COLUMN

「起業したくなる国へ」一般社団法人スタートアップ協会・砂川大氏インタビュー|連続起業家が語る、スタートアップが自由に挑戦できるエコシステムの作り方~Part1~

  • INTERVIEW
2026.07.02

全3回にわたるインタビューの第1回となるPart1では、連続起業家・砂川大氏が2022年に一般社団法人スタートアップ協会を設立するに至った原点を探ります。経産省の有識者会議で感じた「起業家側の代表がいない」という違和感、そしてどのように団体設立へとつながったのか。ミッションである「スタートアップによる、スタートアップのための政策立案」の意味、PTAに例えた運営の難しさなど、スタートアップエコシステムの底上げを狙う活動の全貌に迫ります。(このインタビューは2026年5月に実施しました。)

【プロフィール】砂川 大
一般社団法人スタートアップ協会 代表理事 / 株式会社スマートラウンド 代表取締役CEO

三菱商事を経てハーバードMBA取得後、米国VCでディレクターとして勤務。帰国後に株式会社ロケーションバリューを創業しNTTドコモへ売却。Googleでアンドロイドの統括部長などを努めた後、2018年に株式会社スマートラウンドを創業。2022年に一般社団法人スタートアップ協会を設立し代表理事に就任。スタートアップ育成5か年計画の策定にも関与するなど、日本のスタートアップ・エコシステム形成に取り組む。

一般社団法人スタートアップ協会:https://www.startup-kyokai.org/
株式会社スマートラウンド:https://jp.smartround.com/corporate

◆ 「起業家側の代表がいない」— 有識者会議での違和感が団体設立のきっかけに

—杉原—
まず初めに、4年前の2022年2月、この一般社団法人スタートアップ協会を設立された経緯を教えていただけますか?

—砂川—
元々、Googleに入る前に「ロケーションバリュー」というスタートアップをやっていたんですよ。また、さらにその前にアメリカで独立系VCに勤務していたので、いろんな立場からスタートアップに関わってきました。

日本に帰ってきてスタートアップを経営していた時に「あれ?」と思うことがすごく多かったんです。2005年に起業したんですが、会社法の制定が2006年なので、その前の商法ベースで会社を作っている時代なんですね。法律がカタカナ表記で非常に読みにくく、しかも現在のような優先株という概念が整備されてなかったんです。だからベンチャーキャピタルからの出資は普通株で受けるしかなく、そのリスクを回避するためにバイバック条項(買い取り条項)が入ったりしていました。

2006年に会社法が制定されてから優先株が本格的に使われるようになったのが2010年頃。私はその過渡期を両側で見てきている、かなりレアな人間なんです。
そういった背景を知っていたので、2019〜20年頃、当時経済産業省の室長をされていた石井さんという方に、「投資契約の内容に詳しそうだから、有識者会議に来てくれないか」と声をかけていただいたんです。

ところが、会議に行ってみると、アカデミアの人たちやベンチャーキャピタルの人たちばかりで、起業家側がほとんどいないんですよ。「スタートアップの契約を議論しているのに、なんでスタートアップじゃない人たちばかりいるの?」と。投資する側と投資を受ける側は利害が相反するんです。例えばM&Aの時に、どちらが多く取るかという話に必ずなりますから、投資契約書というのは非常に微妙な代物なんです。

そのことを石井さんに伝えたんです。そうしたら「誰にアプローチしたらいいかわからなくて」と言われたんです。それが設立のきっかけだったんです。

ただ、そこから時間がかかりました。仲間集めもしなければならないし、自分の仕事もある。一般社団法人の作り方すら手探りでしたし、準備にも時間がかかりました。

—杉原—
その時って、もうご自身の会社も起業していましたよね。

—砂川—
2018年に株式会社スマートラウンドを起業して、2019年にサービスをローンチしたところでした。

—杉原—
それでも、有識者会議での課題意識を提言したら「じゃあ作ったら?」と言われて、よく決意されましたね。「誰かがやらなきゃ」という気持ちだったんですか?

—砂川—
まさにそうです。ありがたいことに、最初のスタートアップをエグジットしているので、金銭的にはそれほど困っていない。であれば後進のために何ができるかを考えるのは自然なことでした。その思いでスマートラウンドもやっているんです。smartroundはルールの中で最適にオペレーションするためのサービスですが、ルール自体がよくない場合はどうにもならない。だったらルールも直していこう、という発想です。

◆ 協会のミッションは「政策提言」— 唯一無二の活動と、その意味

—杉原—
協会のHPの活動内容や各種ワーキンググループの活動、外部連携の活動を拝見すると、本当に幅広い方面で検討会やイベントに参加したり、レポートを発信されたりしていますね。最も注力されている活動はどのあたりになりますか?

—砂川—
注力しているのは政策提言で、もうこれは唯一無二です。他のことはどちらかというと付随するような形です。正直、政策提言が全てだと思っています。我々のミッションは「スタートアップの互助により日本を『スタートアップのための世界最高の環境』に進化させる」こと。そして、世界で一番スタートアップに優しいエコシステムを作ることを目指してやっていますので、やはりルールを変えていかなければいけないんです。

—杉原—
スタートアップのための政策を作った時に、投資家は賛同してくれるんですか?

—砂川—
当然賛同してくれます。理由は明確です。多くのスタートアップが生まれ、成功するスタートアップが出てきて初めて、VCはそのアップサイドを取れるわけです。日本のスタートアップの数が減り、成長軌道に乗れなければ、VCは産業として成立しない。なので、そこはもう明確に利害が一致します。

—杉原—
一方で、意図してのことではないと思いますが、大企業中心の日本社会を変えようというニュアンスもあるんですか?

—砂川—
大企業には大企業の役割があると思っています。僕も三菱商事にいましたが、今でも大好きですし、例えばインフラを作るとか、エネルギー施策をやるとか、レアアースを発掘しに行くとか、大企業だからこそできることがありますよね。だからそれは役割分担です。

ただ、イノベーションを起こして種を0から1で作っていくのはスタートアップの方が得意です。例えばAIを大企業が全ての新技術を同時並行で導入し、社内情報を全部放り込めるかといったら、セキュリティ上絶対にできない。スタートアップはできる。機動力が違うんです。

◆正会員はスタートアップ経営者のみ — 強みと「PTA的な難しさ」

—杉原—
砂川さんご自身もスマートラウンドの創業社長としてスタートアップを経営されていますが、他の理事の方々も皆さんスタートアップの創業社長の方々ですよね。起業家が運営する支援団体の強みと、逆に課題や難しさがあれば教えてください。

—砂川—
弱みも強みも、スタートアップだけが運営しているというところに集約されます。我々は正会員を全員スタートアップ経営者に限定しています。それ以外の方は入れないようになっています。

—杉原—
スタートアップの定義はどのようにされているんですか?

—砂川—
難しい問いですよね。明確な定義は世の中にはないので、急成長を目指している会社で、それを満たしているかを1社1社審査してやっています。例えば、受託開発をずっとやってきたが新しく自社プロダクトを作って急成長した会社も、スタートアップですし、できたばかりでプロダクトもないけど目指しているところは上場、という会社もスタートアップです。

—杉原—
スタートアップだけで率先している団体であるというところが特徴であり強みであり、課題でもある。その課題というのは?

—砂川—
まさにそこです。それぞれに本業があるので、この活動に割ける時間やパッションには濃淡があります。イメージとしてはPTAみたい、とよく言うんですよ。皆さん経営者ですから上下関係もなくて、意思決定もすごく難しい。事業ドメインも皆さんバラバラで、経営者の皆さんですのでしっかりとした意見を持っていますが、興味の範囲は違うことも多い。

誤解していただきたくないのは、我々は25,000社のスタートアップを代表している団体だとは思っていないんです。そんなことは無理ですし、そもそも全く興味がない人たちを代表する必要もない。ルールメーキングやスタートアップ全体のエコシステムを良くしたいと思って参加いただいている方々の中で、どう意見を調整していくかという話だと思っています。

また、団体の中に自社の競合がいたらどうするんだという話もありますが、経団連だってみんな競合しているわけで、同じ話です。ただ、うちの場合は全体のエコシステムを底上げするということだけに集中しているので、特定の一社だけが利するという話ではなく、全体のためになることをメインに政策提言しています。

—杉原—
同じ業界内の団体であれば同じ方向を向きやすいけれど、スタートアップ協会はそうではないですね。

—砂川—
そうですね。業種はそれぞれ違うけど、スタートアップという立場の企業がちゃんと浮かばれるような政策を作ろうという意味ではまとまれる。業種・業態に特化した議論はしていないので、そういうことをやりたい場合は、例えばフィンテック協会やシェアリングエコノミー協会など、関連する他の団体と連名でやるという形を取ります。我々が主体的に動くのではなく、彼らが動いているものに協力する。そうじゃないと物事って動かないんですよね。

◆「よくある間違い」を繰り返させないために — オフレコ会という仕組み

—杉原—
協会の設立趣意書には「連続起業家でもない限りスタートアップ経営者は、『よくある間違い』を知らないまま、先輩経営者と同じミスを繰り返してしまうのです」とあります。こうした同じミスの繰り返しを防ぐための活動にはどのようなものがありますか?

—砂川—
本当に多岐にわたりますが、私が一番詳しいところで言えば、資本政策の話ですね。例えば「500万出すから会社の株式50%をください」といった要求に応じてしまうと、次のファイナンスができなくなってしまうんです。でも何も知らなければ「500万もくれるんだから当たり前じゃないですか」と思ってしまいますよね。全く違うんですが。

また先人が得てきた知見がフィードバックされていかないという問題もあります。スタートアップ協会の難しさとして、会員がみな「卒業」していくんですよ。上場したりM&Aされたりすると、もうスタートアップじゃなくなる。緩やかな枠で集まっているだけなので、お互いのために何かしようという意識があまり強くない人も多い。むしろ出し抜いてやろうというくらいのマインドの世界ですから、結束が弱くなりがちです。それを逆回転させていくのが我々の目指しているところです。

そういう観点で、あまり外には出ていませんが、会員内でやっていてとても人気なのが「オフレコ会」です。表の舞台では絶対に言えないようなことが、スタートアップには色々と起こるじゃないですか。致命的なトラブルも。それをみんなに共有することで同じ失敗を避けられるようにしています。また「この投資家はちょっとやばい」という情報を実名で共有するようなことも。

—杉原—
これはいいですね。経営者は孤独だとよく言いますから。同じ立場の仲間と情報共有できる場が、この組織に入ることで生まれる。ちなみに会費はあるんですか?

—砂川—
毎月1,000円です。

—杉原—
めちゃくちゃ安い!驚きました!

—砂川—
ぶっちゃけ赤字ですよ(笑)。学生の部活かよってくらいのレベルです。

◆「恩送り」がエコシステムを変える — ニューヨーク変革の事例から

—杉原—
本当は誰かに勝つのではなくて、みんなが成功したっていいわけですからね。起業した人たちが1,000人いたら1,000人成功したっていい。でも知見をシェアしようという気がない人が多いと、それぞれ粒で終わってしまうと。

—砂川—
すごくいい例があります。かつてIT不毛の地だったニューヨークは、ネット広告会社「DoubleClick」を成功させ、MongoDBなど有力企業を次々と立ち上げたケビン・ライアン氏という一人の起業家の存在によって、シリコンバレーに次ぐ世界第2位のスタートアップ都市へと変貌を遂げました。この一人の偉大な起業家が起点となり、メンターシップやエンジェル投資、優秀な人材の輩出を地域に循環させていく「恩送り」の仕組みがニューヨークをスタートアップ都市へと育てたんです。

何が言いたいかというと、そういう人さえいれば変わっていく可能性がある。日本でもみんなでシリコンバレーを作りましょうと言っている人たちがいっぱいいるわりには、誰も協力し合っていないので何も起こらない。そういう「ドライブをかける」という部分がやはり大事なんじゃないかと思っています。

—杉原—
アメリカ側のVCファンドのリーダーって、みんな元々は連続起業家ですもんね。

—砂川—
そうですね。日本の場合、金融の会社からそのままVCになってきた人が結構多くて、自分ではスタートアップをしていないよという人が多い。さらに言うと、起業家もずっと辞めずに上場後もずっと社長で居続けるんですよね。批判しているわけではないですが、実態としてそうなっている。アメリカの場合、例えばAOL創業者のスティーブ・ケースもそうでしたが、「教える側」「投資する側」として戻ってくるという世界観がエコシステムを生み出しています。

~Part2へ続く~

☆インタビューアー
D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太

 

次回・Part2では、
・レピュテーションを積み上げる——政府に「代表性」を認めてもらうための信用構築
・ストックオプション改革——「紙切れ」を「リターン」に変えた政策提言
・Googleに3日目で「3年で辞める」と宣言した連続起業家の本音
などについてお伺いしています。Part2もぜひご覧ください!

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Part 1・Part2では、中島社長の創業の原点から、「採用一括かんりくん」の急成長と、AI活用による採用革新をお届けしました。Part 3では、創業から続いた組織マネジメントの苦悩と乗り越え、CESでのヒューマノイド体験、D-POPS GROUPとの出資関係の背景、そして「1万社導入」を目指す5年後のビジョンをお届けします。 ◆ 創業から5年間の「最大の危機」――組織マネジメントの失敗 -杉原- 13期目に入ったということで、この12年間の中で最大の危機はどんなことでしたか? -中島- 組織マネジメントが大きな壁でした。私はマネジメントをほとんど知らない状態で会社をスタートしています。ありがたいことに「中島さんと働きたいです」と言って入社してくれる方たちはたくさんいたんですが、実際入社してもらった後、マネジメントが全然できていなかったんです。自分は外ばかり見ていて、社員を放置してしまっていたんです。 それが原因で、入っては辞めて、入っては辞めてをずっと繰り返していたというのが最初の5年間で、とても辛かったです。私の責任なんですけどね。 -杉原- それは2億円の債務超過よりも大きな危機だったんですか? -中島- そうですね。お金に関しては社員が少人数でしたので、自分が営業して稼げばなんとかなる状態でした。人の問題のほうが精神的に辛かったですね、同じことを繰り返してしまっていましたから。 大きく変えたのは、採用においてカルチャー採用にシフトしたことと、評価制度を変えて、本人たちがどれだけ頑張ればどれだけ成長していくかを可視化できるようにしたこと。この2つです。2018年入社の方たちからだいぶ落ち着き始めました。僕自身がプレイヤーから経営者へ移行できなかった、やらなかった失敗です。 -杉原- カルチャーフィットや人事評価制度の設計は重要ですよね。オフィスの入り口にあるコアバリュー10か条やクレドは、とても共感できるものばかりなのですが、これらはその頃に作られたんですか? -中島- そうですね。ただ、あの時からだいぶ中身も変わっています。会社の経営テーマというものを毎年作っていて、去年のテーマは「未来プラス思考」、その前は「ワンチーム」というテーマでやっています。そういったテーマがクレドに加わることは多いです。 ◆ 100名突破――企業文化の浸透と次期幹部育成 -杉原- この4月に18人も社員さんが加わって社員が100名を超えたとのこと。この規模になってくると企業文化の浸透やスピードの問題も出てくると思うのですが、どのように取り組まれていますか? -中島- ちょうど100名になるところで、今まで役職を3階層でやってきたところを4階層に変えました。今やっているのは次期幹部育成のため、私が毎月研修をやっています。文化の浸透がしっかりできていないことがスピードの遅さに繋がると思うので、私がどういう考えで経営しているのかを、今15人ぐらいの次期マネージャーたちに研修しています。 -杉原- 社員の皆さんが集まる機会はありますか? -中島- 毎月表彰式があります。月1で小さい表彰式、クォーターに1回大きい表彰式、年間にもっと大きい表彰式という流れなんですが、月1のものはこのオフィスで表彰式をやって、その後みんなで懇親会をしています。 -杉原- それは営業成績だけでなく、いろんな職種が対象なんですよね? -中島- そうですね、誰でも受賞できるチャンスがあります。 ◆ 企業バリュー「Honest・Respect・Challenge」に込めた思い -杉原- ホームページには、企業バリューとして「Honest(誠実・素直)」「Respect(尊敬・尊重)」「Challenge(挑戦)」を掲げています。ディ・ポップスグループが掲げるバリュー「誠実・謙虚・感謝の心で、共に学び、共に成長する」とも極めて類似しています。この類似点への想いや感想を聞かせてください。 -中島- 我々が『明日の仕事が楽しみな世の中を創る』というビジョンを掲げているので、それを一番大事にしている会社でありたいと思うんですね。うちの社員たちも仕事に本気で向き合って楽しんでほしいというのがあって、そのために大事なものが「Honest(誠実・素直)」「Respect(尊敬・尊重)」「Challenge(挑戦)」になります。 仕事が楽しくなっていくためには、やっぱり自己成長がないと楽しくない。成長していくには素直さや謙虚さがないと成長していかないし、チャレンジ・挑戦していかないといけない。 また、会社側からも挑戦する場所を提供することが大事ですし、尊重という意味でいくと、うちにはエンジニア、マーケティング、セールス、カスタマーサクセス、管理部と多岐に渡っていることから横の連携がすごく大事な会社なので、ちゃんと相手を尊重し合うことは大事にしようと。チームでやっているんだという思いを込めて3つのバリューにしています。 -杉原- お話を伺っていて、中島社長は素直さや誠実さにあふれる方だなと感じましたし、社員の皆さんにもそのバリューが伝わっているんだと思います。 -中島- この3年間で新卒で入社した社員が30名ほどいるんですが、その中で辞めたのは1名だけなんです。 -杉原- それは素晴らしいですね!採用基準に特徴はあるんですか? -中島- 採用基準というほどでもないのですが、とにかく素直でいい子であることが一番ですね。どれだけスキルが高くて仕事ができても、素直であることが一番大事です。 ◆ CESで体感したヒューマノイドの未来 -杉原- ところで、年明けにCESに視察されたと伺いました。世界の潮流について感じたことや気になったことを教えてください。 -中島- これはもう中国企業のヒューマノイドですね。ロボットの上にAIが組み合わさると世界が変わるなということをお肌で感じました。犬型のロボットもあって、すごい速度で走るんです。センサーが、AIを搭載しているので、銃を持って戦争で使われるイメージがすごく湧いてきたんです。想像するのも怖いですが、今後こうなるんだなと思いましたね。 人材業界でいくと、広義な意味でヒューマノイドも入ってきます。我々はブルーワーカーのお客様も多いので、今人手不足で採用できないという状況に対して、別の選択肢としてヒューマノイドはどうですかという提案は、事業としてなくはないので、情報を仕入れていこうと思っています。 -杉原- その出張の際に、ディ・ポップスグループの千本会長、後藤社長ともご一緒されたと聞きました。また帰国後は千本会長とゴルフもご一緒されたと伺いました。ベテラン経営者のお二人とのお付き合いを通じてどんな感想を持たれましたか? -中島- 千本さんがおっしゃった、「とにかく社会のためになる、とてつもないでかいことをやる」という言葉が、自分の中ですごく響いています。それと、いつもお会いするたびに「創業して何年?売り上げは?社員数は?」と聞かれて答えると、「全然ダメだね」と言われるんです。そのたびに毎回悔しいなと思うんですが、いつもそうやってエネルギーをいただいています。一方で「えらいじゃん!」とすごく褒めてくださることもあり、そのたびにまた頑張ろうと思えます。 ◆ D-POPS GROUPからの出資を受けた理由 -杉原- 上場を見据えているHRクラウド社さんに対しては、数多くの出資候補企業があったと思うのですが、D-POPS GROUPからの出資を受け入れていただいた理由、また出資を受けてよかったと思われたことはありますか? -中島- たくさんあります。まず、なぜお願いしたかというと、後藤さんが創業前からずっと応援してくださったということ。創業したタイミングで、最初の事業が人材紹介だったんですが、後藤さんから「1人採用するのにいくらでサービス提供してるの?」と聞かれて、「80万円です」と答えたら「じゃあ5人分お願いするよ」と最初に言っていただいたんです。当時お金も全然回らなくて大変だった時期に、400万円いただいたのは経営として本当に助かりました。 そして今でも年1~2回、後藤さんに経営アドバイスをいただくのですが、その時にいただくアドバイスがグッと心に刺さるものばかりで、何度も助けていただいたという恩がたくさんあります。その恩を返したいという気持ちがあって、後藤さんに出資をお願いしたんです。 -杉原- 時々後藤さんから話を聞きますが、恩返し出資だったんですね。 -中島- まさにそのパターンで、恩返しをしたいということでお願いしました。まだ上場できていないので完全な恩返しはできていませんが、HRクラウドがしっかり大きくなって上場できたら恩返しができるなと思っています。 ◆ ベンチャーエコシステムへの共感――「日本を強くしたい」 -杉原- D-POPS GROUPが目指している「ベンチャーエコシステムの実現」に対して、共感する部分はどんなところですか? -中島- 「日本を強くしたい」というのが私の根底にあります。理由は、私の祖父から戦争の話をよく聞いていたのと、祖父の弟が特攻隊に在籍をしていて、その時の日記を読ませていただいたことが今も頭に残っているからです。やっぱり日本を強くしたいんですよ。 日本を強くしたいから、我々も仕事が楽しみな人たちを作っていきたいという考えなんですが、そこにおそらく通ずるものだと思うんです。ベンチャーエコシステムって、結局ベンチャーが日本を変えていくと思うので、それをその土台から支えていらっしゃるベンチャーエコシステムというのは、日本を強くするという思いの中で共感できるものです。 -杉原- 千本会長もよくおっしゃいますが、これまで日本を大きくしてきたのはベンチャーですもんね。ベンチャーを強くすること・応援することが日本を強くすることにつながるというのは本当にそうですね。 ◆ 5年後のビジョン――「1万社」と「ビッグデータ活用」 -杉原- 今後さらに成長を加速させるために準備している新しい機能やサービス、もしくは「5年後に目指す姿」について教えていただけますか? -中島- 5年後には導入社数が1万社を超えたいということと、その1万社があるおかげで出てくるビッグデータを活かしたビジネスを展開していきたいです。1800社の企業様にお使いいただいている採用プラットフォームなので、かなりのデータ量が集まってきていて、それを活かしたAIビジネスをどんどん進化させていくことができると、常にワクワクしています。 そのためにはやっぱり人がまだまだ足りないなと思っていて、人をもっと育てていく、強い組織文化と柔軟性のある企業を作りたいと思っています。 -杉原- その将来のビジョンに向けての一手として、去年の10月にオフィスをここ紀尾井町に移転されましたよね。 -中島- 移転を決めた理由はロイヤリティを高めるのがテーマでした。それは社内外です。お客様とのロイヤリティ、社内メンバーとのロイヤリティ。ここで懇親会やユーザー会をやったり、先週の金曜日もここに寿司職人の方をお呼びして新入社員歓迎会をやりました。 ◆ 読者へのメッセージ -杉原- 最後に、読者の方に一言お願いします。 -中島- 僕の経営人生もそうなんですが、やっぱり1人の力じゃできなかったなと思います。いろんな人の支えがあって今こうして会社を続けてこられています。 まだまだ小さい会社なんですが、いろんな仲間にも恵まれてきたので、いろんな人の力を借りるということが大事だと思います。その繋がりを作るということも。そして、その一端を担っているのがベンチャーエコシステムだと思います。そういうものをうまく活用すると成長しやすいんじゃないかなと思います。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太 【HRクラウド株式会社】 代表者:代表取締役社長 中島 悠揮 所在地:東京都千代田区紀尾井町3-6 紀尾井町パークビル7階 設 立:2014年4月 コーポレートサイト:https://hr-cloud.co.jp/  
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2026.06.26
採用DXで人事を刷新。HRクラウド中島社長と「採用一括かんりくん」の挑戦 ~Part2~
Part 1では、中島社長の起業家としての原点と、27歳での創業に至るまでのストーリーをお届けしました。Part 2では、採用DXを革新する主力サービス「採用一括かんりくん」の誕生秘話と驚きの機能、コロナ禍を追い風に変えた成長戦略、そしてAI活用の最前線についてお届けします。 ◆ 中堅・中小企業の「採用三重苦」を解決するサービスへ -杉原- 人材業界のプラットフォーマーになることをミッションとして掲げていらっしゃいますが、具体的にはどんな顧客向けにどのような製品を展開されているんでしょうか? -中島- 今の現状でいくと、新卒採用を5名以上されている中堅・中小企業様向けに、採用のAIエージェントサービスを提供しています。 中堅・中小企業様の悩みは、母集団が集まらないということと、辞退されてしまうということと、人手が足りないという三重苦です。 楽天や学情で営業をやっていて、いろんな中堅・中小の企業様の経営者や人事と話をするたびに、この悩みを共通でおっしゃっていました。それをクリティカルに解決するサービスが世の中になかなかない。そこから最初は人材紹介事業からスタートして、今に至るという流れです。 -杉原- 人材紹介に加えて、採用業務をロボットとAIが自動化するサービスも提供していたということですね。 ◆「採用一括かんりくん」――人事の仕事を8割削減する仕組み -杉原- 主力サービスの「採用一括かんりくん」について改めて教えていただけますか? -中島- 人事の方って、ほとんどの会社がExcelかスプレッドシートなどで採用管理されています。マイナビとかリクナビ、オファーボックスやその他人材紹介会社など、いろんな媒体を使って応募者を集めますよね。 集まってきた応募者情報をExcelに転記して、説明会のご案内の有無、参加の有無、アンケート回収、一次選考の案内…ということをスプレッドシートで何千人という管理をする。とにかく手間がかかって大変なんです。 しかも1人1人に個別にメール送ったり電話をしたりとか。面接の評価の後、面接官にどうだったか聞いて、やり取りが発生して。最近は面接がオンラインなので、面接日程が確定したらオンラインのURLも発行して送って…みたいなことを何千人ってやらなきゃいけないんです。 -杉原- 確かにこうやって並べるとかなり大変ですね。それをどう自動化するんですか? -中島- 我々のシステムは、まずクラウド上で管理ができる、かつ自動化が強いシステムです。応募者がまず媒体に集まってくると、自動的にかんりくんに登録されます。登録されたら、応募者に自動的に説明会の案内を送信します。 しかも応募者はその案内がLINE上に届くので、LINEのメッセージをタップするだけで予約ができる。予約をすると説明会の詳細案内が来て、オンラインのURLも自動的に発行される。説明会が終わったら、かんりくんの機能でアンケートを送る。 そのアンケート上で求職者の方が「次回選考に進みたい」ボタンをポチっと押すと、またLINEに次の選考案内が届く。学生はLINEで次の選考の予約が完了して、オンラインのURLも勝手に送信されるという、人事の方が何もしなくても全部回っていく仕組みです。 そして実際、人事の仕事は8割減るんです。実際にインタビューさせていただいた株式会社ボールド様は、年間300名の新卒採用をされているんですが、人事は1人で回しているんですよ。 ☆株式会社ボールド様の導入事例 https://www.career-cloud.asia/lp/interview/bold 300名の採用ということは、1,000人ぐらいの応募者がいるわけじゃないですか。それを人事1人で回すのは、普通ならありえないですよね。弊社も中途採用でかんりくんを使っていて、人事がゼロの状態で年間20名の採用ができています。 でも人事担当者にしかできないことがあります。面接と面談はやはり人がやるべき業務です。それ以外のプロセス管理は「採用一括かんりくん」が勝手に自動的に動きますので、人事担当者は人がやるべき業務に集中してほしいという思いでシステムを作っています。 ◆ なぜ「採用一括かんりくん」というネーミングなのか -杉原- ところで、このサービスのネーミングがいいですよね。「採用一括かんりくん」って、ひらがなで「かんりくん」ですし、CMもライトな印象で。 これにはどんな意図があるのでしょうか? -中島- そうですね。大手であればかっこいい横文字のサービス名にして、PRにコストをかけて、ようやく大衆が名前を覚え始めるんですが、我々はそんなに多額のPRコストをかけられない。 だから1回聞いたら何をやっているサービスかわかる、かつ勝手に広まっていく、というのが大事だなと思ったんです。「採用一括かんりくん」って聞いたら、採用を一括で管理できるシステムなんだなとわかる。人事の方の間で「何使ってるんですか?」という会話になると、「うち、かんりくん使ってます」とすぐ出てくる。それが横文字のサービス名だったら、「あ、なんだっけ…」ってなっちゃいますよね。 -杉原- 言われてみれば、確かにそうですね。これは社長のアイデアなんですか? -中島- 私のサーフィン仲間でよくしていただいている先輩経営者がいまして、よく経営の相談をさせて頂いているんです。このサービスを立ち上げるときに、「サービス名は何がいいですかね」と相談したら、「採用一括かんりくんがいいんじゃないか」とアドバイスをいただいたんです。 社名も、もともとはRootsという社名だったんですが、その方に「何をやっているかわからないから、HRクラウドにしたらどうか」とアドバイスいただきました。 -杉原- 中島社長が素直な性格だからこそ、素晴らしい先輩経営者に囲まれているんですね。ネーミングを取り入れるところもまさにそうですね。 ◆ コロナ禍を転機に――追い風を掴んだ「勝負の判断」 -杉原- 「採用一括かんりくん」の利用アカウント数が1800社を突破されていますが、ここまでの過程に転換期はありましたか? -中島- まずコロナの時が大きかったですね。コロナまでは100社ぐらいまでしか伸びていなかったんです。営業にちゃんと力を入れられておらず、そのころはまだ人材紹介に力を入れていたということもあって、100社ぐらいで止まっていました。 それが2020年のタイミングでコロナが来て、一旦企業の採用が縮小になったんですが、その後やっぱり採用が必要だねということで採用が動き始めた。コロナ禍なのでリモートで採用するという企業さんが増え始めたんですね。そうすると、リモートで採用するにはクラウド上で管理しないといけないよね、採用管理システムはどこだ、ということで「採用一括かんりくん」への問い合わせが急に増え始めました。 そのタイミングで、「これはチャンスだ」ということでタレントを起用してCMを打ったという流れなんですが、裏話もあって。 実は弊社は人材紹介業をやりながら、システムへの投資もずっとしてきたので、2億円の債務超過にまでいっていたんです。かなり危機的な状態になっていたタイミングでコロナが来て、人材紹介業の売り上げも半減してしまって。これはまずいなと。 そのときに国のセーフティーネットで2億円ぐらいの借り入れができた。そこへ「採用一括かんりくん」の問い合わせが増え始めて、「いや、これは勝負に出よう」と、借り入れた2億円を使ってPRを打ちました。私の中で、人生最大の勝負でしたね。 1年で300社ぐらい一気に導入企業が増えて、そこから現在1800社になりました。NewsPicksにも広告を出して、また今回CMを打ったりもして、ここ数ヶ月は昨年対比倍の勢いで導入していただいています。 ◆ AI活用の最前線――ChatGPT・Claudeを活用した採用DX -杉原- 昨年来、続々とAIスカウト、アトラクトAIなどのAI機能がリリースされていますが、これは明確な戦略の一環ですか? -中島- そうですね。人事の業務をなくしていくということと、採用に転換させるということ。先ほどお伝えした三重苦を解決するために必要なことを考えた時に、とにかく多すぎる人事の業務をAIとロボットで自動化させていかなきゃいけない。 あと、辞退されてしまうという課題に対して、本来人事の方がきちんと面接フィードバック文を作って、「ぜひ次回の選考においでください」という愛のある文章を作って送らなきゃいけないんですが、人事の方々が多忙すぎてなかなかできていないんです。それをAIが代替していく。人事の作業を軽減しつつ、集まってきた応募者の志望度を上げていく、『アトラクトする』ことに焦点を当ててサービスを開発してきました。 -杉原- 生成AIが大ブームになる前から考えていたんですか? -中島- RPA(注:Robotic Process Automation)に関しては、かなり他社よりも1歩先に進んでいるシステムになっていましたね。自動化というロボットの機能はすごくありました。ただAIは全然着手できていなかったんです。 技術的には、Claude(アンソロピック)やChatGPTにデータを飛ばして、返ってきたものを「採用一括かんりくん」上で表示するという形です。我々の方でプロンプトを組ませていただいて、人事専門の辞退率を下げる愛のあるメッセージを自動生成するノウハウがあるのがこのサービスの肝ですね。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太 【HRクラウド株式会社】 代表者:代表取締役社長 中島 悠揮 所在地:東京都千代田区紀尾井町3-6 紀尾井町パークビル7階 設 立:2014年4月 コーポレートサイト:https://hr-cloud.co.jp/   Part 3では、 ・組織づくりの危機と成長 ・CESでの未来体験 ・D-POPS GROUPとの関係 ・ベンチャーエコシステムについて共感すること などについて伺っています。Part3もお楽しみに!
  • INTERVIEW
2026.06.18
採用DXで人事を刷新。HRクラウド中島社長と「採用一括かんりくん」の挑戦 ~Part1~
D-POPS GROUPは、HRクラウド株式会社への出資を行っています。同社は「採用一括かんりくん」を主力サービスとして、中堅・中小企業の採用DXを推進するHRテクノロジー企業です。創業から3年で年商1億円を達成し、コロナ禍を転機に急成長を遂げた中島悠揮社長の起業家としての軌跡と、同社が描く未来を全3回にわたって紐解きます。 Part 1では、27歳での起業を志した原点から、学情・楽天を経て創業に至るまでのストーリー、そして創業3年で1億円を達成した軌跡をお届けします。 (このインタビューは2026年4月に実施しました。) ◆ 「27歳で起業する」――少年時代から芽生えた経営者への憧れ -杉原- まず初めに、中島社長が14年前にHRクラウド社を創業されたきっかけを教えていただけますか。 -中島- 創業自体は、27歳で会社を立ち上げるということだけはもう決めていたんです。そこまでは具体的に考えていなかったんですが、「30歳までに1億円の会社を作る」という目標がありました。 その理由は、私自身が20歳ぐらいの頃にすごくお世話になった先輩がいまして、その方が32〜33歳の頃に「1億」というワードを口にしていたからです。その人の年齢に自分がなった時に、超えていなければいけないという気持ちになって。『30歳で1億円』ということが就活の頃に明確になりました。そこから逆算すると3年はかかるだろうということで、27歳で起業するということだけは漠然と決めていたんです。 -杉原- 子供の頃から、社長への憧れはあったんですか? -中島- そうですね。子供の頃から社長に対する憧れはすごくありました。親戚のおじさんが会社経営をされていて、その生き方がとても豪快でかっこよかったんです。 また、少年野球をやっていた頃の最初の3年間、監督が自分で会社経営をされていて、これまたすごく豪快な方でした。「お前ら、飯食え!」と言って、チーム全員をロイヤルホストに連れて行ってくれるんです。私の家はかなり貧乏でしたので、ロイヤルホストに行けること自体もすごかったし、しかも全員に、「家族も呼んでいいよ」と言ってくれて。そういう姿がかっこいいな、憧れるなと思っていたのがあります。 まずは起業するという夢があって、20歳になって「いつ」「どれくらいの規模に」するかが明確になったという感じですね。 ◆ 学情・楽天での下積み――「いろんな業界を知りたい」という原動力 -杉原- どんな事業で起業するかという計画はあったんですか? -中島- 全然なかったですね。27歳の段階でも全くなかったです。1社目に学情という会社に入社したんですが、そこは人材と広告の事業をされている300人ぐらいの会社でした。なぜそこで働いたかというと、いろんな業界やいろんな会社を知れるところに行きたかったからです。 将来起業したいんだけど、何をやればいいか正直全然わからない。だからいろんな業界、いろんな会社が見られるところに行きたいなと思って、それなら人材か広告だな、と。両方やっていた学情に入社し、そこでいろんな会社を見ました。 ただ、そこでは2年間しか勤めませんでした。でも気づいたのは、当時はITというのがそこまで大きくなかった頃で、スマホも出始めのタイミング。ITにもっと強くならないといけないという気持ちが強くなりました。当時は大阪にいたんですが、大きな会社を作るには東京に行かなきゃダメだなとも思っていました。 -杉原- それで楽天に転職されたんですね。 -中島- はい。そのタイミングでご縁をいただいて転職しました。いろんなビジネスモデルを学びたいという気持ちもありましたし、楽天は10年で1万人になった会社ですから、そのシステムを知りたいという思いもありました。楽天時代にはいろんなベンチャー社長との繋がりも増えていきまして、実はその時にディ・ポップスグループの後藤さんにも出会いました。 ◆ 「周りに言いまくった」――退路を断つことで生まれた決断 -杉原- 2014年に1人で起業されたんですよね。 -中島- はい、共同創業者などもなく1人で立ち上げました。楽天時代にいろんなベンチャー社長との繋がりが増えていったので、「来年の春に起業します。いろいろと応援してください。」とその皆さんにひたすらお伝えしていました。 それが年末になってくると、来年の春に起業するのがすごく怖くなって。「やっぱり楽天を辞めたくないな」と思ったんですけど(笑)、周りにも言っちゃったしもう後戻りできない、と。退路を断つことで決断できました。 -杉原- 最初のオフィスはどうされたんですか? -中島- 会社を立ち上げた一番最初は、株式会社HRteamさんの一席をお借りしました。現在新卒紹介では日本のトップレベルの会社です。代表の方が「創業するんだったら一席使っていいよ。その代わり、これから人材事業を始めるから教えてくれ」と言ってくださって。一席をお借りする代わりに人材事業のノウハウを色々お伝えしながら一緒にHRteamさんの人材事業の立ち上げに携わりました。 私自身も逆にベンチャー企業の作り方やスケールの仕方など楽天では学べないベンチャーならではのことを多く学ばせていただきました。 本当に貴重な期間だったと思います。 ◆ 創業3年で年商1億円達成――「空手で培った精神力」が支えた -杉原- 目標だった、「創業3年で1億円」は達成できたんですか? -中島- ちょうど3年目で達成しました。 -杉原- 自ら立てた目標を達成、素晴らしいですね!起業のきっかけは深い話ですね。やっぱり行動力というか、意思の強さを感じます。学生時代、何か部活などはやっていたんですか? -中島- 空手をやっていまして、そこで精神力はつきましたね。戦いたくないし、痛いし。でもやらなきゃいけない、勝ちたい。この葛藤は大会に出場する度にありました。 この空手で培った「やらなければならない時にやりきる精神」は、創業後の困難な局面においても軸になりましたね。 -杉原- 中島社長の、”一見穏やかだけど内面には熱いものがある雰囲気”は空手から来ていたんですね。ところで、ホームページのご挨拶の中では、お父様は新卒から定年まで40年勤め上げた会社員だとありますよね。起業家が当たり前という環境ではなかったと思うんですが、お父様は応援してくれていたんですか?また書籍や経営者の言葉で影響を受けたこと等ありますか? -中島- 父親は「人に迷惑をかけるな」ということをずっと言っていまして。うちの会社がある程度形になってからは、「人を尊重しろ」という言葉に変わりました。 また、書籍ではないのですが、サイバーエージェントの藤田さんのブログは当時よく読んでいました。実は楽天に転職する際、サイバーエージェントでも面接を受けたのですが、残念ながら落ちました。(笑) -杉原- 確かにあの時代、みんな藤田さんのブログを読んでいましたよね!今はブログやYouTubeで学べる時代なので、書籍に限らずいろいろなところで学びを得られますね。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太 【HRクラウド株式会社】 代表者:代表取締役社長 中島 悠揮 所在地:東京都千代田区紀尾井町3-6 紀尾井町パークビル7階 設 立:2014年4月 コーポレートサイト:https://hr-cloud.co.jp/ Part 2では、 ・主力サービス「採用一括かんりくん」について ・コロナ禍の大きな決断 ・生成AIを活用した採用DX などについてお伺いしています。 Part2もぜひご覧ください!
  • INTERVIEW
2026.06.16
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