先日弊社は、人流データ分析プラットフォーム 及び スマホの位置情報データを利用した広告配信サービスを提供するクロスロケーションズ株式会社へ出資を行い、ベンチャーエコシステムの仲間として歩み始めました。
☆クロスロケーションズ株式会社への出資に関するプレスリリースはこちら
https://d-pops-group.co.jp/column/x-locations/
今回は、クロスロケーションズ株式会社の創業者である小尾一介社長へ、創業の経緯や人流分析プラットフォーム「Location AI Platform®(LAP)」等についてお伺いしました。
①創業のきっかけは?
スマートフォンが普及し、誰もがスマホアプリを通じて「位置情報(緯度経度データ)」を利用した便利なサービスを利用できる時代になりました。それらサービスの裏側では膨大な位置情報データがビッグデータとしてネットの中に存在しています。これまで単なる「ログデータ」として見過ごされていた位置情報も、近年のMobile Internet、GPS、GIS、AIの技術革新により、新たにデータの収集・解析ができるようになったことで、統計モデル化や可視化、インサイトの抽出が可能となり、その価値は今後ますます高まっていきます。
当社は、検索エンジンや生成AIのように、「膨大なデータから有用な情報を引き出し、活用する新たな時代」が到来したと確信し、この情報を生活やビジネスに役立てるためのプラットフォームが必要と考えて、そのビジョンを実現するためにクロスロケーションズを設立しました。
②サービスの概要を一言で簡単にご紹介ください
クロスロケーションズが提供する人流分析プラットフォーム「Location AI Platform®(LAP)」は、位置情報ビッグデータをAIで解析し、人流データの可視化と分析を提供するサービスです。
また、人流データを活用した広告サービスでは、ターゲットの移動履歴に基づいて効果的な広告配信を提供しており、インバウンド広告や分析など、訪日外国人の行動データを活用し、旅行者向けのマーケティングや観光施策の最適化を支援しています。
③ここがどんな類似会社よりも優れている、というポイントは?
クロスロケーションズの最も強みのあるポイントは以下の通りです。
1.偏りのない包括的なデータソース(標本データ)を使用
分析の基となる標本データではスマートフォンがGPS衛星の信号から取得したデータをメインとして、特定のキャリアやアプリに依存しないデータを利用しています。コロナ以前からさまざまなデータソースを統合し、包括的な位置情報データ収集して分析を行っており、偏りのない正確な人流データを提供できる点が他社と異なる強みです。
2.高精度な位置情報データと独自のAI解析技術。個人情報の懸念無し
位置情報ビッグデータを高頻度で収集・解析し、独自のAIアルゴリズムを活用することで、精度の高い分析結果とインサイト(人々のリアルな行動を見える化)を把握できる独自のプラットフォーム(LAP)を提供しています。スマホからの位置情報ビッグデータの取得と分析を完全分離することで個人情報に抵触する懸念はなく、ピンポイント地点の分析・可視化も可能です。
3.国内最大級の位置情報データを活用したスマホ広告サービス
高精度な人流データとAI解析を組み合わせることで、特定のエリアや行動パターンに基づいたスマホ広告(ジオターゲティング広告)を提供しています。また、需要が高まる訪日外国人(インバウンド)向けの行動データを国内最大級に保持し、効果的なインバウンド広告やプロモーションの設計が可能です。地域や観光施設ごとのデータに基づき、最適なタイミングと場所で広告を展開することで無駄のないマーケティングを実現します。
④起業以来、最も苦労したことは?
ベンチャー企業として、限られたリソース(資金や人材など)の中で、ビッグデータの蓄積、独自アルゴリズムの開発や独自のユーザーインターフェースの継続的な開発を行い、新たに登場した「人流データ」の有用性を企業に伝え、採用してもらうこと。
サービスの市場提供開始時期がコロナ禍期と重なったこと。
⑤株主に対して最も期待することは?
「人流データ」は今後、経済や社会活動において極めて基礎的(ファンダメンタル)なデータとなることが確実です。その有用性を広める活動にぜひご支援をお願いしたいと考えています。
⑥D-POPS GROUPからの出資を受けて良かったことは?
グループ傘下の各種事業会社、投資先ベンチャー企業においても当社のサービスが広く活用されて、当社も含め、それぞれの企業の事業発展の契機になる機会となったことです。
⑦ベンチャーエコシステムの実現に対して共感する部分はどんなところですか?
スタートアップ、ベンチャーはそれぞれ独力で事業成長することに注力しているわけですが、エコシステムに繋がることで情報、機会などを共有できるのでそうした場の実現に共感しました。
⑧理想とする10年後の会社とは?
グローバル企業
⑨その未来に向けての今後の課題は?
技術開発とパートナー作りです。
パートナーとしては当社製品のリセラーパートナーのみならず、当社の人流分析プラットフォーム上でサードパーティーとしてエコシステムを構成するパートナーも募集して行きます。
⑩最後に一言
ディ・ポップスグループさんには当社のミッションにご賛同をいただき、資金、事業育成の両面でご支援をいただきまして誠にありがとうございます。
【クロスロケーションズ株式会社】
代表者:代表取締役 小尾 一介
所在地:東京都渋谷区恵比寿南1丁目2-9 小林ビル6階
設 立:2018年1月
コーポレートサイト:https://www.x-locations.com/