COLUMN

【グループ会社インタビュー】株式会社プラスト 山下 友由 社長 真崎 二郎 専務 ~後編~

  • INTERVIEW
  • グループ企業
2025.09.25

D-POPS GROUPでは、現在約24社のグループ会社が仲間となっています。
今回は、2025年9月にグループジョインした株式会社プラストの山下 友由 社長と真崎 二郎 専務へ、インタビューしました。
(こちらのインタビューは、2025年7月に実施しました。)

前編の記事は、こちらからご確認ください。

◆導入事例のインタビュービデオについて

-杉原-
プラストのHP上に公開されている導入事例のインタビュービデオを拝見したのですが、あるお客様が、「社員の方が女性の方も男性の方も皆いい人柄で、なんか、会社の良さが、なんなら社長の良さがすごいよく分かって・・」とおっしゃっている姿がとても印象的でした。営業の方の誠実な姿勢が会社のブランドそのものになっている感じがしました。

-山下-
ありがとうございます。お客様は商品やサービスを導入する前は『プラストに任せて大丈夫だろうか?』『同業種の経営者は導入して実際にどう感じているんだろう。』と心配をされる方も少なくはありません。そんな不安を少しでも解消していただくためにはお客様の声だと考えました。最初は、当たり前ですが0からお客様の声を1社1社にお願いして集めていきました。

徐々にそういったインタビューの件数が増えてくると、自社を客観視できるといいますか、例えば、なぜ当社とお付き合いをしていただけたのかとか、具体的にどのようにサポートをすればお客様が喜んでくださるとか今後のお客様へのサポートの方法の参考になってきました。「このように対応したらお客様は助かるよと言ってくださるんだ。」「こんな感じで一緒にお店のことを考えたらオーナーに喜んでいただけるんだ。」というような気づきがありました。

そしてインタビュー動画を視聴してみると、自分たちの強みとかも改めてお客様に教えていただけたりするので、「あ、ここがうちの強みなんだ」ということを理解できるし、じゃあここをもっとチームの強みとして出していこうと思えるなと感じています。

-杉原-
日本マーケティングリサーチ機構(JMRO)では『店舗アプリ制作部門 導入して良かったお客様の声公開インタビュー数』、『ホームページ制作部門 導入して良かったお客様の声公開インタビュー数』の2部門でNO.1を獲得されていましたね。

これだけのインタビューをされているのはすごいことだと思います。どうやってインタビューをされているんですか。

-山下-
実は契約の段階で、「もし導入して成果が出て満足したと感じていただけた場合、導入後のお客様のインタビューに後日ご協力をお願いしてもよろしいでしょうか?」というようなお話をさせていただいたり、契約書にそのお願いの内容も入れているんです。

お客様からは、『いい作品に仕上がったらいいよ』『効果が出たらうちも嬉しいし、その時はバンバン営業で使ってくれていいよ!』とおっしゃっていただけることが多いですね。正直恥ずかしいからちょっと遠慮するよと言われることが無いとは言えないですけどね。インタビュー動画に関してもほぼ当社のメディア制作課の映像チームで作っています。

-杉原-
素晴らしいですね。その動画を見たお客様や社員の皆さんはどんな反応をされるんですか。

-山下-
まず社員については、社内のslackで、導入事例インタビューチャンネルのようなものを作っていて、インタビューが出た時は全社にインタビューが共有されます。

オフィスにあるモニターでも流れているものはあると思うんですけど、インタビューを全社で共有して、このサポートをしてくれているのは誰で、アポイントのご縁を繋げたのは誰で、営業担当は誰だということをみんなが知ることができて、この人のサポートはこんな風にしてくれてるんだ、とかがお客様が語ってくださることでわかるんです。

普段はは部署が違う人や営業職の人達はサポートチームがどれだけお客様に寄り添って仕事をしてくれているかというのをそこまで詳しくは知らないんです。
サポートについて触れてくれているお客様だと名指しで話してくれることがあるので、サポート担当やいい営業をしている担当にもスポットライトが当たるんですよね。

また、商談時に動画を視聴していただいたお客様の場合は、視聴後に『わかりました。御社に任せますよ』とおっしゃっていただけるケースもあったり、後日やっぱり導入しますとお電話をいただくことも少なくはないので、そういうお客様は導入後にいいお付き合いが出来るイメージが沸いてくださったんだと思います。

-杉原-
そういう意味では、獲得に行く営業だけじゃなく、サポートの人も、社内の営業の人も、みんなに光が当たるように仕組み化していらっしゃるんですね。

-山下-
そうですね。営業職だけでなく、普段数値化されないけれど大事な仕事をしてくれている従業員に光が当たるような仕組みづくりをすることにおいては、真崎と一緒に常に意識をしているかもしれないです。
もちろん営業会社だと営業が評価されやすいという面はあるとは思います。でも営業職だけが光が当たるよりはそれぞれの任された大事なポジションで頑張ってる人たちにしっかりと光が当たるようにした方が、全社がより一層盛り上がるなとは思っています。

-杉原-
経理とか人事とか、お客様と接点のないバックオフィスの人たちも重要ですよね。そういう方たちにも社内で光をあてる取り組みをされているんですか?

-山下-
月間MVPというものをやっていまして、各事業部や部署から今月1番輝いていた人を選出しています。

月間MVPは、大体会社全体で15名程候補者が選出されます。その中からトップセールス賞、事業部MVP、そしてプラスト月間MVPを1名決定しています。最終的に受賞者については表彰状や副賞を授与していて、その結果をinstagramなど社外にも公開しています。公開する際にも本人やご家族、友人がそのSNSをみて『いい仕事をして活躍しているんだな』と思えるような取り上げ方も意識して広報担当が作成をしてくれています。

6月は日々みんなのシステム周りの相談にのってくれたり、今回の本社移転の時に土日も返上して対応してくれた情報システムチームのリーダーが全社のMVPでした。
時には営業成績がぶっちぎりのトップ営業マンがMVPをとったり、お客様から評価が高かったサポート担当がMVPをとったりなど、いろいろあります。

◆社名の由来

-杉原-
とても良い取り組みを聞くことができて良かったです。

続いての質問です。ミッション・バリューのページで、社名の由来としてPlan、Unique、Solution、これら全ての円を包括する形でTrustの円が覆っていることが印象的です。先のお客様の声にあるように、Plust社の皆さんとお客様との間に強い信頼関係が築かれているように思えます。
この理念のあたりを詳しくご説明いただけますか?

-山下-
Planは、お客様に対して目線合わせたプランを提供することで全力で取り組む。Uniqueは、お客様に対しての提案も我々独自のユニークな視点で提案していく。Solutionは、お客様の抱える問題を解決する。この3つの言葉の頭文字であるPLUS(プラス)というものを全力で取り組むことによって、最終的にお客さんからのTrust=信頼を勝ち取る。そんな意味を込めて社名を作っています。

これは設立からずっとそうで、先ほど理念を深く浸透させずに日々の経営をしていたというお話をさせていただきましたが、実は理念そのものはちゃんとあったんです。
ただ、その理念を日頃の事業に落とすと、掲げた理念と当時の現場との間にに大きなギャップが差があって、私が経営者として今よりももっと未熟で、それをうまく連動させられなかったんですよね。

-杉原-
社名の意味は設立時に決めていらっしゃったんですね。ミッションや理念は設立時と今も変わらないのですか?

-山下-
基本的な理念の大元の部分は変わっていないんですけど、ミッションとか言語化とかビジョン・バリューなどは、3年くらい前に真崎と各事業部責任者たちが一緒に話し合って、半年がかりぐらいで完成させてくれました。バリューまで実現できるようなものを作るために、それぞれ立場が違う責任者たちが集まってそれを作って、一冊の本にしたんです。

バリューを決めるときも、「なんかプラストとしてこういう言葉をよくみんな使ってるよね」とか、「これってうちっぽくていいよね」とかいう感じのことを文字にしていきましたね。

-真崎-
そうですね。理念も、最初はふわっと理念があったとしても、誰もそこを見たり、目指したりはしていなかったんです。
でも人も増えてきて、それではいけないよねという話で、山下からそういう機会を設けていただいて、理念屋ミッションなどを作るプロジェクトをやりました。

プラストとして大事にしなきゃいけないものは何なのか、プラストというみんなの幸せの基盤を続けていくにはどうしたらいいのかというのを、もう永遠のテーマにしたというところで理念を作って、ブランドブックという形で残しました。

ブランドブックができてからは、新しく入ってきた人にも伝えやすくなりました。ブランドブックを見せて「これを目指してます」と、これに共感できる人だけプラストで働いてほしいという風に伝えられるようになりました。採用の面でも、プラストの理念やミッション、ビジョン、5つのバリューなどを見て共感してくれて応募してくれる方もいらっしゃいます。

◆地域貢献継続支援プロジェクト

-杉原-
HP上では広範囲の社会貢献活動の歴史を見ることができるのですが(過去累計約4千万円)、どういった想いで、これらの寄付や支援活動をされてきたのでしょうか?

-山下-
この活動は【地域貢献継続支援プロジェクト】という名称のプロジェクトなんですが、実は私達の日々の仕事というのは、言い方がよくないかもしれませんが、【究極のワンパターン】の仕事とも言えるんですよね。

営業活動して、丁寧にアポイントを取って、熱意をもって商談して、しっかりサポートをする、お客様のHPをご満足いただけるように制作するなど。
その日々の仕事に、もっと大義といいますか、自分たちが日々取り組んでいる仕事は世の中の役に立っていたり、誰かの幸せに繋がっているんだという風に思えた方が、より真剣に目の前の仕事に向き合えるんじゃないかなと思うんです。

あと、気持ち的にも、自分の仕事が誰かから『ありがとう』と言われると嬉しかったりするじゃないですか。ですので私達がやっていることはとても微力かもしれませんが、寄付や活動を通じて少しは困っている人たちの役に立っている実感があるといいなと思っています。
だから、純粋なボランティアに取り組んでいる方々のマインドとは少し違うかもしれないですね。

そういう意味では、少しでも誰かが喜んでくれたらいいなと感じられる。ただ、それを誰かが喜んでくれるからといって、自分たちのビジネスで利益を減らして、自分たちのビジネスがうまくいかなくなることはちょっと違うな、あまり格好よくないなと思うんです。

だからしっかり利益を上げて、普通は片方しかできないようなことを両方できたら、それは格好いいんじゃないかと。そう考えたらこれは絶対両方やることに意味があって、利益をしっかり出して、従業員の給与を還元して、会社としてはビジネスを成長させながら世の中に貢献することをやるという、これだったら誰も文句ないでしょっていうものをやりたいなと思っています。
これは可能な限り限りずっと続けていきたい活動です。

-杉原-
素晴らしい活動ですね。
続いての質問です。今年の5月に本社を移転しましたね。どんなコンセプトで新オフィスはデザインされたのでしょうか?

-山下-
今回は同じビル内で11年ぶりの本社拡大リニューアルなんですが、各地域に営業所がある中で『ここが本社だ!』と思えるオフィスにしたいなと思ったんですよね。
内装もとことん業者の方と話し合ってこだわりましたが、ただ、おしゃれにしたい、かっこよくしたいというわけではなく、理念やブランドブックを反映させたものにさせたいなと考えました。

いろんな業者さんと色々話し合ったりして作って、今後長く使うものだと思ったので、派手ではなく、やっぱり出社したくなるような気がいい明るいオフィスにしたい。落ち着いてて、なんだか信頼がにじみ出ている。日々ストレスが溜まる仕事もたくさんあるので、せめて本社にいると少しでも癒される時間があったりとか、よりアイデアが出てくるような環境であったりなど、長く飽きないデザインにしたいと思って作りました。

◆成長のための決断

-杉原-
ありがとうございます。ところで、昨年秋にディ・ポップスグループ入りするご決断をされましたが、優良企業のプラスト社さんには当時多数の企業からM&Aのオファーがあったのではと容易に想像ができます。ディ・ポップスグループ入りをご決断された一番の要因は何だったのでしょうか?

-山下-
やっぱり後藤社長じゃないですかね。他にもいろいろな上場企業の社長や役員の方とお会いして本当に素晴らしい方がたくさんいらっしゃったんですけど、うちのグループをこうしてほしいとか、こういう分野で活躍してほしいみたいなお話はされますが、私やプラストがどうしていきたいかという質問はあんまりされなかったんです。

真崎にも話はしてるんですけど、会社を立ち上げた創業者である自分にとって、たとえ大企業であろうとどこかのグループに入るということは、実は簡単な決断ではなくて。
それに、もしその決断をするのであれば、本当にプラストや会社で働く従業員のみんなにとって明るい未来に繋がっていくようなグループ入りじゃないと意味がないなと考えていたんです。

その中で後藤社長は唯一、「山下さんは今後どうされていきたいんですか。」ということをメインで聞いてくださって、その私の想いをまず先に聞いてくださったことがとても嬉しくて、自分自身も経営者として更に成長していきたいし、理念を実現できるように会社ももっともっと発展させていきたい、その上で実はこういうことを考えてて、こういうことが今後将来的に悩むと思ったので、なんてお話をしました。

その中で何回かお会いしてお食事もさせていただいたりする中で、後藤社長から『今後も山下さん主導でプラストの経営はお任せします。ディ・ポップスグループは山下さんや皆さんが目指すプラストの発展と飛躍を後方から支援する強力な応援団としてありたいと思っています。』ということをおっしゃっていただけて、その言葉は私の中で凄く大きく、今後一緒にお仕事させていただくイメージがすごく湧きました。

それもあってほぼほぼ気持ち的にも後藤社長と、ディ・ポップスグループと共に会社を発展させていく決断をしかけた時に、真崎と2人で食事に行って、グループ入りを考えていること、今後考えていることを色々と伝え、相談したところ、真崎も賛成してくれました。

社内に展開したのは、9月の決算が終わって10月くらいから、社員に説明しました。段階を追って7回ぐらい説明しましたね。

-杉原-
真崎さんは、山下社長からグループジョインの話を聞かれてどう思われましたか?

-真崎-
最初に山下から聞いた時は、会社も人が増えてきて、我々だけでこのままずっと何年も続けていくには考えなきゃいけないねというところに差し掛かってきて、山下も色々考えていたときでした。そんな時に話を突然聞かされて、今後出てくる様々な問題を解決するには、やっぱりグループ入りが最善の策なんだなと思いました。いろいろとお話を聞かせていただいて、納得はしていたので。

それと、今までもそうなんですけど、山下が認めたというか、惚れた方っていうのは、大体素晴らしい方たちだったので、そこは間違いないなっていう信頼がありました。私はその時後藤社長とは面識が全然なかったんですけど、そのあたりは全く心配していませんでした。

-杉原-
グループ入りの調印の日の夜に千本会長主催のチャリティパーティーがあって、その日に山下社長と真崎さんも参加されたんですよね。

-真崎-
そうでしたね。私が埼玉のオフィスで仕事していたら電話がかかってきて、今からすぐに日本橋に来てくれといわれました。(笑)そんなすごい人のパーティがあるのかと思って即日本橋に行って参加させていただきましたけど、行ったら参加者の方もすごい方ばかりでしたね。でも素晴らしい会に参加して、貴重なお話をお聞きすることができてとても良かったです。

◆「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて

-杉原-
D-POPS GROUPでは、「ベンチャーエコシステムの実現を目指す」をスローガンにしていますがその目標に共感する部分はどんなところですか?共にベンチャーエコシステム作りを目指す上での意識や活動などはありますか?

-山下-
ベンチャーエコシステムに関しては、我々プラストとしてのグループ会社が今3社ある中で、ある意味小さいベンチャーシステムがうちのグループ内でもあるので、協力しながら仕事することによって、事業部の垣根を超えてシナジーが生まれることを実感しています。

ホームページのサポートメンバーがOA機器であるセキュリティ商材を販売したりとか、ホームページを作りたいという企業さんでいらっしゃった時に紹介が生まれたりとか、そういったことが事業部の垣根を超えて起こってること考えると、グループがやろうとしてるベンチャーエコシステムが、外に請求書が出てるものを、グループ内で請求書が回るようになったりするだけでもお金が回ってもきますし、新たなビジネスが生まれるかもしれないしということはすごく共感はできるので、この仕組みが会社が倒産せずに生き残っていける1つの方法としていいんだろうなということを自分たちの経営の中でも感じてますね。

◆5年後の理想の姿

-杉原-
ありがとうございます。プラスト社の5年後の理想の姿を教えていただけますか?

-山下-
理想はやっぱり今以上に多くの人にプラストで働いてて良かったなって思える人が増えていることが理想です。
売上はあくまでも目的ではなく手段と考えていますので、これぐらいの売上になってたいとか、こうなってたいってのは正直そこまで意識をしていないかもしれません。

ただ、自分自身も一緒に働くみんなにとっても自分たちのバリューである「最新が最高」であり続けたいなということにはこだわっていたので、『あの頃は良かった』『あの時は私は凄かったのよ。』と過去の栄光やいい思い出話でお酒を飲むより、チャレンジを沢山して失敗も重ねつつ、今よりも多くの従業員のみんなと共に、今の自分達が過去最高のプラストだよねっていうことを5年後も笑って話していたいなと思います。

-杉原-
では、従業員や関わる人たちみんなが幸せと思える未来に向けての課題と取り組みを挙げていただけますか。

-真崎-
今まで20年やってこられたっていうことと共通するんですけど、あまり未来っていうのを考えてこなかったというか、いい意味で、過去の未来ではなくて、今現在がどうなのか、今現在が1番じゃないとダメだよねという考え方なんですよね。

なので、あんまり先を見すぎるのも良くないし、過去は絶対に振り返ってはいけないと思うんですけど、今現在幸せなのか、過去最高なのかというのを意識しながら、1年1年積み重ねてきた結果が今なんじゃないかなと思っています。

この5年後というと、もちろん経営側としては考えていかなきゃいけないんですけど、数字的な目標はあまりなくて、ひとつだけ言えることは、業績は可能な限り毎年過去を更新し続けていきたいなっていうのがありますね。

-山下-
実は5年計画、10年計画を立てていた時期もあったんですけど、リーマンショック、東日本大震災が発生したり、コロナ渦があったりとか、また能登半島地震があったり、数年ごとに予期せぬことが起こっていて計画通りにいかないんですよね。その経験から、地味ではありますが、ベストを尽くし毎日を積み重ねていく、そんなことを地味に継続し続けることが結局は明るい未来に繋がっていく最短の方法なのではないかとこの21年で感じています。

◆ホームページを訪問した読者に向けて一言

-杉原-
では最後に、このホームページを訪問した読者の方に一言お願いいたします。

-山下-
じゃあ、私はグループにジョインすることを少し検討している創業社長に向けてお話します。私のような創業社長は長年自分たちでやってきて途中でグループに入ることになると、結構抵抗ある方もいらっしゃると思います。
私もその抵抗があって、いろんな葛藤があったんですけど、D-POPS GROUPは本当に経営を任せてもらえる。

かつその応援団としてバックでしっかり支えてくれるっていう、そういう風な意識を持ちながら、より自分たちのこの会社が成長することを支えてくれるようなグループだと思ってるので、もし検討をしてる人がいたら1回話聞いてみてもいいんじゃないかなとは思いますし、もしそういった素晴らしい方がグループに加わってくれるとこちらも刺激になるので、ますますちょっと面白くなるかなと思ってますので、もしご縁があったらぜひよろしくお願いします。

-真崎-
D-POPS GROUPに入って、素晴らしい経営者の方やアドバイザーの方たちがいらっしゃるので、そういった方たちから貴重なアドバイスをいただけるっていうのが、今までになかったプラスの強みになってくるんじゃないかなと思います。

☆インタビューアー
D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太

 

【株式会社プラスト】
代表者:代表取締役 山下 友由
所在地:埼玉県さいたま市中央区新都心11-2
明治安田生命さいたま新都心ビル20階・23階
設 立:平成16年10月22日
U R L:https://www.plust.jp/

関連記事

【グループ会社インタビュー】株式会社プラスト 山下 友由 社長 真崎 二郎 専務 ~前編~
D-POPS GROUPでは、現在約24社のグループ会社が仲間となっています。 今回は、2025年9月にグループジョインした株式会社プラストの山下 友由 社長と真崎 二郎 専務へ、インタビューしました。 (こちらのインタビューは、2025年7月に実施しました。) ◆創業のきっかけ -杉原- 今回は、プラスト 代表取締役の山下社長と、真崎専務にインタビューさせていただきます。宜しくお願い致します! まず最初に、山下さんはいつお会いしても素敵な笑顔でいらっしゃるなと感じていますが、経営者って苦しいことが多いと思うんです。山下さんは根っから明るいのか、よっぽど苦労してきたから今朗らかでいられるのか、1回聞いてみたいなと思ってたんです。 -山下- いえいえ、とんでもないです。苦労は色々ありすぎますね。(笑) 色々あることはもう通常モードですね。 会社の立ち上げの頃は厳しい表情をしていた時もありました。売り上げが伸びない時とか、経営がうまくいかない時は機嫌が悪そうな顔も無意識でしていたんじゃないかなとは思います。ただ、明るくいようと意識して笑ってはいた気がします。 -杉原- 前職・立ち上げ当時から一緒にいる真崎さんから見ていかがですか? -真崎- 最近では人も増えて女性も増えてきたことで、全体に対しての発信の仕方などは昔とは変わってきました。 ただ、幹部が集まる会議では、昔と変わらず厳しいです。 それは厳しさと愛をもって言っていただけるので、そこは我々幹部はちゃんとわかってることです。 -杉原- まだ付き合いが浅い私は、山下さんの本当の厳しい表情を知らないんですね。 では、本題の質問に移らせていただきます。まず最初に、プラスト社を創業したきっかけを教えてください。 -山下- 元々いつか社長にはなりたかったという思いもあったんですが、当時の私には勇気も実行力もなく、社長のなり方も正直わからなかったので、高校を卒業して4年間航空自衛隊に行き、そのあとITのベンチャー企業で会社員をしました。前職で専務の真崎とも出会いました。 前職でOA機器の事業などを任せていただく中で、営業マンからマネージャー、所長、営業所の立ち上げを二度経験させていただいたことで、少しづつ自分の中では小さい会社の経営者をやっている感覚になっていきました。これだったら自分でビジネスとしてやっていけるんじゃないかなと考えるようになり、昔漠然と考えた社長になる夢を実行するタイミングを最初は1人でやってみようと思って自宅でスタートしたのが始まりです。 最初の半年は個人事業主としてスタートして、OA機器の卸をやっている会社にお世話になって、そこの営業所の名前を名乗らせていただいてました。その後会社登記をして有限会社プラストを作りました。 前職で営業所を立ち上げたのが埼玉県で、蕨と大宮で二度立ち上げを経験したこともあり、埼玉県の土地勘があったので、埼玉で起業することになりました。 ◆山下社長、真崎専務の出会い -杉原- 真崎さんとはどういった出会いだったんですか? -山下- そうですね。出会いは前職で、僕が面接したところから始まりました。 入社してからは真崎は少し離れたところにいたのですが、ずっとトップセールスでした。 ある時面接以来、一緒に仕事するようになって、人となりもなんとなく分かってきて結構仲良くしていました。そのあと僕は埼玉営業所の立ち上げをして、彼が東京で仕事をして離れた後、もう1回僕が東京に戻るタイミングでまた一緒に仕事したんです。その時は、営業所長とマネージャーという立場で仕事をする中で、今までの営業マン時代よりも、より深くいろんな話をするようになりました。 あるとき、二人の共通の知人から、別々に「一緒に会社をやらないか」と誘われていました。 私は取締役で、真崎は営業マンとして。 だけど、「このことは誰にも言わないで」と誘っていただいた方から言われていたこともあって、お互いに言い出せずにいたんです。 でも僕としては、真崎にも声を掛けているんだろうなと思って聞いてみたんです。その時真崎に「行くんですか」と聞かれて、「いや、行かない。自分でやる。」と。 「じゃあ一緒にやろうか?」と真崎と一緒に会社を立ち上げる話になりました。 最初、厳密に言うと当時の前職の部下で、今は執行役員で事業部長をやってくれている小野と、先に始めたんですけど、真崎には1年後から合流してもらいました。 -杉原- 運命の分かれ道ですね。 真崎さんは、山下社長に会社の立ち上げに誘われて、全く未来はわからない中で即、決断できたんですか。 -真崎- 実は、上司と部下との関係で働かせていただいて、私の方から「ぜひ会社を立ち上げてください」という話をしてたんです。 前職が、本当にバリバリの営業会社で、すごい勢いで伸びていた会社だったんですけど、ごりごりの営業の方たちがいる中で、山下は今と変わらずスマートな感じだったので、ほかの人とちょっと違うなと感じていたんです。管理者としてもかなりの実績をだされていたので、ぜひ一緒にやってみたいなっていうのは思っていました。 -杉原- 真崎さんから見て、出会った当時の山下さんの印象はいかがでしたか。 -真崎- 面接で初めて出会ったという話もありましたが、それこそ前職の会社に面接に行く時、私が20代後半だったと思うんですけど、普通面接官といえばある程度の年齢の方が面接してくれるのかなと思ったんですけど、山下が面接官だったんですね。当時山下が20代前半だったと思います。 今よりも髪も長くて色黒くて、イケイケな感じでした。(笑) ◆これまでの道のり -杉原- 2004年の創業から数えて今期で22期目になりますが、(21期は2月決算へ変更に伴い5ヶ月の変則決算)これまでの月日はどんな道でしたか? -山下- いや~、波乱万丈でしたね。1度も安定したことはないです。でも、あっという間でした。振り返ったらなんか面白かったなって思います。 -杉原- 経営の指標を拝見すると、めちゃくちゃ安定して伸びてるように見えますけどね。 -山下- 一見そうかもしれないんですけど、成功よりも失敗の方が圧倒的に多いですし、たまたまいろんな人に助けていただいたので、それでなんとかなっているという、本当に運が良かったというところはありますね。 努力もしてきたという風にあんまり自分でも思っていなくて、最低限当たり前のことはやるじゃないですか。 ただ別にそれはそれで、「社長だったらやるよな」とか、「会社立ち上げてるんだから、会社員じゃないからそれはやらなきゃいけないよな」みたいなことは普通にあるので、それなりにはやってきたかもしれないですね。 最初の頃は売り上げが上がっているように見えてるかもしれないですけど、本当に数年間は売上が上がっているといっても数千万円とかなんです。1ヶ月こけたらもう前年割れするようなものでした。 最初は明確なビジョンがあるわけじゃなくて、稼ぐとか、会社員時代よりお金を稼ごうとか成功しようとか、そんな感じでした。社会に貢献したいという志があったかというと、別にそんなことはみんなにも言ってないですし、正直に言うと自分も今ほどは深く考えてなかったと思います。 ただ、どうやって利益を出そうかとか、どうやったらもっと受注が上がるかとか、そういうことを結構考えていましたね。日々いろんなこと一生懸命やっていたんですけど、ビジョンもないままストイックに朝から夜遅くまであまり休みなくやっていたので結構限界が来るというか。なので最初の頃は右肩上がりになっているように見えますが、結構紙一重でしたね。 会社が軌道に乗ってきたきっかけは、2011年の東日本大震災かなと思います。 それまでは普通に受注を上げる、先の利益を上げることがメインだったのが、目の前の仕事が、ちゃんとした仕事ができなくなりました。 計画停電で電気が入らない時間帯があったり、インターネットが繋がらずウェブデザイナーの仕事ができないなど。もちろんテレアポもできませんでした。 じゃあ何をしたらいいんだって必死で考えて、飛び込みをやるとか、政府より早く発電機を買って、なんとか発電機をつないで、部屋中ガソリン臭い中仕事をしたりとか。とにかく生き残らなきゃいけないということを経験しましたね。それだけじゃなく、震災で困っている人たちに対しても何かしたいと思うようになって、最初は、働いている従業員の家族に対しての見舞い金をだしたりとか、東日本大震災の義援金に協力したりだとか、そうやって社会貢献意識もそのころ芽生えてきました。 それに加えて、年始に今年の目標を明確に数字で設定するようになってから、それを超えなきゃいけないというミッションというか、1つの目標として設定するようになって、みんなで協力もあってクリアした。それを毎年言い続けたいなっていうのがあったら、結果的に毎年昨年を超えていたんです。 目標をみんなで共有し合う習慣ができたことも大きかったですね。 -杉原- 素晴らしいですね。 前年より1円でも向上しようと積み上げていったら20年経っていたということですね。 -山下- そうです。「ビジョナリーカンパニー2」の本の中で出てくる、バスに乗る人がいて、降りる人がいて、また次のバス停で・・・ということを繰り返していく中で、最初はなんか目的地もないんだけど、それが徐々に、こっちに行ったら面白そうだなとか、こうしたら良さそうだな、その中でだんだん乗ってる人も変わってたりして、当然変わらない人もいて、それを積み重ねていったら22期目になって、今こういうことを考えてる、こういうことやってるという、それが変わってきただけだなと思いますね。 ◆会社概要・事業の強み -杉原- さて、この21期もの間成長を続けてこられた、プラスト社の現在の事業の概要と、その分野における他社さんとの違い、特徴などを教えていただけますか? -山下- はい。事業の柱は3つあります。まず1つ目の柱は設立時からやっているOA機器の販売と保守です。2つ目の柱が中小企業向けのホームページの制作と運営サポートで、3つ目の柱がアプリと連動した顧客管理システムを販売してサポートするという、この3つを事業として行ってます。 -杉原- プラストさんの事業の強みはどういうところにありますか? -山下- 手前みそですが、商談時の提案力と同じ位、お客様に対してのサポート力だと思います。 販売したらそれまでではなくて、販売した後もずっと長いお付き合いを意識したサポート体制を整えています。そこまでやるような会社さんがなかなか少ない中で、安心してずっと使っていただける、またリピーターになってくれるお客さんを意識してやっています。これが先ほどの話と繋がってくることもあるんですけれども、最初立ち上げた当時は、もうとにかく売りたい、とにかく売って売って売りまくるみたいなところはあったんですけど、やっぱりそれだけじゃ続いていかないよね、売った後もしっかりサポートして、より長くお付き合いしていかないと淘汰されてしまうよねという思いがありました。 -杉原- サポートって地味なところがありますが、そこをちゃんと注力しようとされてるんですね。サポートの方たちに対してどのような意識づけをされているんでしょうか。 -山下- サポートって、確かに営業マンみたいに成績がわかりやすい仕事ではないですよね。でもサポートの人がスポットライトが当たらないからやる気が出ないとなっちゃうと、やっぱりお客様の満足度も上がらない。 じゃあサポートの人にスポットを当てるためにはどうしたらいいかなとか、サポートがしっかりしてると、営業マンはもっとお客様に販売しやすくなるんじゃないかなと思って。 そこで考えて実行していたのが、お客様から直接生の声をいただく取り組みです。 お客様のインタビューをホームページ上で紹介したりとかで、お客様の声を映像にしたりしています。それを社員が見たら、実はサポートの人ってこういう仕事してくれてたんだとか、こういうことをやってくれてるんだったら、他よりも絶対うちの方がいいよねって思ってもらえる。日々縁の下の力持ちとしてお客様のサポートをしているメンバーにスポットライトを当てることは、マイナスなことは全然ないしむしろプラスだと思いましたね。 -杉原- そういう経緯があったんですね。ちなみに先ほど事業の柱が3つあるとお聞きしましたが、その3つを柱にしたきっかけを教えてください。 -山下- その3つとも、僕らが今まで会社を経営する上で、ある意味助けられたものではあるんですよね。 最初設立して日が浅い頃は、当然ビジネスフォンとか複合機とかOA機器を自分たちの会社でも使っていますし、最適なOA機器を入れることによって、業務がすごくしやすくなります。 そしてホームページは、無名のプラストという会社をより多くの取引先やお客様、求職者の方にに知ってもらうために使用するもの。実際に当社の社員は95%以上はホームページを見て入社してくれていますし、ホームページに投資をしていなければ今のみんなとであえてないですし。 アプリに関しては少し意味が違うんですが、顧客管理システムという意味では、震災の時も含めて、顧客管理システムをちゃんと使ってなければあの時売上は上がらなかったなということもすごく体験して、自分たちが会社として生き残れた、救ってもらったものではあるんです。 その我々の経営を救ってくれた商品やサービスを、日々懸命に経営に取り組んでいる世の経営者のみなさんに対して提供していきたいという思いがあります。 なのでターゲットは一般家庭ではなくて、あくまでも事業者に絞って、その事業者の助けになるビジネスをして、かつ自分たちも業績を上げていける。多分これはお互いにとっていいんじゃないかと考えています。 -杉原- 今は大きな会社になりましたが、もともと小さな自宅から始めた会社ですね。ご自身が中小企業として必要なプロダクトを採用して、それをお客様に販売しようという意味で順番に発展してきたんですね。 -山下- そうですね。OA機器をビジネスフォン中心に販売していく中で、お客さんがどんどん増えてきたんですよね。でも、OA機器も結構大変な時代があったんです。 ビジネスフォンのリースが社会問題と言われるようになって、テレビや新聞を使っての販売ができなくなり、リース会社が撤退するなど。そんなとき何社かのお客さんから、「ホームページ作れないの?」というニーズをいただいて、ホームページって結構ニーズがあるんだなと思って、中小企業向けにホームページの事業を立ち上げようかなと。そしてお客様が増えていけば増えていくほど、リピーター対策が大事で、ホームページ以外に顧客管理も考えていこうと。当時は、まだアプリではなくメルマガなどの顧客管理連動のメールシステムから始まり、それが時代とともにアプリに変わってきて、今は結果的に店舗向けのアプリの事業も行っています。 時代によって扱う商材も変わっていきますが、よりそのお客様が会社が発展する、あるいは会社の抱える問題を解決するお手伝いができるようなサービスや商品を提供していきたいなと考えています。 それは不変のテーマかもしれないです。 -杉原- そのような経緯でビジネスを展開されてきたのですね。 ちなみに、全国に6000もの法人のお客様に契約いただき、そして提供サービスも多用ですよね。お客様に対する営業体制やサポート体制の工夫などをご紹介いただけますか? -真崎- やっぱり親身にこまめに継続して丁寧に連絡をしていくことでしょうか。まだまだ出来ていないこともありますが、営業担当やサポート担当から電話だけでもいいので、御用聞きというか、今の状況を確認するようにはしていますね。 ~後編に続く~ ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太   【株式会社プラスト】 代表者:代表取締役 山下 友由 所在地:埼玉県さいたま市中央区新都心11-2 明治安田生命さいたま新都心ビル20階・23階 設 立:平成16年10月22日 U R L:https://www.plust.jp/   次回後編のインタビューでは、 ・導入事例のインタビュービデオについて ・社名の由来 ・「ベンチャーエコシステムの実現」に向けて ・5年後の理想の姿 などについてお伺いしています。 後編もぜひご覧ください!
  • INTERVIEW
  • グループ企業
2025.09.17
【グループ代表インタビュー】後藤 和寛(D-POPS GROUP 代表取締役)~後編~
今回は、D-POPS GROUP の後藤代表にインタビューしました!D-POPS GROUPは社会になくてはならないベンチャーエコシステムの実現を目指し、ベンチャー企業の成長プラットフォームの創造に取り組んでいます。 ベンチャーエコシステムの実現や社会貢献活動に対する思いなどについてお伺いしました。 (こちらのインタビューは、2025年7月に実施しました。) 前編の記事は、こちらからご確認ください。 -杉原- あらゆる準備や活動が、後藤さんのビジョンである「ベンチャーエコシステムを実現する」ためなのですね。現在グループ企業25社、投資先35社ですが、エコシステムならではの成功例とかメリットがあった、という企業や事象の例などをご紹介いただけますか? -後藤- この質問もあらゆるパターンがあるので、お伝えしきれませんが、また当然、個別の社名もお答えできませんが、資金ショートをどう免れるかに関しては、当然あらゆる方法を経験シェアします。 資金調達と言っても、ものすごい数の方法があります。それを期限内に同時に怒涛の勢いで行えば、ほとんどのケースでは大きな調達が実現しています。V字回復においても同様に、ビジネスモデルや組織、営業手法など全てを同時に一気に変革すれば、大赤字の会社もほとんどは黒字に転換します。 私自身、思いっきり挑戦しますし、ここぞという時には大勝負をするタイプの経営者なので、その分、過去に修羅場は数え切れないほど経験してきました。いつも笑顔で仕事をしているので皆さん気付いていないようですが(笑)究極で言うと、経営者自身が飛躍的に自己成長し、明確に戦略を描けるようになると、業績は大きく伸びますし、赤字に陥るようなこともほぼなくなるというのが、私の持論です。経営者育成は、そこに重点を置いています。経営者が成長を実現すると、その後の業績も飛躍的に伸びていくことが非常に多いです。 -杉原- 後藤さんは複雑化戦略として、”韜光養晦”(とうこうようかい)という言葉を時々お使いになりますが、このHPもその一つだったんですね。D-POPS GROUPで行った、韜光養晦の例を他にも今回少し公開していただけますか? -後藤- 複雑化戦略は昔から言い続けていますが、シンプルに言うと、競合企業を煙に巻く戦略を意味します。真似をしようとしても複雑すぎて真似が出来ない状態を指します。 ”韜光養晦”と言う言葉は、顧問である元駐米大使の藤崎さんに教えて頂きました。1990年代に中国の最高指導者であった鄧小平氏「才能を隠して、内に力を蓄える」という中国の外交・安保の方針をそのように表現したそうです。D-POPS GROUPでも、昔、携帯ショップが10店舗になるまで、全て違う店名で出店をしたり、KDDIやイー・アクセスの創業者である千本さんが会長としてジョインして頂いた時も最初の3年は非公開にしていました。 それでいうと以前のホームページも情報を3割程度に抑えていましたし、今も売上でいうと、合計100億分以上のグループ会社の社名を掲載していません。 -杉原- また、「理想とするベンチャーエコシステムの形まではまだ3割だ」ということもよくおっしゃっていますが、10割の姿というのはどんなものなのか、そのイメージや具体的な数字を少しだけでも明かしていただけますか?まだ非公開でしょうか?(笑) -後藤- 日本でスタートアップやベンチャーの起業家が、投資や支援を受けるなら「D-POPS GROUP」と第一想起されるポジションまで、ベンチャーエコシステムを進化させたいというのがゴールです。 その時には、グループ会社や投資会社など支援をしている会社の総合計売上が1兆円を超えていて、連結決算の対象になる企業に絞ると売上1000億を実現していることがシンプルなイメージです。日本トップクラスの顧問の方々、そしてスーパープロフェッショナル人材も今の数倍は在籍して頂いているイメージです。私が支援している または 応援していると認識している企業数で言うと、500社程度のイメージです。 当然それを私一人でサポートするのは不可能ですから、驚くような支援体制を整えていくことになります。私も起業する前、情熱と戦略があれば、優秀人財はいくらでも採用出来る、仲間になってもらえると思っていました。 実際は、ほぼ売上がないような会社には誰も見向きもしないし、ちゃんとした報酬さえ支払えないという厳しい現実でした。つまり、スタートアップやベンチャー企業の経営者の代わりに、ベンチャーエコシステムとして人財、資金力、ノウハウ、情報、ネットワークなど、あらゆる経営資源を我々が持つことにより、必要な時にニーズに応じて、支援出来るようにしておくことをイメージしています。 それを活用するか否かは、それぞれの企業の経営者次第だと思っています。D-POPS GROUPの支援は上から指示を出していくようなものではなく、必要に応じて行う後方支援型ですから。また将来は資金的な支援の面においても、ユニコーン級のグループ会社や支援会社が出てきたときには、数十億~数百億を支援出来るような財務的な力を持つことも出来なければと思っています。 また、今、力を入れているAI系企業への投資も、たくさんの優秀なエンジニアが仲間に加わることで、最先端のデジタル戦略を支援出来る体制創りだと思っています。このように、あらゆることにおいて、支援出来る体制を究極まで持っていくことを考えると、ゴールはどんどん先に先へとなるので、ずっと理想を追いかける感じになるかと思います。 -杉原- この10月に「ベンチャーエコシステムサミット2025」を開催することを公開しましたが、どんなイベントに仕上げていこうとされていますか?招待した方々、すなわち起業家や経営者の皆さん、一部大企業の方々など、反響はいかがですか? -後藤- もの凄い反響を頂き、1週間足らずで満席となり、正直自分でも驚いています。一方、もしこのようなサミットを開催するなら、今私がプロデュース出来る最大出力で企画し開催するイメージで1年前からずっと準備をしてきました。 毎年、弊社グループの総会では、千本会長、藤崎顧問など錚々たる方々の講演を聞かせて頂く事が出来ます。しかし昨年度、突如私の頭の中でインスピレーションが舞い降りました。「これは我々グループの中だけで留めておくことは社会的な損失だ」と。そこで将来性溢れる起業家・経営者を集めたベンチャーエコシステムサミットを開催することをその場で宣言しました。 ご案内を流した経営者の方々に私の想いが伝わったのかと思いますが、本来は500名ぐらいの起業家・経営者に声をかけて、250名程度の申し込みを頂く想定でしたが、実際は90%以上の方々が参加表明を頂いたため、即満席となりました。今現在、参加想定が250名程度の参加になっていますが、会場側とも交渉し、あと数十名参加可能なように(MAX270名)調整する予定です。 私からまだまだお声がけしたい起業家・経営者がいましたが、もし「なんで私を誘ってくれなかったの?」と、この記事を読んで頂いた方で、ご納得がいかない方がいれば(笑)、ご連絡を頂ければと思っています。なんとか席を確保出来るように動きますので。 いづれにしても、一部の講演会やパネルディスカッションだけでなく、書道家やアーティストの方々のライブパフォーマンスまで、これでもかというぐらい、刺激と学びを詰め込んだイベントになりました。私の中では、もうこれ以上はないイベントに仕上がると思っていますので、参加者の皆さんの人生のターニングポイントになるような1日になればと思っています。 -杉原- すごいイベントになりそうですね。経産省を中心に、日本政府として、スタートアップの支援にようやく力が入ってきた感がありますが、そういう意味では、民間企業によるベンチャーエコシステム作りというのは、正に時流に沿った取り組みですね。追い風のようなものは感じますか? -後藤- 非常に感じています。最近は、CVCも資本業務提携もM&Aも、どの案件に関しても問い合わせが殺到しています。まだまだ私の中でベンチャーエコシステムは完成形に至っていないにも関わらず、エコシステムの仲間入りをしたいとたくさんのお問い合わせを頂いています。志が高く、ポテンシャルがあり、社会貢献意識の高い起業家を、今後もしっかりと支援していければと思っています。 日本で最も必要とされるベンチャーのエコシステムとは何なのか、もっともっと試行錯誤して、ブラッシュアップしていきたいと思っています。我々だからこそ出来るエコシステムを、残りの人生で必ず完成させたいと思っています。 -杉原- 今後、日本におけるベンチャーエコシステム作りがある程度成功したら、世界にも目を向けられるビジョンはありますか? -後藤- もちろんです。既にアメリカ、インド、イスラエルなど投資をしていますが、まだグローバルでのベンチャーエコシステムとしては、足りないものだらけです。グローバルでも当たり前のように仕事が出来る仲間をもっと増やし、体制を整えていく予定です。 -杉原- 後藤社長個人と、D-POPS GROUPの5年後の理想の姿とは? -後藤- 私の個人の理想も経営者としての理想も、ベンチャーエコシステムの実現、そこに集約しています。自分がこの世に生まれて大きな役に立てたと、死ぬ瞬間に自信を持って言えるものを残さなければと、大きな志と強い意志を持っています。執念でやり遂げる予定です。5年後、ベンチャー支援なら、ベンチャーエコシステムのD-POPS GROUPと当たり前のように言われるようになりたいと思っています。もちろん、グループ会社数、投資会社数、売上、利益なども、明確に意識しているKPIを持っていますが、何よりも、「ベンチャーエコシステム」というビジョンを実現すること、そこに尽きます。 -杉原- 最後に、このHPを訪問した読者の方に一言お願いします。 -後藤- 人生は誰にとっても一度きりなので、人生、後悔がないように生きることが大切だと思っています。大きなビジョンを持てば持つほど、必ず仲間が必要になります。このインタビュー記事をご覧頂いた方々の中にも、もし将来の仲間になる方がいたら、最高に嬉しく思います。また何かしら、このインタビューが経営のヒントになったなら、とても嬉しく思います。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太   【株式会社ディ・ポップスグループ】 代表者:代表取締役 後藤和寛 所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ32F 設 立:2015年10月1日(創業:1998年2月4日) U R L:https://d-pops-group.co.jp/
  • INTERVIEW
2025.08.05
【グループ代表インタビュー】後藤 和寛(D-POPS GROUP 代表取締役)~前編~
今回は、D-POPS GROUP の後藤代表にインタビューしました!D-POPS GROUPは社会になくてはならないベンチャーエコシステムの実現を目指し、ベンチャー企業の成長プラットフォームの創造に取り組んでいます。 ベンチャーエコシステムの実現や社会貢献活動に対する思いなどについてお伺いしました。 (こちらのインタビューは、2025年7月に実施しました。) -杉原- 祖業であるD-POPSの創業から27年以上経ち、またD-POPS GROUPを設立してグループ経営に移行してから10月1日でちょうど10年経ちますね。そして5年ほど前からは、エコシステム経営を提唱されていますが、これまでの27年、またグループ経営の10年、エコシステム経営の5年はどんな道でしたか? -後藤- 一言でお伝えすると、修行僧のような経営者人生だったと思います(笑)あらゆる逆境、逆風、谷底など苦難の連続でしたが、その一方、たくさんの感動や出会いがあり、本当に充実した27年だったと言えます。 最初は事業会社の社長として事業に集中し100億企業を実現しましたが、事業に集中することはすなわち、単一事業のみに依存することで、大きなリスクになりえることも経験し、そこから本格的なグループ会社経営に移行することを決めました。 グループ会社経営に移行し10社、15社と経営するようになった時に、講演依頼や勉強会の講師をしてもらえないかという話が非常に多くなり、出来る範囲でお受けしていくことにより、起業家や経営者の皆さん、私と同様に本当に苦労しながら経営されている実情を知り、その中でも最も手触り感のある(参加者の全ての顔と事業が覚えられる)勉強会の講師が、最終的に現在毎月のように開催している後藤塾として発展し、これまで累計約300名の起業家や経営者の方々に参加して頂きました。その結果、湧き出るようにインスピレーションが出て来たのが、人生を懸けて、ベンチャーのエコシステムを実現すること、つまり「エコシステム経営」の始まりです。 ベンチャーエコシステムと言うプラットフォームを創ることで、仲間を増やし、お互いがノウハウや情報、そしてネットワークなどシェアし、どこかの会社が突然の逆風で大赤字や谷底に落ちても、エコシステム全体で守り合い、助け合い、強固なリスクポートフォリオを実現する。仲間になるのは、グループ会社、投資会社、資本業務提携などどのような形態でも良く、もっと言うと資本関係が全くない会社も支援しているケースも多々ありますので、究極で言うと、私が実現したいことは「起業家や経営者に伴走しながら支援する社会的な仕組みの確立」とも言えます。 -杉原- 起業家として、世の一般会社員には想像を絶する険しい道を歩み続けてこられた原動力、情熱の源泉は何だったのでしょうか? -後藤- 情熱に関しては、起業してから一度たりとも失ったことはありません。25歳から今までずっと、溢れ出ています。源泉は何かというと、起業のきっかけは、イギリスの大学への留学でした。 多くの世界中の学生が明確に将来の夢を持ち、そこに向かって猛勉強をしている。私は留学する前まで、正直、遊んでばかりの大学生活を送っていましたが(テニスサークルやインカレサークルの代表など)、未来の日本に対して大きな危惧を持つようになりました。 10年後、20年後に、日本の経済力が下がり、特に東南アジアやBRICSなどの国が大きく発展し、相対的に戦前戦後の諸先輩方が築き上げた恵まれた日本を維持出来なくなるのでは、ということでした。日本の若者を力強く育成し変革したいと思っていた時に、松下幸之助氏の書籍と巡り合い、会社経営を通して、若者育成をする道があるということに気付きました。 最初は若者を直接育成することに情熱を燃やし、人数が数百名と増えた時には幹部育成に力を入れ、社員数が数千名になってからは、起業家や社長の育成に尽力してきましたが、原点はずっと同じ、日本の未来を担う若者がしっかりと成長する環境、挑戦する環境を創りたいという想いです。それが私の中ではずっと情熱の源泉であり続けたと思います。 自分がこの世にいなくなった後でも、次の子供達の世代、そしてその先の世代とより良い社会を残していけるようにと常に思っています。究極で言うと日本だけでなく、地球上のあらゆる人々に対して、同じ気持ちを持っています。 -杉原- その険しい道のりには数々の幸運、強運に救われたという経験がおありだと思いますが、後藤さんの考える”強運の掴み方”のコツのようなものを読者の方に公開していただけますか? -後藤- 一言でいうと、神様が応援したくなるような人間であるか、ということを大切にしています。誰にも負けない情熱があり、誰にも負けない努力をしている。自分が成し遂げようとしているビジョンや目標は社会的な意義があることか、などをとても大切にしています。加えて誠実・謙虚・感謝の心を持っていることもとても大切だと思っています。 これらのことから少しでもズレていると強運が全く起きず、しっかりと出来ていると驚くほど強運が起きるのには、自分自身もとても驚いています。もう一つ加えると、運気が良い人と付き合う事もとても大切だと思っています。当社の会長の千本さんも顧問の藤崎さんも私の中では強運のパワースポットのような方々です。社外取締役の内藤さんやアドバイザーの石黒さんも同じように感じています。 -杉原- また、後藤さんのお話の中には数々の”ご縁のおかげ”という話が出てきます。良縁をつなぐために日頃意識されていることは何でしょうか? -後藤- 強運の質問に対してお答えしたことと、かなり近い回答になりますが、 自分自身からより良い気が溢れ出るようにしておくこと、つまり、利他的な心や愛を持つことなどが良縁に繋がると思っています。そしてチャンスが目の前を通った時に、自分が実現しようとしているビジョンや社会的な意義をきちんと伝えること。そこに賛同して頂けると、ご縁が深くなり、時に支援して頂いたり、助けて頂いたり、と最終的な良縁になることを感じています。 -杉原- 後藤さんは個人的にも、またD-POPS GROUPとしても、【公益財団法人 こどもたちと共に歩む会】や【特定非営利活動法人 BONDプロジェクト】への支援など、多くの社会貢献活動をされています。CSR活動に力を入れていることもそういう思いからなのでしょうか? -後藤- はい、その通りです。少しでも苦しんでいる子供達を支援したいという想いは純粋なものですが、そのような活動に力を入れていると、まだ自分に強運が戻ってくるような不思議な感覚があります。でも強運にならないとしても、目の前に苦しんでいる子供や人がいたら、純粋に何かが出来ないかと思うことは、人として自然な考えだと思います。 -杉原- 経営者としての実力と絶え間ない努力によって、そして幸運と良縁に恵まれて、グループをここまで大きくしてきたのですね。売上は300億越えとなり、既に新基準においても東証に上場できる規模になっていますが、非上場を維持している理由を教えていただけますか? -後藤- 上場の良い点など当然理解していますが、私の経営はかなり独特ですから、全ての投資家の方々に理解して頂くのは厳しいと思っています。中長期ビジョンでどんどん投資をかけていきますし(短期の結果はあまり気にしていません)、虐待児童を支援する財団の活動にも15%ぐらいは自分の時間を割いています。ボランティアの一環として依頼を受けた際に開催している経営者の成長支援の後藤塾も20%ぐらいは時間を割いています。 上場企業の社長になったら、自社の実績を出すことに当然集中することがミッションですから、今の私にはフィットしないと感じています。ただ、ベンチャーエコシステムの中から上場企業は既に生まれていますし、これからはさらに続々と誕生していく予定です。 -杉原- ご自身は上場が目標や目的とは全く考えていないということですね。一方で投資や経営相談に乗るなどして上場を目指すスタートアップの応援をされています。また、ユニコーンを多数輩出するプラットフォームを構築するというビジョンを描いています。D-POPS GROUPとして、また個人として、どのような支援活動をされているのでしょうか? -後藤- これも一言でお答えするのは正直難しいですね。 起業家や経営者の相談や質問に関しては、365日・24時間体制とも言えます。私のあらゆる知見、経験、ノウハウやネットワークなどをフルに動員して、特に本当に厳しい局面の経営者、または成長曲線に入っている成長企業の経営者に時間を割く事が多いですね。それもあらゆる角度からボールが飛んでくるため、私の27年間のデータベースをフルに活用して、支援をしています。 自分が現役の経営者でこれまでにたくさんの事業会社を経営してきて、現在までにグループ会社と投資会社で60社近く、後藤塾で300社、その他を入れると、同じような立ち位置の経営者は世の中に非常に少ないと思っています。だからこそ、自分が日本にベンチャーエコシステムを創り上げなければという気持ちで日々尽力しています。これまでに、倒産するかもしれないという局面の起業家・経営者をV字回復の実現に導けたときなどは、自分の仕事の社会的な意義を心から実感できます。 -杉原- プライベートカンパニーであるのに、取締役会メンバーや顧問団は驚くような陣容です。また、私を含めてアドバイザーメンバーも徐々に増やしてこられました。この体制の意味、狙いなどについて、公開できる範囲でお考えを紹介いただけますか? -後藤- 私は正直、経営戦略のプロですから、テクニカル的なことはその道のプロが担当することが一番だと思っています。その意味ではアドバイザー陣にスーパースペシャリストがたくさんいることはとても重要だと思っていますし、皆さんのことをとても頼もしく思っています。 支援する相手は起業家なので、「スーパー」と言える実力がある人でなければ起業家や経営者は耳を傾けてくれません。そのため、数年に1人でもそのような人が仲間としてジョインしてもらえるよう、常にアンテナを張っています。また取締役会メンバーや顧問の方々などは、私にとって、メンターであり、コーチであり、時に父であり、兄であり、お姉さんという感覚です。つまり私自身の成長においても、ベンチャーエコシステムが機能しており、いつも助けられているのです。 ☆インタビューアー D-POPS GROUP アドバイザー 杉原 眼太 【株式会社ディ・ポップスグループ】 代表者:代表取締役 後藤和寛 所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ32F 設 立:2015年10月1日(創業:1998年2月4日) U R L:https://d-pops-group.co.jp/   次回後編のインタビューでは、 ・エコシステムならではの成功例 ・複雑化戦略 ・理想とするベンチャーエコシステムの形 ・「ベンチャーエコシステムサミット2025」 などについてお伺いしています。 後編もぜひご覧ください!  
  • INTERVIEW
2025.07.28
一覧を見る