COLUMN

【投資先インタビュー】 The Salons Japan株式会社 大木 結女さん ~後編~

  • INTERVIEW
2025.02.17

昨年弊社は、完全個室型のビューティーモール®️を運営するThe Salons Japan株式会社と資本業務提携を行い、ベンチャーエコシステムの仲間として歩み始めました。

☆The Salons Japan株式会社との資本業務提携に関するプレスリリースはこちら
https://d-pops-group.co.jp/column/the-salons-japan/

今回は、The Salons Japan株式会社で社員1号として創業者のお二人を支える大木さんへ、インタビューしました。
(こちらのインタビューは、2025年1月に実施しました。)

前編の記事は、こちらからご確認ください。

 

◆創業時からの変化

-杉原-
最も古い社員として見てきたわけですが、サロンズの立ち上げ期からこれまでどんな変化がありましたか?

-大木-
これは、創業者の清水と窪島も話していたことではあるんですが、少し前は若干停滞期と言いますか、何も変わらずにただやっていた期間っていうのがどうしてもあったと思っています。

人を増やすということをしてこなかったので最低限でやってきたというのもありますし、追随するサービスがそんなに出てきてなかったということもあり、そんなに変わってなかった期間もありました。ここ最近で人が増えたことが、本当に私としては大きな変化ですね。

人が増えたことで、今までちょっと手が届かなかったところに手が届くようになったと感じることがすごく増えました。まだ皆さん入ったばっかりなので、ぜひ続けてくれたらうれしいなと思っています。

停滞していた時期は少しあったんですけど、先ほど少しお話ししたように、1店舗作るごとに問題解決は常にしてきたかなというところはあります。この店舗でここがダメだったから次はこうしようっていうのは、 ゆっくりながら1店舗1店舗を消してきたかなっていうのはありました。ゆるやかに、着実にやってきました。

去年の資金調達のお話から人が増えたタイミングがほぼ一緒で、そこからは一気に取り組み方も、こちらの気持ちとしても少し変わった部分があります。

◆資本業務提携後の変化

-杉原-
2024年6月に、D-POPS GROUPとThe Salons Japanは資本業務提携を行いましたね。出資後は何か変化を感じましたか?

-大木-
そうですね、出資をきっかけに反響があったというのはもちろんですが、 今まで自社だけでやってきたところから、初めての出資だったので、ついに!という思いもありましたし、皆さん期待してくださってるのかなと思う部分もありました。

あとは、私は一般社員ながらも書記として取締役会に参加させていただいて、今までなんとなく内々で変化がなくやってきた部分を、 他の業界から見てくださりご意見をいただけて有難いですし、ここは評価ができると言ってくださることは自信になります。なので、参加させていただいて本当にいい経験になるなと感じることが多いです。

あとは、 銀行さんとのお付き合いにも参加させていただくんですけど、銀行さんの評価も変わったんだろうなと感じる部分が実際にありました。また、後藤社長から不動産会社さんをご紹介いただいて、物件をご紹介いただいた際に内見にも同行させてもらってるので、 違う角度からも探していただけて物件の母数も増えたので、事業成長に対して見る角度が変化したなと感じています。

-杉原-
反響という話でいくと、 出資した我々は業界が違うのであまり反響って感じる機会がなかったんですが、美容業界では反響がありましたか?

-大木-
そうですね、プレスリリースを出した後、美容業界で結構有名な方などいろいろな方がおめでとうと言ってくださいました。むしろ今まで自社だけでやってきたことを知らずびっくりされていた方もいらっしゃいました。

あとは、ディ・ポップスグループからの出資であるというところも反響があり、清水には経営者仲間から後藤社長のことを紹介してほしいといわれたこともあったそうです。

◆創業者の清水さん・窪島さんについて

-杉原-
創業者のお二人、美容師でありボクサーであり宅建士でもある清水さんや、私の長年の友人の窪島さん、二人とも個性豊かなんですが、大木さんから見てどんな感じですか?

-大木-
雰囲気と考え方が違いますね。清水は目の前のトラブルに対してまずすぐに動いてテンポよくクリアしていくタイプなんですけど、窪島は普段穏やかなんですがすごく冷静な視点を持っていて長期的に物事を考えているイメージというか。そういった部分で違う思考を持つ2人だからこそうまくいってるんだろうなと思う瞬間がすごく多いです。

ただ、仕事ではない場面になると、例えば普通に飲みに行く時は2人ともとても楽しそうです。仕事では衝突することもあるけれども、友人関係としてはしっかり繋がれているっていうところがうまくいく秘訣なのかなと感じています。

清水が「お金の管理は窪島に任せてるんで」って他の打ち合わせで言っているところ、 窪島が「美容師のことは清水が1番よくわかってるから清水に任せるよ」って言ってるところの両方直接聞いてるので、 同じ思いをそこで持っているのがすごいなと思います。

◆チームメンバーの雰囲気

-杉原-
最近ではチームメンバーが増えたと伺いましたが、その後チームの雰囲気はいかがですか?

-大木-
私が創業間もないころから入社しているので、必要な場面で意見を伝える役割だなと感じているのですが、最近入社したメンバーは全体的にクッション材のような穏やかな方々が入ってきてくださってありがたいです。

ただ穏やかで優しいだけではなくて、皆さんそれぞれやることに対して自分がやるべきことだと思って、責任持って全うしてくれるので、揃ってそういう方が入ってきてくれたっていうのはありがたいなと思います。

-杉原-
確かに皆さん穏やかで平和な空気を持ってる人ばっかりですが、みんなそれぞれプロ意識高いなと感じますね。

-大木-
はい、自分が担当している業務はしっかり巻き取ってくれるような感じなので、もう安心してお任せしています。SNS担当の方は、ちょっと話してたことを問題ととらえてくれて、こちらが何も言わなくてもすぐにSNSに反映させてくれますし、別の方は私の負荷が多いなと感じた時は「ここは自分ができるのでもらいます」と声かけて頂いたりもしているので、チーム力が上がっています。

-杉原-
ますます拡大の可能性が高まってきていますね。創業者のお2人が個性豊かという話を先ほどしましたが、大木さん自身もマルチですよね。仕事がお忙しいはずなのにフレスコボールの選手だと伺いました。

-大木-
そうなんです。フレスコボールをやっています。フレスコボールについてご存知ない方が多いと思うんですけれども、 ブラジル発祥のビーチスポーツで、球技で向かい合ってるにも関わらず、相手が敵じゃなく、味方同士でラリーを続けるというなんとも平和なスポーツになってます。採点競技なので、協議の美しさも評価基準なんです。

-杉原-
素晴らしい競技ですね。練習もビーチでされるんですか?

-大木-
ビーチがないところは、公園や体育館で練習してます。 ただ大会はビーチで行われます。

-杉原-
大会もあるんですか?

-大木-
はい!国際大会がありまして、今年は日本で開催されます!フレスコボール協会の会長は、弊社の窪島です。

窪島が代表を務める凌芸舎という会社が、ITカルチャー企業として、本当にいろんなことをやっています。いろんなことをやってると言いつつ、分散してるわけではなく、それぞれにしっかり注力して、それぞれの事業に人が集まってきています。

◆2025年1月にオープンしたTHE SALONS 新宿店について

-杉原-
さて、2025年1月に新宿店がオープンしました。入居の申し込みは入ってきていますか?

-大木-
そうですね。全17区画中、現状8区画(2025年2月17日時点)が埋まっています。実際の内覧は昨日開始したばかりですが、見る前に入居を決めてくださいました。

-杉原-
実際の店舗を見る前に入居を決めた方がそんなにいらっしゃるんですね。

-大木-
はい、そうですね。契約がもう確定する形になりまして、昨日、内覧を開始したんですけれども、すでに 2、3組来てくださって検討状況にあります。やっぱり最近の傾向として、 できる前に決めてくださる方も多くてすごいありがたいんですけれども、おそらく実際の店舗を見てから決めたい方がほとんどじゃないかなと思います。内覧会を通して、営業開始2月頃までにもう少し決めていきたいなと思っております。

ちなみに今回からネイル専用区画を2つご用意しておりまして、こちらは2区画とも埋まっています。

-杉原-
THE SALONSの美容モールの中には、今あったネイルのほかにも美容室ではないサロンがあるんですか?

-大木-
ほかには、 アイブロウ、アイラッシュ。あとはエステはもちろんですし、美容整体やコルギなど、そういう美容に通ずるものに関しては入っているサロンがあります。

同じフロアの中に美容室に限らず色々なサロンがあるので、来ていただいたお客様にとっては、お店を見たり看板を見たりするだけでも見たことないような空間で面白いだろうなと思います。

◆今年の春から夏にかけてオープンするTHE SALONS 心斎橋店について

-杉原-
新宿店の次は、初の関東圏外に進出する、大阪心斎橋店が今年の春から夏にかけてオープンしますね。こちらはどんな立地でどんな客層をターゲットにしているのでしょうか?

-大木-
もともと関東以外に出店するときは、もちろん栄えている都市、九州だったら福岡、 関西や東海であれば名古屋、大阪あたりを考えてはいたので、その中で大阪のいい場所に出店できることになったのははすごい良かったかなと思っております。

心斎橋はもともと美容室は多いところではあるのと、すでにオープン前からお問い合わせいただいてた方がいらっしゃるエリアなので、 その方たちにリリースを知っていただいて、まずお問い合わせをいただくことでご案内できたらいいなと思っています。

また、御堂筋や高級ブランド街からも近いエリアで、関西に出店されている方からも心斎橋はいい町だっていうのを聞いてはいるので、立地としてもすごくいい場所なんじゃないかなと思います。大通りに面してますし、駅からも2つの駅から近いというところと、3階で大きく看板を出せるのもポイントでした。

心斎橋店では、新宿と同様ネイル区画もオープンする予定なので、ぜひお問い合わせいただきたいなと思います。

-杉原-
さて、将来こんなサービスを出してみたいとかありますか?

-大木-
もともと私がThe Salons Japanに入社した経緯として、 美容業界で問題を抱えている美容師さんたちの問題が解決できるサービスに魅力を感じて入ってきた部分があるので、その問題解決をするためのより良いサービスにしていくというのが前提としてあります。

よくあるお悩みで言うと、 経営面や路面店に出店する時のご相談というのは多いです。美容師をされてきた方なので当然、不動産や経営の知識は皆さん最初はお持ちではないので、ご相談を受け付けられる仕組み作りをしていきたいなと私個人としては考えてます。

THE SALONSで力をつけて路面店を出したときに、「THE SALONSを出てよかった」「THE SALONSを出たからこういうところで仕事できた」と言っていただけるようなサービスに発展していったらいいのかなと考えています。

実際にTHE SALONSを出てお店を出すことが決まったときに、不動産トラブルにあった方もいらっしゃるので、トラブルにあわないようにサポートできるようなサービスができたらいいなとも思いますね。

◆「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて

-杉原-
D-POPS GROUPは、「社会に変革をもたらす多数の成長ベンチャーを輩出する」をビジョンに掲げています。一言で言えば、「ベンチャーエコシステム」の実現を目指していますが、このベンチャーエコシステム作りに対してどんな感想を持たれますか?

-大木-
そうですね、出資のお話が始まるまで、「ベンチャーエコシステム」という言葉を私自身知らなくて、 このお話いただいて、ホームページで拝見して初めて知りました。

今回出資していただいたことで、先ほどお話した通り、 まずすでにその影響を感じている部分はあるので、頂いたご意見をしっかり取り入れることによっていい循環に持っていければいいかなと思っているところです。

あとは今のところまだほかのグループ会社さんとあまり関わりがないので、The Salons Japanとディ・ポップスグループの皆さんとつながりを作れるような取り組みを作って、グループとしては異質な存在ではありながらかかわりを持てる機会があったらいいのかなと感じています。

◆5年後・10年後の目標

-杉原-
これからいろいろな取り組みをしていきましょう!では、サロンズジャパン及び、大木さんの10年後の目標を聞かせて下さい。

-大木-
そうですね。私自身THE SALONSというサービスがいいものだなと思っていて、入居してくださっている美容師さんにとってもいいものであると思っています。

私自身がいいサービスだと思えないとお勧めできないと思っているので、10年後には、このTHE SALONSとしてのサービスがより良いものになって、美容業界の問題解決に繋がるシステムにしていきたいと思っています。

10年後で考えると難しいんですけど、清水が目指している5年で30店舗出店するという目標があるので、そこは一緒にチームとして目指していけたらいいのかなと思っています。出資をしていただいたことで力も増えてると思いますし、よりお客様から求めてもらえるようなサービスにするよう努力を続けていきたいです。

◆ホームページを訪問した読者に向けて一言

-杉原-
5年で30店舗。アグレッシブな目標ではありますが、とてもいいですね。
最後に、ホームページを訪問した読者の方に、一言お願いします。

-大木-
このインタビューを見てくださる方は、THE SALONSを知らない方も多いと思うんですけれども、THE SALONSは、今の美容業界が過酷で環境が悪いと思われているところの問題解決をしていけるようなサービスになっています。

あとは、入居している美容師さんが皆さん本当にいい方が多くて、トラブルが本当に少ないんです。自立心があって、売上を持ってらっしゃる。そして先ほど勉強家だってお伝えしたんですけど、 すごくお人柄としてもいい方が多いなっていうのを個人的に思っています。

ぜひ一度THE SALONSを検索して、お店に来ていただけたら嬉しいです。どのサロンに来ていただいても素晴らしい美容師さんがいらっしゃいます!

 

☆インタビューアー
D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太

【The Salons Japan株式会社】
代表者:代表取締役社長/CEO 清水 秀仁
所在地:東京都世田谷区松原2-43-11 キッドアイラックビルヂング 2F
設 立:2018年11月30日
サイト:https://www.thesalons.co/

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  • INTERVIEW
2026.07.27
auプランに組み込まれた子どもの安全を守るアプリ「コドマモ」の挑戦|Adora株式会社・冨田社長インタビュー~Part2~
全3回にわたるインタビューの第2回となるPart2では、「コドマモ」がauだけにとどまらず、ドコモ・ソフトバンクを含む3大キャリア全てとの協業へと広がった経緯、さらには韓国・台湾への海外展開の現状、「コドマモ for School」という学校向けサービスの取り組み、そして大人の詐欺対策という新たなフロンティアへの挑戦を紹介します。(このインタビューは2026年6月に実施しました。) ◆ 「コドマモ」加入後の状況と反響 ―杉原― サービスプラン組み込み後の「コドマモ」の評判はいかがですか?加入状況や現場の声などを、差し支えない範囲でご紹介いただけますか? ―冨田― 店頭でご案内いただいた結果、コドマモを利用し始める率がコツコツと上がってきています。使ってくださったユーザーが使い続けてくださっているということも数字に表れてきています。良いものとして受け止めていただけているという実感がありますね。 まだ改善できる余地はたくさんあります。営業現場の方が売りやすくなるための新機能開発や改善も続けていますし、現場へのインタビューも今後どんどんやっていく予定です。より本格的なユーザーの声、営業現場の声はこれから届いてくる感じですが、数字面ではすでにかなり良い傾向が出ています。 U12バリュープランに加入した人の中でコドマモにきちんとログインID登録している人の割合が、サービスリリース直後よりもだんだん上がってきています。 ―杉原― それはおそらく、営業現場でだんだん説明に慣れてきたこと、個人として使っている営業担当者が現れてきたことで、勧めやすくなってきたという面もあるのでは? ―冨田― そのような側面はあると思います。また、微力ながら弊社側でも改善を行なってまいりました。最初は店頭でご案内いただいて加入しようとしたときに、間違って有料プランに加入してしまうというケースが初期にありました。プランに組み込まれているので本来は無料で使えるはずなのに、通常のアプリストアの有料プランに入ってしまうという混乱です。 そのユーザーの声を受けて、オンボーディングの中でどちらから来たのかを確認し、auから来たユーザー向けの独自の導線を用意して、わかりやすく整理しました。その改善の結果、そういった声はだいぶ減ってきました。走りながら改善を繰り返してきたということですね。 ―杉原― アプリの完成度だけでなく、オペレーションの改善が利用者数を増やすために重要ですよね。 ◆ 3大キャリア全てとの協業へ拡大 ―杉原― KDDI様のauショップ各店で紹介されていることはもちろん素晴らしいのですが、NTTドコモ様、ソフトバンク様の系列ショップでも取り次ぎが広がっているそうですね。他の2社との協業状況はいかがでしょうか? ―冨田― 我々は大きな社会課題を解決するという意識でやっているので、複数の通信キャリア様とご一緒できることは、最初から目指していたことでもあります。最初にドコモショップでのお取り扱いが始まり、次にauで料金プランに組み込んでいただき、その後ソフトバンク様のショップでも全店取り扱いいただいています。 もちろん始まるまでにはいろいろな運用の調整があり、現場の方々が大変頑張ってくださいました。今では利用者数もしっかり増えてきていて、本当にありがたいですね。 ―杉原― ソフトバンクさんの販売店の取り次ぎ数、急激に伸びていますよね。 ―冨田― ものすごく伸びています。ソフトバンクC&Sの皆様のご尽力と、代理店の皆さんの頑張りで、今年の頭からぐっと勢いが出てきました。 ―杉原― au様との取り組みで経験したオペレーション上の課題以外に、NTTドコモ様、ソフトバンク様特有の課題にぶつかったりはしましたか? ―冨田― それぞれのキャリアがすでに展開されているサービスと競合しないようにするという点は特に意識しました。例えばソフトバンクさんには独自のセキュリティサービスがあるので、そういったものと競合しないか、互いに悪影響を与えないかということをテストしながら進めました。ただ一方的に「売ってください」というのではなく、お互いのために細かな調整をしながら進めているという感じです。 現場でバグやトラブルが出てしまうと、忙しい店頭の皆さんが案内したくなくなってしまいますから、そういったことが起きないよう、何かあればすぐに対応できる体制は常に整えています。 ◆ 韓国・台湾への海外展開の現状 ―杉原― 昨年にはコドマモの海外展開も開始されています。どの国に進出済みで、どのような状況か、簡単にご紹介いただけますか? ―冨田― 韓国と台湾に展開しています。実際にやってみて難しいことも色々ありましたが、モバイルアプリの良いところは、翻訳して広告を打って小さく検証するということが50〜100万円程度の予算でできるという点です。 韓国については、出してみた上でしっかりニーズがあることが確認されてきました。危険なチャットの検知機能が思った以上に刺さっています。最初は位置情報機能のほうがメインかと思っていたのですが、蓋を開けてみると最初から危険チャットの検知が購入の最大の理由になっていました。ユーザーインタビューをしていると、韓国の親御さんが「子どもがドラッグに関わっていないか心配」とおっしゃるケースもあり、日本では聞かないような声もあって、ローカルな課題感の違いを感じます。 ただ韓国ではLINEよりカカオトークが主流なのですが、カカオトークへの本格対応がまだできていない部分があります。これをやれば伸びるという感触はあるので、もう少しバージョンアップしてから本格的に広告費などを投じていきたいと考えています。 台湾はLINEが広く使われているので、今出してみて非常に低いコストでユーザーを獲得できています。市場ニーズも高く、日本以上にしっかり使ってくれる方もいらっしゃいます。これからさらに力を入れていきたいと思っています。台湾の次はタイなど、アジア各国へも広げていきたいですし、WhatsAppに対応できればインドネシアやイギリスをはじめとする様々な国への展開も見えてきます。 ―杉原― 本当に積極的ですね。創業した時から世界を見ていらっしゃいますよね。 ―冨田― この事業はグローバルに共通するニーズを解決できるものだと思っています。最初からそこを見据えています。日本からグローバルに頑張る事業が出てくると、やはり応援したくなりますよね。そうなれればいいなと思ってやっています。 ◆ 「コドマモ for School」— 自治体・学校向けの取り組み ―杉原― 足は長いですが、とても興味深い活動として、全国の自治体と連携した学校向けプラン「コドマモ for School」について簡単にご紹介いただけますか? ―冨田― 「コドマモ for School」は、学校で使用されている学習用タブレット端末に入れるサービスです。通常の「コドマモ」が親子のスマホに入れるサービスであるのに対し、「for School」はお子さんたちのタブレット端末の安全な利活用を促進するものです。 機能としては、性的な自撮り写真のやり取りや、いわゆる「裸の画像のやりとり(グルーミング)」を検知してアラートを出す機能や、ウェブサイトの見守り機能などがあります。基本的な機能は通常版と大きくは変わりませんが、ステークホルダーが自治体・教育委員会になるという点が異なります。 ―杉原― これまで通信キャリア3社と折衝してこられたわけですから、会社としての信頼度も大きく上がってきていますね。 ―冨田― 本当にありがたいことだと思っています。 ◆ 次の挑戦 — 大人向け詐欺対策サービスの開発 ―杉原― 続いて、コドマモに続く現在開発中の新サービスや新機能についてご紹介いただけますか? ―冨田― 今作っているのは、より広く一般向けに、SNSを通じた詐欺対策のサービスです。日本のみならず世界中で、特に投資詐欺やロマンス詐欺など、SNSやチャットを通じた詐欺が深刻な社会問題になっています。毎日何億円もの被害が発生している状況です。 電話詐欺は有名ですが、チャット経由の詐欺も非常に大きな問題です。弊社であればSNSにおける詐欺を検知できるという強みがあります。コドマモが子どもを対象にしているのに対し、大人の詐欺被害を検知して守るというサービスを絶賛開発中です。1日でも早くリリースできるように取り組んでいます。 一方で、詐欺被害に遭う方は自分からアプリをインストールしようとはなかなかならないので、子ども以上にステークホルダーの皆さんと一緒に動くことが重要だと考えています。様々な方にご意見をうかがいながら進めているところです。 ―杉原― こういうサービスを考えると、ますます大手企業との連携・提携ができる会社作りが重要になってきますね。 ―冨田― そうですね。弊社は技術力のある小さな開発チームではありますが、大企業さんや自治体さんと一緒に我々ならではの特徴を出しながら社会実装していくことが、大きな社会問題を解決するために不可欠だと思っています。 ☆インタビューアー 株式会社ディ・ポップスグループ アドバイザー 杉原 眼太 【Adora株式会社】 会社名:Adora株式会社 代表者:代表取締役 冨田 直人 設 立:2023年7月 サービスサイト:https://corporate.kodomamo.com/ja Part 3では、 ・平均年齢26〜27歳 — 未来を作るチームの構成 ・「Sunny・System・Solid」 — 3つのバリューを策定 ・ベンチャーエコシステムの実現について などについてお伺いしています。 Part3もぜひご覧ください! Part1の記事はこちらからご確認ください。  
  • INTERVIEW
2026.07.23
auプランに組み込まれた子どもの安全を守るアプリ「コドマモ」の挑戦|Adora株式会社・冨田社長インタビュー~Part1~
全3回にわたるインタビューの第1回となるPart1では、子ども向けSNS見守りアプリ「コドマモ」を開発・運営するAdora株式会社・冨田社長が語る、創業から現在に至るまでの急成長の軌跡に迫ります。株式会社ディ・ポップスグループが2024年7月に出資して以来の約2年間で何が変わったのか。auの新料金プラン「U12バリュープラン」への組み込みという異例の快挙はどのような経緯で実現したのか。泥臭く走り続けてきたスタートアップのリアルな歩みをお伝えします。(このインタビューは2026年6月に実施しました。) ◆ 出資から2年、創業から3年を振り返って ―杉原― 本日は、2024年7月に出資をさせていただき、ベンチャーエコシステムの仲間になっていただいた、Adora株式会社の冨田社長にインタビューさせていただきます。冨田社長には2024年9月にもインタビュー記事の作成にご協力いただいておりますが、その後も急成長を続ける「コドマモ」などについてさらに深掘りをさせていただきます。(前回の記事はこちらをご参照ください。) 冨田社長とは、2024年の5月に出会いましたよね。あれから2年が経ちました。また、2023年7月の創業からは約3年ですね。弊社の出資と協業開始からの約2年、そして創業以来の3年を振り返って、いかがですか?感想をお聞かせください。 ―冨田― そうですね。ご出資いただいたことで、社内のメンバーだけではなく社外の方も含めて「みんなの事業、みんなの会社」だという意識が改めて強くなりました。責任感をより強く持って頑張らなければという気持ちが湧いてきましたし、苦しいときもありながら、一生懸命泥臭くやってきたなと思います。気づけばあっという間でしたね。 ―杉原― 3年って長いですか?短いですか? ―冨田― 短いですね。やばいな、もっと頑張らなきゃなって感じです。 もちろん、できる限りすべてにおいてベストを尽くし続けてきたという自負はあります。ただ、後から振り返ればもっとこうすればよかったということはたくさんあります。でも、その時々のベストを尽くしてきたのは事実なので、仕事していたらあっという間だったというのが率直な感想ですね。 ―杉原― 2年間の事業の進み具合を振り返ると、ちょうど弊社が出資させていただいた頃は、本田圭佑さんのファンドからの資本調達活動を始めたばかりのフェーズでしたよね。そこから加速した感じはありますか? ―冨田― ありますね。あの頃はドコモショップさんとの取り組みも始まった時期で、売り上げもほとんどない状態でした。夢は語っているけれど、まだトラクションが全然ついてきていないという段階で、これはいけるのかなという感じでした。そんな段階で信じてコミットしていただいたことはとても嬉しかったです。 そこからドコモショップとの提携や有料サブスクの販売も始まり、徐々にトラクションが出てきました。出資いただいた時点では売り上げがほぼゼロだったところから、最初の1年はサービスを磨き続けること、ショップとの提携関係を構築することに注力していました。その1年間の下積みがあって、2025年の夏から秋ごろにぐっと売り上げが伸び、一気に10倍どころではない成長を遂げました。 3年間を振り返ると、準備期・資本調達期・加速期という流れがあって、2025年から2026年にかけてグッと実績が出てきたんじゃないかなと思います。 ◆ auの新料金プラン「U12バリュープラン」への組み込みという快挙 ―杉原― この間の最大のイベントといえば、主力サービス「コドマモ」がKDDI様のauスマートフォン向け2025年夏の新料金プラン「U12バリュープラン」に組み込まれたことではないでしょうか。 ―冨田― そうですね。もともとディ・ポップスさんの店舗での取り扱いは走っていたんですが、通信キャリアの料金プランに正式に組み込ませていただくのはこれが初めてのことで、本当に大きなイベントでした。 ―杉原― 創業からまだ2年半ほどの会社のサービスをauが料金プランに組み込むのは、かなり異例のことだと思います。世間にまだ普及していないブランドを大企業が採用するのはリスクもあると思いますが、どのような経緯でこの大きな提携が実現したのでしょうか? ―冨田― KDDIさんのほうで「子どもたちの安全を守るサービス」を探されていた中で、弊社のサービスを発見していただいたのがきっかけです。KDDIさんの社内でも、従来のフィルタリングにとどまらず、「スマホを禁止するのではなく、使わせながら守る」という本質的なアプローチが必要だというディスカッションがあったそうで、その中で弊社のサービスに目を留めていただいたとのことです。(KDDI記事:https://mugenlabo-magazine.kddi.com/list/adora/) ―杉原― KDDIさんが他のサービスも調査した上でAdora社を選んだ要因は何だと思いますか? ―冨田― 利用時間の管理サービスは他にもあるかもしれませんが、LINEをはじめとするSNSのチャットの見守りにしっかり力を入れているのは、今も市場で弊社だけだと思っています。日本で最も普及しているSNSのセキュリティ対策ができるというのは大きなポイントだったと思います。 また、愛知県警と連携していたり、国内のパートナーとの実績も積み上げてきていたことも評価されたのではないかと思います。もちろんKDDIさんとしても、ブランドイメージに関わる話ですから慎重に、本当に任せられるかをじっくり検討していただいた上での提携でした。 ―杉原― 単にサービスを紹介するだけでなく、開発も伴いますよね。 ―冨田― そうです。auのIDでログインできる連携機能なども実装しました。KDDIのユーザーさんがスムーズに加入できる仕組みを開発したというところです。 ◆ 他社には真似できない技術的優位性 ―杉原― コドマモにはAI技術やセキュリティ技術が深く組み込まれていますが、この技術力の高さが評価されたのでしょうか?特に優れていると考える技術的な優位性や、開発において特に工夫・苦労されたポイントを教えてください。 ―冨田― チャットを見守るというのはシンプルに聞こえますが、実際にそれを実現するためには、裏側でさまざまな技術が必要です。従来は分析が難しかったSNSのチャット内容を解析できるようにしたこと自体に大きなイノベーションがあります。 自然言語で危険かどうかを判定するモデルや、画像が不適切かどうかを判定するモデル、それを端末上で軽量に動かす仕組みなども開発しています。チャット自体を分析可能にするという、これまで誰もやってこなかったことを実現したというところが、大きな技術的優位性だと思っています。 それと同時に、使いやすいUI・UXへのこだわりも重要です。私自身も開発チームの中でコミットして、みんなの努力で磨いてきました。どんなに優れた技術でも使いやすくなければ社会実装されないと思っているので、わかりやすく使いやすいアプリにすることを常に意識してきました。 ―杉原― LINEなどのSNSのやりとりを読み取り、分析して危険なチャットを検知するこの仕組みは、他のスタートアップがすぐに作れるものではないという自信がありますか? ―冨田― はい。今ではAIが既存のアプリをさっと作れるようになっていますが、世の中にすでにあるものを作るのとは違います。まだ誰も作っていないものを実現するのはAIだけに任せても難しい。そこに我々の技術チームの強みがあると自負しています。 また、ユーザーインタビューやユーザーデータの分析を細かく積み重ねてきたことで、継続率(リテンションレート)も毎月上がり続けています。 ―杉原― 最近は安定し始めましたね。 ―冨田― 一般的なCtoCのサービスはリテンションレートがどんどん下がっていくことが多いのですが、弊社の場合は6か月ほどでしっかり下げ止まっています。適切なユーザーに刺さっているという検証ができているという意味では、プロダクトマーケットフィットに近い状態に来ているかなと思っています。技術力だけでなく、UXや総合的なブランディングも含めて、親御さんにとって使えるアプリができているということだと思います。 ―杉原― 難しい技術を極めるだけでなく、ユーザー目線で使えるものをという意識が、冨田社長の総合プロデューサーとしての役割なんですね。 ☆インタビューアー 株式会社ディ・ポップスグループ アドバイザー 杉原 眼太 【Adora株式会社】 会社名:Adora株式会社 代表者:代表取締役 冨田 直人 設 立:2023年7月 サービスサイト:https://www.kodomamo.com/about-us Part 2では、 ・「コドマモ」加入後の状況と反響 ・3大キャリア全てとの協業へ拡大 ・「コドマモ for School」— 自治体・学校向けの取り組み などについてお伺いしています。 Part2もぜひご覧ください!
  • INTERVIEW
2026.07.17
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