COLUMN

【グループ会社インタビュー】 株式会社ディ・ポップス 増田 将人 社長 ~前編~

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2025.04.30

D-POPS GROUPでは、現在約23社のグループ会社が仲間となっています。
今回は、ディ・ポップスグループの祖業である株式会社ディ・ポップスの増田 将人 社長へ、インタビューしました。
(こちらのインタビューは、2025年3月に実施しました。)

◆入社の経緯

-杉原-
今回は、ディ・ポップスの増田社長にインタビューさせていただきます。宜しくお願い致します!

増田社長がディ・ポップスに新卒で入社したのは2012年の4月ですよね。入社の経緯を教えていただけますか?

-増田-
大学時代、私は留学で北京に行っていました。北京の大学に4年半行ったんですけれども、就職活動というもののやり方自体を知らなかったんです。それで、大学4年の前期が終わった夏休み、7月と8月の2ヶ月間が休みだったので、この期間で就職活動を始めました。

実際に受けたのは、5社ぐらいだったと思います。大手商社などを受けたんですけど、結局ダメで。それで、内定をもらったのが、ディ・ポップスと一部上場している大企業でした。

先に内定をいただいたのはその大企業だったんですが、ディ・ポップスの面接を受ける中で気持ちが変わっていきました。ディ・ポップスの面接を受けてみて、会社の雰囲気がなんか明るく見えたんですよね。未来の発展というのがすごくイメージできました。

あとは、後藤さんと直接お話していて、この会社に入ったらなんか人生変わりそうだなとか、人生にとってすごい大きなプラスの機会に出会えそうだなみたいな、直感が働いたんです。なので、途中から「この会社入りたいな」というマインドに切り替わって、どうにか落とさないでくれと思っていました。(笑)
ちなみに、後藤さんとの最終面接は3時間くらいお話しさせて頂きました。

-杉原-
当時、ディ・ポップスの会社規模はどのくらいだったんですか。

-増田-
たぶん会社としては15期くらいとかじゃないですかね。
まだ売上も100億円なく、7~80億円とかだったと思います。
当時は「売上100億円行くぞ!」みたいな、そういうのが全体の号令としては強かったイメージですね。

◆社長就任の経緯

-杉原-
ディ・ポップスはグループの代表である後藤さんが1998年設立した祖業ですが、増田さんは2024年3月に、若干30台半ばでその会社の社長になられたのですよね。
この12年の間に部長や本部長、役員等、異例のスピードで出世されたと聞いています。 振り返るといかがですか?

-増田-
そうですね。「運とタイミング」というのは、もちろんあったと思います。それに加えて、ちょうど会社が大きく変わろうとしていたというのは、外的要因で大きなポイントだったと思うんですね。

というのも、私が入社して翌年くらいにはもうディ・ポップスとグッド・クルーで売上100億円いっていました。そこから後藤さんが、さらに成長戦略を描くときにディ・ポップスだけで成長するということではなくて、徐々にグループ構想になっていったんです。当時私の上司だった藤田さんがアドバンサー創業のために抜けて、次は保坂さんがSTAR CAREER創業のために抜けました。

上司が独立したりいい意味での卒業が訪れたりして、そのタイミングで、これも外的要因・内的要因あると思うんですけど、会社の業績が落ちた時があって、そのときに組織がおおきく変わりました。

当時私が3年目で、まだ現場のマネージャーをやっていたんですけれども、そこでもともと大きなピラミッド組織だったところを一旦フラットにして、ほぼ全員社長直下のような組織になったんです。

3年目のマネージャーって若手じゃないですか。そこに対しても、いろんな裁量をもたせてもらって、今までは上層部だけでやっていた会議を、選ばれし20名ぐらいが午前中に熱い議論を交わすようになり、学びの場を頂きました。当時3年目ぐらいのメンバーがチャンスを掴めるきっかけになったんですね。そこでどんどん挑戦していって、上からポスト与えてもらったっていうよりも、「自分たちで掴みに行くぞ」みたいな感じでした。

平等にチャンスがあったというのは運がよかったんですが、そのチャンスを掴みにいく行動力はすごい大事だったと思います。

-杉原-
チャンスをつかみ取ってどんどん上がっていくにあたって、1番努力したポイントってなんですか。

-増田-
努力したのは、目上の方に飛び込み続けることです。ちょうど千本さんがジョインしてくださったタイミングでもありましたし、後藤さんをはじめ周りの経営者の方や、アドバイザーの方、我々からするとものすごい目上の方々に対して、食事会や勉強会の機会があれば隣に座って学ぶようにしました。なかなかみんなやりたくない。だけど、飛び込んだら必ず得られるものがそこにはあるということはわかっていました。

あと仕事でいうと、会社からすると、業績が悪いところって誰かに任せたいじゃないですか。そんなポジションも自分からどんどん引き受けて、どうにかしても早く回復させたいという思いでやっていました。そこで業績が改善したら注目されるし、そもそも難しいポジションなのですぐに結果が出なくても「頑張ってんじゃん」みたいな言葉をかけてもらえる。どんなことも飛び込んでやってみるというのは意識をしていました。

-杉原-
社長就任の時の打診っていうのは、どういうふうに後藤さんから言われたんですか?その時どう思われましたか。

-増田-
これがちょっと曖昧な部分もありまして。
後藤さんに呼ばれて「じゃあ社長就任な」っていう感じじゃなかったんですよ。

というのも数年前から後藤さんは、組織上はディ・ポップスの社長としていらっしゃいましたが、ディ・ポップスグループの経営に専念され、ディ・ポップスの経営はほぼ幹部層に権限委譲している状態でした。

その中で、ディ・ポップスが業績的にも組織的にもどんどん悪くなっていったんです。
すごいふわふわした時代があって、当時私は営業本部長がメインの担当だったんですけれども、そこで執行役員になったりとか、常務・専務になったりする中で、やっぱり会社がどうしても良くならない。急激に悪くなっていってる感覚もありますし、回復がなかなか見えないという悩みを抱えていました。

後藤さんとは、年に2回ぐらい2人で食事をする機会をいただいてて、その時に後藤さんに「僕に社長をやらせてください」と伝えました。

自分の中ではもう変わるしかないと思っていました。今更、後藤さんが事業会社に戻ることはグループ全体の判断として効果的ではありません。だったらもうやるしかないんだと自分の中で腹をくくったんです。

-杉原-
増田さんから見て、当時、社長候補は複数人いたりしたんですか。
それとも自分だけしかいないと思っていたんですか。

-増田-
後者ですね。私しかいないと思っていました。もしかしたら違うと考えていた方もいるかもしれませんが、事実上の後継者という意識ではいました。

-杉原-
何年ぐらい前から、社長の後継者という意識で働いてきたんですか。

-増田-
感覚としては、30歳ぐらいだったと思いますね。当時執行役員になっていたんですけど、見ていたのが営業本部だけだったので、会社全体を見られているかというとそうではなかったんです。ただ、後藤さんがグループ経営に専念されている状況ではあったんで、やっぱり自分が見なきゃなと感じてきました。

そこからいろいろと学ぶようになって、千本さんを通しての出会いだったりとか、後藤さんのご紹介だったりとか、自分でも20代後半ぐらいから経営者コミュニティに入ったりとか、周りの刺激が大きかったですね。

なかなか自分の実力も足りてなかったので最初は全然相手にされなかったんですけど、なんとか食らいついていくみたいな。それがようやくここ数年で知り合いも増えましたし、やってきたことが徐々に芽が出てきてるなっていう感覚があります。

◆事業概要

-杉原-
準備期間も含めるともうベテランですね。
そんな増田さんが正式に社長になってから1年ですけれども、まずはディ・ポップスの会社概要、現在の事業概要を簡単にご紹介いただけますか。

-増田-
ディ・ポップスはもう27期目になるんですけれども、元々祖業で始めた通信の代理店事業が、今でもメインではあります。

事業としては、1つが併売店事業です。独自ブランドの「スマホ相談窓口TOP1」というブランド名でやらせていただいてまして、通信の店舗運営をしてるんですけども、様々なメーカーさんや通信キャリアさんの主要商品・サービスが全部入っています。
それに加えて独自ブランドの商品、セキュリティや保険等、あらゆる商品があるんですけども、そこもまるっと包括的にエンドユーザー様に対して、コンサルティングや小売の販売、アフターサポートなどができます。現在、関東を中心に30店舗強運営しております。

もう1つは、専売店事業です。こちらも通信の代理店として、ドコモショップ、auショップ、UQスポット、楽天モバイルの店舗を運営しています。

あとは、メディア運営で、通信に特化した「フォンシェルジュ」というオウンドメディアを展開しています。

そして別会社になりますが、ディ・ポップスを一緒に引っ張ってきた平井が代表を務める『株式会社PlusPass』で、格安SIM/格安スマホに特化したWebメディア「すまっぴー」というメディアを運営しています。なので全体的には、通信専門の、リアルとオンラインを掛け合わせたプラットフォーム、そしてユーザーに対して支援できるようなサービス事業をやっています。

-杉原-
ここのところ通信業界、特にショップの運営って変化してきていると思うんですけども、通信業界の波ってどんな感じなんですか。

-増田-
毎年いろんな変化があります。通信キャリアだけでなく、総務省なども含めてですね。そこでいろんな法律が変わることが、1番の大きな要因になると思います。でもその中で、我々も20年以上生き残ってこれたのは、本当に変化に対応してきたからですね。

◆社長就任で変えたこと・変えなかったこと

-杉原-
この20年くらい、激動ですよね。
名実ともに社長になってから1年経ったわけですけれども、この間に大きく変えたことと変えなかったことを教えてください。

-増田-
この1年は、本当に激動であっという間でした。そもそもまだ社長に就任するかどうかも決まってない時に、1つ決意をしていたものがありました。やっぱりディ・ポップスのいいところって、理念やビジョン、そして人財教育というものが、創業の礎として先代の後藤さんからめちゃくちゃ入っていて、僕自身も教育されましたし、だからこそ生き残れたというところがあるんですよね。
対お客様、対社員、スタッフ、最終的に社会に対しての部分がちゃんと出来上がっていたので、これをもっともっと磨いていかなきゃいけないなと思っていました。
あとはやはり数年間、後藤さんがグループ経営に専念されると覚悟を決めた時期に、実質指揮官不在のような状態だったので、上位レイヤーがふわふわしている、中間層も離職が止まらない、若手も入っては辞めるみたいな負の連鎖があったので、もう1回基礎から徹底しなきゃいけないなと思っていました。

離職率を下げるという短期的なことではなく、そもそも働き甲斐があり、個人も組織も成長できる環境を創るためにまず変えたことは、「毎月1回は全社員をリアルで集めて対話すること」でした。

コロナ期間があったこともそうですが、そもそも我々の拠点が50を超えているので、なかなか全員がリアルで集まる機会というのが、年に数回ぐらいしかなかったんですね。今オンラインでいろんな話をするんですけど、それがメインになってしまったことにすごい違和感を覚えていたのと、ディ・ポップスにはすごくいいものがたくさんあるので、それをちゃんと伝える必要があるなと感じていました。あとは、自分自身ちゃんと教育できている自信がなかったんですよね。

なので、就任するのが3月でしたから、その前の10月ぐらいに自分の中でも決意をして、月1回、全社員をリアルで集めようと決めました。

-杉原-
これはすごいことですよね。

-増田-
はい。月に1回集まって、とにかく理念とかビジョンとか、そこだけでもいいから1日かけて話そうと決めました。それを10月ぐらいに決意して、そこからいろんな準備をして、実際は2月ぐらいから順次やっていったんですね。

それがうちの月一全体集合研修に繋がっているんですけども、全体集合研修の目的は、1つはリアルで社員同士がちゃんと対話をする。そして自分の理念と会社の理念を、どうやって融合するかなど、その時のテーマに沿って議論を深めていきます。

もう、仕事って人生の一部じゃないですか。それが面白くなかったり、自分の人生の理念とかけ離れていたら、そもそもこのコミュニティにいる理由がなくなってしまうので、リアルで対話をしながらわくわくする未来を一緒にデザインをしていく。

そしてこれは社長が変わったタイミングでもあるので、誰か外部の講師に委託するんじゃなくて、自分の口から言うと決めました。その前までは増田塾というのを3年ぐらいやっていました。その時は有志で、全社員じゃないけどリアルでやっていたんで、それをもうやめて全社員に変えたというのもあります。
あとは会社のロゴとか、ホームページをリニューアルしました。

-杉原-
素晴らしいですね。1日分の稼働を止めてでもやろうというのは勇気がいることだと思います。変えなかったことはありますか?

-増田-
ディ・ポップスの歴史ある「クレド」は変えませんでした。
僕が就任してから変えたこともたくさんあるんですけど、この行動指針は人として大切なものを教えてくれるので、現時点では変えずに残そうと思っています。

渋谷ヒカリエ本社の会議室内に掲載されている「クレド」

◆変更したロゴへの思い

-杉原-
ちなみに、変更したホームページとロゴへの思いについて紹介していただけますか。

-増田-
今回リニューアルした新しいロゴデザインの思いというのは、何かやるんだったらナンバーワンになるという思いを込めています。我々の企業ビジョンでもある、対顧客に貢献するとか、対社員に対して、自分の人生をコントロールできるような自己実現の舞台を整える・与える、最終的に利益を出していって、社会貢献を続けるという思いがあるので、やっているビジネスの中で、ニッチでもいいから、ナンバーワンになる「1番」って思いが強いんですね。

なのでロゴを見ていただくと、1番の1っていう風に見える部分と、D-POPSの「D」と見える部分をつくっています。

あとは、我々のコーポレートカラーってブルーやスカイブルーなど、青が強いんですよね。やっぱり青って晴れやかな気持ちになったり、爽やかな気持ちになったりとかしますよね。
でもそれだけじゃなくて、青い炎の熱い心と冷静さも、コーポレートカラーへの想いとして入っています。

その青色の「1」に見える部分を実はグレーで支えてるんですね。というのも、人生も組織も一緒で、必ずしも前線の人たちだけが成果を作ってるわけじゃなくて、支えてもらってる、支える立場でもあるよと。

なので、この持ちつ持たれつの環境をちゃんと作っていくこと、そして我々はどっちかっていうとしっかり支えていこうよ。会社としても支えられる器をどんどんどんどん大きくする。その中で、自分たちが信じた道とか、やるべきミッションを信じて、この1番を目指していく。
そういう想いでロゴを作成しました。

ディ・ポップス ロゴ

☆インタビューアー
D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太

【株式会社 ディ・ポップス】
代表者:代表取締役社長 増田 将人
所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ32F
設 立:1998年2月
サイト:https://d-pops.co.jp/

 

次回後編のインタビューでは、
・マーケット状況における戦略
・TOP1の販売・積極方針について
・新商品「OTHEBES(アザベス)」について
・サッカーの活動について
・「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて
などについてお伺いしています。

後編もぜひご覧ください!

 

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2025.08.05
【エグゼクティブインタビュー】後藤 和寛(D-POPS GROUP 代表取締役)~前編~
今回は、D-POPS GROUP の後藤代表にインタビューしました!D-POPS GROUPは社会になくてはならないベンチャーエコシステムの実現を目指し、ベンチャー企業の成長プラットフォームの創造に取り組んでいます。 ベンチャーエコシステムの実現や社会貢献活動に対する思いなどについてお伺いしました。 (こちらのインタビューは、2025年7月に実施しました。) -杉原- 祖業であるD-POPSの創業から27年以上経ち、またD-POPS GROUPを設立してグループ経営に移行してから10月1日でちょうど10年経ちますね。そして5年ほど前からは、エコシステム経営を提唱されていますが、これまでの27年、またグループ経営の10年、エコシステム経営の5年はどんな道でしたか? -後藤- 一言でお伝えすると、修行僧のような経営者人生だったと思います(笑)あらゆる逆境、逆風、谷底など苦難の連続でしたが、その一方、たくさんの感動や出会いがあり、本当に充実した27年だったと言えます。 最初は事業会社の社長として事業に集中し100億企業を実現しましたが、事業に集中することはすなわち、単一事業のみに依存することで、大きなリスクになりえることも経験し、そこから本格的なグループ会社経営に移行することを決めました。 グループ会社経営に移行し10社、15社と経営するようになった時に、講演依頼や勉強会の講師をしてもらえないかという話が非常に多くなり、出来る範囲でお受けしていくことにより、起業家や経営者の皆さん、私と同様に本当に苦労しながら経営されている実情を知り、その中でも最も手触り感のある(参加者の全ての顔と事業が覚えられる)勉強会の講師が、最終的に現在毎月のように開催している後藤塾として発展し、これまで累計約300名の起業家や経営者の方々に参加して頂きました。その結果、湧き出るようにインスピレーションが出て来たのが、人生を懸けて、ベンチャーのエコシステムを実現すること、つまり「エコシステム経営」の始まりです。 ベンチャーエコシステムと言うプラットフォームを創ることで、仲間を増やし、お互いがノウハウや情報、そしてネットワークなどシェアし、どこかの会社が突然の逆風で大赤字や谷底に落ちても、エコシステム全体で守り合い、助け合い、強固なリスクポートフォリオを実現する。仲間になるのは、グループ会社、投資会社、資本業務提携などどのような形態でも良く、もっと言うと資本関係が全くない会社も支援しているケースも多々ありますので、究極で言うと、私が実現したいことは「起業家や経営者に伴走しながら支援する社会的な仕組みの確立」とも言えます。 -杉原- 起業家として、世の一般会社員には想像を絶する険しい道を歩み続けてこられた原動力、情熱の源泉は何だったのでしょうか? -後藤- 情熱に関しては、起業してから一度たりとも失ったことはありません。25歳から今までずっと、溢れ出ています。源泉は何かというと、起業のきっかけは、イギリスの大学への留学でした。 多くの世界中の学生が明確に将来の夢を持ち、そこに向かって猛勉強をしている。私は留学する前まで、正直、遊んでばかりの大学生活を送っていましたが(テニスサークルやインカレサークルの代表など)、未来の日本に対して大きな危惧を持つようになりました。 10年後、20年後に、日本の経済力が下がり、特に東南アジアやBRICSなどの国が大きく発展し、相対的に戦前戦後の諸先輩方が築き上げた恵まれた日本を維持出来なくなるのでは、ということでした。日本の若者を力強く育成し変革したいと思っていた時に、松下幸之助氏の書籍と巡り合い、会社経営を通して、若者育成をする道があるということに気付きました。 最初は若者を直接育成することに情熱を燃やし、人数が数百名と増えた時には幹部育成に力を入れ、社員数が数千名になってからは、起業家や社長の育成に尽力してきましたが、原点はずっと同じ、日本の未来を担う若者がしっかりと成長する環境、挑戦する環境を創りたいという想いです。それが私の中ではずっと情熱の源泉であり続けたと思います。 自分がこの世にいなくなった後でも、次の子供達の世代、そしてその先の世代とより良い社会を残していけるようにと常に思っています。究極で言うと日本だけでなく、地球上のあらゆる人々に対して、同じ気持ちを持っています。 -杉原- その険しい道のりには数々の幸運、強運に救われたという経験がおありだと思いますが、後藤さんの考える”強運の掴み方”のコツのようなものを読者の方に公開していただけますか? -後藤- 一言でいうと、神様が応援したくなるような人間であるか、ということを大切にしています。誰にも負けない情熱があり、誰にも負けない努力をしている。自分が成し遂げようとしているビジョンや目標は社会的な意義があることか、などをとても大切にしています。加えて誠実・謙虚・感謝の心を持っていることもとても大切だと思っています。 これらのことから少しでもズレていると強運が全く起きず、しっかりと出来ていると驚くほど強運が起きるのには、自分自身もとても驚いています。もう一つ加えると、運気が良い人と付き合う事もとても大切だと思っています。当社の会長の千本さんも顧問の藤崎さんも私の中では強運のパワースポットのような方々です。社外取締役の内藤さんやアドバイザーの石黒さんも同じように感じています。 -杉原- また、後藤さんのお話の中には数々の”ご縁のおかげ”という話が出てきます。良縁をつなぐために日頃意識されていることは何でしょうか? -後藤- 強運の質問に対してお答えしたことと、かなり近い回答になりますが、 自分自身からより良い気が溢れ出るようにしておくこと、つまり、利他的な心や愛を持つことなどが良縁に繋がると思っています。そしてチャンスが目の前を通った時に、自分が実現しようとしているビジョンや社会的な意義をきちんと伝えること。そこに賛同して頂けると、ご縁が深くなり、時に支援して頂いたり、助けて頂いたり、と最終的な良縁になることを感じています。 -杉原- 後藤さんは個人的にも、またD-POPS GROUPとしても、【公益財団法人 こどもたちと共に歩む会】や【特定非営利活動法人 BONDプロジェクト】への支援など、多くの社会貢献活動をされています。CSR活動に力を入れていることもそういう思いからなのでしょうか? -後藤- はい、その通りです。少しでも苦しんでいる子供達を支援したいという想いは純粋なものですが、そのような活動に力を入れていると、まだ自分に強運が戻ってくるような不思議な感覚があります。でも強運にならないとしても、目の前に苦しんでいる子供や人がいたら、純粋に何かが出来ないかと思うことは、人として自然な考えだと思います。 -杉原- 経営者としての実力と絶え間ない努力によって、そして幸運と良縁に恵まれて、グループをここまで大きくしてきたのですね。売上は300億越えとなり、既に新基準においても東証に上場できる規模になっていますが、非上場を維持している理由を教えていただけますか? -後藤- 上場の良い点など当然理解していますが、私の経営はかなり独特ですから、全ての投資家の方々に理解して頂くのは厳しいと思っています。中長期ビジョンでどんどん投資をかけていきますし(短期の結果はあまり気にしていません)、虐待児童を支援する財団の活動にも15%ぐらいは自分の時間を割いています。ボランティアの一環として依頼を受けた際に開催している経営者の成長支援の後藤塾も20%ぐらいは時間を割いています。 上場企業の社長になったら、自社の実績を出すことに当然集中することがミッションですから、今の私にはフィットしないと感じています。ただ、ベンチャーエコシステムの中から上場企業は既に生まれていますし、これからはさらに続々と誕生していく予定です。 -杉原- ご自身は上場が目標や目的とは全く考えていないということですね。一方で投資や経営相談に乗るなどして上場を目指すスタートアップの応援をされています。また、ユニコーンを多数輩出するプラットフォームを構築するというビジョンを描いています。D-POPS GROUPとして、また個人として、どのような支援活動をされているのでしょうか? -後藤- これも一言でお答えするのは正直難しいですね。 起業家や経営者の相談や質問に関しては、365日・24時間体制とも言えます。私のあらゆる知見、経験、ノウハウやネットワークなどをフルに動員して、特に本当に厳しい局面の経営者、または成長曲線に入っている成長企業の経営者に時間を割く事が多いですね。それもあらゆる角度からボールが飛んでくるため、私の27年間のデータベースをフルに活用して、支援をしています。 自分が現役の経営者でこれまでにたくさんの事業会社を経営してきて、現在までにグループ会社と投資会社で60社近く、後藤塾で300社、その他を入れると、同じような立ち位置の経営者は世の中に非常に少ないと思っています。だからこそ、自分が日本にベンチャーエコシステムを創り上げなければという気持ちで日々尽力しています。これまでに、倒産するかもしれないという局面の起業家・経営者をV字回復の実現に導けたときなどは、自分の仕事の社会的な意義を心から実感できます。 -杉原- プライベートカンパニーであるのに、取締役会メンバーや顧問団は驚くような陣容です。また、私を含めてアドバイザーメンバーも徐々に増やしてこられました。この体制の意味、狙いなどについて、公開できる範囲でお考えを紹介いただけますか? -後藤- 私は正直、経営戦略のプロですから、テクニカル的なことはその道のプロが担当することが一番だと思っています。その意味ではアドバイザー陣にスーパースペシャリストがたくさんいることはとても重要だと思っていますし、皆さんのことをとても頼もしく思っています。 支援する相手は起業家なので、「スーパー」と言える実力がある人でなければ起業家や経営者は耳を傾けてくれません。そのため、数年に1人でもそのような人が仲間としてジョインしてもらえるよう、常にアンテナを張っています。また取締役会メンバーや顧問の方々などは、私にとって、メンターであり、コーチであり、時に父であり、兄であり、お姉さんという感覚です。つまり私自身の成長においても、ベンチャーエコシステムが機能しており、いつも助けられているのです。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太 【株式会社ディ・ポップスグループ】 代表者:代表取締役 後藤和寛 所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ32F 設 立:2015年10月1日(創業:1998年2月4日) U R L:https://d-pops-group.co.jp/   次回後編のインタビューでは、 ・エコシステムならではの成功例 ・複雑化戦略 ・理想とするベンチャーエコシステムの形 ・「ベンチャーエコシステムサミット2025」 などについてお伺いしています。 後編もぜひご覧ください!  
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2025.07.28
【グループ会社インタビュー】株式会社PlusPass 平井 雄大 社長 ~後編~
D-POPS GROUPでは、現在約24社のグループ会社が仲間となっています。 今回は、2024年3月に新規設立した株式会社PlusPassの平井 雄大 社長へ、インタビューしました。 (こちらのインタビューは、2025年5月に実施しました。) 前編の記事は、こちらからご確認ください。 ◆PlusPass設立後の取り組み -杉原- では、すまっぴーを引き継いで約1年が経ちましたが、事業譲渡後の平井さんなりの工夫や変えたこと、またグループ会社との連携事例などがあれば、教えて下さい。 -平井- ディ・ポップスはどちらかというとリアルで商売をしていて、ユーザーに対しては対面で接客をして、ある意味来てくださったお客様のコンサルティングをしながら、お客様のITリテラシーの向上をサポートさせて頂く事業だとは思っています。 ただ、対社内向けは人材育成企業だと思うんですよね。 最近僕もすまっぴーの今後について考えていて、現時点で思っていることは、人とデジタルを融合させるような支援ができる企業になっていきたいという風に思っています。すまっぴーがデジタル分野に近いので、通信の業界でそれをしっかりとやっていきたいと思ってます。 社会的な課題で考えると、人手不足問題がありますよね。ただ本質的には人はたくさんいて、企業側が理想とする、ちょっと言葉が悪いですけど「使える人」「採用したい人」がいないというのが現状で、割とあぶれてるのが実態だと思っているんです。 要はそこに対しては、スキルや知識が足りないなど、教育の面で解決できることがあるんじゃないかなと思っているので、もっと人にデジタルリテラシーを実装できるような支援ができる企業に最終的にはしていきたいなと思ってます。 グループ会社との連携については、PlusPassとしてはアットマーク・ソリューションの西川さんに大変お世話になっています。事業のことはもちろんですが、インフラの移管なども西川さんに助けていただいたので、どこかでお返ししなきゃなと思ってるぐらいです。そのほかいろんなグループ会社と連携を始めていて、これから動いていくプロジェクトも様々予定しています。 -杉原- 先ほど「すまっぴーは、ユーザーが自分自身にぴったりのプランを選べるようになることを最終ゴールにしています」とおっしゃっていましたが、今後社会に必要なデジタル人材になれるように、自ら新しい領域について学べることを目標にするというのは良いですね。 そのためには、もう少し知見を学べるコンテンツや仕組みなども必要になってくるかと思いますが、何か取り組みをされているのでしょうか。 -平井- 実は少しずつAI領域の整理等を行っていて、すまっぴーの事業にもAIって実装できる範囲が広いのと、使えるようになれば、個人の生産性もかなり上がるので、AI分野の教育もできるようになりたいなと思ってます。 あとは記事コンテンツも増やし始めまして、新規のコンテンツもそうですが、今まである記事のリライトも進めながらコンテンツの充実も図っています。 ◆成長戦略 -杉原- では、長期的な目線でPlusPassの成長戦略を教えて頂けますか。 -平井- 先ほどの話と類似する部分はありますが、すまっぴーは会社を立ち上げるきっかけでしかないと思っています。 ただ譲渡していただいた事業がダメというわけではなく、さらに磨きをかけていける事業だと思ってるのでちゃんと作り込んでいきたいですし、今の時代に合うような体制を作っていきたいなと思っています。要は生産性の高い企業を作っていきたいなと考えています。 じゃあ今後どういう展開したいかというと、先ほどお伝えした通り、人とデジタルを融合させて、国内のデジタルリテラシー向上に貢献できる企業を実現していきたいと考えています。僕はどちらかというとリアルの方で生きてきた人間なので、リアルの事業戦略を持った中でしっかりとクライアントに貢献できるような組織体制を作りたいです。 -杉原- 組織としてはどんな組織をどんな人たちと作っていきたいですか? -平井- まだぼんやりしているところもあるんですけど、まず1つは、自ら新しい領域に行って成長する場を持ちたいのはありますし、僕もその支援をしていきたいというのがあるので、まず成長に対する心意気がある人がいいですね。自分たちのサービス・商品を通して成長した人が、次の人とかその次の人にちゃんと与えられるようになりたいので、自分の成長が世のため人のためになると考えられる人を採用していきたいなと思います。 スキル的には、新しいことに対してヘイトがない人がいいので、今後「AIをやります」とか、「新しいツールを使います」といったときに前向きに捉えられる人とどんどん一緒にやりたいなと思います。 最終的にはディ・ポップスでやっているような、経験もないし素人だけど、PlusPassに入ったらちゃんとスキルがついてパフォーマンスできるというような形にはしたいですね。 ◆冒険旅行や登山について -杉原- ありがとうございます。話は変わりますが、趣味で登山をされていたという話を聞いたことがあります。私も登山が好きなんですが、趣味について教えて頂けますか? -平井- 僕も杉原さんと登山の話がしたいとおもっていたので、嬉しいです。(笑) 登山には大学生の頃にはまりました。当時関西にいたので、滋賀県の伊吹山とか、奈良県と三重県の県境にある大台ヶ原などでしたが、富士山をきっかけに、3000mぐらいの山を選んで登っていました。 登山の思い出は最初にお話しした日本縦断の話ともつながるのですが、日本縦断の時は途中で内定者研修があったので、北海道の稚内から2週間で東京につかなきゃいけなかったんです。 なので宗谷岬からスタートして、函館から大間のところまで船で行って、当時1年前に東日本大震災があったので、南三陸の方をずれて仙台から東京に行く。ここまでを何とか2週間で間に合って内定者研修に参加できました。その研修が富士山登山の研修だったんです。 僕は富士山に登れることを楽しみにしていたんですけど、その日台風で急遽なくなったんですよ。それがとっても悔しくて。 僕は絶対日本一の山に登りたいと思いながら日本縦断をしていたので、そこから自転車で山梨まで行きました。富士山って5合目までバスや車で行って、5合目から登るんですけど、僕らは日本縦断の中で車に乗るのを禁止していたので、0号目まで自転車で行って山に登って8合目で泊まって、山頂に到着しました。それが本格的な3000m超えの登山でしたね。 そこから高い山にはまって、富士山は多分3回ぐらい登っていて、そのあとは長野のアルプスに登ったりしましたね。そこからはちょっとおかしくなっちゃって、スリル系の山に行くようになりました。(笑)ディ・ポップスに入社してから後輩たちもたくさん連れて行きました。 最初に事業部の後輩たちと登山をすると決めたのは、ちょっとメンタルが弱ってしまって、なんかきっかけあげたらこれから伸びるだろうなっていう子たちのために、自分ができることはなんだろうって考えたときに、1つが、後藤さんがよくやってくださっていた、休みの日に新しい商業を一緒にまわって勉強の機会を創ること。もう1つは、登山でメンタルブレイクをやっていくというのをやりました。いろいろと教えを入れながら一緒に登ったら、視界が開けてくる子がたくさんいましたね。 日本縦断は、稚内から沖縄まで完走しました。基本的には野宿で、途中屋根のある家で寝たのはお互いの実家や祖父母の実家など数か所でした。 -杉原- 登山も日本縦断もかなりアクティブですね(笑) 自転車には昔から乗っていたんですか? -平井- 元々高校生の時に、家から高校まで大体自転車で30分ぐらいの距離を通学していました。それで、サッカーの練習試合とかで結構いろんなところに行ったんですが、バスで移動するか、現地で集合するかを選べる高校だったんです。僕はトレーニングの一環で中学生の時から1時間半ぐらいかかる会場まで自転車で毎回行っていたので、高校の練習試合も自転車で行っていました。2時間・3時間ぐらいかかるところにも自転車で行っていましたね。 日本縦断をやりたいと思ったきっかけが、留学した時なんですよね。 カナダにホームステイで留学した時に、日本のことを全然わかってないなっていう反省があって、普段電車とか飛行機で地方は行くけど、ちゃんと見たらどうなんだろうと思ったのがきっかけです。 ◆「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて -杉原- やっぱり冒険的な旅とかハードな登山とかが好きな人って、結構ベンチャー企業向きなのかもしれないですね。 さて、D-POPS GROUPでは「ベンチャーエコシステムの実現を目指す」をスローガンにしていますがその目標に共感する部分はどんなところですか?ベンチャーエコシステム作りを意識した上での活動などはありますか? -平井- 僕が今自信を持ってベンチャーエコシステムに貢献できてるかというと、まだまだこれからだなというのはあるんですけど、ただ本当に後藤さんにめちゃくちゃ育てていただいた恩はいっぱいあるので、その後藤さんからのイムズの継承者としては、ディ・ポップスとしてはもちろん、PlusPassとしてもベンチャーエコシステムにしっかりと貢献できるような会社に早くしたいなと常に思っています。 あと後藤さんからの指導は、会社に対する指導はもちろんありますが、やっぱり人としての指導が1番根幹で中心にあるので、人間性をとにかく磨いて、世の中の人にしっかりと貢献しなきゃいけないなというのはあります。 なので、今やれていることがあるとすれば、例えば、代理店さんや、PlusPassのお客さんとなどに対して、ベンチャーエコシステムにあるリソースにつないだり、逆にベンチャーエコシステム側にもベネフィットがあるような案件があればつないだりなどができるかなと考えています。 商談をする時も、新しいお客さんに会うときも、毎回「この人のためになることはなんだろう」というのを考えながら商談していて、その時はディ・ポップスとPlusPassだけじゃなくて、ディ・ポップスグループが持ってる商材やサービスがちゃんと頭に入ってる状態でお客さんとリレーションをとるようにしていますね。 自分自身で課題だなと思っているのは、ベンチャーエコシステムの一環で行っている投資会社説明会にも出させていただいたときに、グループ会社や投資会社についてもっと勉強しないとなってすごく思ったので、もっと積極的にベンチャーエコシステムの仲間について頭に入れてより貢献したいなと思っています。 ◆5年後の理想の姿 -杉原- それでは、平井社長及びPlus Pass社の5年後の理想の姿とは? -平井- すまっぴーの事業はしっかりと推進させて、今僕が考えていることは完成させたいなと思ってます。 もう1つ解像度を上げてやらなきゃいけないなと思ってるのは、さっきお伝えした方針の、人とデジタルを融合させて貢献するというところは、どちらかというと新規の事業に当てはまるので、新規事業を進めていくためにも人を雇用して体制を作り事業を推進していきたいです。 -杉原- それに向けての課題はありますか? -平井- 大きく2つなんですけど、戦略の解像度をしっかりと上げることと、投資できる利益を既存事業をベースにしっかりと上げることのこの2点がしっかりできないと次に進めないと思ってるので、まずはこの2点を進めていきます。 ◆ホームページを訪問した読者に向けて一言 -杉原- 最後に、このHPを訪問した読者の方に一言お願いします。 -平井- 新卒の方も、ベンチャーエコシステムに興味がある方も含めてにはなりますが、ディ・ポップスグループって後藤社長を中心に、本当に他にはない事業体を作ろうとしていて、世の中一般的にあるグループ体の親会社とは全く違う形なんですね。組織としてめちゃくちゃユニークだなと思ってます。 ディ・ポップスグループに来ていただくとわかると思うんですけど、個人の裁量が大きいので、傘下に入ったからデメリットがあるってことは逆にほとんどないのかなと感じています。ぜひ挑戦という意味でディ・ポップスグループに入っていただける方がいらっしゃるんだったら、一緒にベンチャーエコシステムの成長に貢献していきたいですし、むしろたくさん学ばせていただきたいなという風に考えています。 新卒の方たちに対しては、僕は10年やっててよかったなって本当に思っています。3年などの短い期間で企業を判断する方も多いかもしれないですけど、10年いたからこそ厳しく指導してもらった経験も自分の身になっています。会社に所属する時間軸を、世の中一般的な3年~5年とかじゃなくて、10年以上所属していて良かったなと感じる体験って絶対できると思うので、その努力ができる人たちが集まってくれるといいなっていう風に思います。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太   【株式会社PlusPass】 代表者:代表取締役 平井 雄大 所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ32F 設 立:2024年3月1日 U R L:https://plus-pass.com/
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  • グループ企業
2025.07.08
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