COLUMN

【投資先インタビュー】 The Salons Japan株式会社 大木 結女さん ~後編~

  • INTERVIEW
2025.02.17

昨年弊社は、完全個室型のビューティーモール®️を運営するThe Salons Japan株式会社と資本業務提携を行い、ベンチャーエコシステムの仲間として歩み始めました。

☆The Salons Japan株式会社との資本業務提携に関するプレスリリースはこちら
https://d-pops-group.co.jp/column/the-salons-japan/

今回は、The Salons Japan株式会社で社員1号として創業者のお二人を支える大木さんへ、インタビューしました。
(こちらのインタビューは、2025年1月に実施しました。)

前編の記事は、こちらからご確認ください。

 

◆創業時からの変化

-杉原-
最も古い社員として見てきたわけですが、サロンズの立ち上げ期からこれまでどんな変化がありましたか?

-大木-
これは、創業者の清水と窪島も話していたことではあるんですが、少し前は若干停滞期と言いますか、何も変わらずにただやっていた期間っていうのがどうしてもあったと思っています。

人を増やすということをしてこなかったので最低限でやってきたというのもありますし、追随するサービスがそんなに出てきてなかったということもあり、そんなに変わってなかった期間もありました。ここ最近で人が増えたことが、本当に私としては大きな変化ですね。

人が増えたことで、今までちょっと手が届かなかったところに手が届くようになったと感じることがすごく増えました。まだ皆さん入ったばっかりなので、ぜひ続けてくれたらうれしいなと思っています。

停滞していた時期は少しあったんですけど、先ほど少しお話ししたように、1店舗作るごとに問題解決は常にしてきたかなというところはあります。この店舗でここがダメだったから次はこうしようっていうのは、 ゆっくりながら1店舗1店舗を消してきたかなっていうのはありました。ゆるやかに、着実にやってきました。

去年の資金調達のお話から人が増えたタイミングがほぼ一緒で、そこからは一気に取り組み方も、こちらの気持ちとしても少し変わった部分があります。

◆資本業務提携後の変化

-杉原-
2024年6月に、D-POPS GROUPとThe Salons Japanは資本業務提携を行いましたね。出資後は何か変化を感じましたか?

-大木-
そうですね、出資をきっかけに反響があったというのはもちろんですが、 今まで自社だけでやってきたところから、初めての出資だったので、ついに!という思いもありましたし、皆さん期待してくださってるのかなと思う部分もありました。

あとは、私は一般社員ながらも書記として取締役会に参加させていただいて、今までなんとなく内々で変化がなくやってきた部分を、 他の業界から見てくださりご意見をいただけて有難いですし、ここは評価ができると言ってくださることは自信になります。なので、参加させていただいて本当にいい経験になるなと感じることが多いです。

あとは、 銀行さんとのお付き合いにも参加させていただくんですけど、銀行さんの評価も変わったんだろうなと感じる部分が実際にありました。また、後藤社長から不動産会社さんをご紹介いただいて、物件をご紹介いただいた際に内見にも同行させてもらってるので、 違う角度からも探していただけて物件の母数も増えたので、事業成長に対して見る角度が変化したなと感じています。

-杉原-
反響という話でいくと、 出資した我々は業界が違うのであまり反響って感じる機会がなかったんですが、美容業界では反響がありましたか?

-大木-
そうですね、プレスリリースを出した後、美容業界で結構有名な方などいろいろな方がおめでとうと言ってくださいました。むしろ今まで自社だけでやってきたことを知らずびっくりされていた方もいらっしゃいました。

あとは、ディ・ポップスグループからの出資であるというところも反響があり、清水には経営者仲間から後藤社長のことを紹介してほしいといわれたこともあったそうです。

◆創業者の清水さん・窪島さんについて

-杉原-
創業者のお二人、美容師でありボクサーであり宅建士でもある清水さんや、私の長年の友人の窪島さん、二人とも個性豊かなんですが、大木さんから見てどんな感じですか?

-大木-
雰囲気と考え方が違いますね。清水は目の前のトラブルに対してまずすぐに動いてテンポよくクリアしていくタイプなんですけど、窪島は普段穏やかなんですがすごく冷静な視点を持っていて長期的に物事を考えているイメージというか。そういった部分で違う思考を持つ2人だからこそうまくいってるんだろうなと思う瞬間がすごく多いです。

ただ、仕事ではない場面になると、例えば普通に飲みに行く時は2人ともとても楽しそうです。仕事では衝突することもあるけれども、友人関係としてはしっかり繋がれているっていうところがうまくいく秘訣なのかなと感じています。

清水が「お金の管理は窪島に任せてるんで」って他の打ち合わせで言っているところ、 窪島が「美容師のことは清水が1番よくわかってるから清水に任せるよ」って言ってるところの両方直接聞いてるので、 同じ思いをそこで持っているのがすごいなと思います。

◆チームメンバーの雰囲気

-杉原-
最近ではチームメンバーが増えたと伺いましたが、その後チームの雰囲気はいかがですか?

-大木-
私が創業間もないころから入社しているので、必要な場面で意見を伝える役割だなと感じているのですが、最近入社したメンバーは全体的にクッション材のような穏やかな方々が入ってきてくださってありがたいです。

ただ穏やかで優しいだけではなくて、皆さんそれぞれやることに対して自分がやるべきことだと思って、責任持って全うしてくれるので、揃ってそういう方が入ってきてくれたっていうのはありがたいなと思います。

-杉原-
確かに皆さん穏やかで平和な空気を持ってる人ばっかりですが、みんなそれぞれプロ意識高いなと感じますね。

-大木-
はい、自分が担当している業務はしっかり巻き取ってくれるような感じなので、もう安心してお任せしています。SNS担当の方は、ちょっと話してたことを問題ととらえてくれて、こちらが何も言わなくてもすぐにSNSに反映させてくれますし、別の方は私の負荷が多いなと感じた時は「ここは自分ができるのでもらいます」と声かけて頂いたりもしているので、チーム力が上がっています。

-杉原-
ますます拡大の可能性が高まってきていますね。創業者のお2人が個性豊かという話を先ほどしましたが、大木さん自身もマルチですよね。仕事がお忙しいはずなのにフレスコボールの選手だと伺いました。

-大木-
そうなんです。フレスコボールをやっています。フレスコボールについてご存知ない方が多いと思うんですけれども、 ブラジル発祥のビーチスポーツで、球技で向かい合ってるにも関わらず、相手が敵じゃなく、味方同士でラリーを続けるというなんとも平和なスポーツになってます。採点競技なので、協議の美しさも評価基準なんです。

-杉原-
素晴らしい競技ですね。練習もビーチでされるんですか?

-大木-
ビーチがないところは、公園や体育館で練習してます。 ただ大会はビーチで行われます。

-杉原-
大会もあるんですか?

-大木-
はい!国際大会がありまして、今年は日本で開催されます!フレスコボール協会の会長は、弊社の窪島です。

窪島が代表を務める凌芸舎という会社が、ITカルチャー企業として、本当にいろんなことをやっています。いろんなことをやってると言いつつ、分散してるわけではなく、それぞれにしっかり注力して、それぞれの事業に人が集まってきています。

◆2025年1月にオープンしたTHE SALONS 新宿店について

-杉原-
さて、2025年1月に新宿店がオープンしました。入居の申し込みは入ってきていますか?

-大木-
そうですね。全17区画中、現状8区画(2025年2月17日時点)が埋まっています。実際の内覧は昨日開始したばかりですが、見る前に入居を決めてくださいました。

-杉原-
実際の店舗を見る前に入居を決めた方がそんなにいらっしゃるんですね。

-大木-
はい、そうですね。契約がもう確定する形になりまして、昨日、内覧を開始したんですけれども、すでに 2、3組来てくださって検討状況にあります。やっぱり最近の傾向として、 できる前に決めてくださる方も多くてすごいありがたいんですけれども、おそらく実際の店舗を見てから決めたい方がほとんどじゃないかなと思います。内覧会を通して、営業開始2月頃までにもう少し決めていきたいなと思っております。

ちなみに今回からネイル専用区画を2つご用意しておりまして、こちらは2区画とも埋まっています。

-杉原-
THE SALONSの美容モールの中には、今あったネイルのほかにも美容室ではないサロンがあるんですか?

-大木-
ほかには、 アイブロウ、アイラッシュ。あとはエステはもちろんですし、美容整体やコルギなど、そういう美容に通ずるものに関しては入っているサロンがあります。

同じフロアの中に美容室に限らず色々なサロンがあるので、来ていただいたお客様にとっては、お店を見たり看板を見たりするだけでも見たことないような空間で面白いだろうなと思います。

◆今年の春から夏にかけてオープンするTHE SALONS 心斎橋店について

-杉原-
新宿店の次は、初の関東圏外に進出する、大阪心斎橋店が今年の春から夏にかけてオープンしますね。こちらはどんな立地でどんな客層をターゲットにしているのでしょうか?

-大木-
もともと関東以外に出店するときは、もちろん栄えている都市、九州だったら福岡、 関西や東海であれば名古屋、大阪あたりを考えてはいたので、その中で大阪のいい場所に出店できることになったのははすごい良かったかなと思っております。

心斎橋はもともと美容室は多いところではあるのと、すでにオープン前からお問い合わせいただいてた方がいらっしゃるエリアなので、 その方たちにリリースを知っていただいて、まずお問い合わせをいただくことでご案内できたらいいなと思っています。

また、御堂筋や高級ブランド街からも近いエリアで、関西に出店されている方からも心斎橋はいい町だっていうのを聞いてはいるので、立地としてもすごくいい場所なんじゃないかなと思います。大通りに面してますし、駅からも2つの駅から近いというところと、3階で大きく看板を出せるのもポイントでした。

心斎橋店では、新宿と同様ネイル区画もオープンする予定なので、ぜひお問い合わせいただきたいなと思います。

-杉原-
さて、将来こんなサービスを出してみたいとかありますか?

-大木-
もともと私がThe Salons Japanに入社した経緯として、 美容業界で問題を抱えている美容師さんたちの問題が解決できるサービスに魅力を感じて入ってきた部分があるので、その問題解決をするためのより良いサービスにしていくというのが前提としてあります。

よくあるお悩みで言うと、 経営面や路面店に出店する時のご相談というのは多いです。美容師をされてきた方なので当然、不動産や経営の知識は皆さん最初はお持ちではないので、ご相談を受け付けられる仕組み作りをしていきたいなと私個人としては考えてます。

THE SALONSで力をつけて路面店を出したときに、「THE SALONSを出てよかった」「THE SALONSを出たからこういうところで仕事できた」と言っていただけるようなサービスに発展していったらいいのかなと考えています。

実際にTHE SALONSを出てお店を出すことが決まったときに、不動産トラブルにあった方もいらっしゃるので、トラブルにあわないようにサポートできるようなサービスができたらいいなとも思いますね。

◆「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて

-杉原-
D-POPS GROUPは、「社会に変革をもたらす多数の成長ベンチャーを輩出する」をビジョンに掲げています。一言で言えば、「ベンチャーエコシステム」の実現を目指していますが、このベンチャーエコシステム作りに対してどんな感想を持たれますか?

-大木-
そうですね、出資のお話が始まるまで、「ベンチャーエコシステム」という言葉を私自身知らなくて、 このお話いただいて、ホームページで拝見して初めて知りました。

今回出資していただいたことで、先ほどお話した通り、 まずすでにその影響を感じている部分はあるので、頂いたご意見をしっかり取り入れることによっていい循環に持っていければいいかなと思っているところです。

あとは今のところまだほかのグループ会社さんとあまり関わりがないので、The Salons Japanとディ・ポップスグループの皆さんとつながりを作れるような取り組みを作って、グループとしては異質な存在ではありながらかかわりを持てる機会があったらいいのかなと感じています。

◆5年後・10年後の目標

-杉原-
これからいろいろな取り組みをしていきましょう!では、サロンズジャパン及び、大木さんの10年後の目標を聞かせて下さい。

-大木-
そうですね。私自身THE SALONSというサービスがいいものだなと思っていて、入居してくださっている美容師さんにとってもいいものであると思っています。

私自身がいいサービスだと思えないとお勧めできないと思っているので、10年後には、このTHE SALONSとしてのサービスがより良いものになって、美容業界の問題解決に繋がるシステムにしていきたいと思っています。

10年後で考えると難しいんですけど、清水が目指している5年で30店舗出店するという目標があるので、そこは一緒にチームとして目指していけたらいいのかなと思っています。出資をしていただいたことで力も増えてると思いますし、よりお客様から求めてもらえるようなサービスにするよう努力を続けていきたいです。

◆ホームページを訪問した読者に向けて一言

-杉原-
5年で30店舗。アグレッシブな目標ではありますが、とてもいいですね。
最後に、ホームページを訪問した読者の方に、一言お願いします。

-大木-
このインタビューを見てくださる方は、THE SALONSを知らない方も多いと思うんですけれども、THE SALONSは、今の美容業界が過酷で環境が悪いと思われているところの問題解決をしていけるようなサービスになっています。

あとは、入居している美容師さんが皆さん本当にいい方が多くて、トラブルが本当に少ないんです。自立心があって、売上を持ってらっしゃる。そして先ほど勉強家だってお伝えしたんですけど、 すごくお人柄としてもいい方が多いなっていうのを個人的に思っています。

ぜひ一度THE SALONSを検索して、お店に来ていただけたら嬉しいです。どのサロンに来ていただいても素晴らしい美容師さんがいらっしゃいます!

 

☆インタビューアー
D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太

【The Salons Japan株式会社】
代表者:代表取締役社長/CEO 清水 秀仁
所在地:東京都世田谷区松原2-43-11 キッドアイラックビルヂング 2F
設 立:2018年11月30日
サイト:https://www.thesalons.co/

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2025.03.18
【投資先インタビュー】AIで常識を打ち破り業務プロセスの未来基準をつくる!株式会社BLUEISH 為藤 アキラ社長
先日弊社は、業界特化型AIワークフロー「Omni Workspace」を運営する株式会社BLUEISHへ出資を行い、ベンチャーエコシステムの仲間として歩み始めました。 ☆株式会社BLUEISHへの出資に関するプレスリリースはこちら https://d-pops-group.co.jp/column/blueish/   今回は、株式会社BLUEISHの創業者である為藤 アキラ社長へ、創業の秘話やAI事業に対する思い等についてお伺いしました。 ①創業のきっかけは? わたしは「高い技術力」「いいものをつくる」「関わる人、全員で勝ちに行く」をポリシーとして掲げていました。当時はその中で何かサービスを生み出すよりも、顧客が求めているモノを作り出す事に価値を感じていました。 ただ、いくら技術が高くても、どんなに開発チームを取りまとめても様々な要因でプロジェクトが炎上します。このプロジェクトが炎上する事によりたくさんの方々が苦しい思いをする所を見てきました。 依頼主、開発者、そしてプロダクトを使うユーザー全てが良かったと思える「いいものをつくる」を実現する為に、自分が中心に立つしかない、そういう思いから株式会社BLUEISHを立ち上げました。 そして今、AIが時代を変えようとしています。BLUEISHもAIサービスでBLUEISHでVisionとして掲げている「私たちの価値創造で企業が成長し、それに関わる人々に豊かさが循環していく社会を実現する」を達成していきます。 ②サービスの概要を読者に分かるよう簡単にご紹介ください。 『BLUEISH Agents』は、企業がAIエージェントを“雇う” という新発想をもとにした法人向けAIエージェントプラットフォームです。 従来の「法人向けAIチャット」の枠組みを超え、最小限の指示であらゆる業務を自動化・効率化するために、多彩なスキル特化型AIや業界特化型AIを用意しており、経理やCS対応、翻訳など業務単位でAIを稼働させられるため、バックオフィスから現場まで企業全体を強力にサポートすることが可能です。 ③ここがどんな類似会社よりも優れている、というポイントは? BLUEISHはAIエージェントの開発がとても得意です。ただ、最も強みとして持っているのはAIエージェントのプラットフォームをもっている事です。 生成AIが話題になったタイミングでAI開発企業はLLMのモデルを開発する企業とLLMを使ったエコシステムを開発する企業の2つに分かれています。BLUEISHはエコシステム側に周り、チャット系は捨てて真っ先にAIエージェントの開発に取り組みました。 ④起業以来、最も苦労したことは? システム開発会社でありながらも顧客が宿泊系、スポーツ系だった為、コロナの影響を思いっきり受け、そこで沢山の事を学び強くなれました。あの苦労を乗り越えたBLUEISHは強いです! ⑤株主に対して最も期待することは? 株主の皆様には、弊社の「業務プロセスの未来基準をつくる」というスローガンに共鳴し、このAIエージェントの革新の波に乗って、共に突き進んでいただきたいと考えています。BLUEISH Agentsの力で、企業の成長と豊かさの循環を実現する未来を、長期的な視点で支えてくださるパートナーシップを期待しています。 ⑥D-POPS GROUPからの出資を受けて良かったことは? D-POPS GROUP様のグループ力やビジョナリーな姿勢に弊社はとても刺激を受けています。今回の出資により、BLUEISH Agentsの飛躍を加速させる大きなエンジンとなると思っています。 D-POPS GROUP様と生まれるシナジーによって、唯一無二の価値を創出する体制が一層強固なものとなり、革新的な未来を確実に切り拓いていきます! ⑦ベンチャーエコシステムの実現に対して共感する部分はどんなところですか? BLUEISは単に技術を提供するだけでなく、業界全体に新しい未来の基準を打ち立てるエコシステムを構築することに情熱を燃やしています。多種多様な企業が連携し、デジタル化とAIの力で爆発的なシナジーが生まれる事を信じています。 ⑧理想とする10年後の会社とは? 10年後、BLUEISHは日本に欠かせない存在になることを目指しています。 弊社は、LLMの可能性をさらに拡げ、量子コンピューター×LLMによる未来構想を基盤に、国内外でデジタル変革のリーダーとして躍進し、企業成長の新たな基準を打ち立てます。創業時から掲げている「高い技術力」と「いいものをつくる」という情熱を礎に、誰もが驚く革新で市場をリードし、社会全体に豊かさを届ける企業を目指します! ⑨その未来に向けての今後の課題は? BLUEISHの課題のひとつは、急速に変化するAI技術に迅速かつ柔軟に対応し、顧客の多様なニーズを捉え続けるプラットフォームであり続けることです。その実現のためには、国内外のパートナーシップをさらに強化し、すべての業務プロセスをデジタル化するというミッションを具現化すべく、挑戦を恐れず進化し続ける必要があります。 ⑩最後に一言何でも 私たちは、AIエージェントで常識を打ち破り「業務プロセスの未来基準をつくる」ため、情熱と技術力で未来を切り拓いています。BLUEISH Agentsとともに、誰もが驚く業務プロセス革新を起こし、企業の成長と豊かさの循環を実現する!その熱い挑戦に、どうか皆様も共に立ち向かっていただきたいです!よろしくお願いします!   【株式会社BLUEISH】 代表者:代表取締役 為藤アキラ 所在地:東京都港区元麻布3丁目1−35 VORT元麻布 5F 設 立:2018年2月9日 コーポレートサイト:https://www.blueish.co.jp/
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2025.03.13
【投資先インタビュー】 The Salons Japan株式会社 大木 結女さん ~前編~
昨年弊社は、完全個室型のビューティーモール®️を運営するThe Salons Japan株式会社と資本業務提携を行い、ベンチャーエコシステムの仲間として歩み始めました。 ☆The Salons Japan株式会社との資本業務提携に関するプレスリリースはこちら https://d-pops-group.co.jp/column/the-salons-japan/ 今回は、The Salons Japan株式会社で社員1号として創業者のお二人を支える大木さんへ、インタビューしました。 (こちらのインタビューは、2025年1月に実施しました。)   ◆入社の経緯 -杉原- 今回は、The Salons Japanの社員第1号である大木さんにインタビューさせていただきます。宜しくお願いします。 まず始めに、大木さんがThe Salons Japanに入社した経緯を教えていただけますか。 -大木- まず1番最初に出会ったのが取締役の窪島でした。 私は以前に美容室のレセプションをしていたのですが、その経歴を知った窪島が「実はThe Salons Japanという会社で美容モールという事業をしているんだ」という話をしてくれて。その美容モールは私が以前その美容室のレセプションで働いてた時に課題だと思っていたところを解決してくれるサービスだと感じたんです。 なので、The Salons Japanにすごく興味が湧いて、入社を希望しました。 -杉原- それはいつぐらいの話なんですか? -大木- 2019年に初めてお会いして、 入社したのが2020年の4月ですね。ちょうどコロナ禍でした。 -杉原- 2018年11月にThe Salons Japanを設立して、1店舗目のオープンが2019年とのことなので、創業者2人に次ぐ従業員第1号だったわけですね。 では、現在のThe Salons Japanにおける役割を教えて下さい。 -大木- 基本的な内容としては、まず美容師さんからのお問い合わせの対応で、それに伴う店舗の内覧対応ですね。内覧は代表の清水と一緒に活動しており、申し込み・契約までのお手続きの手配をしています。 あとは店舗オープンに伴う各種手配や契約書の作成、あとは通信機器の設置など、店舗管理に関する様々なことをやっています。その他業者さんの対応やトラブル対応なども行っています。 -杉原- 契約書の対応もされているんですね。たくさんの美容師さんが入居されていると思いますが、今までどのくらいの契約書を作成されてきたんですか。 -大木- そうですね…数えきれないですね(笑) もともと契約や不動産に関する知識はなかったのですが、弊社にかかわる契約書であれば、契約書に書かれている大事なポイントについてはお伝えできるようになりました。 私は仕事をするうえで、コミュニケーションを一番大切にしています。普段のコミュニケーションはもちろんですが、相手の気持ちに沿いながら大事なことはきちんとお伝えすることを大事にしています。 ここは本当に最初の美容室のレセプションの経験が生かされているなと思う部分ですね。一方的なコミュニケーションにならないようにするとか、相手の気持ちに寄り添うとか。レセプションの仕事の中でカスタマーサポートやクレーム対応というところも含めてやってきたので、頂いたご意見を通じて問題解決をしていくというのが、今後さらに良くなっていくステップでもあるので、大事にしています。 -杉原- 素晴らしいですね。THE SALONSでの契約や内覧の担当をするには、美容業界での経験が必要だなと感じることはありますか。 -大木- そうですね、不動産を経験してきた方よりも、美容業界にかかわってきた方のほうがスムーズに話が進むというのはあるかもしれません。 ただこれに関しては私が1番歯痒い部分なんですけど、私は美容業界に関わってきた人間ではあるものの、美容師ではないんです。美容師さんとお会いして感じるのは、美容師さん同士ならではのわかりあえる感覚というのもあるので。内覧の時に話が一気に進んだりすると、「美容師さんですか?」って聞かれるんです。そう聞かれるたびに、美容師さんだったらよりよかったんだろうなって思うところは少しあります。 代表の清水は、内覧の時によく「僕も美容師なんです!」と言っています(笑) ◆THE SALONSとシェアサロンのモデルの違い -杉原- さて、”シェアサロン”っていう言葉をよく耳にするようになったと思うんですけど、THE SALONSのモデルと、よく聞く”シェアサロン”との違いを説明していただけますか? -大木- そうですね。明確な違いとしては、一般的なシェアサロンは席貸しだったり、半個室のスペース貸しとなっていますが、THE SALONSに関しては完全に区分けされてる中で、区画1つ1つを店舗オーナーさんとして利用することができるというところが1番大きな違いかなと思います。 先ほどの席貸しと言ったのは、このTHE SALONSと同じように、ワンフロアはその会社が貸し切っているけれども、全ての売上や営業の管理は、その借りているところに付属してしまうんですね。 ただ、THE SALONSはビル側に許可を取りながらすべての個室を店舗として応援していただけるようにお願いしておりますので、フロアの個室であっても店舗オーナーとして営業できる・店舗を持つ事業者として実績を積むことができるというのは、1番大きな違いかなと思います。 -杉原- 自分のお店のオーナーになれるわけですね。シェアサロンとTHE SALONSのモデルを比較検討した結果、THE SALONSに入居しますっていう美容師さんもいらっしゃるんですか? -大木- もちろんいらっしゃいます。そしてシェアサロンからTHE SALONSに移る方も結構います。というのも、独立したいと思ってもすぐにはTHE SALONSに入れない方っていうのもいらっしゃるかもしれないなと想定しています。 今はプランを多数用意してるのでハードルを少し下げてはいるんですけれども、そこまで気持ちが決まってない方には、お店が持てますよというよりかは、 自分で一旦独立してシェアサロンや席貸しで給料が増えますよと言われたほうがいい方もいらっしゃると思うんです。 ただ、検討した結果THE SALONSに入られる方は、ゆくゆく路面で店舗を出したいと思われてる方が多い印象です。 -杉原- THE SALONSのそれぞれのお店は表で宣伝などされていないと思うのですが、利用者の方は固定の方が多いのでしょうか。 -大木- 基本的にはそうです。新規集客を目指してる方もいらっしゃるものの、お客様がある程度ついているサロンが圧倒的に多いです。理由としては、例えば、さっきのシェアサロンモデルと比較すると、シェアサロンモデルは売り上げの何パーセントかをバックする。そして席の利用料は数万円くらいなんですね。 例えば、50万円の売上であれば、その10%である5万円と席の利用料数万円のお支払いで済むんですね。THE SALONSのモデルは、店舗を借りる時点で30万円~40万円ぐらいかかるとなると、売上を持ってない方は入居が難しいモデルになるので、自分の売上を考えた時に、お客さんが確実についてきてくれるという自信のある方が多いなという印象です。 ◆入居されている美容師さんの特徴 -杉原- 入居されているオーナー美容師さんたちは、どんな方が多いんですか? -大木- 美容師さんという職種自体なんですけれども、やっぱり「より良くしたい」っていう気持ちも強いですし、こだわりのある方が全体的に多いなという印象はあります。ただ、 ぶつかったり店舗でトラブルになったりなどはほとんどないです。そのトラブルにしないように、プライス表やメニュー表を表に出さないというルールを設けてます。 あとは個室空間なので、完全に予約制のサロンが多く、お客様は直接サロンに向かわれてると思うんです。そうなると、わざわざTHE SALONSの中を歩きながら見て回って、ここのサロンがどういうサロンなのかとかを調べたりすることもないのかなと想定しています。 お客様の取り合いもないですし、スタッフの取り合いもないです。 -杉原- THE SALONSに入居して従業員美容師さんからオーナー美容師になったからこそのサクセスストーリーはありますか? -大木- あります!美容業界って、給料が低いイメージがあると思うんです。労働時間は長いけれども、給与や待遇がそんなに良くない状況でも1人前になるまで長い。その状況でずっと働いていらっしゃった美容師さんがTHE SALONSに入られてから、収入が7倍になったというのを伺いました。 -杉原- 収入が7倍!!それはすごいですね!! -大木- そうなんです!それを聞いた時は本当に衝撃でした。細かく今までの給料とかさすがに聞けなかったんですけれども、 7倍になったということに衝撃を受けたっていうのが1点と、 どこまでも可能性があるんだなっていうのをすごく感じたところもあります。 あと、THE SALONSの区画の利用方法は様々で、1区画でやってみたけど、思ったより売り上げが伸びて従業員も集まってきたから、隣も借りちゃおうということで1オーナーさんで最大で4区画まで増やしたサロンもありました。 また、すごくありがたいなと思った話なんですが、オーナー美容師さんとアシスタント美容師さんお二人で入居された方が、お二人とも売上を伸ばされて、アシスタント美容師として入られていた方も卒業して他の店舗を借りてくださったことがありました。 THE SALONSをもともと利用されていた方が次も借りたいって思ってくださるということは、THE SALONSのサービスをいいと思ってくれていたということなので、そんな独立の形があったことはすごく嬉しかったです。 -杉原- 美容師さん側からすると、シェアサロンモデルの場合は売上が上がるにつれて、そのシェアサロンのオーナーへの支払いも比例して大きくなる。THE SALONSの支払いは固定だから、固定費を超えたものは自分のサロンの資金にできる。 本当に1人のオーナーですよね。 ちなみに、皆さん経営ってできるんですか。 -大木- 経営に関しては、皆さん1番最初に不安に思われます。内覧案内時に「経営とか全然わからないんです。」っていう方がすごく多いんですよね。 ただし、ここはもうご自身のサロンになる以上やっていくしかないので、皆さんここで学んでいくようなイメージです。わからないことがある場合には、弊社でもサポートしています。 ただ、美容師さんたちのすごいところは、勉強家の方が本当に多いことです。税理士さんにご自身で相談されたりとか、 最初は自分でやってみて、法人化する時に税理士さんに頼まれている方とかもいらっしゃいます。 -杉原- THE SALONSでは税理士さんを紹介するサービスなどもされているんですか? -大木- やっています。THE SALONSの枠として特価でやっていただいてます。 あと社労士さんと弁護士さんに関しては、何かあった時にトラブル対応としてはご相談いただけるような方を用意してます。ただ、もちろんパックとかではないので、THE SALONSのサービスを知ってくれている弁護士さんや社労士さんを紹介できるけれども、直接契約という形になります。 -杉原- 代表の清水さんから聞いた話だと、すごく人気の美容師さんが、入居してからしばらく段ボールにお金を入れていたと(笑) -大木- そんな方もいらっしゃいますね(笑) オープンしたばかりだとやることも多くて、どうしようどうしようと余裕がなくなってしまうんですよね。 その点でいうと、THE SALONSへの賃料に光熱費も含まれているんです。支払先が多いと忙しくて支払いを忘れてしまうこともあると思うのですが、支払いする手間は減らせているかなと思います。そのくらい最初は余裕がない方もいらっしゃいます。 ◆店舗の特徴 -杉原- 支払いが一括で済むというのはとてもありがたいですね。 さて話は変わりますが、昨年までに7つのビルの店舗がオープンしていますが、それぞれに特徴はあるのですか? -大木- まず全体のコンセプトで一貫しているものとしては、 それぞれのサロンを邪魔しない、どちらかというと共用部は華美なものではなくて、 シンプルにおしゃれで嫌がる人が少ないような作りにしていることが多いです。 ただ、表参道店は本当にシンプルな白を基調とした作りだったんですけれども、だんだん進化してきています。清水がよく言ってるのが、ニューヴィンテージやアメリカのホテルのイメージで、 それぞれのサロンを邪魔しない程度にちょっと淡いグレーを入れてみたりとか、より共用部でも満足していただけるようなデザインにアップグレードしてます。 また、原宿Cat St.店では2点ほど今までの課題点を活かしてアップグレードしました。 THE SALONSはサロンがいっぱい入っている関係で、共用部を歩く方が多く足音が気になるときがあるので、原宿Cat St.店からはそれをカーペットタイルにして、足音が響かないようにしてみたりとか、真っ白の床だと汚れが目立ちやすいから、ちょっと暗めの色にしてみたりなど、前の店舗での改善点を活かして、次の店舗でアップグレードしています。 あとは雰囲気ですね。青山店は地下なので、地下に見えにくいようにちょっとライトを多くするとか、鉄扉がついてるんですけど、それを活かしてちょっと倉庫っぽい雰囲気にしてみたりとか、清水のこだわりが結構詰まっています。 原宿Cat St.店に関しては初めて清水が私に任せてくれまして、私も床材などを選ばせていただきました!そして今月オープンする新宿店は、新しく入ってきてくれたメンバーもいるので、みんなで選びました。 -杉原- 東京都だけで8店舗ありますが、それぞれの店舗ごとに美容師さんの特徴などあるんですか? -大木- 原宿Cat St.店でいうと、原宿にはカラーやブリーチ特化にするサロンが周りに多いので、ブリーチやハイトーンカラーを行うお店、若いお客様、 そして若い美容師さんが多いです。 一方で、銀座の店舗はお客様と美容師さんの年齢層も少し上がりますし、単価の高い髪質改善ストレートのサロンなどが多いです。 少し郊外にある吉祥寺店で言うと、地域密着型の美容師さんたちが多いです。店舗の近くに住んでらっしゃる方がとても多くて、 美容師さんたち皆さんおっしゃるのが、吉祥寺で働き続けたい方が多いです。アットホームな空間作りというのを大切にされてる方が多いなと感じています。 -杉原- 店舗の空き状況はいかがですか? -大木- どの店舗もほとんど埋まっています。今現状(2025年1月時点)だと、すぐに入ることができるのが青山店に1区画、原宿店に2区画のみですね。 吉祥寺店はもう満室で、ありがたいことに、内覧に来てくださった方が、「誰かが出たらすぐに入りたい」と言ってくださっています。 ◆苦労したこと・やりがい -杉原- 大木さん自身が5年やってきて、苦労したことややりがいを感じたってエピソードなどはありますか? -大木- 苦労したことは、青山店のオープン時に通信機器が間に合わないということがありました。発注はしていたんですけれども、半導体不足で機器が間に合わないと言われまして・・・。 青山店は地下階もあるので、Wi-Fiを繋がないと何もできないんです。ポケットWi-Fiとかでつなぐしかないという話になった時が1番ピンチでした。小型の機械なのでみんなで使うと熱くなっちゃうんですけど、機械の前で扇風機を回して冷ましながら、過度な利用にならないように騙し騙し繋がるまで使いました。 通信が繋がらないと予約も取れないし、売上も反映されない。お客様からの連絡も来ないとなってしまうと本当に困ってしまうので、本当にピンチでした。 やりがいとしては、先ほどお話しした給与から7倍の報酬になった話ももちろんなんですけど、 皆さんの話を聞く中で、働く環境が良くなったんだろうなっていう話を聞ける機会がたまにあります。例えば 土日祝日に休めるとか。 通常のサロンだと、企業側が土日祝日休みな分、繁忙日なんですよね。一方で、自分の指名のお客さんが来てくれるとなると、土日休みにすることにもご理解があったりとか、旅行に行けるようになったなどのお話を聞くととても嬉しいです。 あとは、 以前ある店舗の忘年会に呼んでいただいたんですけど、「本当に入ってよかったです!」って言ってくださった時はすごい良かったなと、思わずちょっとうるっと来てしまいました。 美容師さんの人生を変えられるようなサービスになってきたのかなって思った時はすごく嬉しかったですね。 個人的に言うと、自分自身で契約を決められた時も大きかったです。自分自身の手でこの方が未来を想像できる、問題解決ができたということだと思うので、それもやりがいの1つだったかなと思います。   ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太 【The Salons Japan株式会社】 代表者:代表取締役社長/CEO 清水 秀仁 所在地:東京都世田谷区松原2-43-11 キッドアイラックビルヂング 2F 設 立:2018年11月30日 サイト:https://www.thesalons.co/   次回後編のインタビューでは、 ・創業時からの変化 ・資本業務提携後の変化 ・創業者の清水さん・窪島さんについて ・新店舗オープンの状況 ・「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて などについてお伺いしています。 後編もぜひご覧ください!
  • INTERVIEW
2025.02.13
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