようやく力が入ってきた感がありますが、そういう意味では、民間企業によるベンチャーエコシステム作りというのは、正に時流に沿った取り組みですね。追い風のようなものは感じますか? -後藤- 非常に感じています。最近は、CVCも資本業務提携もM&Aも、どの案件に関しても問い合わせが殺到しています。まだまだ私の中でベンチャーエコシステムは完成形に至っていないにも関わらず、エコシステムの仲間入りをしたいとたくさんのお問い合わせを頂いています。志が高く、ポテンシャルがあり、社会貢献意識の高い起業家を、今後もしっかりと支援していければと思っています。 日本で最も必要とされるベンチャーのエコシステムとは何なのか、もっともっと試行錯誤して、ブラッシュアップしていきたいと思っています。我々だからこそ出来るエコシステムを、残りの人生で必ず完成させたいと思っています。 -杉原- 今後、日本におけるベンチャーエコシステム作りがある程度成功したら、世界にも目を向けられるビジョンはありますか? -後藤- もちろんです。既にアメリカ、インド、イスラエルなど投資をしていますが、まだグローバルでのベンチャーエコシステムとしては、足りないものだらけです。グローバルでも当たり前のように仕事が出来る仲間をもっと増やし、体制を整えていく予定です。 -杉原- 後藤社長個人と、D-POPS GROUPの5年後の理想の姿とは? -後藤- 私の個人の理想も経営者としての理想も、ベンチャーエコシステムの実現、そこに集約しています。自分がこの世に生まれて大きな役に立てたと、死ぬ瞬間に自信を持って言えるものを残さなければと、大きな志と強い意志を持っています。執念でやり遂げる予定です。5年後、ベンチャー支援なら、ベンチャーエコシステムのD-POPS GROUPと当たり前のように言われるようになりたいと思っています。もちろん、グループ会社数、投資会社数、売上、利益なども、明確に意識しているKPIを持っていますが、何よりも、「ベンチャーエコシステム」というビジョンを実現すること、そこに尽きます。 -杉原- 最後に、このHPを訪問した読者の方に一言お願いします。 -後藤- 人生は誰にとっても一度きりなので、人生、後悔がないように生きることが大切だと思っています。大きなビジョンを持てば持つほど、必ず仲間が必要になります。このインタビュー記事をご覧頂いた方々の中にも、もし将来の仲間になる方がいたら、最高に嬉しく思います。また何かしら、このインタビューが経営のヒントになったなら、とても嬉しく思います。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太   【株式会社ディ・ポップスグループ】 代表者:代表取締役 後藤和寛 所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ32F 設 立:2015年10月1日(創業:1998年2月4日) U R L:https://d-pops-group.co.jp/
  • INTERVIEW
2025.08.05
【エグゼクティブインタビュー】後藤 和寛(D-POPS GROUP 代表取締役)~前編~
今回は、D-POPS GROUP の後藤代表にインタビューしました!D-POPS GROUPは社会になくてはならないベンチャーエコシステムの実現を目指し、ベンチャー企業の成長プラットフォームの創造に取り組んでいます。 ベンチャーエコシステムの実現や社会貢献活動に対する思いなどについてお伺いしました。 (こちらのインタビューは、2025年7月に実施しました。) -杉原- 祖業であるD-POPSの創業から27年以上経ち、またD-POPS GROUPを設立してグループ経営に移行してから10月1日でちょうど10年経ちますね。そして5年ほど前からは、エコシステム経営を提唱されていますが、これまでの27年、またグループ経営の10年、エコシステム経営の5年はどんな道でしたか? -後藤- 一言でお伝えすると、修行僧のような経営者人生だったと思います(笑)あらゆる逆境、逆風、谷底など苦難の連続でしたが、その一方、たくさんの感動や出会いがあり、本当に充実した27年だったと言えます。 最初は事業会社の社長として事業に集中し100億企業を実現しましたが、事業に集中することはすなわち、単一事業のみに依存することで、大きなリスクになりえることも経験し、そこから本格的なグループ会社経営に移行することを決めました。 グループ会社経営に移行し10社、15社と経営するようになった時に、講演依頼や勉強会の講師をしてもらえないかという話が非常に多くなり、出来る範囲でお受けしていくことにより、起業家や経営者の皆さん、私と同様に本当に苦労しながら経営されている実情を知り、その中でも最も手触り感のある(参加者の全ての顔と事業が覚えられる)勉強会の講師が、最終的に現在毎月のように開催している後藤塾として発展し、これまで累計約300名の起業家や経営者の方々に参加して頂きました。その結果、湧き出るようにインスピレーションが出て来たのが、人生を懸けて、ベンチャーのエコシステムを実現すること、つまり「エコシステム経営」の始まりです。 ベンチャーエコシステムと言うプラットフォームを創ることで、仲間を増やし、お互いがノウハウや情報、そしてネットワークなどシェアし、どこかの会社が突然の逆風で大赤字や谷底に落ちても、エコシステム全体で守り合い、助け合い、強固なリスクポートフォリオを実現する。仲間になるのは、グループ会社、投資会社、資本業務提携などどのような形態でも良く、もっと言うと資本関係が全くない会社も支援しているケースも多々ありますので、究極で言うと、私が実現したいことは「起業家や経営者に伴走しながら支援する社会的な仕組みの確立」とも言えます。 -杉原- 起業家として、世の一般会社員には想像を絶する険しい道を歩み続けてこられた原動力、情熱の源泉は何だったのでしょうか? -後藤- 情熱に関しては、起業してから一度たりとも失ったことはありません。25歳から今までずっと、溢れ出ています。源泉は何かというと、起業のきっかけは、イギリスの大学への留学でした。 多くの世界中の学生が明確に将来の夢を持ち、そこに向かって猛勉強をしている。私は留学する前まで、正直、遊んでばかりの大学生活を送っていましたが(テニスサークルやインカレサークルの代表など)、未来の日本に対して大きな危惧を持つようになりました。 10年後、20年後に、日本の経済力が下がり、特に東南アジアやBRICSなどの国が大きく発展し、相対的に戦前戦後の諸先輩方が築き上げた恵まれた日本を維持出来なくなるのでは、ということでした。日本の若者を力強く育成し変革したいと思っていた時に、松下幸之助氏の書籍と巡り合い、会社経営を通して、若者育成をする道があるということに気付きました。 最初は若者を直接育成することに情熱を燃やし、人数が数百名と増えた時には幹部育成に力を入れ、社員数が数千名になってからは、起業家や社長の育成に尽力してきましたが、原点はずっと同じ、日本の未来を担う若者がしっかりと成長する環境、挑戦する環境を創りたいという想いです。それが私の中ではずっと情熱の源泉であり続けたと思います。 自分がこの世にいなくなった後でも、次の子供達の世代、そしてその先の世代とより良い社会を残していけるようにと常に思っています。究極で言うと日本だけでなく、地球上のあらゆる人々に対して、同じ気持ちを持っています。 -杉原- その険しい道のりには数々の幸運、強運に救われたという経験がおありだと思いますが、後藤さんの考える”強運の掴み方”のコツのようなものを読者の方に公開していただけますか? -後藤- 一言でいうと、神様が応援したくなるような人間であるか、ということを大切にしています。誰にも負けない情熱があり、誰にも負けない努力をしている。自分が成し遂げようとしているビジョンや目標は社会的な意義があることか、などをとても大切にしています。加えて誠実・謙虚・感謝の心を持っていることもとても大切だと思っています。 これらのことから少しでもズレていると強運が全く起きず、しっかりと出来ていると驚くほど強運が起きるのには、自分自身もとても驚いています。もう一つ加えると、運気が良い人と付き合う事もとても大切だと思っています。当社の会長の千本さんも顧問の藤崎さんも私の中では強運のパワースポットのような方々です。社外取締役の内藤さんやアドバイザーの石黒さんも同じように感じています。 -杉原- また、後藤さんのお話の中には数々の”ご縁のおかげ”という話が出てきます。良縁をつなぐために日頃意識されていることは何でしょうか? -後藤- 強運の質問に対してお答えしたことと、かなり近い回答になりますが、 自分自身からより良い気が溢れ出るようにしておくこと、つまり、利他的な心や愛を持つことなどが良縁に繋がると思っています。そしてチャンスが目の前を通った時に、自分が実現しようとしているビジョンや社会的な意義をきちんと伝えること。そこに賛同して頂けると、ご縁が深くなり、時に支援して頂いたり、助けて頂いたり、と最終的な良縁になることを感じています。 -杉原- 後藤さんは個人的にも、またD-POPS GROUPとしても、【公益財団法人 こどもたちと共に歩む会】や【特定非営利活動法人 BONDプロジェクト】への支援など、多くの社会貢献活動をされています。CSR活動に力を入れていることもそういう思いからなのでしょうか? -後藤- はい、その通りです。少しでも苦しんでいる子供達を支援したいという想いは純粋なものですが、そのような活動に力を入れていると、まだ自分に強運が戻ってくるような不思議な感覚があります。でも強運にならないとしても、目の前に苦しんでいる子供や人がいたら、純粋に何かが出来ないかと思うことは、人として自然な考えだと思います。 -杉原- 経営者としての実力と絶え間ない努力によって、そして幸運と良縁に恵まれて、グループをここまで大きくしてきたのですね。売上は300億越えとなり、既に新基準においても東証に上場できる規模になっていますが、非上場を維持している理由を教えていただけますか? -後藤- 上場の良い点など当然理解していますが、私の経営はかなり独特ですから、全ての投資家の方々に理解して頂くのは厳しいと思っています。中長期ビジョンでどんどん投資をかけていきますし(短期の結果はあまり気にしていません)、虐待児童を支援する財団の活動にも15%ぐらいは自分の時間を割いています。ボランティアの一環として依頼を受けた際に開催している経営者の成長支援の後藤塾も20%ぐらいは時間を割いています。 上場企業の社長になったら、自社の実績を出すことに当然集中することがミッションですから、今の私にはフィットしないと感じています。ただ、ベンチャーエコシステムの中から上場企業は既に生まれていますし、これからはさらに続々と誕生していく予定です。 -杉原- ご自身は上場が目標や目的とは全く考えていないということですね。一方で投資や経営相談に乗るなどして上場を目指すスタートアップの応援をされています。また、ユニコーンを多数輩出するプラットフォームを構築するというビジョンを描いています。D-POPS GROUPとして、また個人として、どのような支援活動をされているのでしょうか? -後藤- これも一言でお答えするのは正直難しいですね。 起業家や経営者の相談や質問に関しては、365日・24時間体制とも言えます。私のあらゆる知見、経験、ノウハウやネットワークなどをフルに動員して、特に本当に厳しい局面の経営者、または成長曲線に入っている成長企業の経営者に時間を割く事が多いですね。それもあらゆる角度からボールが飛んでくるため、私の27年間のデータベースをフルに活用して、支援をしています。 自分が現役の経営者でこれまでにたくさんの事業会社を経営してきて、現在までにグループ会社と投資会社で60社近く、後藤塾で300社、その他を入れると、同じような立ち位置の経営者は世の中に非常に少ないと思っています。だからこそ、自分が日本にベンチャーエコシステムを創り上げなければという気持ちで日々尽力しています。これまでに、倒産するかもしれないという局面の起業家・経営者をV字回復の実現に導けたときなどは、自分の仕事の社会的な意義を心から実感できます。 -杉原- プライベートカンパニーであるのに、取締役会メンバーや顧問団は驚くような陣容です。また、私を含めてアドバイザーメンバーも徐々に増やしてこられました。この体制の意味、狙いなどについて、公開できる範囲でお考えを紹介いただけますか? -後藤- 私は正直、経営戦略のプロですから、テクニカル的なことはその道のプロが担当することが一番だと思っています。その意味ではアドバイザー陣にスーパースペシャリストがたくさんいることはとても重要だと思っていますし、皆さんのことをとても頼もしく思っています。 支援する相手は起業家なので、「スーパー」と言える実力がある人でなければ起業家や経営者は耳を傾けてくれません。そのため、数年に1人でもそのような人が仲間としてジョインしてもらえるよう、常にアンテナを張っています。また取締役会メンバーや顧問の方々などは、私にとって、メンターであり、コーチであり、時に父であり、兄であり、お姉さんという感覚です。つまり私自身の成長においても、ベンチャーエコシステムが機能しており、いつも助けられているのです。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太 【株式会社ディ・ポップスグループ】 代表者:代表取締役 後藤和寛 所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ32F 設 立:2015年10月1日(創業:1998年2月4日) U R L:https://d-pops-group.co.jp/   次回後編のインタビューでは、 ・エコシステムならではの成功例 ・複雑化戦略 ・理想とするベンチャーエコシステムの形 ・「ベンチャーエコシステムサミット2025 などについてお伺いしています。 後編もぜひご覧ください!  
  • INTERVIEW
2025.07.28
【グループ会社インタビュー】株式会社PlusPass 平井 雄大 社長 ~後編~
D-POPS GROUPでは、現在約24社のグループ会社が仲間となっています。 今回は、2024年3月に新規設立した株式会社PlusPassの平井 雄大 社長へ、インタビューしました。 (こちらのインタビューは、2025年5月に実施しました。) 前編の記事は、こちらからご確認ください。 ◆PlusPass設立後の取り組み -杉原- では、すまっぴーを引き継いで約1年が経ちましたが、事業譲渡後の平井さんなりの工夫や変えたこと、またグループ会社との連携事例などがあれば、教えて下さい。 -平井- ディ・ポップスはどちらかというとリアルで商売をしていて、ユーザーに対しては対面で接客をして、ある意味来てくださったお客様のコンサルティングをしながら、お客様のITリテラシーの向上をサポートさせて頂く事業だとは思っています。 ただ、対社内向けは人材育成企業だと思うんですよね。 最近僕もすまっぴーの今後について考えていて、現時点で思っていることは、人とデジタルを融合させるような支援ができる企業になっていきたいという風に思っています。すまっぴーがデジタル分野に近いので、通信の業界でそれをしっかりとやっていきたいと思ってます。 社会的な課題で考えると、人手不足問題がありますよね。ただ本質的には人はたくさんいて、企業側が理想とする、ちょっと言葉が悪いですけど「使える人」「採用したい人」がいないというのが現状で、割とあぶれてるのが実態だと思っているんです。 要はそこに対しては、スキルや知識が足りないなど、教育の面で解決できることがあるんじゃないかなと思っているので、もっと人にデジタルリテラシーを実装できるような支援ができる企業に最終的にはしていきたいなと思ってます。 グループ会社との連携については、PlusPassとしてはアットマーク・ソリューションの西川さんに大変お世話になっています。事業のことはもちろんですが、インフラの移管なども西川さんに助けていただいたので、どこかでお返ししなきゃなと思ってるぐらいです。そのほかいろんなグループ会社と連携を始めていて、これから動いていくプロジェクトも様々予定しています。 -杉原- 先ほど「すまっぴーは、ユーザーが自分自身にぴったりのプランを選べるようになることを最終ゴールにしています」とおっしゃっていましたが、今後社会に必要なデジタル人材になれるように、自ら新しい領域について学べることを目標にするというのは良いですね。 そのためには、もう少し知見を学べるコンテンツや仕組みなども必要になってくるかと思いますが、何か取り組みをされているのでしょうか。 -平井- 実は少しずつAI領域の整理等を行っていて、すまっぴーの事業にもAIって実装できる範囲が広いのと、使えるようになれば、個人の生産性もかなり上がるので、AI分野の教育もできるようになりたいなと思ってます。 あとは記事コンテンツも増やし始めまして、新規のコンテンツもそうですが、今まである記事のリライトも進めながらコンテンツの充実も図っています。 ◆成長戦略 -杉原- では、長期的な目線でPlusPassの成長戦略を教えて頂けますか。 -平井- 先ほどの話と類似する部分はありますが、すまっぴーは会社を立ち上げるきっかけでしかないと思っています。 ただ譲渡していただいた事業がダメというわけではなく、さらに磨きをかけていける事業だと思ってるのでちゃんと作り込んでいきたいですし、今の時代に合うような体制を作っていきたいなと思っています。要は生産性の高い企業を作っていきたいなと考えています。 じゃあ今後どういう展開したいかというと、先ほどお伝えした通り、人とデジタルを融合させて、国内のデジタルリテラシー向上に貢献できる企業を実現していきたいと考えています。僕はどちらかというとリアルの方で生きてきた人間なので、リアルの事業戦略を持った中でしっかりとクライアントに貢献できるような組織体制を作りたいです。 -杉原- 組織としてはどんな組織をどんな人たちと作っていきたいですか? -平井- まだぼんやりしているところもあるんですけど、まず1つは、自ら新しい領域に行って成長する場を持ちたいのはありますし、僕もその支援をしていきたいというのがあるので、まず成長に対する心意気がある人がいいですね。自分たちのサービス・商品を通して成長した人が、次の人とかその次の人にちゃんと与えられるようになりたいので、自分の成長が世のため人のためになると考えられる人を採用していきたいなと思います。 スキル的には、新しいことに対してヘイトがない人がいいので、今後「AIをやります」とか、「新しいツールを使います」といったときに前向きに捉えられる人とどんどん一緒にやりたいなと思います。 最終的にはディ・ポップスでやっているような、経験もないし素人だけど、PlusPassに入ったらちゃんとスキルがついてパフォーマンスできるというような形にはしたいですね。 ◆冒険旅行や登山について -杉原- ありがとうございます。話は変わりますが、趣味で登山をされていたという話を聞いたことがあります。私も登山が好きなんですが、趣味について教えて頂けますか? -平井- 僕も杉原さんと登山の話がしたいとおもっていたので、嬉しいです。(笑) 登山には大学生の頃にはまりました。当時関西にいたので、滋賀県の伊吹山とか、奈良県と三重県の県境にある大台ヶ原などでしたが、富士山をきっかけに、3000mぐらいの山を選んで登っていました。 登山の思い出は最初にお話しした日本縦断の話ともつながるのですが、日本縦断の時は途中で内定者研修があったので、北海道の稚内から2週間で東京につかなきゃいけなかったんです。 なので宗谷岬からスタートして、函館から大間のところまで船で行って、当時1年前に東日本大震災があったので、南三陸の方をずれて仙台から東京に行く。ここまでを何とか2週間で間に合って内定者研修に参加できました。その研修が富士山登山の研修だったんです。 僕は富士山に登れることを楽しみにしていたんですけど、その日台風で急遽なくなったんですよ。それがとっても悔しくて。 僕は絶対日本一の山に登りたいと思いながら日本縦断をしていたので、そこから自転車で山梨まで行きました。富士山って5合目までバスや車で行って、5合目から登るんですけど、僕らは日本縦断の中で車に乗るのを禁止していたので、0号目まで自転車で行って山に登って8合目で泊まって、山頂に到着しました。それが本格的な3000m超えの登山でしたね。 そこから高い山にはまって、富士山は多分3回ぐらい登っていて、そのあとは長野のアルプスに登ったりしましたね。そこからはちょっとおかしくなっちゃって、スリル系の山に行くようになりました。(笑)ディ・ポップスに入社してから後輩たちもたくさん連れて行きました。 最初に事業部の後輩たちと登山をすると決めたのは、ちょっとメンタルが弱ってしまって、なんかきっかけあげたらこれから伸びるだろうなっていう子たちのために、自分ができることはなんだろうって考えたときに、1つが、後藤さんがよくやってくださっていた、休みの日に新しい商業を一緒にまわって勉強の機会を創ること。もう1つは、登山でメンタルブレイクをやっていくというのをやりました。いろいろと教えを入れながら一緒に登ったら、視界が開けてくる子がたくさんいましたね。 日本縦断は、稚内から沖縄まで完走しました。基本的には野宿で、途中屋根のある家で寝たのはお互いの実家や祖父母の実家など数か所でした。 -杉原- 登山も日本縦断もかなりアクティブですね(笑) 自転車には昔から乗っていたんですか? -平井- 元々高校生の時に、家から高校まで大体自転車で30分ぐらいの距離を通学していました。それで、サッカーの練習試合とかで結構いろんなところに行ったんですが、バスで移動するか、現地で集合するかを選べる高校だったんです。僕はトレーニングの一環で中学生の時から1時間半ぐらいかかる会場まで自転車で毎回行っていたので、高校の練習試合も自転車で行っていました。2時間・3時間ぐらいかかるところにも自転車で行っていましたね。 日本縦断をやりたいと思ったきっかけが、留学した時なんですよね。 カナダにホームステイで留学した時に、日本のことを全然わかってないなっていう反省があって、普段電車とか飛行機で地方は行くけど、ちゃんと見たらどうなんだろうと思ったのがきっかけです。 ◆「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて -杉原- やっぱり冒険的な旅とかハードな登山とかが好きな人って、結構ベンチャー企業向きなのかもしれないですね。 さて、D-POPS GROUPでは「ベンチャーエコシステムの実現を目指す」をスローガンにしていますがその目標に共感する部分はどんなところですか?ベンチャーエコシステム作りを意識した上での活動などはありますか? -平井- 僕が今自信を持ってベンチャーエコシステムに貢献できてるかというと、まだまだこれからだなというのはあるんですけど、ただ本当に後藤さんにめちゃくちゃ育てていただいた恩はいっぱいあるので、その後藤さんからのイムズの継承者としては、ディ・ポップスとしてはもちろん、PlusPassとしてもベンチャーエコシステムにしっかりと貢献できるような会社に早くしたいなと常に思っています。 あと後藤さんからの指導は、会社に対する指導はもちろんありますが、やっぱり人としての指導が1番根幹で中心にあるので、人間性をとにかく磨いて、世の中の人にしっかりと貢献しなきゃいけないなというのはあります。 なので、今やれていることがあるとすれば、例えば、代理店さんや、PlusPassのお客さんとなどに対して、ベンチャーエコシステムにあるリソースにつないだり、逆にベンチャーエコシステム側にもベネフィットがあるような案件があればつないだりなどができるかなと考えています。 商談をする時も、新しいお客さんに会うときも、毎回「この人のためになることはなんだろう」というのを考えながら商談していて、その時はディ・ポップスとPlusPassだけじゃなくて、ディ・ポップスグループが持ってる商材やサービスがちゃんと頭に入ってる状態でお客さんとリレーションをとるようにしていますね。 自分自身で課題だなと思っているのは、ベンチャーエコシステムの一環で行っている投資会社説明会にも出させていただいたときに、グループ会社や投資会社についてもっと勉強しないとなってすごく思ったので、もっと積極的にベンチャーエコシステムの仲間について頭に入れてより貢献したいなと思っています。 ◆5年後の理想の姿 -杉原- それでは、平井社長及びPlus Pass社の5年後の理想の姿とは? -平井- すまっぴーの事業はしっかりと推進させて、今僕が考えていることは完成させたいなと思ってます。 もう1つ解像度を上げてやらなきゃいけないなと思ってるのは、さっきお伝えした方針の、人とデジタルを融合させて貢献するというところは、どちらかというと新規の事業に当てはまるので、新規事業を進めていくためにも人を雇用して体制を作り事業を推進していきたいです。 -杉原- それに向けての課題はありますか? -平井- 大きく2つなんですけど、戦略の解像度をしっかりと上げることと、投資できる利益を既存事業をベースにしっかりと上げることのこの2点がしっかりできないと次に進めないと思ってるので、まずはこの2点を進めていきます。 ◆ホームページを訪問した読者に向けて一言 -杉原- 最後に、このHPを訪問した読者の方に一言お願いします。 -平井- 新卒の方も、ベンチャーエコシステムに興味がある方も含めてにはなりますが、ディ・ポップスグループって後藤社長を中心に、本当に他にはない事業体を作ろうとしていて、世の中一般的にあるグループ体の親会社とは全く違う形なんですね。組織としてめちゃくちゃユニークだなと思ってます。 ディ・ポップスグループに来ていただくとわかると思うんですけど、個人の裁量が大きいので、傘下に入ったからデメリットがあるってことは逆にほとんどないのかなと感じています。ぜひ挑戦という意味でディ・ポップスグループに入っていただける方がいらっしゃるんだったら、一緒にベンチャーエコシステムの成長に貢献していきたいですし、むしろたくさん学ばせていただきたいなという風に考えています。 新卒の方たちに対しては、僕は10年やっててよかったなって本当に思っています。3年などの短い期間で企業を判断する方も多いかもしれないですけど、10年いたからこそ厳しく指導してもらった経験も自分の身になっています。会社に所属する時間軸を、世の中一般的な3年~5年とかじゃなくて、10年以上所属していて良かったなと感じる体験って絶対できると思うので、その努力ができる人たちが集まってくれるといいなっていう風に思います。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太   【株式会社PlusPass】 代表者:代表取締役 平井 雄大 所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ32F 設 立:2024年3月1日 U R L:https://plus-pass.com/
  • INTERVIEW
  • グループ企業
2025.07.08
一覧を見る